スーパー戦隊このすばフォース   作:伊勢村誠三

3 / 33
レンジャー紹介 その2

シンケングリーン(18代目)

出典 侍戦隊シンケンジャー
順番 4番目
色  緑
正体 谷千明
決技 木枯しの舞


剣客現る!

「俺が勝ったら、俺の子分になってもらう。」

 

青いマントの剣士、

ジョーが片刃の愛刀を構えながら言う。

対峙する俺、七海総一は黒い鞘の細身の両刃剣を構える。

 

「俺が勝ったらどうしてくれんだ?」

 

「お前の魔王討伐の旅を手伝ってやる。」

 

結局同じじゃんか。したたかな奴め。

そう思いながらも俺は鞘も順手に持ち二刀構える。

それを見てニヤリ、とするとジョーも背負っていた鞘を剣に見立てて構えた。

 

(おいおい。こいつが強いのは知ってたけど二刀流もいけるクチかよ。)

 

「それじゃあ、行くぞ!」

 

何でこんなことになってしまったのか。

それは戻りに戻ってルカと出会ったあの日に戻らなくてはならない。

 

 

あの後一雨降ってくれたおかげで消化された村を俺たちは探索した。

残念ながら生存者はいなかった。

 

俺たちは火葬する訳にはいかなかったので土葬で村の人々を弔い今後について話し合った。

 

「私はここから半年ぐらいかかっていけるアクセルって街に向かってるの。

その先にこの子たちの親戚の家もあるみたいだから、

そのついでに。貴方はどうするの?」

 

正直返答に困る。魔王を倒すために戦うべき、

ではあるんだが行動隊長程度にてこずる俺にどうこうできるとは思えん。

それに異世界転生とか話すわけにいかない俺は

 

「それがあいつらに頭バカスカ殴られたせいで記憶が結構とんでて、魔王を倒そうとしてたこととか、

昔何やってたとかは思い出せるんだけど、国を出てから今までの記憶がすっぽり抜けてて思い出せねえんだ。」

 

て事にしといた。そうしとけば取り合えずこの世界の常識とかで頓珍漢なこと言っても記憶喪失ってことでどうにかなる。

 

「ソーイチ記憶喪失?」

 

「かっこいい!」

 

「かっこいいか?」

 

「……ごめん。」

 

「いや、ルカが謝る事じゃねーよ。

まあ、あれだったら俺もちゃんとした身分とか欲しいし、冒険者目指そうかな?」

 

「本当!?じゃあ今から同業者ね!」

 

「おう!よろしく!」

 

そして次に問題になったのは俺の服だ。

今の俺の格好は赤いジャケットに青のジーパン。

緑の運動靴にショッキングピンクのタイマーウォッチ。

そして腰に黄色いストラップと思いっきり現代日本な恰好なのだ。

 

「じゃあこの村から服とか持ってって良いよ!」

 

「マジか?いいのか?」

 

「俺らの命の恩人だもん!」

 

そんな姉弟の好意で焼け残ったのの中から

灰色のズボンに黒いショートブーツ。

白い長そでのYシャツに黒のベスト。

最後に赤い裾の長い上着といったスタイルに着替える。

 

「おー!」

 

「冒険者って言うか荒くれ者みたい!」

 

「それ褒めてないだろ?」

 

それから持ってくものを選び、最後に墓に一礼してから俺らは村を後にした。

流石に子供らは泣いてたな。

 

「そう言えばルカ。お前腰に黒鞘の剣下げてるけど昨日持ってたか?」

 

「これ?……故郷を魔王軍に滅ぼされた夜に、

貴族の蔵から持ってきたの。

私の腕力じゃ扱いにくくてね。

なんならボディガードの代金としてあげようか?」

 

「いいのか?使わないにしたって売れば結構いい金になるんじゃないのか?」

 

「いいの。故郷から持って来た物だから、

色々と思い出しちゃってさ。」

 

「……そっか。」

 

それから剣を受け取った俺とルカの旅が始まった。

まず子供たちを叔父夫婦の家まで送り届け、アクセルを目指した。

 

その道は困難を極めた。

最初の一週間。子供らの親戚の村までは安全だったが、

そこを出た先は地獄だった。

 

まず俺は魔王軍に200000ザギン(日本円でだいたい六百万)の賞金首にされちまったらしく、それ狙いの荒くれ者や、

 

「見つけたぞ賞金首ども!

この魔王軍行動隊長のモヤイダ様が相手だ!」

 

魔王軍の行動隊長だったり

 

「なんだあのでっかいカエル!

この世界のカエルってあんなにデカいの!?」

 

「あれはジャイアントトード!

打撃効かないだけでそんな強さないから安心して!

主食は人間とかヤギだけど!」

 

「何一つ安心できねえ!」

 

モンスターだったり。

三週間でもうヘロヘロ。その間に二回も魔王軍行動隊長に出くわして戦い、新たにデカレッドとゴーピンクのレンジャーキーを入手した。

 

「くそ!なんでよりにもよって二日に一回ペースで敵と出くわすんだよ!」

 

魔王軍に例によってボコボコにされた俺はルカに貰った変容の薬をかっくらう。

取り合えず傷は塞がるが、痛みは鈍く残る。

それでも動けなくなるよりいいが。

 

「仕方ないわよ。

この道アクセルまで一番近い道だけど魔王軍の勢力範囲に近いし街沿いの冒険者ギルドある方の道はだいぶ遠回りで一年とか掛かっちゃうもん。」

 

「マジかよ。

てか冒険者になるだけならそっちでいいじゃん。」

 

それは無理。とルカはバッサリ言い切った。

 

「私の故郷が滅びる前にね、神託が下ったの。」

 

「神託?」

 

「アクセルの街に大いなる水の恵みが現れて魔王を滅ぼすって。」

 

「水の恵み、ねぇ?」

 

水と癒しの女神(自称)に無理やり戦いに放り出された身としては信じがたい話だ。

 

「なに?もしかしてアクシズ教徒嫌いなの?」

 

「アクエリ教だがポカリ教だか知らんけどアクアって女神は信用できねえ。

このモバイレーツとレンジャーキー持たせて俺をこっちに着の身着のままで放り出した張本人だ。」

 

「………!そうなの?てか記憶戻ったの?」

 

「え?……少し、な。」

 

「よかった……とは言い難いか。そんな記憶だしね。」

 

「ま、逆恨みの先ぐらいは見つかったけどな。」

 

そう言って俺たちは歩き出した。

最初の村を出てから四週間。

そろそろ一月経とうかという今日この頃。

 

「ダンジョンなんてものまであんのか。」

 

「初めて見る?」

 

「ああ。俺の信ぴょう性ゼロの記憶を信じるんなら。

お宝とか有ったりするの?」

 

「さあ?まあまあ有名なダンジョンだし、

粗方取り尽くされてんじゃない?」

 

「そっか」

 

ちょっと残念に思いながらUターンして先を急ごうとした時

 

「ほう!こんなところで出会おうとは!

賞金首ども!」

 

「げ!魔王軍!」

 

一番エンカウントしたくない奴らとエンカウントしてしまった。

 

「俺はゾドマス!

お前ら二人まとめてこの剣の錆にしてくれる。」

 

黒いギンザメみたいな頭のエイリアンみたいな怪人だった。

後ろにはブルームが連れていたほどではないがゴーミンを連れている。

 

「どうするソーイチ。」

 

「まともに相手すんのも馬鹿らしい。

ダンジョンに逃げ込むぞ。」

 

「それもし迷ったら出られなくなるわよ!?」

 

「敵もそうなる。」

 

俺たちはダンジョンに潜った。

敵もそれを追って続々と入ってくる。

 

「真っ暗でなんも見えないけど!?」

 

「だったらこれだ!爆竜チェンジ!」

 

<アーーッバレンジャー!>

 

アバレブラックに変身し腰に下げた剣を引き抜き

 

「ファイヤーインフェルノ!」

 

刀身を燃やし、松明代わりにする。

 

「おお!すっごい明るい!」

 

「逆に言えばゴーミンやモンスターに位置を教えちまう。

そこのところ気を付けろよ?」

 

「ラジャ!」

 

その後ダンジョンを進んでいくが、まあ道に迷う迷う!

振り返ったら道が二つになってるぐらいはまだいい方で、

落とし穴や迫る天井とか言ったトラップにモンスターに、

追いかけられてルカとはぐれそうになったり

ゴーミンがモンスターに喰われるところを見ちまったり、散々だ。

 

それから迷いに迷って時間間隔もなくなってきて

間違いなく日付は変わってるはずだ。

 

「はぁ……ルカ、水!」

 

「もう無いわよ!」

 

「そう!じゃあ乾パンでもいい!」

 

「もう全部食べた!」

 

「あああーーー!くっそ!」

 

両ひざと両手をついて倒れる。

いい加減足が棒だし、暗い中戦ってばっかで気がめいってきた。

 

「松明ずっと持ちっぱなしで疲れるんだよ!

しかも例によって俺しか戦ってないし!」

 

「仕方ないでしょ!剣一本しかないのに変身したらその戦士の武器に変わっちゃうんだから!」

 

イライラして拳を振り下ろす。

カチャチャ!と何か小さい物に触れた。砂の付いたそれを拾い上げてみる。

 

「ボウケンレッドのレンジャーキー!」

 

「え?嘘!?」

 

早速キーを取り替えて変身する。

 

「ボウケンジャー!スタートアップ!」

 

<ボーーッウケンジャー!>

 

「熱き冒険者!ボウケンレッド!」

 

名乗りと決めポーズの後にメットのヘッドライトが白く発光する。

 

「おお!光った!」

 

「松明より良さげね。」

 

「武器は…銃、いや剣にも変形するのか。」

 

腰に下げられたサバイバスターをサバイブレードに変形させながら色々と試していく。

 

「これなんだろ?」

 

スコープショット、と、名前だけは頭に流れ込んで来て分かる装備を手に取る。

 

「先っぽ尖ってるけど何かな?」

 

「なんか飛び出るとか?えい!」

 

スイッチを押して暗闇に向かって発射する。

ワイヤーアンカーが飛び出した。

 

「ゴ!」

 

「あ、なんか刺さった!」

 

試しにもう一回スイッチを押すと巻取りが始まり、引っかかっていた何か……小さい兎型のモンスターにかじりつかれたゴーミンが出て来た。

 

「はは!大物だな!そら!」

 

「ゴーーー!」

 

部屋の隅に向かって放り投げてやった。

 

「ゴッ!」

 

そこにあった宝箱みたいな箱にぶつかって止まった。

そのゴーミンがこっちに気付いて立ち上がろうとした時。

 

「ゴ?g」

 

部屋の隅が急に怪物の口のような形になり

ガブリンチョ!とゴーミンを人のみで食べてしまった。

 

「………ソーイチ貴方まさか」

 

「狙ってない!あんなん初めて見た!

何アレ!?初見殺し過ぎでしょ!?こっわ!」

 

「多分ダンジョンに生息するモンスターで初級冒険者やそれに寄せられてくる他のモンスターを捕食するタイプの奴ね。」

 

「何それ怖……それさ、気付いたら俺らモンスターの腹の中に居ましたなんて落ちとかない?」

 

「一応聞いたことはないけど……出ない?」

 

「だな。こうゆうのは壁に手を当てながら進んでいくのが定石」

 

そこまで言ったところでパラパラ、、と天井から粉が降ってきた。

 

「……ルカ。俺は何も触ってない。お前は?」

 

「私も何もしてない!貴方じゃないなら誰!?」

 

若干ヒステリックにルカが叫ぶと天所が崩れて来た!

とっさにルカを引き寄せ物陰に潜む。

 

「えーい出てこい賞金首ども!いないのか!?」

 

さっきのギンザメ頭がダンジョンの分厚い天井を切り裂いて大穴を開けて俺たちを探しに来ていた。

一番合いたくない奴に出会ってしまったが、あれ?もしかして脱出のチャンス?

そう思った俺はメットのライトを消してスコープショットを構える。

 

「ちぃ!ここも外れぐう!な、なんだ!?肩に刺さって」

 

「よっしゃこれ得意かも!」

 

俺はスイッチをもう一回押してワイヤーを巻き取り、

ギンザメ頭を叩き落とす!

そして今一度ルカを抱えて天井にアンカーを撃って飛び上がる!

 

「初ダンジョン大脱出成功!」

 

ルカを抱えたまま飛び降り、空を仰ぐ。

お天道様が一番高い所にあった。

 

「よし、結果良いレンジャーキーの試運転になったな。」

 

そう言ってそのまま去ろうとした時

 

「はぁ!」

 

壁を突き破ってギンザメ頭が戻ってきた。

 

「コケにしてくれたな賞金首!許さんぞ!」

 

「は、勝手にダンジョン入って自爆しただけだろ!」

 

ギンザメ頭は剣を、俺はハサミ型のボウケンボーを取り出し激突する!

 

「この!」

 

「む!中々やるが槍さばきが甘い!」

 

「ぐわ!」

 

吹っ飛ばされケータイ電話型のアイテムを落としてしまうが、拾ってる余裕はない。

 

「この!」

 

「ふん!」

 

剣とはさみが交差する中、ルカはボウケンレッドが落としたアイテム、アクセルラーを拾い上げる。

 

「これ、動く?」

 

ディスプレイを変形させると銃のような形になった。

 

「もしかして攻撃できるかも!」

 

動体視力に自信のあるルカはゾドマスを狙い撃つ。

アクセルラーから発射された紫色の光はゾドマスを照らしただけだった。

しかし戦っていたレッドは気付いた。

ゾドマスの右わき腹に何かがあってそれに光ろが反応していることに。

 

「そこだ!」

 

俺はボウケンボーをそこに押し当て、がっちりと掴むと内蔵された刃を伸ばした!

 

「ぐうう!こ、このぁ!離せ!」

 

「いいぜ。ほら!」

 

「う!」

 

急に離され尻もちをつく格好で落とされるギンザメ頭。

そこに俺は容赦なく鋏を閉じたボウケンボーを今さっき作った傷に抉り込む!

 

「うごおおお!……ぁあああ!」

 

「そらあ!」

 

そしてその奥にあった光に反応していたそれを引っこ抜く!

 

「あ、ああ!返せ!」

 

「レンジャーキー!」

 

緑色の顔に漢字の『木』とあるレンジャー、シンケングリーンのレンジャーキーだった!

 

「よっしゃお宝ゲット!ルカ!ずらかるぞ!」

 

おう!と返事するルカと共に俺は走り去った!

 

「ま、まてぇ!俺の力の源を返せぇええ!」

 

叫ぶゾドマスだがそれで戻って来るわけがない。

 

「く、くそ!ゴーミンどもはそう簡単に戻って来るとは思えんって戻って来た!なに?ダンジョンの中でレンジャーキーを見つけた?でかした!それを俺に!」

 

渡されたシンケンゴールドのレンジャーキーを取り込んで回復するゾドマス。

 

「よーし!ゴーミンどもの結集を待って賞金首どもを追う!各員準備を進めておけ!」




アイテム紹介 その2

シンケンマル

出典 侍戦隊シンケンジャー
能力 秘伝ディスクとの連動
備考 シンケンジャーの共通武器
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。