鉄血のプリンセスコネクト!Re:Dive   作:モンターク

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久しぶりの投稿だぞぉ……。




Menu4 ようこそ美食殿 〜宵のとばりにビーフシチュー〜
前編


「さあ、始めましょう!ここから!」

 

ペコリーヌがギルドハウスのドアを思いっきり開けると……

 

「ヴァアアアアアアアアアアッ!」

 

中から物凄い埃が舞い上がり、オルガはその衝撃で死んでしまった。

いつも通り耐久性がなさすぎるのである。

そしてそのオルガの死体(?)の近くには虫まで舞い降りてきた。

 

「ムシィ!?」

 

その虫はあまりにも大きいものだったからか、虫嫌いなキャルは声にもならないような悲鳴を上げていたそうな。

 

―――――――――

 

その後、色々と話した結果、オルガ達はこのギルドハウスの掃除をすることになった。

 

(道理でぺーぺーな俺たちに与えられる物件にしては立派すぎるわけだ。まあ死体とかねえ分マシだが……)

 

ちなみにオルガは――

 

「待てよ…待てってぐおおおおおおおおおおっ!」

 

害虫駆除中であった。

でけえ虫にも度々遭遇するため、またまた死んでいるのであった。

 

「まさか最初にやることが掃除とはねえ……あ、コロ助。そこに外したカーテンあるから洗っといて」

 

キャルははたきで埃を払いつつ、コッコロに指示を出す。

 

「コロ…わ、わかりました」

 

急にコロ助と言われてちょっと驚いたようだが、まあ普通にそれに従う。

 

「ミカ、あんたはあっちのゴミ捨てやっといて」

 

「うん、良いけど…ん?」

 

三日月はキャルから急に「ミカ」と呼ばれたことに首を傾げる。

なにせミカと呼ぶのは実はオルガしかいないためだ。

だいたい三日月とフルで呼ばれるため、ある種新鮮であった。

 

「…なによ。呼びやすいからそう呼んだだけよ。オルガも言ってるじゃない」

 

「…あ、うん…わかった」

 

三日月も三日月でキャルの言うことに従うのであった。

 

なお――

 

「…こんなところで寝てたら風邪引くよ?」

 

「こんくれえなんてこたねえ…!」

 

オルガはまた死に倒れており、掃除中の三日月により、外に引っ張り出されることとなった。

こんなんでも害虫駆除には一応役に立ってはいるが、

 

「よいしょ!」

 

一方、ペコリーヌとユウキはギルドハウスの中にあった家具などを外へ運び出し、整理をしていた。

 

「タンスにソファと…いたれりつくせりですね~」

 

「うん」

 

ユウキは親指を上げ、サムズアップをしている。

物置状態故に放置されていた家具であったが、少し直せば使えそうなものばかりであった。

だが、ペコリーヌはあるものが足りないと気づく。

 

「ん……あわあああああっ!」

 

「どうした?急に驚いて」

 

「どうされました?」

 

「この家には重大な問題がありました!」

 

両腕をブンブン上下させて、いかにも深刻な問題があるとペコリーヌは言う。

 

「ううん?何を今更…虫や蛇が住み着いているこの家でこれ以上何の問題があるって言うのよ?」

 

キャルの言うこともごもっともであるが、ペコリーヌは続けてこうも言う。

 

「無いんです…重要なものが」

 

「重要なもの?なんなんだよそいつは」

 

「私達がご飯を食べる食卓が!」

 

「は?」

 

「なんだと!?」

 

「確かにそれはダメだ」

 

「「なるほど」」

 

ペコリーヌのその発言にキャル以外の4人は「そうだ。そうだったな」という反応をし、特にコッコロとユウキはポンっと手を打つが、キャルはやれやれとした態度のままであった。

 

「はぁ…何かと思えば…無いんだったら街に行って買ってくればいいじゃない」

 

キャルはまあもっともらしいことを言うが、ペコリーヌはそのままキャルに近づいて、それを否定する。

 

「キャルちゃん!」

 

「な、なに急に…」

 

「私達の活動目的はなんですか?」

 

「え、あー……えっと…食べること…?」

 

「違うよ」

 

キャルのその言葉に間髪入れずに訂正してくる三日月。

続けてこうも話す。

 

「俺たちみんなで楽しく…だよ」

 

「ミカ…?」

 

「三日月君の言うとおりです!大事なテーブルをそんな適当に決めるわけにはいきません!」

 

「は、はあっ……」

 

「私が作ります!みんなで食事ができるテーブルを!」

 

「……そ、そうね…」

 

(作るの…あんた……)

 

ペコリーヌのやけに気合が入った宣言にキャルは声に出して突っ込むのも放棄したのか、ただただ心のなかで突っ込んでいた。

 

―――――――――

 

(そして作るって…木材買うんじゃなくて切るところから…?)

 

「キャル様、オルガ様」

 

「どうしたのコロ助」

 

「どうしたんだ?」

 

そしてペコリーヌがフンヌ!フンヌ!と周辺の木を伐採する中、コッコロはいつもの服装に整えて、キャルとオルガへ話しかけた。

 

「わたくし、必要なものを買い出しにいって参りますので、お掃除の方、よろしくお願いいたします」

 

「ああ…だが流石にコッコロ一人だけってわけにはいかねえな。ミカ、荷物持ちやらでついて行ってやってくれ」

 

オルガはコッコロの付添を三日月へ頼んだ。

万が一重いものを買ってきても三日月なら荷物持ちが可能だからだ。

 

「いいよー。じゃあそっちは任せる。オルガ、キャル」

 

もちろん三日月は快く引き受け、残りの掃除はオルガとキャルへ頼んだ。

 

「もちろんよ…ってキャル?」

 

「…なんか変?」

 

「…別に。まあ任せなさい。完璧に仕上げておいてあげるから」

 

キャルは自信満々にそう答えた。

 

(俺は残りの害虫駆除だな……なんでああも多いんだ…?)

 

なおオルガはまた自分が死ぬと計算しつつも、害虫駆除に戻っていくのだった。

死んで生き返る能力は便利だが、死ぬほど痛いを地で行くのは言うまでもない。

なので、未だにこの能力を行使するのは慣れていないオルガであった。

 

「ヴァアアアアアアアアアアアアッ!?」

 

そしてまた、銃声は響き渡ったそうな。

 

―――――――――――

 

「ドラゴンの褒賞金が残っていて助かりました」

 

「うん、意外と多く貰えたよね」

 

「はい。でも確かに……ドラゴンなんて滅多に見るものじゃありませんから」

 

「ふーん……」

 

二人はまあ他愛もない話をしつつ、街まで歩いている。

一応護衛みたいなものなので、三日月は周囲を警戒するが、特に殺気なども感じないため、あまり気は出さず、火星ヤシをかじりつつであった。

 

「とは言え、節約に越したことはありません。財布の紐を緩めず参りましょう!」

 

「ごめん、そういう金の使い方よくわかんないから」

 

「三日月様……主様のようにわからないのですか?」

 

「そこまでじゃないけど、今までそういうのは他のやつに任せてきたから」

 

三日月は戦闘やらはもちろんこなしたが、反面日常生活を送る上の行動には疎い。

異世界を巡る中である程度は改善したものの「お金の使い方」というものには興味もないため、三日月自身の言う通り「わからないもの」になっていたのだ。

 

(…ここは、わたくしがしっかりしていかないと…!)

 

なおその三日月の言葉を聞いて、改めて決心するコッコロであった。

 

―――――――――――

 

一方、掃除組はユウキは窓を拭き、オルガは害虫駆除で死に、ペコリーヌは木を整え、キャルは掃除の前の確認をしていた。

 

「虫、無し!」

 

「蛇、無し!」

 

「幽霊は……よし!」

 

三段で確認していたのだった。

一応任せなさいと言った手前、集中して徹底的に掃除しようとするキャルであった。

 

―――――――――――

 

そして視点は戻り、街のバザーでは、コッコロがある皿を欲しそうに見ていた。

なお三日月は興味がないからか、買い物の荷物を持ちつつも後ろで火星ヤシを頬張ってるだけだ。

 

「……かわいい」

 

そう口にした後、コッコロはサイフの中身を確認するが、それを見てため息をつく。

どうやら、あまりないらしい

 

だが、そんな様子のコッコロに話しかける一人の女性が居た。

 

「あら、その食器気に入ってくれたの?」

 

「あ、はい。でも少し予算が…」

 

「ここはバザーよ?値段交渉も楽しまなくちゃ!」

 

そういって彼女はその皿を手に取る。

 

「ふふっ、負けてあげるわ」

 

「ありがとうございます。あ、わたくしはコッコロと申します」

 

「…三日月・オーガス」

 

「あたしはサレン」

 

「………」

 

特に可もなく不可もなく、名を名乗るが

三日月は「オルガ」がいたら間違いなくここで自己紹介するんだろうなと思っていた。

 

「…オルガ?」

 

そしてその幻聴まで聞こえた気がしたが、三日月はとりあえず無視した。

なおサレンの自己紹介は続く。

 

「この街でサレンティア救護院を運営しているの」

 

「なんと立派な…」

 

(すごいな……救護院って孤児院ってことだよな……まるでクーデリアみたいだ)

 

三日月はその雰囲気とかつての元いた世界での「彼女」を思い出していた。

彼女、クーデリアはエドモントンでの戦いの後にアドモス商会を設立し、得ることができたハーフメタルの利権を元に商売を行う傍ら、孤児院や学校などの経営を行っているのだ。

もちろん、三日月やオルガが死んだ以降のその彼女の動向は定かではない。

だが、今も彼女は前へ進めているのだろう…と三日月は思っていた。

 

「ううん…あたしのほうが子供たちに力をもらってるくらいよ。他になにか必要なものはあるかしら?サービスしちゃうわ」

 

「と、止まってええええええっ!!」

 

そんな会話を割って出るなにかの叫び声。

その方へ振り向くと、ロバが暴走しているようで、その女の子はそれに引きずられてしまっていた。

 

「誰かぁあぁぁぁぁぁ!!」

 

そしてその暴走ロバが通り過ぎたと同時にミカはすぐさま追いかけ、そしてバルバトスに変身し、そのロバをなんとか止めた。

 

「申し訳ありません!お嬢様!!」

 

「びっくりしたわよ。まさかと思ったら、通り過ぎていっちゃうんだもん。三日月君が止めなければそのまま街の外へ出る勢いだったし」

 

「も、も、も、申し訳ありません!」

 

その女の子はただただサレンへと頭を下げている。

どうやらドジっ子の気があるようだ。

 

 

「でもよかったわ。怪我もないようだし」

 

「はい、バザーに出す品も無事でした……ところで、こちらの方々は…」

 

「はじめまして、コッコロと申します」

 

「三日月・オーガス…です」

 

「これはご丁寧に、わたくしはサレン様にお使えしているメイドで、スズメと申します」

 

―――――――――――

 

一方、場所は戻し、ギルドハウスではバスルームを滅茶苦茶綺麗にしたキャルの姿があった。

 

「かんぺき……完璧な仕事だわ!さすがあたし!」

 

どうやら相当苦戦したようで汗も滲んでいた。

だがかなり埃やらカビだらけだったのに比べれば新品同然になっていた。

 

「んーぐっ!どんどんやるわよー!ペコリーヌ、そっちの進み具合はどう?」

 

外へ出て、ペコリーヌのほうを確認するが、ペコリーヌは木を鉋で整えているところだった。

 

「ふんっ!」

 

「……まだかかりそうね……」

 

「止まるんじゃねえぞ…」

 

なおオルガはまた死んでいたのは言うまでもない。

 




オルガは雑に死んでますが仕様です。
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