明けない夜が明けたなら   作:にんにく大明神

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キャラ崩壊著しいです。


燃えろ円卓 アーサー王物語 その時何があったのか

 

 

 

「それでですね、今度――」

 ブルーノがベディヴィエールに水族館のチケットを押し付けようとしたときだった。

「いい加減にしろ!!」

 モードレッドが両手で机を叩いた。大きな音と共に机が激しく揺れる。

「うわっと――!」

「危ない!」

 それに驚いてブルーノがコップを落としたが、片腕のベディヴィエールが見事にキャッチして見せた。

「おお! ナイスキャッチ!」

「腕衰えず、ですね」

「フン、腐ってもあの丘(ソールズベリー)を生き抜いた騎士ということか」

 にわかに盛り経つ騎士達。緊迫した空気も、ベディヴィエールの行動によって一瞬で打ち砕かれてしまった。

 それに余計苛立たされたモードレッドの肩が、怒りのあまりワナワナと震える。次の瞬間テーブルがひっくり返される光景を幻視してしまったガレスが慌ててモードレッドに話をするよう促した。

「はい、モードレッドさんどうぞ」

「チッ。お前ら………。今日は何のために集まったんだ!」

 モードレッドの叫びに、ケイは首を傾げる。

「……何って言われても、飲み会?」

「ですね。いつもこんなものですけど。……あっ、でも最近は違いましたね」

 ぽろっと付け加えてしまうブルーノに余計神経を逆なでされたモードレッドはさらに語調を強める。

「違うだろう!! もっと、ち、……いや。王に言うべきことがあるだろう貴様ら!

 いいか! オレは――」

「あー! 今父上って言おうとしただろお前!」

「ああ、したな」

「し、してない!」

 ケイの揚げ足取りとアグラヴェインの冷静な言葉に、なかなか本題に入れず歯噛みするモードレッド。ランスロットは無言でその様子を見守っていたが、反対側のガウェインは冷たく言い放つ。

「貴公が本当に王の息子であるなら、このような品の無い行動は慎むはずだと私は思うのだが?」

「ガウェイン!!」

 あまりにも挑発的なガウェインを叱責するアルトリア。

 その場にいた誰もがモードレッドの怒りが爆発するだろうと身構えたが、それとは裏腹にかえってモードレッドの様子は落ち着いていた。しかし、それは怒りが収まったからではなく、彼、いや彼女にとっての一線を越えてしまったから。

 そう、その言葉だけは許してはならないのだ。

 

『その兜を決して人前で脱いではなりません』

 幼いころからずっと母に言い聞かせられてきた言葉。それは、自分があの気高い王の息子であるという確かな誇りを支えるものだった。

 そして事実、生前も死後も彼女の素顔を見たのは、自分ですら醜いと思う母、そして彼の王だけ。言いつけはしっかり守ってきたのだ。

 しかし彼女は今この場でそれを破ろうとしていた。

 怒りも、同情も、一切の感情を廃した目でこちらを見つめているあの王に、今一度この顔を見せつける。そしてこちらの身分を疑う無礼な騎士達に、事実を理解させる。

 強い決意を持って、モードレッドは兜をゆっくりと脱ぎ捨てた。

 

「………………なんと」

 現れたのは金糸のような美しい頭髪、整った眉、そして意志の強そうな鋭い碧の瞳。その容貌は、この場にいる一人の人物に酷似していた。

 息を呑む騎士達に、モードレッドは淡々と言葉をかける。

「話を続け――」

 しかし、ケイには空気を読むという力が致命的に欠けていた。

「お前、――――女だったのか!」

 ケイの的を外した驚きの声に静まり返る松の間。

 次の瞬間、モードレッドの理性のタガが弾け飛んだ。

「貴ッ様ァァァァアアアア!!」

 テーブルを踏み越えてあのヘラヘラした男の顔面に一発入れる。それが彼女の唯一の目的に変わったのだ。

「お、落ち着けモードレッド!」

「落ち着いてください!」

 慌てて脇からガレスとアグラヴェインがモードレッドを羽交い絞めにする。

「オレを! 女と呼ぶなあああ!!」

 モードレッドの怒号に、あくまで真顔で返答するケイ。

「え、でもどう見ても――」

「兄上! どうして貴方はいつもそうなんですか!!?

 それにモードレッド! 貴女も少しは――」

 そんなパニックの中、ベディヴィエールとブルーノだけは冷静に動き出していた。

「ブルーノ卿! 早く、早く皿を!」

「分かってます! もう弁償はこりごりです!」

 モードレッドの前の皿とコップから迅速に片付けられていく。大皿と小皿を分け、間にはシルバーは挟まない。箸は一つにまとめて、割れやすいコップは完全に退避させる。

 理想的なファミレスアルバイターの姿が、そこにはあった。

 

「離せ! オレはあの舐めすかした男の顔面に――――!」

 英霊の力で暴れようとするモードレッドを、ガレスとアグラヴェインが必死に抑える。その光景を冷ややかな目で見るガウェインとランスロット。しかしアルトリアはモードレッドの横まで来て落ち着かせようとしていた。

「止めろモードレッド! 貴公だってあの男がああいう人間だったことは百も承知だろう!」

「何故あの男を庇い立てするのですか!?」

 鬼の形相でケイを睨みつけながらアルトリアに叫ぶモードレッド。

「二人して『あの男』って酷いな」

 全く動じずにつぶやくケイに苛立ったモードレッドは、本人すら意図しない心中の言葉を叫んでしまう。

「……そもそも何故奴らには敬語で、オレにはそうではないのですか!」

 全く関係ない私情を孕んだ糾弾。しかしアルトリアはあくまで冷静に返答した。

 

「――――それは、貴公が私の息子(・・)だからだろう。……子に敬語を使う親はいまい」

 

 違うか? と視線で問うアルトリア。そのあまりにも自然な様子に、モードレッドは思わず動きを止めてしまう。

 父に自分の存在を認めてほしい、という感情が根幹にあった彼女にとっては、そんなこと当然だろうと言ってのけたアルトリアの言葉を本来なら嬉しく思うべきであった。しかし、長年悩んで悩み通した挙句叛旗を翻してしまった彼女としては、そのあまりにも気安い悲願の達成を素直に受け入れられずに戸惑ってしまう。

「え? あ、いやそれはそうですが……」

「ならばこの話はもういいな?」

「…………はい」

 視線を床に落として、消え入るように呟くモードレッド。口元が少し緩んだように見える。

 しかし、そのようやく消えかかった火の中に、ケイが面白がってガソリンをぶちまけた。

「そうだぞ、落ち着け我が――――()っ子よ」

「サー・ケイ! 口が過ぎるぞ!」

 アルトリアの咄嗟の叱責も既に時遅く、

「うがあああああ!」

 怒り再燃。

 怒り、喜び、寂しさ、困惑、そういった感情を整理しきれていなかったモードレッドは、考えることを放棄して目の前に突如現れた処理しやすい火種に迷わず飛びついたのだ。

 先程をはるかに上回る力で暴れ出そうとするモードレッド。収まったと思って力を抜いていたガレスとアグラヴェインは、突然のことで対処することが出来なかった。

 爆発したかのごとくモードレッドが飛び出す。彼女は着地を待たず拳を振るうが、敵も腐っても騎士。間一髪のところで顔を逸らす。モードレッドの拳はケイの頬を薄く切っただけで、そのまま壁に拳大の穴を穿った。

「避けるな!!」

 すぐさまその場を離脱したケイは迷わずテーブルを飛び越える。その顔は恐怖というより、この状況を楽しんでいるようであった。

 すれ違いざまにそれを見せつけられたモードレッドは、悔しさのあまり刺さった腕を強引に壁から引き抜く。漆喰がバラバラとこぼれながら壁には当初の三倍近くの穴が出来上がる。

 再び振り返って飛びかかろうとするモードレッド。しかし今度はケイの方が早かった。いや正確には、彼は最初からこの状況を作り上げるために行動していたのだ。

 隣に立つアルトリアに向かい合って一言、

「助けて妹!!」

「んなっ――」

 そのまま彼女の頭頂部に揺れる一房の金糸の束、俗に言うアホ毛を思い切り掴んだ。

 瞬間、アルトリアを中心に、『松の間』を暴風のごとき漆黒の魔力の渦が吹き荒れる。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その時、ベディヴィエールとブルーノだけは魔力に気圧されることなく、

「あわわわ、ベディさんヤバイですよ」

「落ち着きなさい! まだテーブルと壁だけです!」

 必死に被害を最小限に食い止めようとしていた。

 

 悲しいことにプライバシーの尊重だと言って防音設備を完備してしまった店主は、テーブルが砕けたことも、松の間が竹の間と繋がったことも。そして更なる器物損壊が起ころうとしていることにもまったく気付かず、飲んだくれる一人の客にその注意を一身に注いでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――――曰く、竜の身体には一枚だけ逆さについた鱗がある。

 

 

 

 

 突如起こった父の異変に、さすがのモードレッドも動きを止めて様子を見守る。否、その場にいたケイを除く全ての騎士達が、事の成り行きを固唾をのんで見つめていた。

 

 小さい頃から好奇心の強かったケイ少年が、十を数えるまで義妹の頭頂で揺れるアホ毛(ソレ)に手を出さなかったのは奇跡というより他ない。

 いや、もしかしたら彼は幼いながらに危機を察知していたのかもしれない。その行動がもたらす、いたずらでは済まされない被害を。

 だが、時はいずれ来る物。

 滅多にと言っていいほど少なかった喧嘩を兄妹がしたとき、それは起こった。

 偶然だったのだ。彼は、なぜかそのころ既に逆転しようとしていた自分と彼女の腕力関係に恐れをなして、思わず触れてしまったのだ。竜の逆鱗に。

 その時のことをケイはよく覚えていない。しかし結果として、目も当てられぬ惨事が家庭にもたらされたことだけは確かだった。

 当然痛い目に遭ったのはケイだったが、それで彼の好奇心は余計刺激されてしまう。

 それから一ヶ月、たびたびソレは家庭に顕現し、両親と近隣の住民を困らせた。

 

 

「と、いうわけさ。いやはや、アルトリアがアーサー王様になってから出来なかったから随分久しぶりだよ」

 得意げにこれから起こるだろうことを呆然としている皆に語って見せた後、ケイは楽しみだなあと喜色満面で付け加えた。

 そう、彼が今日ここに来たのはこのためだけであった。

 ヒサシブリニアレガミタイナア。ア、ソウダ。ドウセナラミンナガイルトコロデヤロウ。

 なんて、ベディヴィエールが聞いたら卒倒しそうなことを本気で考えていたのだ。そして、この会が始まってからはそのタイミングだけををずっと窺っており、モードレッドの爆発を利用しようとしたというわけだった。

 

 永遠にも思われた数秒後、唐突に魔力の嵐が止む。

 現れたのは、カタチは同じであっても、アルトリアとは似て非なるモノであった。

 病人のように青褪めた肌。色あせた金髪。酷薄さを表すかの如く薄い琥珀の瞳。そして、服装は漆黒のゴシックロリータ。

 世界によってはセイバーオルタと名付けられ恐れられる存在が今、ここ『創作喫茶「土蔵」』に顕現した。

 

 いかなる時も冷静であった理想の騎士が目を見開き、王に変わらぬ忠誠を捧げる太陽の騎士が身動きを取れない。

 そんな異常な状況の中、中心にいた黒い少女は一言、

「腹が減った」

 そう呟いた。

 

 

「はっ! 我が王、只今用意いたします!」

 返事をしたのはケイだった。先程のおちゃらけた雰囲気はどこへやら、れっきとした騎士の立ち居振る舞いで、つい先程妹と呼んだ少女の前に跪いている。

 彼は言葉と共に立ち上がり、呆然としている騎士達の中悠然と歩き始めた。そして部屋の隅に避難していたベディヴィエールの手から、まだ手を付けられていないグラタンの皿をひったくると、再びアルトリアの前まで戻ってくる。

「どうぞ」

「……大義」

 アルトリアは、恭しく頭をたれる兄を後目に料理に手を付けた。

 

「…………不味い」

「えっ?」

 アルトリアの予想外の言葉に思わず声を漏らしてしまったのはアグラヴェインであった。

 彼とて他の人と会話をしながらも、王の食べっぷりはよく見ていた。加えて、彼自身この店の料理はなかなかのものだと、口には出さないまでも認めていたので余計意外だったのだ。

 彼がしまった、と思った瞬間にはすでに時は遅かった。

 なにやら様子のおかしい、というかどこか残酷さを感じさせる王の視線が彼に注がれていた。

「ほう? アグラヴェイン。貴様もここにいるとは」

「はっ」

 瞬時に跪くアグラヴェイン。彼の野生の勘は、今は全ての疑問は投げ打って礼を尽くすべきだ、と全身に警鐘を鳴らしていた。

 ――今の王は、危険だ。

「よく見ればいろいろいるではないか。裏切り者から阿呆まで――」

 いやらしく口元を吊り上げるアルトリア。それは本来の彼女なら決してしない表情。しかし、顔の形は同じだというのにこの上なくらしかった(・・・・・)

 その言葉を聞いて、動き出した者が一人いた。

 サー・ランスロット。

 

 彼は誰もが認める理想の騎士だったが、王妃ギネヴィアとの不貞を暴かれて城を追われる。この事件がきっかけで円卓は大きく傾きだしたのだった。

 

 動くなら今しかない。そんな思いに突き動かされ、彼は迷わずアルトリアの前に出て膝をつく。

「王よ!!」

「久しいな、裏切りの騎士殿(・・・・・・・)よ」

 その言葉を唇を強く噛んで受け入れるランスロット。しかし、それでも彼は臆せずに言葉を続けた。

「私は、今もあの時の選択が間違っていたとは思いません。しかしそれでも、起きてしまったこと、起こしてしまったこと、その全てに自分が関わっていたことは確かな事実」

「ほう? 殊勝だな」

 面白い見世物でも見るかのようにランスロットの様子を眺めるアルトリア。ガウェインが横から口を出そうとしたが、それをガレスがやんわり引き留める。

 ランスロットは周囲のことなど目に入らないかのように心中の思いを吐き出していた。

「そう、だからこそ!! 今一度この身に王自らの手による断罪を――――!」

 静まり返る室内。先程まで暴れまわっていたモードレッドも、今はまるで自分の番を待つかのようにただただ静かに成り行きを見守っていた。

 

 しばらくして、皆の視線が集まる中アルトリアが口を開いた。

「良いだろう。貴様がそれが望みだというならば、私がやってやろうではないか」

「――――有難うございます」

「よっし!」

 深く頭を垂れるランスロット。それとは対照的にガウェインが小さくガッツポーズを作る。

 そしてガウェインはそのままもう一つの目的を遂行しようとした。

「王、それについてなのですが」

「なんだガウェイン」

「この際です。モードレッド卿にも断罪を(・・・・・・・・・・・・)するというのはいかがでしょうか?」

「んなッ! テメェ――!」

 恭しく進言するガウェイン。しかし、当然モードレッドもそれを見過ごすわけにはいかない。

「良いだろう」

「な、待って下さい父上!」

 

「なぁ、今言ったよな?」

「ええ、言いましたね。さすがにしたたかというか、何というか」

 ひそひそ背後で呟かれる言葉は無視して、モードレッドは必死に食い下がる。だがそれもアルトリアに一蹴されてしまった。

「黙れ。良い機会だからやってやるというのだ。どこに不満がある?」

「し、しかし――」

「そもそも表の私にその気は無い。つまり、今この時を逃せばこの先後悔することになるかもしれんだろう?」

 そしてアルトリアは返答を待たずに命令した。

「――そこに正座しろ」

 指差されたのは机の端と扉の間の少し開けた畳。

 そこを一瞥してから、ランスロットは重々しく口を開いた。

「……御意」

 ゆっくり立ち上がって王に背を向けるランスロット。部屋の入口から1メートルほど離れた畳に腰を下ろして、意を決したように顔を上げた。

「モードレッド卿、貴女もだ」

「いや、まだいい。まずはランスロットだ」

 モードレッドはその言葉にひとまず胸を撫で下ろす。あまりにも理解できない展開に、彼女は反骨精神や信念といったものをすっかり忘れ去ってしまっていた。

 

 ゆっくりとした足取りでランスロットの前まで移動してくるアルトリアを固唾をのんで見守る騎士達。生前には見られなかった凄みが、今の彼女にはあった。

 ランスロットは背筋を伸ばして目の前に立った少女の瞳を見据える。

 ずっとこの時を待っていたのだ。

 聖剣で首を刎ねられるか。あるいは袈裟懸けに斬られるか。誇り高い王ではありえないかも知れないが、もしかしたら辱めを受けるかもしれない。

 しかし、今の彼にはその全てを受け入れる覚悟があった。自らの罪を受け入れるからこその断罪。自らの行いを不適切なものと知りながらも肯定した。

 この申し出は彼にとっての挑戦状のようなものだった。

 

「お願いします」

「ああ」

 断頭台への十三階段を上る死刑囚のように目を閉じるランスロット。

 それをどこか寂しそうな面持ちで見つめるガレス。

 転じて無表情にその光景を眺めるガウェイン。

 口元を薄くゆがませるアグラヴェイン。

 息を呑むような澱んだ静寂。

 ブルーノが沈黙に耐え切れず唾を呑みこんだ瞬間だった。アルトリアがその白くて細い腕を振り上げる。

「死ねええええええええ!!」

 空気が裂けた。

 鈍い音が部屋に響く。アルトリアの小さな掌が、ランスロットの右頬を目にも留まらスピードで打ったのだ。

 次の瞬間。破砕音と共にランスロットの長身が『松の間』の木製の引き戸を粉砕した。

「ぶはぁっ――――!」

 ランスロットの固く結んでいた口から空気が無理やり吐き出される。彼はそのまま店の床に叩きつけられた。

 

 今の光景の一部始終を正確に捉えられていたものはいなかった。ただ唐突に王の腕が掻き消え、次の瞬間にはランスロットが回転しながら扉を突き破るところだったのだ。

「うそ、だろ――」

「普通なら首がもげていてもおかしくないな」

「流石です。王」

「うわぁ、大丈夫かなランスロットさん」

 口々に感想を言い合う騎士達。断罪が平手打ちだけということに不満を持つものもいたが、不死身である彼らにとっては、このくらいが良い落としどころであるのは確かであった。

 ランスロットの行く末を見届けることもせず、再び室内を振り返るアルトリア。そして何事も無かったかのように口を開いた。

「では、次はモードレッド。貴様だ」

「へ? い、いや無理です父上! このような、これでは、あまりに一方的すぎる! せめて騎士としての一騎打ちを――」

「言いたいことはそれだけか? では、そこに正座するがいい。何、痛いのは一瞬だ。骨は砕けるだろうが、それもすぐ再生するだろうし、何より一瞬で気を失えるだろう」

「いやいやいやいや。そもそもオレはアナタに断罪されるような覚えはない! オレは――」

 目の前で起きた惨劇。それの次の被害者役が自分であるとなっては、モードレッドも黙ってはいられない。

 そもそも彼女はランスロットと違って、自分の起こしたことが間違いだとは思っていない。全ては自らの正当な評価のため。

 傍から見ればそうではないのだが、彼女の中ではそういうことになっている。

 

「早くしろ」

 アルトリアの無情な言葉に顔が青褪めるモードレッド。

「オ、オレは絶対に屈しないぞ! 叩くならガウェインにでもしてくれ父上!」

 当然のように父上呼びを始めたモードレッドを見て、ケイとブルーノは顔を見合わせる。生前は怒りと冷酷さ以外はろくに感情表現をしなかったというのに、どうやら今日は随分と機嫌がいいらしい。

 突然槍玉にあげられたガウェインは、しかしまったく動揺せずに王を促す。

「王」

「ああ。――――ガレス、アグラヴェイン」

「「はっ」」

 いつの間にかモードレッドの脇ににじり寄っていたガレスとアグラヴェインは、アルトリアの言葉を聞くと同時にモードレッドの腕と肩を掴んで王の前まで引きずり出す。

「は、離せッ!! クソ! オイ!!」

 他の騎士と比べると大分上背の無いモードレッドは、二人につり上げられるような形で運ばれた。抵抗しようと暴れるが、足をばたつかせることしか出来ない。

「クッ、落ち着け! 一瞬だろう、我慢しろ!」

「そうですよ! 諦めてお縄についてください!」

 しかし暴れまわる獣を正座させることは、言うまでもないことだが非常に難しい。少しでも地に足がつこうものなら、轟音と共に英霊の膂力で以て畳が粉砕される。

 舞い散る井草の中、ベディヴィエールがモードレッドの足を押さえつけようとしては顔を蹴られる。

 そこに、満を持して参加しようとするガウェイン。それを見てモードレッドも、このままでは遅かれ早かれあの戦車砲のような威力を持った張り手を顔に受けてしまうことが想像できてしまう。

 彼女とて痛みは出来るなら回避したい。いい加減抜け出すため、最後の手段として魔力放出を使おうかと考え始める。

 

 そう。

 店が更なる危機を迎えようとした、そんな時だった。

 

 

「……セイ、バー? …………セイバーなのか?」

 

 

 砕けた扉から現れた一人の闖入者が、店の未来を救った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 現れた男に騎士達の視線が集まることは無かった。

 若草色の軽鎧に、村娘なら一目で恋に落ちてしまうような甘い顔。それと同時に、超然とした強者の圧迫感を兼ね備えている男。

 しかし、だからどうした、というのがこの場にいる騎士の総意であった。

 強者ならこの場にも腐るほどいるし、美男子に心躍らせる男色家もいない。彼らにとっては、これから目の前で起こるであろう珍事の方が圧倒的に重要。結論として、現れた男――ディルムッド・オディナは、この場では非常にどうでもいい存在だった。

 

 しかし彼とてそれで諦めるわけにはいかない。

 目の前に降って湧いた希望をそのまま素通りさせるほど、この赤枝の騎士の目は曇っていないのだ。

 酔いでふらつく足を無理やり進め、視界の中心でぼやける黒いドレスの少女(セイバー)を必死に捉える。口ではうわ言のように彼女の名を繰り返していた。

 

 一方のアルトリアといえば、ディルムッドが現れたことなど毛ほども興味は無かった。

 周囲がどうなっていようが関係は無い。今はただ、目の前で暴れまわる息子を、いい加減そのまま殴ろうかと考え始めていた。

 しかしいつまでもそうはしていられなかった。

「セイバー、俺だ。セイバー。セイバー聞いてくれ」

 男が自分の肩を揺さぶり始めたのだ。

「セイバー、もしかして俺のことなどもはや覚えていないのか!? なんとか言ってくれセイバー!」

「ああ!? 鬱陶しい! 酒臭いぞ!!」

 掴んできていた腕を強引に振り払って怒鳴り散らすアルトリア。その耳をつくような大声に、争っていた騎士達もようやく動きを止めて男を見る。

 ディルムッドはようやく顔を向けたアルトリアに、怒鳴られたことなど気にしないとでも言うように自分の思いを伝え始めた。

「なぁ、頼むセイバー。教えてくれ。俺はいったいどうしたらいいんだ。

 ……あの戦いを終えてから何もかも分からなくなってしまった。俺の心が――」

「誰だ貴様は。知らん消えろ」

 ゴミを見るような目でディルムッドを見上げるアルトリア。小蠅をはらうようなそぶりでディルムッドを追い払う。酒臭い息をかがされ、高いところから見下ろされ、体を揺さぶられ、今の彼女は非常に機嫌が悪かった。

 その言葉にショックを受けたディルムッドは、ようやく彼女の雰囲気が自分の知るセイバーのそれとは大分違うことに気が付く。

 だが、今の彼にはそんなことは些末事だった。忘れられたなら思い出してもらえばいい。そんな、本来の彼らしい十年ぶりのポジティブな考えを抱いて必死に食い下がる。

 そしてそれが悲劇を産んだ。

「そんな筈はない! 君は俺のことを知っているはずだ! 俺だ! ランサーだ! 第四次聖杯戦争で――」

 次の瞬間。

「やかましい!!」

「ぐはぁッ!!!」

 ディルムッドの身体が、宙を舞っていた。

 彼が感じたのは顎への鋭い痛み、そして頭がガクガクと激しく揺れたこと。視界には火花が舞い散り、自分を突き殺した大猪の姿を幻視する。自分が吹き飛ばされたと気付いたのは、どこかの床に叩きつけられてからだった。

「セイ………バー……………。ゴフッ………なん…………で……」

 無意識にこの理不尽に対する嘆きを呟く。そういえば最後に会った時、酷い呪詛を吐いてしまったな、なんて後悔しながら彼は意識を失った。

 

 

「フン、腹が減った。だがこの店の料理は不味い。

 貴様ら!! 二次会へ行くぞ!!」

「「「応ッ!!」」」

 アルトリアの鮮やかなアッパーカットに停止していた騎士達だったが、彼女の一声ですぐに気を取り直す。

 今自分は何も見なかった、さすが王だ、助かった、などとそれぞれの心中には違う思いが渦巻いていたが、それでも今この時この瞬間、円卓の騎士団はかつてない結束の元にあった。

 

「して王、何処(いずこ)へ?」

 ベディヴィエールの問いに、アルトリアはぞんざいに返す。

「案を申して見よ」

「はっ!」

 アルトリアの目が、暗に早くしろと告げてきていたのを見て、慌てて騎士達が動き出す。

 一刻の猶予も無い。一つのミスで自分はあそこに横たわる屍の仲間入りをしてしまうだろう。

 

 最初に提案をしたのはブルーノだった。

「王!」

「言ってみよ」

「ほ、本日九時から、兄ディナダンとダゴネットのお笑いライブが――」

「つまらん」

「はっ!」

 一蹴されたブルーノは慌てて引っ込む。それと入れ違いに王の前に出たのは、いつの間に目を覚ましたのか右頬を大きく腫らしたランスロットだった。

「王」

「ほう、早いな」

 口元を吊り上げるアルトリア。ランスロットにも話すように顎で促す。

「不肖我が息子、ガラハッドが英雄王財閥系列の店でホストをしております」

「何? 気に食わん。童貞のくせに。あとで乗り込むぞ」

「仰せのままに」

 恭しく頭を下げるランスロット。その顔は憑き物が落ちたかのように晴れ晴れとしていた。

 他にはないかとアルトリアが周りに問う。

 おそるおそるモードレッドが名乗りを上げた。

「父上、ユーウェインが――」

「なんだ、動物園でもしているのか?」

「いえ、牧場を経営をしております」

 その言葉を聞いてアルトリアの目の色が変わる。

「ほう? 牛か?」

「鶏も、豚もです」

「面白い! でかしたモードレッド!」

「あ、ありがとうございます父上!」

 目を輝かせるモードレッドにガウェインは不満そうな顔をした。

 そして、アルトリアは号令をかけた。

「よし、貴様ら二次会は焼肉(・・)だ!! 行くぞ!」

「「「応ッ!!!」」」

 ズンズンと部屋の外に出て行くアルトリア。

 彼女が後ろを振り返ることは無い。

 そして、その必要も無かった。

 もう彼女と道を異にする者は、ここにはいないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 堂々と店の中を横切って外を目指す騎士たち。

 一番後ろでしんがりを務めるケイを、店の店主が引き留めた。

「サー・ケイ!! 貴方だろう! アレを呼び出したのは!!」

「あ、スマン。弁償はするぞ、……ベディヴィエールがな。だから今日はもう勘弁してくれ」

「そういう問題ではない!!」

「あー俺もう行かないと。じゃ」

 手をヒラヒラ振って出て行こうとするケイ。

 扉を半分出たところで、思い出したかのように店主に振り返る。

「そういえばお前もアレ知ってたってことは、生前(・・)やっちまったのか?」

「……なんのことだか分からんな」

 険しい顔になって言葉を返す店主。

「なんでもないさ。……また来るよ」

 今度こそ本当にケイは出て行った。

 一人残された店主は、閉まったドアをしばらく見つめた後、そこから目を切る。

 そして再び店内を眺めて、その惨状に溜め息をついた。

「これはまたしばらく閉店だな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

登場人物紹介

 

 

円卓の騎士名鑑

 

 

 

No.1 『アルトリア』

 

 言わずと知れたアーサー王。

 凛々しく可憐な少女騎士が、みんなのハートをバッサリいきます。決め台詞は「かわいい、早く大きくしてあげないと」

 実は大元だと、ペンドラゴンは苗字では無く称号。

 色違いがいっぱいいる。

 

 

No.2 『ランスロット』

 

 湖の騎士とか理想の騎士とかいろいろ言われている人。

 型月のギャグ時空ではどうしようもない感じの人だけど、本当はすごい。強い。

 円卓を離れるときは、彼に着いてたくさんの騎士が離反した。

 処刑されそうなギネヴィアを助ける際、慕ってくれていたガレスを知らず殺してしまう。このことでガウェインとの関係が最悪なレベルに陥った。

 

 

No.3 『ガウェイン』

 

 太陽の騎士。別名嫁がBBA。(呪いをかけられていただけで本当は美しい)

 昼間は三倍。強い。でもランスロットには勝ちきれなかった。

 CCCでは彼も残念であることが判明する。イモ? 野菜? 磨り潰せ。

 実は意外と暗殺とか後ろ暗いこともしている。

 アグラヴェインとガレスはどちらも弟であるが、アグラヴェインがランスロットに殺されたときは大した反応をせず、息子のフローレンス卿とロヴェル卿が殺されても我慢したというのに、ガレスが死んだと聞いたときは悲しみのあまり気を失ったという。このことでガウェインのランスロットに対する憎しみがマックスハート。王にランスロット攻めを強く勧めたり、ランスロットの休戦の申し出を受け入れないよう王に進言したりした。

 造反したランスロットとの戦争において、彼と一騎打ちをしたガウェインは二度重傷を負う。その頃留守番をしていたモードレッドがクーデターを起こし、そのままアーサー最後の戦いへ。

 重傷のまま戦い、モードレッドにとどめを刺される。

 

 

No.5 『ガラハッド』

 

 ランスロットの息子。童貞をこじらせすぎて魔法使いどころではなく天に昇った。強い。

 ランスロットの人生に何人も登場する『エレイン』という名の女性の一人とランスロットの間に生まれた。しかしこのエレイン、魔術によってギネヴィアのふりをしてランスロットとの関係を持ったため、ランスロットに捨てられる。

 生まれたガラハッドは修道院で育てられ、大きくなってから父に会いに行く。その間マーリンにいろいろ予言されたらしいが割愛。

 王からの試練を軽々クリアし、見事円卓の一員に。その際永遠の欠番、呪われた十三番目の椅子に平気で座り、呪いを打ち破った。

 聖杯探究では、童貞しか触れない聖杯を見つけた三人の一人という栄誉を得、聖杯を持ち帰る。

 後にもっとも清廉な騎士として天に召された。

 

No.7 『ケイ』

 

 アルトリアさんの義兄。ネーミングセンスが残念。

 伝承によっては化け物のような、というか化け物性能を発揮したりするが、基本的には人間。

 口が悪い、変なあだ名をつける、とかそんな話ばっかりで、実力は話によってまちまち。負傷したケイの代わりに、ランスロットがケイのふりをしてガウェインなど他の騎士と戦った際など、相手の騎士は『ケイだし……』と侮ってボコされたという話もある。ただ、巨人をやっつけたりと活躍の場面はあるので、弱いというわけではなさそう。

 カムランの丘で戦死したというのが通説。

 

 

No.8 『ガレス』

 

 ガウェイン、アグラヴェイン、ガヘリス、兄弟の末弟。実はモードレッドも異父兄にあたる。

 幼いころは母と暮らし、年の離れた兄達は幼いころ既に騎士になっていたため面識は無かった。大きくなると、兄達同様騎士になるためにキャメロットに向かう。しかしその際ガウェインらの弟であること、つまり王の甥にあたることを隠していたため、騎士どころではなく厨房に回されてしまう。その際、男の割に手が白くて美しかったためにケイから『ボーマン』(仏語で、美しい手、の意)というあだ名を付けられた。そのまんまじゃん。

 一年ボーマンとして過ごしていたある日、城を一人の女が訪れる。なんでも、彼女の仕える貴婦人を助けてほしいとのこと。貴婦人の名が教えられなかったため、名のある騎士を派遣できない、そうだお前行けボーマン。という流れでガレスが助けに行くことになるのだが、出発の際にランスロットがガレスを騎士に任命する。このことでガレスは生涯ランスロットを敬愛することになるのだが、それはまた別の話。

 艱難辛苦を乗り越え貴婦人を助けることに成功したガレスは、その功績を讃えられ、そして母が彼の出自を明かしたため円卓に迎え入れられることになった。

 ガレスの兄達はたびたび非道な行いをしていたが、彼だけはそのいっさいに手を出さず、むしろ兄達の行いを嘆いていた。

 ランスロットとの不貞を暴かれ王妃が火刑に処せられる際、その警護にはガレスと兄ガヘリスが当たっていたのだが、必ず現れるであろうランスロットへ剣を向けたくなかった二人は武器を持っていなかった。結果として、護衛が誰か分かっていなかったランスロットにあっさり殺されてしまった。

 

 

No.9 『ベディヴィエール』

 

 隻腕の青年。王の最後を看取った。

 正直Fateではこの人が片腕なのかどうかはっきりしていない。まあ女の子ではないでしょう。

 中世の伝承だとかなりの猛者だが、後の話だと微妙。でもカムランの戦いを生き残った数少ない騎士という点では、やはり彼も強者だったのだろう。

 王の聖剣を湖に返したことで有名。王の死後は修道院で隠者として余生を過ごしたらしい。

 アニメで出番はあったが、本編での活躍が待たれる。

 

No.12 『ユーウェイン』

 

 ライオンボーイ。

 

 

No.22 『アグラヴェイン』

 

 前述の通りガウェイン四兄弟の一人。

 ランスロットの失脚を狙って、不義の現場を取り押さえようぜ、とモードレッドやガウェイン兄弟に提案するが、モードレッド以外には拒否される。

 仕方ないのでモードレッドと自分を含めた13人の騎士でランスロットとギネヴィアの不貞の現場を取り押さえたが、逃げようとするランスロットにモードレッド以外の騎士は皆殺されてしまった。南無。というかそもそも人数が不吉だよ。

 このときアグラヴェインが殺されたと知っても、ガウェインはあまり嘆かず、ガレスに至ってはアグラヴェインに非があったと思う始末。加えて性格が悪かったと多くの物語で言われ、マロリー版に至っては人格が卑しい、『邪悪の騎士』の烙印を押される。ついには、円卓崩壊の原因はアグラヴェインとモードレッドにあるとまで小説内で表現された。可哀そう。

 拙作ではあんまり性格悪さは出さない方向で行きます。出番はないと思うが。可哀そう。

 

 

No.35 『ブルーノ』

 

 本名ブルーノ・ル・ノワール。黒い盾の冒険における主役。ラノベ主人公みたいな人。

 父の形見のコートを身に着けており、仇を討つまで着直さないと誓っていた。その恰好を見てケイが『ラ・コート・マル・タイユ』(不格好なコート)というあだ名をつける。

 ギネヴィアを襲っていたライオンを一人で撃退したことで騎士に任命されたが……そもそもどんな状況だよ。

 その騎士に任命された日、城を一人の乙女が訪れる。『黒い盾の冒険』に挑戦する騎士を探していたのだが、そこにブルーノが名乗りを上げた。ところが『ラ・コート・マル・タイユ』などと名乗った若者を乙女マラディザンド(罵る者)は罵倒する。お前の名前も大概だからな。

 この脇で罵倒してくる少女と冒険、無事帰還。そしてこの少女、実は年若いブルーノの命を心配して、罵倒することで冒険を諦めさせようとしていただけなのであった。もう結婚するしかないよ、はい結婚。

 少女はランスロットによりあだ名を、ビアンペサント(良く考える)と改名。だから名前が。

 その後父の仇も無事討ったそうな。

 ちなみに彼の物語の中で、珍しくモードレッドが優れた騎士として振る舞っている。

 

 

NO.38 『モードレッド』

 

 みんな大好きモーさん。現在アポクリファとコハエースで活躍中。

 拙作ではコハエースよりになるだろう。出番があれば。

 詳しい出自は本編で。

 彼女が生まれる際マーリンが『五月一日に生まれた子供が、アーサーの王国を滅ぼすだろう』というはた迷惑な予言をする。結果、モードレッド含め国中の五月一日生まれの子供が集められ、船に乗せられ海に流された。それなんてヘロデ王。

 奇跡的に助かったモードレッドは、成長して騎士になり王の前に姿現す。この辺のもろもろも本編で。

 アーサーに槍で貫かれ死を覚悟したモードレッドは、力を振り絞って最後に王の兜をかち割る。アルトリアもこれが致命傷になった。

 

 

 





オルタの口調が難しい。というか大分おかしかった気が。

円卓設定がおかしかったりしても出来れば目をつぶっていただけるとありがたい……。
ただ、きのこ設定と反していた場合は直そうと思うので指摘してほしいです。

次回はディルムッド絶望編始まります(適当)。
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