レンジャーキー
出典 海賊戦隊ゴーカイジャー
能力 対応するレジェンド戦士への変身
備考 本作においては転生特典である為オリジナルの戦士
は力を喪失していない。
1
「
ようこそ死後の世界へ。
あなたはつい先ほど、不幸にも亡くなりました。
短い人生でしたが、
あなたのせいは終わってしまったのです。」
誰かが暴れに暴れた後の様に散らかった部屋で俺は唐突に告げられた。
書類が散らかった床。
それからまばらに星のような光のある壁(?)の部屋。
その中央よりやや左にひっくり返った事務机が有り、
俺は椅子に座らされていた。
その反対側に座る俺の人生終了を告げた女はぱっと見俺より二つ三つ年下の美少女、いや、アイドルなんかでも中々いないような美貌の超美少女だ。
何故か胸ぐらをつかまれたように服が乱れて目には涙をいっぱいに溜めて、透き通るようなきれいな青髪が乱れた痛々しい姿だった。
「ここは、あの世?」
「はい。」
「で、アンタは案内役?」
「はい。」
「俺は、大学の帰りにおやじ狩りやってた不良ども見ちゃって口封じにリンチされて死んだ。それであってる?」
「はい。」
精一杯威厳を保とうと必死なのだろうが、
ずたずた今にも泣きそう、さっきから震えてると三拍子揃っていてはとてもじゃないが威厳は感じない。
「それで、普通の人には死んだあと二つの選択肢があります。」
まず一つ、よっぽど悪い事してなければ天国に行く。
けどあんまりおすすめはしない。
何故なら肉体を失って魂だけ行くわけだから話す以外基本何もできないから先に死んだ人間と意味もなくくっちゃべり続けるぐらいしかない。
「天国って言うか天獄じゃん。」
「でしょ?だから普通の人はもう一つを選ぶ。」
もう一つは赤子になってもう一回人生をやり直す。
こっちも天獄よかマシだが、記憶がリセットされてしまうので実質消滅してるようなもんだ。
「けど、若い魂に限ってもう一つ選択肢が有るんです。」
そのもう一つは、
記憶を引き継ぎ異世界に転生し魔王を倒す事。
魔王。比喩でもなんでもなくドラクエやモンハンに出て来るような魔王がいて、剣と魔法と冒険ととある世界が有るらしいのだ。目の前の案内人によれば。
「その世界で死んだ人たちは、
魔王を怖がって転生したがらないんです。
だからそのうち赤ちゃんが産まれなくなって滅びちゃうんです。」
「だから生に未練タラタラな若い魂を
「はい。肉体と記憶とそのままで。」
そんな移民政策が機能するぐらいには国籍とかいい加減な世界みたいだな。
それなりに危ないだろうがこのまま永遠に彷徨ったり消滅したりするよかマシか。
「けど今私はそれ以上に…あなたに転生してもらわないと困るんですぅうう!」
「な!」
案内役の女は何処からともなく取り出した書類と朱肉をもって俺に襲い掛かってきた。
「い、いきなり何を!?」
「お願いぃ!この書類にサインか指紋を押して!
そのまま平和ボケした魂なんか送っても役に立たないから転生者には強い武器を一個持たせるんだけどそれをマナーの成ってない転生者に200個以上もパクられちゃったの!」
「な、なんだそれ!?そんな奴転生させようとするなよ!
「虐待といじめを苦に死んださえない変な名前のチンチクリンなんかに死因を馬鹿にしたぐらいで切れられるとか思わないっじゃん!」
「お前のせいかよ!書類審査員の人ごめんなさい!
全部この面だけの女のせいでした!」
「今顔だけって言った!
水と癒しの女神を顔だけの女って言った!」
「嘘コケ!チンチクリンの陰キャに不意を突かれるような女神が居るか!
お前なんか良くて二級天使どまりだろ!?」
「嘘じゃないわよ!
後輩のエリスより信者の数は少ないけどアクシズ教の女神よ!
水と癒しの神アクア様よぉーー!!」
ぎゃーぎゃーやりながらも俺はこの自称女神に巧みに腕を掴まれ右手の薬指の指紋を書類に押してしまった。
その瞬間!部屋に散らばった書類の下から五つの人形が光りを帯びて俺のもとに飛んできた。
「レンジャーキー!そっかあんだけ派手に暴れれば落ちて残ったキーがこれぐらいあってもいいわよね。」
人形は変形して鍵の形に代わると、俺の上着のポケットに収まり、帯びていた光だけが集まり、奇妙な形のケータイ電話になった。
「なんじゃこりゃ?」
「それはモバイレーツ。
あなたに託したハリケンブルー、アバレブラック、
デカブレイク、マジイエロー、マジシャインの力を引き出すために必要なアイテム、あなたが今から行く世界では神器に該当するアイテムです。」
さっきまでのギャン泣きモードはどこへやら、
今更威厳を主張するように自称女神は静かに告げる。
「さあ、転生者よ!願わくば、数多の勇者候補の中から、
あなたが魔王を打ち倒す事を祈っています。
…………さあ、旅立ちなさい!」
「は!?なんだ周りが光って!まさかホントに転生!?
嘘だろおいふざけ」
その瞬間、俺は一層強い光に包まれ
「ゴー!ゴ、ゴー!」
「ん?なんだお前はいつからそこに居た?」
気が付けばおかしな集団に村が全滅させられる瞬間に立ち会っていた。
2
デカブレイクと呼ばれる姿になったソーイチの奇妙な兜を外す。
あれだけ殴られて蹴られたにもかかわらず綺麗な顔だ。
そんなことを思いながら黄色いジャケットに白いヘアバンドの彼女、ルカは濡らした手ぬぐいで彼の顔を拭いてやった。
「姉ちゃん!水汲んで来たよー!」
バタバタと亜麻色の髪の男勝りな女の子が同じ髪色で赤いチョッキの弟のとバケツいっぱいの水を汲んで戻って来た。
「ありがとう。」
「どーいたしまして。」
「ねえお姉ちゃん。デカブレイクまだ起きないの?」
「うん全然まだ。やっぱ疲れちゃってるみたい。」
「そうだよね。あんな凄いパンチ使ったらヘロヘロだよね。」
「魔法みたいに早かったもん!」
口々にデカブレイクを称賛する姉弟。
そりゃそうだ。この子らにとってソーイチは命の恩人で親の敵を討ってくれた恩人なんだから。
それは昨晩のこと、ルカはアクセルという駆け出し冒険者の街を目指して旅をしていて、その日限界まで進んだ彼女はこのファミーユという村に泊まった。
小さな林業の村で、危険なモンスターや蛮族の気配もない平和な村だ。
けど誰もが寝静まった時、奴らはやって来た。
魔王軍。この世を手中に収めんとする悪の軍団。
しかもどういった訳かここ数年でどこの魔法体系でも造れないような怪物を生み出し、それを行動隊長として各地に放ち、破壊と略奪の限りを尽くしている。
ルカの祖国もその被害にあい滅ぼされていた。
「皆逃げて!魔王軍よ!」
そう言って回ったが遅かった。
ブルームと名乗った片方角の骸骨怪人は女子供だろうと容赦なく殺し、村に火を放った。
「一人も逃がすな!ひっ捕らえろ!」
ルカは捕まらないことで有名な盗賊だった。
職業的な意味ではなく、悪徳貴族や魔王軍を相手に盗みを繰り返し魔王軍から130000ザギンの賞金を懸けられるほどだった。
しかし世話になった宿屋の幼い子供を置いて逃げるほど非道ではないルカは2人を見捨てられず、三人で捕まってしまったのだ。
「ほう、賞金首のコソ泥か。
こんなガキ2人見捨てられない甘ちゃんだったとは。
我が軍はこんなのにてこずっていたのか?ん?」
何かに気付いたブルームが右を向く。
つられてそっちを見ると呆けた顔をした自分より一つか二つ年上の青年がいつの間にか音もなくそこに居た。
「なんだお前はいつからそこに居た?」
ブルームに声を掛けられ我に返る青年。
「うわぁ!え?ば、化け物!」
「化け物ではない!俺はブルーム!魔王軍行動隊長だ!」
「魔王軍!?思ってたのと違うなぁ……もっとデュラハンとか魔女とかがやってるイメージだったな。」
「それは幹部のべルディアやウィズだ。」
「あー、そういう感じ?」
「ま、とにかく。見られたからには死ねえ!」
「うお!」
振り下ろされた戦斧を避け、ポケットから何か白い人形のようなものを取り出す!
「あんの自称女神!
いきなり戦いになるならもっとしっかりチュートリアルしろや!」
そう言って何度も奇妙な折り畳み式の何かと人形を見比べる。
「なに?そのモーファーにレンジャーキー……面白い!
おい貴様!名を何という?」
「え? 七海、総一……。」
ナナミ・ソーイチ。耳慣れない名前だった。
黒い髪に茶色い目といい、異邦人だろうか?
「ナナミソウイチ。
それを使ってさっさとレンジャーにモーフィンしろ!
直々に叩き潰してやる!」
「レンジャーキー…鍵?て事は……」
人形を折りたたむように変形させるとブルームがモーファーと呼んだアイテムにそれを差し込み
「っ!あ、頭に、なんか……
え、
<デーーッカレンジャー!>
白銀の楯のような光の塊に覆われたソーイチは白いぴっちりと体に張り付いた服に奇妙な兜に覆われた姿に変身した。
「なにあれ!?」
「すっげー!」
「なにあの神器?」
「これが、レンジャー?」
自分で変身したはずのソーイチ含めてブルーム以外の全員が驚く。
「やはりその姿になったかオメガレンジャー。
いや、デカブレイクと呼ぶべきか。」
「デカブレイク?」
「ああ。では復讐も兼ねて死ね!レンジャー!」
「うわ!あっぶな!」
ブルームに続いて雑兵のゴーミンもデカブレイクになったソーイチに向かっていった。
あっと言う間に人波に消えるデカブレイク。
それから時折人波の中心からゴーミンが弧を描いてぶっ飛んでいく。
そして人波が晴れるころには
「が、ああぁ……か、身体中が痛い……。」
膝を付き肩で息をするデカブレイクの姿がいた。
「ーーッ!」
「ああ!」
「そんな…」
ゴーミンの数は半分も減っていない。
しかもブルームもまだ健在だ。
「こんなものか?
対して期待もしていなかったが雑魚だな。」
「うるせえぇ…こちとらぶっつけ本番なんだよ!」
「ほう?にしてはやった方か精々あの世で自慢しろ!」
振り下ろされるブルームの戦斧。
思わず目をつぶる三人。しかし聞こえたのは
「なに!?」
ブルームの驚きの声と
「二回も死んでたまるか!」
ゴーミンの火を噴く武器で戦斧を受け止めたデカブレイクだった!
「デカブレイク!」
「ぶっ飛べ!」
ゼロ距離で火をブルームに浴びせ、周囲の兵隊が驚いてる間にこっちに駆け寄ると
「退けえ!」
私たちを捕まえていたゴーミンを殴り飛ばすと手を引いて森の方に逃げ込んだ!
「何をしている!追え!」
ブルームに言われてゴーミンが入ってくる。
「デカブレイク!こっち!」
弟君案内で森を進んでいき
そこそこ深い茂みの中に隠れた。
「大丈夫かしら?」
「流石に森ごと焼いて炙り出すとかはいきなりやんないだろうが、ここもそんなに安全じゃねえな。」
どうしたもんかと頭をひねる4人。
「デカブレイクはアイツらをやっつけられないの?」
「どうだろ?一対一なら勝負にはなるだろうけど、
さっきみたいに袋叩きにされたらジリ貧だ。くそ!
1日に2回もリンチにあって死ぬとか勘弁だぞ?」
「じゃあどうする?
アタシも腕っ節に自信があるわけじゃないわよ?」
俺もお前に戦わせるつもりはないよと、返すソーイチ。
「じゃあこうしよう。姉ちゃん。
俺が適当にゴーミンを倒しながら逃げ回るからゴーミンが薄くなったところを2人連れて逃げろ。」
「アンタはどうすんの?」
「このスーツは見かけより丈夫だ。
中身は打ち身とか痣だらけだけど骨やったり内臓壊れたりはしてないからあのバケツ頭ぐらいならどうにかなる。」
「無事でね。」
そう言って私たちは分かれた。
「おいブリキバケツ!お前らの獲物はここだぞ!
廃品回収に出して貰いたい奴から掛かってこい!」
デカブレイクがゴーミンを殴打する音がする。
それとは反対の方向に向かって走った。
音がだんだん遠ざかっていき、ようやく出口が見えたとき
「見つけた!」
ブルームが立ちふさがった。
「な!何でアンタが!?」
「一番強い駒の使い方は2つ。
最後まで隠すか、派手に使って囮にするか。
アイツがあれだけ派手に暴れているという事は非力なお前らは逃げに徹した。」
読まれていた。背後から来たゴーミンに再び捕まる。
「すぐには殺さん。
レンジャーの死をその目に焼き付けてやる。」
3
「オラこんなもんか!」
三体目から数えるのをやめて派手に暴れることに専念しながら突き進む!
いつの間にか村の広場に出ていた。
構わない。
体力の続く限りなら一度に一定数以上来られなければどれだけでも相手にできる自信があった。
今自分はそれだけの力を纏っている。
「さあ!次はどいつだ!?」
「そこまでだ!」
村の入り口の方から声がする。
振り向くとそこにはブルームと、再び捕まってしまったあの姉ちゃん達がいた。
「ッ!」
「さて、スパーリングもすんで身体も温まってきた頃だろうし。一つ俺に殺されろ!レンジャー!」
「……その後に、その子達も殺す気か?」
「ああ。もちろん。」
平然と言い放つブルームに、俺は自然と頭を下げていた。
「なんのつもりだ?」
「頼む!俺はどうなってもいい!だからその子たちは!」
「アンタ本気で言ってるの!?」
地面につけた俺のメットに石が当たる。
ブルームがやったんじゃない。あの姉ちゃんだ。
「この状態をどうにか出来んのはアンタだけなのよ!?
もっとしゃんとしなさいよ!頑張って立ちなさいよ!」
「立ってデカブレイク!」
「お願い頑張って!」
無理だ。と俺は思った。
俺なんて変な悪い自称女神に無理やり指紋押されて適当に尻拭いさせられてるだけのそこら辺に居た大学生Aだよ?
デカブレイクだかオメガレンジャーだか知らないけどそんな本物のヒーローに今すぐなれったって無理だよ!
他をあたってくれよ!
もっと覚悟とか諦めとかついてる奴をさ!
そこまで思って自分で気付いた。
この世界を救え得るのは転生者だけなんじゃないか?と。
(冷静になってみりゃそんなすごい勇者が魔王に挑むんだったら転生者要らねぇよな?
そんなヒーローがいないから他所から凄い力持った奴を送り付けてるわけだし。)
という事は今あの三人にとってヒーローは俺しか、いないのか?
「どうした?無力さにでも打ちひしがれているのか?」
「いいや。痛感したのは、無責任だ!」
「ほう?」
「俺は、不細工で出来損ないな笑っちゃうようなパチモンかもしれないけど今だけは!」
頭に浮かんだ最高にかっこいいポーズを取りながら名乗る!
「無法な悪を迎え撃ち!恐怖の闇をぶち破る!
夜明けの刑事!デカブレイク!」
「ははははは!そう来なくてはな!
ゴーミンども!」
(bgm デカブレイク全開!!)
一斉に放たれるゴーミンの機銃掃射。
俺は左手の正拳変身ブレスロットルのレバーを捻り、
エネルギーをチャージした拳をふるう!
「な、なに!?」
「ナンセンス!
俺にはその程度の弾速、止まって見えたぜ!」
左手でキャッチした弾をその場に捨てる。
「ば、ばかな!?」
「すっげー!」
「いいぞー!」
歓声に手を振り、俺は一気に駆け出す。
「今の俺は脳細胞から体の隅までトップギアだ!
興奮しきって豆腐もまともに持てないくらいだ。
絶望まで振り切るぜ!」
再びレバーを捻り、三人を捕まえたゴーミンに飛び切りのをかます!
「剛力拳!パワーフィスト!」
一瞬体が浮いたゴーミンが漫画みたいにぶっ飛んでいった。
驚いて他の二人が手を離したすきに三人を下がらせる。
「離れてて!こっから先には、絶対行かせないから!」
振り返らずとも三人が頷いたのがわかる。
「さあ、行くぞぉおお!」
向かってくるゴーミンを残らず迎え撃つ!
「電撃拳!エレクトロフィスト!」
高圧電流のパンチで焼き殺し!
「竜巻拳!トルネードフィスト!」
暴風で空の彼方にぶっ飛ばす!
「さあ!もうお前を守るゴーミンはいないぞ!」
「ふん!あんな雑兵いなくとも!」
「そうかよ!じゃあくらえ!
灼熱拳!ファイヤーフィスト!」
フェイントをかけてからの炎の拳を顔面に叩き込む!
「ぐわああああ!か、顔が!
顔が焼けるううう!」
「じゃあこれだ!噴射拳!インパルスフィスト!」
火傷を抉る様に水圧光線を浴びせ、視界が戻らないうちに全力の拳を叩き込んで叩き込んで叩き込む!
「が、がぁあああ!
はぁ……はぁ…お、おのれ!レンジャーめ!
どんなに時間も世界も超えても邪魔をするか!」
グロッキーになりながら吠えるエンペラーブルーム。
「はっ!なんだその勘違い。
自意識過剰も程々にしろよ片方角。」
「なんだと!?」
俺はレバーを捻りながら構えた。
そして拳と、答えを叩き込む!
「レンジャーが邪魔するんじゃない!
俺みたいな理不尽な一択しか押し付けない悪に異を唱える者が邪魔をするんだ!
たとえ何度踏んずけられても!」
「うっ!」
「心が折れようとお前の前に立ちはだかって勝つ!」
これ以上無い程エネルギーの漲る左拳を握り締め、
死刑宣告代わりに告げる。
「たとえどんな姿で戦おうと!どんな力を使おうと!
お前の止めるのは特捜戦隊デカレンジャーの!
いや、全てのスーパー戦隊の同志!
恐怖の闇をブチ破る正義のヒーローだ!
そして俺は!重ねて言う!
少なくとも今この瞬間だけはデカレンジャー6人目の戦士、夜明けの刑事デカブレイクだ!
覚えておけ!」
「がんばれー!」
「デカブレイクー!」
逃げろと言ったのに戻って来たのか。だが今はその声援が有難い。
ありったけを乗せた拳を撃ち込める!
まず一発!
「ぐはぁあ!」
「超高速拳!」
更にもう一発!二発!三発!
「スーパーライトニングフィストォオオオオ!!」
「うわあああああ!おのれぇえええええ!!!!」
そこからはもう何発撃ち込んだか分からない。
高速を越えた乱打を受け、燃える瓦礫を突き破りながら吹っ飛んでいったエンペラーブルームは爆裂四散して今日最大の火柱を上げた。
「か、勝った。勝てた?俺が?」
信じられないと言ったふうに何度も自分の手を眺める。
するとブルームが吹っ飛んでいった方向から何かが飛んでくるのが見えた。
それは俺が変身に使ったアイテムと同じ、
レンジャーの姿を模った鍵だった。
ダークブルーと黒にレッドのラインが走り胸にローマ数字で100とある戦士は
「デカマスターのレンジャーキー?
で事は俺本当に………」
4
「う……」
「あ、起きた!」
「デカブレイク!」
「……ここは?」
まだ星が見えるからには夜なんだろうが、あの村はどうなった?
「村はまだ火が上ってて近寄れなかったから川の近くまで運んだの。
えーっと、ナナミソーイチでいいのよね?」
「総一でいい。上の名前は呼ばれ慣れなくてな。」
「そう。じゃあ宜しくねソーイチ。」
「ああ。そう言う姉ちゃんの名前は?」
「私はルカ。ケチなコソ泥だよ。
そっちの2人はリサとケン。」
「ありがとうデカブレイク!」
「よろしくね!」
「ああ。よろしく。」
後にこの日を俺はこう回想する。
この日こそこの世界の海賊戦隊ゴーカイジャー始まりの日だと。
名曲紹介 その1
デカブレイク全開!!
歌手 遠藤正明
作詞 桑原永江
作曲 亀山耕一郎
備考 デカブレイク専用曲