頑張ってかきました。暖かい目で見てくだしあ。
それでは、どうぞ
色とりどりの弾幕が自分のはるか上を飛び交う絶景(?)をみながら、何屋は宇宙に到達しかけていた。
「──────あーんなスパロボみたいなことされたら、結構萎えるな⋅⋅⋅⋅。
フランちゃんは四人に増えるし、あの時机ぶち壊した槍があんな威力とか。しかもそれと対抗できるビームをフツーに出してるし、あの白黒金髪魔女。
うーん。勝てない☆」
紅魔館の一番端の屋根の上で宇宙を悟っている。
てか一番端ってところにチキンさが出てるなあ。
─────あんたぁだぁっとれい!!(迫真)
閑話休題。
「夢想封印!」
楽園の巫女──博麗霊夢が、スペルを宣言する。すると、巨大すぎる陰陽玉が紅魔館の上空に出現した。それは大きすぎて、とてもゆっくりと紅魔館へ進んでいた。
そして、強大過ぎる力の奔流が爆ぜ、紅魔館へ襲いかかる。もちろんその力には耐えられず、館は悉く崩壊していった。
ゴウッ!という凄まじい音と共に、紅魔館の屋根まで力の奔流で生じた烈風が、何屋へ襲いかかる。徐々に近づいてくる陰陽玉を見た何屋は、全速力で屋根を駆ける。
「俺ぇッ!被害
屋根を飛び降り、勢いそのままにまた駆ける。そして大きな瓦礫に身を隠す。何屋の心臓はバクバクである。
「ハアッ!ハアッ! ─────なんだよありゃ⋅⋅⋅⋅⋅⋅あ?」
隠れた瓦礫から顔を覗かせる。すると、四つの目がこちらを見ていた。
四つの目は、先程まで激闘を繰り広げていた楽園の巫女、博麗霊夢と普通の魔法使い、霧雨魔理沙だった。
ちなみに彼女達は突然アホが顔を覗かせたので結構面食らっている。
「あんたって確か⋅⋅⋅雇われ屋だったっけ?」
「だァれが無償労働提供サービスだ!そんなブラックじゃねぇわ!」
何屋がつっこむ、沈黙が訪れる。ちょっと気まずい沈黙である。
「⋅⋅⋅⋅あの、何でもいいんで話してくれません?」
「あっそ。じゃ、ひとつ。
───────この異変に関わった時点で滅却対象よ。とりあえず滅されなさい」
突拍子もなくいい放つ。何屋からしてみれば、死の宣告にも等しい。そしていい放った瞬間、お札を何屋へ投げる。ほぼほぼゼロ距離である。
「ブォイ!!────あっ!帽子ちゃあああああああん!!?!」
しゃがんで避けた。そのせいで、被っていた帽子がお札に滅された。帽子は星となった。(‐人‐)ナムナム⋅⋅⋅⋅
「ええい、ままよ!ケセラセラじゃああああああっ!!」
叫びながらナイフをはじいた日本刀と銀のコンストリクターを取り出した。目が逝きかけてはいるが。
「さっさと黙らせましょ。なんかめんどくさそう」
「────────敵に同情するなんてな。御愁傷様、だぜ」
二人は散り、弾幕の嵐を何屋へ放つ。
「あーもーしーらねっ!──────────『戦闘状態解禁』!」
「「ッ!!?」」
顔を附せて呟くと、纏う空気が一変した。
「あ、そんなに変わってないよ?ただちょっと強くなるだけだから」
能天気に二人にそう言った。若干張り積めていた空気は一気に爆発四散してしまった。サヨナラ!
「ふっ!」
「ははっ!おまえ面白いな!先手必勝だぜ!」
霊夢はさっきと同じようにお札を投擲し、魔理沙は素早く箒に乗り、弾幕を撃ち飛ばしていく。もう一度言わせていただくが、ほぼゼロ距離である。
何屋は、それらを見ても、焦ることなく「どっせぇい!!」とおっさんみたいな掛け声と共に日本刀で弾いてコンストリクターを撃ってを繰り返す。
「ちょっとォ!!?手加減ぐらいしてやくれませんかねェ!?」
「言ったはずよ。あなたは滅却対象って」
淡々と言い放ちながら弾幕を放つ霊夢と魔理沙。
何屋はギリギリで弾いて撃ってを繰り返す。
「ああ、なるほどなるほど。つまりおれが倒れるまで攻撃はやめないと?そういうわけですね?」
「ええ。そうね」
「白旗をあげるのは?」
「⋅⋅⋅⋅⋅⋅却下ね」
「うそぉぉぉぉぉおぉ!!!?」
「ぶふっ。」
「笑いましたね!ギルティ!有罪!!」
売り言葉に買い言葉の応酬が続き、何屋が跳躍し、霊夢に日本刀を叩きつける。それを霊夢はお祓い棒で受ける。
このやり取りを経て、何屋は素直に疑問に思った。
────────なぜ、この者達は命の奪り合いをしないのだろう。なぜ、光の玉をぶつけ合うだけなのだろう。
「なあ、なんで本気で殺しに来ない?殺した方が手っ取り早いだろ?」
何屋は尋ねた。なんかもうよくわかんなかったから。
「! あんた、
「知らねぇよ。ただ────」
「ただ?」
「胡散臭い人に会って、連れてこられたってだけだな」
「あっ」
「あー⋅⋅⋅⋅⋅」
「? 誰か心当たりがあるのか?」
「「紫ね/だな」」
「(あの人紫って言うのか⋅⋅⋅⋅⋅)」
自分を
そう考えた何屋は右に持っていたコンストリクターを左に持ち替える。
「まァいいや。俺は一応雇われてるんでね。逃げてばっかじゃあこのシゴトは務まらんのですわ」
何屋は明確な殺意を持って引き金を引く。殺す意志と書いて殺意。しかし、何屋は殺意を込めつつも殺す気はなかった。なんとなくだが、いまここで殺生をしてしまうと絶望させられる気がするからだ。なんとなくではあるが。
何屋の
「何なのよソレ!ソレって何回か撃ったら撃てなくなるんじゃないの!?」
「違うんスよねぇコレが!俺の能力の副産物見たいな?」
「副産物⋅⋅⋅⋅?なあ霊夢。能力って、副産物とかってあるのか?」
「そんなの、聞いたこと無いわよ。能力の応用とかは聞いたことあるけど、副産物って⋅⋅⋅⋅ないわね。改造とかなんじゃない?分かんないけど」
会話をしながらも放たれた弾丸を弾幕で迎撃し、弾幕を放つ。しかし、霊夢だけは何屋の異変に気付く。
「⋅⋅⋅⋅⋅あいつ、すばしっこくなってるわね」
「そうか?あたしにはそうは見えないぜ?」
弾幕勝負の応酬で先程よりは距離が離れた。しかし、レミリアとフランとの距離は少しも離れていない。一度雇われ、命令を下された身だ。それに背くのは何でも屋の矜持に反する。
弾幕が二人の元へ届こうものなら弾き穿ち、当たる心配が無いのなら往なしてどこかへ飛ばす。
「しっかしまあ、あんたもシュミ悪いね。俺が依頼主二人を守ってると気付くや否や狙ってくる。外道か?」
「外道じゃないわよ。試してみただけ」
「外道って思ってないところが外道だね」
「⋅⋅⋅⋅まあいいわ。ちゃちゃっと終わらせてお茶でも啜りましょ」
先程ばら蒔いたお札を右と左で交互に一瞥すると、あることを確認してお祓い棒を構える。すると、何屋の足元にあったお札が突如光り出し、そこから細い注連縄が勢いよく飛び出して何屋に巻き付いた。能力の効果でパワーアップしている(このときの状態で半端な妖怪なら余裕で殺せる)がそれでは未だ博麗の巫女には届かない。
「ウッソ。やけにお札蒔くなあって思ってたけど、まさかこれのためってこと?
────初見殺しもいいとこだよ⋅⋅⋅⋅ねッ!!」
注連縄が弾け飛ぶ。これには魔理沙は目を見開く。自分から初見殺しだの言っておきながらそれを身体を震わせて破壊したのだ。しかし当の霊夢はいたって冷静。逆に、予想通り。といった顔だ。
「────《博麗結札・爆式》」
「うそぉん⋅⋅⋅⋅」
霊夢がそう唱えると、お札が再び光り出した。
まるで、なにかを内包するかのように丸く光った。そしてその直後、爆発した。
最初は何屋の足元のお札が爆発しただけだったが、それに連鎖して次々と爆発していく。
爆発で生じた煙が晴れると、倒れ伏している何屋がいた。爆風にやられ、コートもどこかへ行ってしまっている。
「一応爆破の術式を編んどいて良かったわ」
「まーた勘が当たったのかよ?なんかラッキー過ぎやしないか?」
「なによ。タネも仕掛けも無いわよ。勘なんだから」
「はいはいどーも!清く正しいしゃめ「汚く捏造の間違いじゃないの?」ちっ、違いますよ!私はただ真実を知らない読者のために分かりやすいよう編纂しているだけです!」
「それがダメだっての!」
“自称”清く正しいブン屋こと射命丸文が、まるで霊夢、魔理沙と何屋の戦いの終わりを見計らったかのようなタイミングで現れた。首に外来品を元にしたカッパ特製のカメラを下げている。
「インタビューさせてもらっても?」
いったいどこから取り出したのか、手帳とペンを手に持ち、一言一句聞き逃すまいと前のめりになっている。
それを嫌そうな目で見ている霊夢は「嫌よ。宴会でどーせ魔理沙が話すんだし、それでいいでしょ」とハッキリと断った。
射命丸は頬を膨らませてむすーっとしているがあきらめて写真を数枚だけとって飛び去っていった。
「ま、何はともあれ異変解決ね。帰って宴会の準備でもしましょうか」
「おっ、いいなぁ!賛成だぜ!!」
「そうと決まれば、早めにしないとね」
二人は宙へ浮き、飛び去った。
「ご機嫌はいかが?」スキマから身を乗り出し扇子で口元を隠している妖しげで胡散臭い雰囲気を放っている女性がコートが吹き飛び、白のワイシャツと背中でクロスするタイプのサスペンダーを着けている青年に尋ねる。青年は動かず、うつ伏せのまま「⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅最悪だ。依頼をこなせなかったのは初めてかもしれん」と、そう答えた。
紅い雲から差し込む青い空。そして、日の光。それらは絶対に交わることのないモノだったが、交わってしまった今、それはとても幻想的で、何屋の心を表していた。
Filename:カヤ・イン・ザ・レッド・デビル
Fin
いかがでしたか?東方何でも屋、みなさんのお気に入りになれば幸いです。
今度はもっと早く投稿したいなぁ。
では。では。作業効率が上がりますように