デンジパンチ
出典 電子戦隊デンジマン
能力 パンチ強化
備考 共通装備
1
翌日、一応俺、カズマにアクア、めぐみんと3人で依頼を見てみたのだが
「何かありませんか?
こう、気持ちよく爆裂魔法で敵を一掃できるクエストは!
例えばリザードランナーとか、魔王軍の小隊とか!」
「はぁ!?めぐみん何言ってるの!?」
「あ、アクア?」
「今はタンク役のダクネスがいないし、
爆裂魔法しか遠距離攻撃の手段がないのよ!?
カズマを敵陣のど真ん中に放り込んだ上に爆裂魔法を浴びせるつもり!?」
と、アクアにしては至極真面目な意見で没になった。
「アクア、なんでしょうか。
こう、ずいぶん必死ですね?」
「え、ええ!?
い、いやそんな訳ないじゃない!」
分かりやすく噛みまくりながらそっぽを向くアクア。
焦りまくって真っ赤になってて隠せてるつもりなんだろうか?
「どうせ自分が受けた湖を浄化するクエストをあわよくば俺質に手伝って欲しいってとこだろ?」
「そうなんですか?」
「え?…そ、そうよ!浄化って言ってもね、
寄ってくるモンスターとかいたら大変なんだから!」
なるほど。
そう言えば総一さんが俺たちにアクアを追うように言った理由もそれだったな。
「それで、浄化ってどれくらいかかるんだ?」
「半日。」
「長っ!」
そんなにかかるクエストを一人でモンスターから逃げ回りながらやるつもりだったのか?
本当に考え無しというか、その場の勢いに流されやすい奴め!
「それで?その浄化って具体的にはどうやるんだ?」
「私が水につかるだけでいいわ。
コップ一瓶程度のそれなら触れなくても出来るけど流石に湖ともなるとね。」
「ふむ………なあ、今思いついたすっごくいい方法が有るんだけどやってみるか?」
2
「ねえ本当にこれでやるつもりなの?」
何が不安なのか全く分からない。
これほどまでに完璧な計画に一体何が不安があると言うのだろうか?
「何にも心配する事なんか無いって。
だからその手を離してくれよ。
俺まで水に浸かる必要はないんだから。」
そんなやり取りをかれこれ10回以上
「どう思いますか?」
「どう考えても希少モンスター用の檻に入れた女の子を穢れた湖に漬けるなんて色々駄目だと思う。」
檻を持っていく為に借りた馬のドンの持ち主のリアが言った様に俺はアクアを簡単にはモンスターに壊されない檻に入れて漬けようと考えたのだ。
そうしたら湖にも触れていられるし、怪我する心配も限りなく無い。
「でももう借りて来ちゃった以上レンタル料も払っちゃってるし、ここまで来て帰ったらギルドからの心証も悪くなるだろ?」
「そ、それはそうだけどさ!
……わかった。カズマも一緒にいてくれてるならいい。」
「ヤダ。」
「なんでぇええ!?」
「あのな!お前だけなら兎も角俺は水に浸かっちまったら自分感電来ちまう雷魔法やそこら中水だらけの中で火や水や土なんて役に立たないし俺程度の魔力だった氷結魔法も眼球凍らせるぐらいしか出来ないの!
狭い中じゃ筋力強化も俊敏強化も意味無いの!
何も出来ないの!
陸にいてお前がギブアップした時に引っ張り上げるぐらいしか!」
「私だってこんな檻の中でモンスターにゴッドブローなんて当てられないわよ!
お願いカズマ!居るだけでいいから!」
「はぁ…仕方ない。リア!めぐみん!浸けてくれ!」
パァー!と笑顔になるアクアと共に俺は汚い湖に浸けられた。
帰ったら靴を洗って乾かさないとな。
「ね、ねえカズマ?こうして2人っきりになるのって、
最近はまあまあ有るかもだけど、それまでは結構無かったわよね?」
「え?……言われてみればめぐみんが仲間になってからお前が暴れて風邪引いたりキャベツ狩りあったりなんだりでそうだったな……」
思えばアクアとは1番長い付き合いだけど、あんまり冒険以外の話はしたこと無かったかな?
「カズマはさ、今好きな女の子とかいるの?」
意外な話題のふられ方だ。
あんまりそうゆう面がある様には見えなかったが、
アクアもまた女子ってことかな?
「今んとこいないぞ。
引き……登校拒否になったのもまあ、
失恋が遠因だったりするからな。」
「そうなの!?」
「そうだよー。」
「……ヘェ〜、じゃあ今フリーなんだ。」
「フリーだけど好きな子とか出来ても今は戦いとかに巻き込みたくないかな。」
懐からブラックコンドルのレンジャーキーを取り出す。
こいつを持ってる限り魔王軍との戦いは避けられない。
なら無関係な人間を関係者にするのは本意じゃない。
「そう…アンタ、ゲスで元ヒッキーで下着ドロで調子乗って落とし穴踏み抜くけど、いい人ね。」
「褒める以上に貶してるじゃねーか。
それに出かけて死んだんだからヒッキーじゃないし、スティールは持ち物の中からランダムなんだからアレは事故だ。」
そんな自己弁護をしていると湖の奥の方から何か、小さな波と影が幾つも向かって来た。
「もしかしてあれがこの世界のワニか?
群れで行動するのか!?」
「だから言ったじゃん!
こんな紅茶パックみたいなのは嫌って言ったじゃん!」
ワニは一糸乱れぬ動きで檻を取りかかむとガジガジと鉄格子を噛み始めた!
「『ピュリフィケーション』!
『ピュリフィケーション』!!
『ピュリフィケーション』!!!」
命の危機を感じたアクアは一心不乱に浄化魔法をかけ始めた。
「くっそ!これ意外と怖いな!『フリーズ』!」
俺は近くにいたワニの眼球に氷結魔法をかけてみる。
ワニはめちゃくちゃに暴れてその長い鼻先が檻をしたから持ち上げる!
「う、うわああああ!」
「いやあああああ!ミシッていった!
メキっていった!
檻が立てちゃいけない音立てたぁああ!」
「和真さーん!アクアさーん!
ギブアップならいってくださいねー!」
「すぐに引っ張り上げてあげますよー!」
「い、嫌よそんなの絶対に!」
「この苦労を無駄にしてたまるか!
アクア!浄化魔法!浄化魔法を!」
「分かってるわよ!『ピュリフィケーション』!
『ピュリフィケーション』んんんん!!!!」
そして、浄化開始から七時間が経過……見事なまでに、水面と地面の境目が分からなくなるほどに透き通った水面に半分浸かったアクアと俺はズタズタのまま何とか呼吸をしていた。
「……二人とも大丈夫ですか?」
「……うぐぅ…ひっぐ!………えっく……」
「だいじょばない。」
あのワニ、ブルータルアリゲーターは水が綺麗になるとどこかに去って行った。
けど俺は兎も角アクアはそれなりにトラウマを負ってしまったらしい。
「それじゃあ帰りましょう。
さっきリアと話し合ったんですけど、
今回のクエスト報酬は2人に全部上げますから。
さっさとそこから出て帰りましょう?」
「そうだな。もう今日は帰って休もう。」
そう言って立とうとした
俺の服の裾をアクアが弱々しくつかんだ。
「アクア?どうした?」
「いや、行かないで。」
「行かないでって…お前檻に残るつもりかよ?
これじゃあ帰れないぞ?」
「いや。外の世界は怖い。このまま街まで連れてって。」
「「えぇ……」」
2
「ルールールルルー♪
出がらし女神が運ばれていくよー♪
きっとこのまま売られていくよー♪
がんばれ私………。」
「……アクア、いい加減出ようぜ?
俺たち街中から好奇の目で見られてるぞ。
ていうかなんで俺までいなきゃいけないんだよ?」
「一人は怖い。孤独死は嫌なの。
それと同じくらい外の世界は怖いわ。
ここが私の聖域よ。」
「聖域に逃げてもつけ払わなきゃだぞ!
あーもー出るぞ!こっち来い!」
「いやぁあ!引っ張らないで!」
俺はギルドの前まで来たところでアクアを引っ張て外に出た。
めぐみんとリアに降りの返却を頼み、
報酬の300000エリスを受け取って二人と合流。
昨日も行った総一さんのバイト先に向かった。
「はぁー、災難だったな。
そこのろ過装置女神に付き合わされて。」
「誰がろ過装置よ!
力をあげて転生させてあげた恩も忘れて!」
「ああ感謝してるよ!
無理やり書類に指紋押させて異世界に!
それもロクに使い方の説明もしないまま魔王軍が狙ってる力を持たせてスタート地点に立つだけで半年かかる鬼畜ゲーに放り込んでくれて有難うな!」
それだけ捲し立てると料理を置いて総一さんは去って行った。
「まったく。女神に対する感謝が足りないわ。」
「いやアクア?
是も非もなく無理やり尻拭い押し付けたのはお前だからな?」
「うっ!……それは、悪かったわよ…。」
目に見えてシュン…とするアクア。
なんだ?こう、うまく言えないが今日のアクアはどこか変だ。
「アクアは今日なんか、少し大人しいというか…ですね。」
「え?そうかしら?」
「そうなんですか?普段を和真さん程知らないんでよく分かりませんけど…」
リアのその発言を聞いたアクアはびくっ!と震えるとリアの方を向き、
「待ってリア。それどうゆう事?」
「?……別に、時々に運びのクエストで会ったりすることが多いだけですけど…」
「ふーん………。」
なにやら疑うかのような目でリアを見るアクア。
今の会話にどこか不自然なところがあっただろうか?
「ふふーん、なるほど。リア。ちょっと来てください。」
「え?どうしためぐみん?」
「いいからいいから!」
お金を置いて去って行くめぐみんとリア。
いったいどうしたというのだろう?
「ねえカズマ!」
2人が見えなくなるとアクアが大声をあげた。
「ど、どうした?」
「今日のクエストの事でさ!私に言う事が有るわよね?」
「クエスト?ああ、お前一人だけあの地獄のアトラクションに放り込もうとしたことか?」
「そうそう!だから付き合いなさい!」
「? 何にだ?」
「兎に角明日一日よ!良いわね?」
名曲紹介 その10
わたし音頭
歌手 アクア(雨宮天)
作詞 仰木日向
作曲 若林タカツグ
備考 アクアの専用曲