騙されやすい幼女天使が教えるブクマ増加術   作:ec

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今回の執筆→榊さん

優しい目で見てとかではないんですが、榊さんは外国人の方です。どこの国かは忘れましたが、今見てみるとめちゃくちゃ日本語上手。更に上達しているに違いない。

ちなみにリレー小説なので続いている前提です。


天使が教える特訓術

【】

 

 皆さんこんにちは、おに……じゃなくて、ミズマシ・ソウゴです。天使のお兄ちゃんをやっています。

 それでは、俺の一日を紹介して差し上げよう。

 まずは朝。

 そう、朝だ。我が家の朝と言えば、目の保養だ。

 

 「すーはー」

 

 目を覚まして、隣の布団をはぐと、

 

 「うぅ……」

 

 なんと、寝ぼけている天使の顔がそこにある!

 そう、天使だ。

 夜は怖いので一緒に寝てください、というルールのおかげで、俺は毎晩毎晩こうして天使と一緒に寝るようになったのだ。

 私を触れたら地獄行きです、という忌々しいルールのせいで、その小さい体に秘めている無限の可能性を、この両手で発掘することができないが。

 大丈夫。

 我々に探究心がある限り、わが道は阻まれることはない!

 じっくりと、目で堪能する。

 芸術鑑賞だ。

 

 まずはその髪。

 さらさらとした金髪だ。

 だが、一般人の思う金髪と違う。

 天使の金髪は、朝の日差しのように希望溢れで、|灯火(ともしび)のように暖かい。森の奥底を流れる川を想起するほど滑らかで、髪の毛一本一本は生命があるように見える。

 そう、それは髪ではない、神だ。

 

 それからは人形のような顔。

 ちっちゃくて丸っこい顔は、小さい体つきによく似合う。

 尊い童顔に、今はまぶたのせいで見えないが、二粒の水晶が飾られているのだ。

 それぞれ右目と左目と呼ぶが、真名は理の湖に違いない。

 なぜなら、感情を顔に出さない天使だけど、目つきでちらっと感情を覗かせることがある。

 そう、あの青い瞳には、世界の理があるのだ。

 

 続いてはお待ちかね、胸だ。

 一言で言おう。

 俺の手のサイズにぴったりだ!

 いや、確かめたことはないよ。ただ、ほら、こう至近距離で触れそうな触れないようにドキドキプレイをしたくてもない? しないか。

 だがしかし! 俺はする。

 理の湖から南へと進み、かわいい唇を経て、首という名の肥沃三日月地帯を経過すると、そこには山がある。

 なぜ確かめるかって? そこに|山(むね)があるからだ。

 ちっちゃくてまだ幼さが残っているけど、そこが良いのだ!

 まだ成長していないと言うのは、未来にどんな形にもなれると言うことだ! 可能性の塊を、自分の手で確かめない選択肢があるのか? いやない!

 そして、この二つの山から、東や西に行くか、南に行くか、あるには|世界の裏(せなか)に行くかという選択が迫ってくるのだが、俺は迷いなく――

 

 「……なにしてるの」

 

 おっと、俺の熱い視線に天使を起こしちゃったのか。

 理の湖が俺をじーっと見ている。

 天使を覗くとき、天使もまた君をのぞているのだ。

 眠そうな顔もまたかわいい。

 

 「俺は今、取材している」

 

 「私を見るのは取材なの?」

 

 「そうだとも」

 

 「一日取材しているのに、いい小説を書けないなんて、よく頑張ってきたのね」

 

 「あ、あれ? なんかひどいこと言われてない?」

 

 「だって、私が来てから、小説を書くときはよくこっち見るし、一時間五百字しか書かないし、くだらないし、鼻血が流れるし」

 

 目を擦りながら体を起こし、やけに辛辣な言葉を投げてくるロロちゃん。

 

 「ロロちゃん、俺の名前はなんだ?」

 

 「? お兄……ちゃん?」

 

 よく分からない顔で小首を傾げるが、答えてくれた。

 

 「ぐはっ。せ、正解だ」

 

 これなら後十年も言語的攻撃を受けても大丈夫。

 考えていると、ロロちゃんはベッドからはなれ、見下ろす形で俺に目を向ける。

 

 「とにかく、」

 

 と前置きをしてから、

 

 「このままじゃ人気作家にはなれない」

 

 「なれないよね」

 

 「……」

 

 ロロちゃんの羽は一瞬ピーンと硬直するところから見ると、俺の反応に不満があるようだ。

 

 「……なれるようにしてあげるのは私の役目」

 

 「そうか」

 

 「なので、お兄ちゃんが人気作家になれない理由を箇条書きで書きました」

 

 そう言って、俺に一枚の紙を突き出した。

 うんーどれどれ。

 

 一つ、小説は面白くない。

 二つ、毎日書いていない。

 三つ、宣伝していない。

 四つ、キャラはかわいくない。

 五つ、お兄ちゃんがモテない。

 

 「おい」

 

 「なので、これからはお兄ちゃんを人気作家にするための訓練を開始します」

 

 「いや、俺は別に」

 

 「その一環として、私は切り札を一枚を切りました。無駄にしないでください」

 

 えっ? 切り札? なんなんの?

 ちゃんと小説を書いたらパンツ一枚上げる的な展開か?

 よっちゃやる気出てきた!

 

 「よーし、なんでもやるぞ!」

 

 「その勢いです。では、お入りください」

 

 次の瞬間。

 部屋のドアは爆発した。

 いや、正確に言うと、外からの衝撃を耐えられず、バラバラにされたのだ。

 

 「けほ、けほ」

 

 咳をしながら、ドアのほうに見やる。

 そこで、一人の女性が立っている。

 

 腰まで伸びる真紅の髪。

 でかい胸。

 火のような目。

 でかい胸。

 「女」を体現するような体。

 でかい胸。

 いたずらっぽい顔。

 でかい胸。

 額の両側に生える角と、背中に生える黒い翼。

 でかい胸。

 露出の多い服装。

 

 「顧問のセオリゼオリ先生です」

 

 「やっほー、セオリゼオリだよ! 堕天使と小説家をやっていまーす!」

 

 堕天使、セオリゼオリの初登場だ。

 そんな彼女に、俺のセリフは決まっている。

 

 「去れ、この家に幼女ならざるものの居場所はない!」

 

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