アクアの羽衣
出典 この素晴らしい世界に祝福を!
能力 魔除け、浄化、など
備考 最高級の装備
1
時間を少し巻き戻し、街の外にて。
ベルディアがいなくなって再び動き出した下級モンスターを素手でいなしながらジョーは当てもなく進み続けていた。
「………俺は何をやってるんだ?」
皮がむけて血が出始めた拳を見つめながら歩いていると、あの耐え難い屈辱を味わった門前が見えて来た。
気付かないうちに戻ってきていたらしい。
平原の真ん中で、
誰かが祈る姿勢のまま動かなくなってる。
風になびく長い金髪で分かった。
「ダクネス。」
「……ジョーか?」
力なく嗤いながら振り向くダクネス。
その服は上等な布の黒い服、喪服だ。
「仲間が、死んだのか?」
「ああ。カズマ達とパーティーを組む前の話だ。
腕相撲勝負をして私に負けた腹いせに、
私の事を鎧の中はガチムチの筋肉なんだぜと、
馬鹿な大ウソを流してくれたセドル……。
おいダクネス、暑いから団扇代わりにその大剣で扇いででくれ!
何なら当ててもいいけど。当たるんならな!……と、馬鹿笑いして私をからかったヘインズ。
そして……一日だけパーティーに入れて貰った時に、なんであんたはモンスターの群れに突っ込んで行くんだと泣き叫んでいたガリル。
……ほかにも大勢いるが、皆あのデュラハン、いや、私が守り損ねて散って行った命だ。」
今にも泣きそうな目で、無理矢理作った笑みを浮かべたダクネス。
ジョーは酷く痛々しい彼女を前に鏡の前に立ってる気分になった。
「はっ!だっさいセンチメンタリズム。
自分を馬鹿にした奴の冥福とかどうでもいいじゃん。
むしろいなくなって清々したりとかしないの?」
気配を全く感じなかったはずの背後から声がする。
振り返るとそこにいたのは
「なによ人を幽霊でも見るみたいに見て。
そういうの遠回しに影薄いって言ってるみたいで失礼なんだからな?」
身長は、かなり底の厚いブーツを履いていて、それ合わせて和真と同じぐらい。
和真や総一が見たら信長が羽織ってそうなマントに、
ナポレオンが被ってそうな帽子といった服装。
そしてあどけなさを残した顔立ちと、
薄めの唇から紡がれる言葉の一つ一つがどうも胡散臭い。
「それは、失礼したな。だが死んだ私の友人を先にけなしたのは君だぞ?」
「友人?馬鹿にされたんだろ?
だったらそんな奴友人じゃねえよ。
力を認めないで勝手に格下扱いする奴なんて全員クズだ!」
ニコニコと笑いながら断言する少年。
どうも、あまり長く一緒に居たくない。
「なに早速帰りたそうな顔してんの?
傷ついちゃうなー。
ま、俺も手短に済ますつもりだから行けどさ。
俺の名前はバスコ・ダ・ジョロキア。
魔王軍のリーダーだ。」
思わず反射でジョーは笑っていた。
この斜に構えた少年が魔王軍?
紅魔族でもないこの少年がとても高い魔力や強力なスキルを有してるようには見えない。
「あー!信じてないなぁ!だったら考えあるもんね!」
そう言うと少年は口笛を鳴らす。
すると二人の背後に三つの黒い靄が現れ、その中から現れたのは
「お前達は…あの時の魔剣使いとその取り巻き!」
「テレポート?いやそれよりどうしたお前ら?」
2人の声を無視してミツルギたちは懐からダークモバイレーツを取り出す。
「「「ダークゴーカイチェンジ……」」」
<ジューーッウレンジャー!>
<シューーッリケンジャー!>
<オーーッレンジャー!>
三人はドラゴンレンジャー、シュリケンジャー、
キングレンジャーに変身した。
「さ、魔王親衛隊!そいつらを倒せ!」
バスコの号令でジョーとダクネスに襲い掛かる三人。
「うわ!この!目を覚ませ!お前たちは操られてる!」
「何言いなりになってるんだ!」
生身でしかも無手のまま戦いを強いられる2人。
装備がなくともある程度戦える二人だがヘルフリード、
シュリケンズバット、キングスティックの連撃には対応しきれず捕まってしまった。
「こ、このぉ!」
「くっ!ずっと妄想していたシュチュエーションだが実際になってみると何たる屈辱!」
「はっはっは。おねーさん身体通りのドスケベさんだね。
そんなエチエチなおねーさんにはこれだ。」
そう言ってバスコはダクネスに無理やりダークモバイレーツを握らせ
「や、やめろ!」
「ダークゴーカイチェンジ!」
<ゴーーッセイナイト!>
「ああああああーーー!!!!!」
ダクネスをダークゴセイナイトに変身させた。
「次はアンタだね。俺に感謝してよね?
師匠と、シド・バミックと同じ職場で働けるんだから。」
「!?……どうゆうことだ?
先生が生きているとでも言うのか!」
「あー、そういうの良いから。」
そう言ってジョーも無理やり変身させるバスコ
<ダーーッイレンジャー!>
急に視界が嵐に巻き込まれたように開けて居られなくなり、体の感覚が急速に失われていく。
(ま、ずい……すまないソウイチ……ッッ)
ジョーの意識はぷっつりと途絶えた。
2
ジョー達が暴れてる。
その話を聞いた俺、七海総一は仲間たちと共に話を持って来たプリーストの子に場所を聞いて現場に向かった。
そこに居たのは
「キングレンジャーだと?」
「ドラゴンレンジャー!」
「シュリケンジャーにキバレンジャーまで!」
あと一人銀色の騎士は知らないレンジャーだったが、
そこらの物、人を無差別に襲う全員からベルディアやカメレオン女から感じたのに似た邪悪な気配を感じる。
「誰かが、ダークゴーカイチェンジしてるってこと?」
「でしょうね。ダクネスとジョーと、
あと名前忘れたけど3人!
さっさととっちめて元に戻してあげます!」
俺はそう宣言しためぐみんに予備のモバイレーツを渡す。
和真とアクアも自分のモバイレーツを、アクアのは先日ベルディアから二本目のシンケンレッドのキーと共に入手した奴だ、を構える。
「やーっぱり占い師どもの言ってた光りはお前が降臨したからだったか。」
破壊活動を続けるレンジャー達をかき分けるように、
おかしな少年が現れた。
多分厚底ブーツを除いたら身長は精々150cm後半に届くか届かないか。
ナポレオンみたいな帽子にがんばってダサい奴が戦国時代の南蛮ファッションみたいにした感満載の服を着たそいつはまるで朝の挨拶をしてくる馴れ馴れしいクラスメイトの様に
「俺は今魔王軍のリーダーをやってるバスコ・ダ・ジョロキアってモンだ!よろしくな!」
恐ろしく軽々と告げられた事実に思わず面食らう。
この子供が、今この世界を恐怖に陥れてる魔王だと?
「いやね?言いたいことは分かるよ?
魔王軍なんてまんまなダサい名前じゃなくてさ。
もっとデストロン軍とかそんな感じの如何にもカッコイイ悪って感じの名前に改名したいし、
俺の肩書もシンプルに魔王、じゃなくてこう、
破壊大帝みたいな威厳ある感じにしたいけど。
この世界の衆愚はさ、もう魔王で呼びなれてる訳じゃん?
だからそういうのは世界を支配してからでいいかなーって。」
「よくしゃべるなチビ。目的は何だよ?」
「うるせぇえええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
チビって言うなカスがぁあああああああああああああああああああああああああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
……さすが和真だ。的確に相手を傷つけるセリフを言い放ってしまったらしい。
さっきまでの余裕ある態度から一変。魔王を名乗るバスコ少年は顔を真っ赤にして分かりやすいまでに青筋を立ててビクッ!ビクッ!と左瞼が痙攣している。
「やれお前ら!あの糞どもを血祭りにあげろ!!!」
号令を受けた五人がこちらに向き直る。
「それじゃあこっちも行きますか!」
「「「「ゴーカイチェンジ!」」」」
レンジャーキーをセットして捻り、
モバイレーツをかざす!
<<<<ジェーーットマン!>>>>
「レッドホーク!」
「ブラックコンドル!」
「ホワイトスワン!」
「ブルースワロー!」
「鳥人戦隊!」
「「「「ジェットマン!」」」」
名乗りを上げた俺たちはそれぞれ敵に向かって行く。
俺が変身したレッドホークはキバレンジャーに、
和真の変身したブラックコンドルはドラゴンレンジャーに
めぐみんが変身したホワイトスワンはシュリケンジャーに
洪水の女神が変身したブルースワローはゴセイナイトに
生身のままのルカとリアは2人がかりでキングレンジャーに
「バードブラスター!ビークスマッシャー!」
俺は二丁の銃でキバレンジャーを攻撃する。
しかしキバレンジャーは器用にビームを避けるとすれ違いざまに腰のブリンガーソードを引き抜き二刀流で斬りかかって来る!
「この太刀筋!お前ジョーか?」
和真の方もブリンガーソードと魔剣ヘルフリードが打ち合っていく。
「魔剣、と言ったらお前だよな、ほら、紫の鎧のお前!
すぐに目を覚まさせてやるよ!」
めぐみん対シュリケンジャーはと言うと
「セットアップ!シュート!」
最初っから火力重視でジェットハンドカノンを使うが
「超忍法!影の舞!」
「うわああああああ!くぅ!
レンジャーのパワーに潜伏スキルを上乗せとは!
でも負けません!」
そしてブルースワロー対銀の騎士は
「ジェットスピーダー!」
銃撃を仕掛ける騎士に対して専用バイクでの体当たり攻撃を仕掛ける。
「見るがいいわこの私の巧みなライディング!」
そしてリアとルカが対峙するキングレンジャー
「ダクネスさんはこんなに器用じゃないですし、
消去法で魔剣の人のパーティーの槍使いの人ですね?
同じランサーとして負けません!」
ルカの援護を受けながら力強く舞う。
「へ~~。存外やるじゃん。」
バスコは屋根の上から高みの見物。
どうやら今回は見に徹するようだ。
「は、仲間割れを楽しもうたぁ悪趣味な野郎め!」
俺は翼を広げて飛び上がると、
二丁のビームを上空からキバレンジャーに向けて撃つ!
流石に剣を離したところを接近し
「ウイングパンチ!」
渾身の拳を胸部に叩き込む!
「総一さんもか!俺も負けてられないな!
バードブラスター!」
冗談から繰り出された魔剣をブリンガーソードで受け、腰のバードブラスターを空いてた右手で引き抜き、ゼロ距離でビームを当てる。
「カズマ!使わないんなら武器貸してください!」
「カズマこっちも!」
「おう!」
和真はめぐみんにジェットハンドカノンを、
アクアにウイングガントレッドをパスする。
「キャッチ!ナイスです!」
めぐみんはじっとその場にとどまり、耳を澄ます。
(攻撃のタイミング……1、2、1、2、そこ!)
振り向きざまに二閃のビームを放つ!
シュリケンジャーは武器を手放しながら吹っ飛ぶ!
アクアは両手にウイングガントレッドを装備し
「パワーなら私も負けないわ!」
遠距離からの銃撃も近距離での銃撃も一の腕で受け
「喰らえ!ブルーレンジャーゴッドブロー!!!」
レンジャーのパワーと権能を合わせたオリジナル技で決める!
「そして最後に!」
「私たち!」
ルカが作った隙にリアが神器でキングレンジャーを覆う様にバリアを作り、2人がかりで蹴り飛ばす!
「お、丁度一か所に固まりましたね。」
「だったら最後はこれで行きましょう!」
めぐみんから渡されたレンジャーキーをモバイレーツにセット!
「ゴーカイチェンジ!」
<<<<ダーーッイナマン!>>>>
「爆発!科学戦隊!」
「「「「ダイナマン!」」」」
まだダメージの抜けてない五人に向かって勢いよく走り
「レッド!」
「ブラック!」
「ブルー!」
「ピンク!」
「「「「大爆発!スーパーダイナマイト!」」」」
巨大な火の玉になって突っ込んだ!
5人の変身が解除されて倒れる。
レンジャーキーが鈴の様な音を立てて散らばった。
「さーて、次はお前だ!」
それぞれ武器を取り出し、屋根の上のバスコに向ける。
「………いや〜、君らにかける言葉は一つだよ。」
バスコは屋根を降りると顔を上げ
「残念でした!おっしい〜!」
そう言って瞬間、建物影から現れた10人のレンジャーが総一以外の5人を強襲した。
「な!?お前ら!」
直ぐに助けに行こうとするが、変身は解除されたが洗脳は解除されなかったらしいミツルギとランサーの女に阻まれる。
そうしてる間にも和真はメガシルバーとガオシルバーに、
めぐみんはタイムファイヤーとボウケンシルバーに
アクアはデカブライトとデカゴールドに
ルカはゴーオンゴールドとゴーオンシルバーに
リアはカブトライジャーとクワガライジャーに
2人がかりで倒され、捕まってしまう。
「この!この!お前最初っからこのつもりで!」
「ピンポーン!
勇者様にせよ悪党にせよ皆手下には優しいもんさ。
態々レンジャーキーを5本も捨て札にした甲斐があったよ。」
撤収!と言いながら手を叩く魔王。
捕まえた仲間たちとレンジャーを覆う巨大な魔法陣が現れ
「じゃあな。また近いうちに連絡するぜ!」
「待て!」
走りながら手を伸ばす。
しかし魔王に届く寸前で奴らは何処かにテレポートした。
「畜生、畜生!畜生畜生畜生!!
あああああぁーーー!!!」
名曲紹介 その14
ザンギャックゲッター
歌手 Project.R with ZANGYACK
作詞 荒川稔久、藤林聖子、八手三郎
作曲 大石憲一郎(Project.R)
備考 宇宙帝国ザンギャックテーマ曲