今回の執筆→スガル
俺の名前はミズマシ・ソウゴ。自室でネット小説を書いていた。
久々にエタった小説を更新しようと試みたのだが、そういう時に限って邪魔が現れる。
「誰だお前!?」
「ロロ・ミサロジィです!」
金髪で青い目の幼女はそう言い、堂々としてる。
「へー」
「好きな食べ物はコンソメスープ、神話と物語を司る天使です〜」
「なんで、その天使的な人が来たんだ」
そんな伝説があった気もしなくはないが、聞いたことがない。
「小説という娯楽が面白くなる様、純粋に書いてる人の元へ天使が派遣されます」
「俺は純粋に書いてないよ」
「そ、そうなんですか!?」
驚いた様な返事をするロロちゃん。
「それに、話も面白くないし」
「面白くするのが天使なんです!」
だからといって黒いミニワンピで時々チラ見せしてくる白のショートパンツは天使っていうか子供。
「どうやって面白くするんだ、方法を教えてくれたら頑張る」
「えっと……」
人差し指で自身の手をツンツンして悩んでるロロちゃんは可愛いかもしれない。
「帰れよ、俺は面白い話なんて書けな――」
『もし貴方が人気小説家になれば一つ何でも望みを叶えましょう……とかどうですか?』
「書きます」
俺はすぐさまスマホと睨めっこ。しかし、人がそばにいるとなかなか恥ずかしくて書きにくい。
「席を外してくれないか」
「私はここで立ち読みするので大丈夫です」
そう言ってロロちゃんは服の裾から分厚い本を取り出す。
どういう仕組みになってるんだ! 重たそうだが、軽く持ってるな。
寧ろ本が気になって書けない件、頑張ってみたけどダメだ、書けない。
「あのさ、一ついいかな」
「書き終わりましたか? お話があります」
俺に話を振る権利はないのか。
「約束して下さい、この紙に書かれたことを」
裾から出てきた本のページを見てみると、何も書かれてなかった。
「いや、分からないんだけど」
「惚けても無駄です!
1.貴方が人気小説家になるまで離れません
2.私に触れたら地獄行きです
3.夜は怖いので一緒に寝てください
4.お風呂やトイレには入ってこないでください
5.私の事を無視しないで構ってください
と、書かれています、見えるのは当然ですよ?」
指で数字も教えてくれながら言われたけど、紙には何も書かれてない。見える前提で言ってるので見えたと頷くことにした。
「次のページのここに、サインをお願いします」
俺ってもしかして悪い人に絡まれてない? 大丈夫?
次のページは見えた。
『6.これを破ったら、私は天界に帰ります』
って書かれてるけど、ルールなのかな?
鉛筆を受け取ると拒否も出来ず、サラサラっと名前を四角の中へ書き込む。
「ミズマシ・ソウゴ……良い名前ですね!」
「良い名前とは思えないけど」
「人気がありそうです」
「あったら良いけどな」
そこで早速、提案してみる。
「俺の作品読んだら感想くれない?」
「トイレ行ってきて良いでしょうか? 覗かないで下さいね」
「……ここ出て右側だよ」
俺が話を振る機会、あるのかな。トイレは左側にあるけどな。
それから少し経ってロロちゃんは帰ってきた。
「左側じゃないですか! 天界に帰らせてもらいます」
「嘘つかないでって書かれてないし」
「い、今から追加するのでダメです!」
有り得ない!って顔で見られても、可愛いからちょっかい出したくなるよね。