After...   作:uchia

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プロローグ

今日で、この日記を書くのも最後になるのです。

 

深海棲艦の姿が確認されなくなってから、もう1ヶ月以上が経過しました。

 

各地の鎮守府は、主要な拠点を確認しましたが、もう深海棲艦の姿は何処にもなかったそうなのです。

 

1ヶ月経った今でも、平和が訪れたなんて、ちょっと信じられなくて。お化け屋敷でお化けが出てきたみたいに、急に現れるんじゃないかって、思ったりもします。

 

それでも、深海棲艦がいなくなったのは事実で、それは喜ばしいことで。きっとこれからは、だれもがみんな、戦争に怯えなくて済むような、平和な世界になるのかなって、ちょっと嬉しいのです。

 

鎮守府には、対深海棲艦用に建造された艦娘たちが、今も大勢在籍しています。ですが、段階的に人数を減らしていくみたいです。

 

といっても、戦争をすることしか考えてこなかった私たちは、どうすればいいのかわかりませんでした。なので、お休みの時間を使って、いろんなお勉強をさせてもらったのです。鎮守府の外にあるお仕事、普通の人がどんな風に過ごしているのか。

 

お勉強がある程度できたということで、海軍さんは、今後の艦娘の進路について、出来るだけ希望に沿うようにしてくれるのだそうです。私は、それを聞いてたくさん悩みました。

 

他の艦娘の方が、これからどうするのかも、たくさん聞きました。もちろんこのまま、艦娘としてもう少しここに残るという方もいました。ですが、解体を希望して、別の道を歩もうとする方もたくさんいたのです。

 

解体後に、海軍として指揮をする側に回りたい方や、船の操縦をしたい方。ほかにも、海から離れて進学や就職を希望する方。

 

いろんな意見を聞いて、悩んで、悩んで。私はどうするか、1つの答えを出しました。

 

外の世界を見たい。今度は、直接人と触れ合って、多くの人を助けていきたい。私は、外の世界で、学校に通うことにしました。

 

不安なこともたくさんあるけれど、きっと、大丈夫。司令官さんや、お姉ちゃんたちも、応援してくれたのです。

 

明日には、私は解体されています。解体されると、艦娘だった時の記憶はなくなってしまうと聞きました。艦娘であることも、口外しないようにと伝えられています。軍事機密がたくさんあるので、仕方がないのです。

 

でも、記憶がなくなってしまうのは、やっぱり怖くて。

 

……ううん、もう決めたことなのです。もう、悩まないのです。

 

もうそろそろ、寝る時間。

 

最後に、もし記憶をなくした私が、この日記を読んだら伝えたいことがあります。

 

 

艦娘として過ごした日々は、怖かったけれど、楽しくて、みんな優しくて

 

大切な、思い出でした。

 

それでは、またこの日記を開く時まで

 

 

 

 

 

 

ばいばい、なのです。

 

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