誰がGGOは銃と剣だけだと言っていた?   作:月朧

2 / 3
邂逅

「さて、盾なんだが…」

「返してほしいの?まぁ、見たところモンスタードロップのレア物だものね。」

シノンが取り出したそれは、自分にとっては良く見慣れた、自分の高さより頭分だけ小さな大きさの逆さにしたティアドロップ型で、円形のところが波になっている形のものと一致している。…間違えないな

 

話の結果、対人戦について学ばせてくれるならということで盾が返ってくるなら俺でよければということになり返してもらったのだ。

基本めんどくさがってサイトとかを見ない俺は周りから一対多の鬼だの狂犬だの狂ったワンちゃんだの言われてるのを知らなかっただけなんだけど。うん。シノンから聞いたさ。

 

「と、いっても俺がお前に教えられることなんざないんだが?」

「え、なんで?」

「あのなぁ、俺は盾メインの近接、お前はスナイパーメインだろ、お株が違いすぎる」

 

至極最もな話だろう。カテゴリーは同じでも違うことを教えるのは難しい。例えばだが同じミリタリーのカテゴリーでも戦車乗りが航空機の操縦を教えようとする感じか。

 

「まぁ、それでも教えることは出来る。最低限だがな」

それは精神的な事やアタッカーからスナイパーまで持っていれば便利であろうテクニック程度。スナイパーの根元たる長時間の待ち伏せや、必ず相手を持っていく確殺の持っていき方なぞ、近接戦闘が主な一兵卒には説くことが難しいし、それが出来るなら本職かオールラウンダーと呼ばれるごく一部の者達ぐらいのものである

 

「さて、シノン。君は狙撃手。スナイパーについてどう考えている?」

「…そうね、一般的に見れば冷静沈着で淡々と獲物を狙い一方的に確実に仕留める人って所かしらね」

「ゲームならな。リアルでは負傷兵をわざと作るために急所は狙わないこともある。」

 

「そう」

「認識の確認がとれた」

さて、どこから話すべきか

「まず前提。俺はお前にスナイパーたるやは教えれない。教えれるのは俺と君の齟齬の部分だろう」

「それでも十分ね」

 

「なら、簡単だ。俺はスナイパーがいやほど嫌いだ。なぜなら弾道が見えないからな。天敵だ。」

「私から見れば、気付かれれば射撃は通らないんだもの。大変よ」

 

「対人戦についてだが、何が知りたい?」

「どうすれば強くなるか」

「エイム、状況把握、適切な判断ができること」

「もっと具体的に」

「そうだな、エイムは正確に、撃てば場所がわかるから移動すること。考えてから行動する前に迷わないこと」

「じゃあ心理的に強くなるには?」

「考えない。気にしない。そうなるまで思考を落とすこと」

「矛盾してない?」

「自分が考えていないと思えるまで考えるのを速くすること」

「なるほどね」

 

「まだ何かあるか」

「そうね、組んでみない?」

「どうして、」

「間近で見てみたいと思った。からかしらね」

 

 

さて、そうして再び荒野まで出たわけだが…

 

「シノン、前12時の建物3人いるぞ」

「良くわかったわね。」

「光の反射。良く見ると良い」

「そう」

 

「さて、俺は今から前に行く。できるよな」

「なめないで頂戴。ぶち抜いてあげるわ」

「なら良し」

 

盾を構え前に行く、敵が気付く。

 

前に行く、敵とは150メートル。構えた盾から鉛の音が響く

風切り音の後に敵の一人、ヘッドギアが粉砕されながら倒れるのが解る。

前に行く、100メートルを切る。銃撃は一人分軽くなったとはいえまだ鳴り響く。

耐える。敵もスナイパーが居ることを知っているので動きながらも撃ってくる。

耐える。

「動き終わったわ。位置確保」

場所だけマップで確認する。耐える。近づく。敵とは50メートル無いぐらいか。響く鉛の音は途切れることを知らず。

「捉えた」

直後射撃音。敵の一人が倒れる。

ならもう後は詰めるのみ。一気に前に出る

手に持ったボウガンには太めの対人用ボルトが入っている。

盾をモノポッド代わりに固定する。トリガーを引く。胸に打ち込まれた敵が倒れる。

 

グロッケンに戻ろう

「…詰めるのが上手いわね。」

「エイムが正確だな。撃つまでが短い」

「まだ突き詰められるわ」

「…そうか」

「俺はもう寝る」

「じゃあ、また機会があればやりましょう。おやすみなさい」

「あぁ、おやすみ」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。