ダイの兄妹になりました。   作:単三水

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失踪…してない…のか…?


マァムとの遭遇

「…あれ?ねえ、二人とも」

「どうした、ダイ。出口とか見つけたのか?」

翌日の朝。何か気になる事があったのか、ダイが歩きながらこちらに話しかけてきた。

「いや、そうじゃないんだけど…今、モンスター達が凶暴化してるだろ?おれ、最初は魔王の仕業かと思ってたんだけど、ハドラーはおれ達の味方だし、大魔王は封印が解けそうってだけでまだ封印されてるしさ…じゃあ、凶暴化の原因って何だろうなって思ったんだ」

確かにそうだ。今までの出来事のインパクトに流されて忘れていたが、もう一つの勢力があるということなんだろうか。

「同じタイミングってのも気になるな…グルとかか?」

「やだなぁそれ…単純に敵が増えるってことでしょ?」

何も良いことが無い第三勢力の仮説に気を落とした。

 

旅に出てから十日目、相変わらず森から抜け出せずにいた。

「これさ、死ぬまでここで彷徨って挙げ句の果てにさまようしたいになる未来とか…無いよね?」

「それ言うならくさったしたいかリビングデッドだろ…なんだよそのさまようよろいみたいな名前」

海の景色に飽きた次は森の景色に飽きそうだ。もう先輩とダイとポップの三人しか人を見ていない日々が続いているが…

「…あれ?何か聞こえない?」

ダイに言われて耳をすましてみると、確かに人の声がする。女の子だ、何か叫んでいるような…。

「って、助け求めてんじゃねーか!?走るぞ、ダイ、リエル!」

 

ということで、女の子をモンスター達から助けたは良いが、女の子も迷子のようだった。ダイが自分達も迷子だということを伝えると、不安でまた泣いてしまった。

「ほら、大丈夫だからさ、あんま泣くなって。根拠ねえけど」

「怪我ない?大丈夫?」

なんとか泣き止ませようとしたものの、一向に泣き止む気配は無い。そんな時、

「ミーナ!」

上の方から声が聞こえた。どうやら木の枝の上に居たらしかった。

「マァムおねえちゃん!」

マァムと呼ばれたピンク色の髪の女の子が地面に降りると、ミーナというらしい、小さい方の女の子がマァムに抱きつく。知り合いなのだろうか。

 

どうやらネイル村というこの森の東にある村に、二人は住んでいるらしい。ミーナを助けてくれたお礼がしたいということで、ネイル村に泊めてもらえることになった。

「ほんと!?助かるよ、ありがとう!」

「あー…やっと出られる…」

ポップは何故か複雑そうな目でマァムを見ていた。

 

「うわぁ〜、ここがネイル村?おっきいね!」

長らく人の集まる場所に行っていなかったため、かなり新鮮に感じる。ファンタジー世界での村を見るのも初めてなので、改めて現代との雰囲気の差に目を輝かせた。

「ミーナ、お家へ帰ってなさい。お母さんが家で待ってるわよ」

「うん!ありがとう!」

ミーナが無事に帰ったのを見送って、

「さて、こんな遅い時間に長老様を起こす訳にもいかないし…私の家に泊めてあげるわ。ついてきて!」

有り難くマァムの家にお邪魔すると、

「ただいま、母さん」

「おかえり。あら、その子達は?」

「ミーナを助けてくれた冒険者さん。迷子になってたみたいだから、お礼に泊めてあげることにしたんだけど…いいかしら?」

「ええ、もちろん。ゆっくりしていきなさいね」

マァムのお母さんが快く歓迎してくれた。

「ありがとうございます!」

「やっと安全な所で寝られるな…」

 

「ありがとう、マァム!あのままじゃ、私一生あの森から出られなかったよ〜」

男女で分けて、私はマァムと、ダイはポップと寝ることになった。私の分のベッドも用意してくれたので、思いっきり寝転がる。生前も今までもずっと布団で寝ていたから、ちょっと嬉しかった。

「そういえばあなた達、何処へ向かってたの?」

「ロモス。とりあえずそこに向かおうって話になってたんだけど…あれ?」

袋のなかの整理をしていると、入れた覚えの無い物が入っていた。金ピカでぷにぷにしていて…ん?いや、これ、物じゃなくて…

「ゴメちゃん!?」

島に居る筈のゴメちゃんが袋の中に入っていた。しかも、島のマホカトールを出ているというのに凶暴化していない。

「モンスター!?」

マァムが咄嗟に戦闘の構えを取ったが、先程私がちゃん付けしていたことに気付いて構えを解く。

「友達だよ!」

「ピィ、ピピィ!」

「え、ダイのところ行くの?じゃあ私も寝る準備してから行くから、先行ってて!」

「ピピィー!」

私がそう言うと、ゴメちゃんは男部屋の方へ向かった。

「なんだか知らないけど、良かったじゃない。じゃあ早く準備しなきゃ」

そう言ってマァムはアバンのしるしを首から取り外し…アバンのしるし…?

「アバンのしるし!?」

「え?知ってるの?」

「知ってるも何も、ほら、これ!」

私もアバンのしるしを首から取り、マァムに見せた。

「ええっ!?貴方も!?」

「ダイとポップもだよ!ちょっと、ダイ〜!ポップ〜!!ゴメちゃんも連れてきてー!」

 

その後、自分たちもアバン先生に教えてもらっていたことや、魔弾銃というアバン先生の作った武器、マァムの両親がアバン先生のパーティに入っていたことなど、色々なアバン先生に関することを話した。

「えっ、先生は魔王ハドラーと旅してるの?和解したならまあ先生らしいけど…これ母さんに言ったほうが良いのかしら…」

「良いんじゃない?後でバレてからあらぬ誤解を受ける可能性もあるし、こっちのほうがリスクが少ないと思う。あくまで私の意見だけど」

「ま、それが良いだろうな」

「ねえマァム、一緒に行こうよ」

このパーティでは女の子が私にしか見えない先輩ぐらいしか居ないため、似たような年の女の子が増えるのは嬉しかった。強さもアバン先生に指示されていたのなら問題ないだろう。というか、そもそも私とダイはスペシャルハードコースを途中までしか受けていなかったため単純にマァムの方が強いのでは、とも考えていた。

「うーん、でも今は村の男たちがみんなロモスを守りに行ってるから…ますますモンスターは凶暴化していく一方だから、わたしがここを離れるわけにもいかないのよ。行きたいのはやまやまなんだけど…」

 

「ふぁ…そろそろ寝るわ。もう遅えし。おやすみー」

「ピピ…」

ポップがあくびをし、ゴメちゃんにもあくびが移る。

「おやすみ、リエル、マァム」

「おやすみー」

ダイ達は元の男部屋へ帰っていった。

「それじゃあ、わたし達もそろそろ寝ましょうか」

「そうだね」

 

『ごめん、ポップ』

ダイがおれを蹴り飛ばして、おれは何もできなくて。この夢を見るのはこれで何度目だろうか。世界にとっては精々ビターエンドぐらいだろうけど、おれにとっちゃ最悪のバッドエンド。結局、おれの勇者はあの後見つかることは無かった。この夢を見ている時、意識ははっきりとしているのに、毎回体が動かない。刹那が永遠のように感じる。

『……プ。ポップ!!」

「!!」

揺すられて目を覚ますと、リエルが居た。どうやらおれがいつもの夢を見ていることを察知して、他のみんなにバレないように起こしに来てくれたみたいだ。冷や汗が伝う。

「大丈夫か、ポップ。…またあの夢だな」

「ああ、すまねえ…ありがとよ」

 

【R.マァム】

今回はポップが素直にネイル村に来たため、クロコダインとの戦闘が無かった。この場合どうなるのか未だわからないが、少なくとも前みたいにはならずに済む可能性が増えた。マァムに会ったが、どうやら彼女は対象外らしい。もっとデータを集めないといけない。

 

[森からの脱出]

やっと…やっと森から出られた…マァムに出会わなければあのまま一生森をぐるぐるしているところだった…。

それにしても、マァムもアバンのしるしを持ってたとは。そういやアバン先生に何人弟子が居たのか聞いてなかった。聞いておいた方が良かったかもしれない…。




前回から三ヶ月もの期間が過ぎて、ついにダイの大冒険アニメが終わってしまいました。なのに今ネイル村ってどんだけ筆遅いんだコイツ。
いやほんと良かったですね…アニメ…。私現在、猛烈な喪失感に襲われております…。うわあん…。

話は変わりまして、アンケートの結果は
「ダイの兄妹になりました。」二票
「ダイの妹になりました。」二票
「どっちでもいい」一票
ということで同点でした。なので今まで通りタイトルは変わらず続行となります。アンケートご協力ありがとうございました!

あと投稿時間遅すぎ。

タイトルの「ダイの兄妹になりました。」は日本語が不自然というご指摘を頂き、改めて考えてみると「確かにそうだな…」と思ったのですが、タイトル変えるか変えないか皆さんの意見に委ねたいと思います。期間は私が次話を投稿するまでです。尚、選択肢「別にどっちでも良いかな〜。」以外の投票数がゼロ、もしくは同点だった場合今まで通り「ダイの兄妹になりました。」にしようと思います。ご協力お願い致します。

  • 「ダイの兄妹になりました。」で!
  • 「ダイの妹になりました。」で!
  • 別にどっちでも良いかな〜。
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