ありふれた悪魔狩人《DEVILHUNTER》で世界最強 作:ヴェルザ・ダ・ノヴァ
プロローグ
月曜日。それは平日の最初にして悪夢の始まり。大体の人が平日という5日間にため息を吐き、前日までの
ハジメはチャイムギリギリに教室に駆け込み入った。その瞬間、教室の男子生徒は数人は舌打ちやら睨みやらを向け、また数人の男子はハジメに対し憧れの眼差しを向け、また数人の男子は特に興味もなく自分の作業に戻る。女子生徒はハジメに対し頬を赤らめている。
この学校では二大神にハジメは数えらている。更にこの学校には二大女神もいるため、実質的にはこの学校には4人の神(と呼ばれる者)がいる計算になる。(1人は本当は悪魔だが)ハジメは何か頼まれれば「やれやれ」と言いつつも完璧に頼み事をこなし学力は成績二位を不動のものにしている。更に顔がイケメンな為(魔物を喰った後の顔)原作より女子と男子から印象が良いのだ。
「ハジメ、アメリカはどうだった?」
そこへ1人の男子が近づいてくる。名を
「最悪だった…だが、久しぶりに兄貴たちに会えたから
そう言ってハジメは肩に掛けている通学バッグから箱を取り出し浩介に渡す。
箱の中身は浩介作のエボニー&アイボリーの複製物だ、彼の有名な「ニールゴールドスタイン」が設計した銃を浩介は解読し作り上げたのである。そして背中に背負っているライフルバッグのようなものも渡した。中には兄貴の1人「ネロ」が魔剣教団からもらって来た対悪魔用の剣を改造した赤い剣〈レッドクイーン〉の妹剣である蒼い剣〈ブルークイーン〉が入っている。
「確かに受け取った。メンテしとく」
「いつも、すまねえな」
そう言ってハジメは席に着く。がいつものように
「南雲くん、おはよう! 今日もギリギリだね。もっと早く来ようよ」
ニコニコと微笑みながら一人の女子生徒がハジメのもとに歩み寄った。学校やいろんな場所でハジメにフレンドリーに接してくれる人の1人であり、それ故にハジメが苦手な人。名を
「あのなぁ白崎、俺以外に構ってやる奴がいるんじゃねえのか?」
しかし、それでも落ちないのがハジメクオリティ。そもそもハジメは一昨日までレッドグレイブ市でネロともう1人の兄貴「ダンテ」と悪魔狩りをして帰国、昨日の夜に着いたばかりでありハジメの体力はゼロに近く、そこに必要でもない話をぶち込まれるのはもはや悪夢でしかない。そこへ更に3人の男女が近寄って来た、その中には先ほど言った神が2人も含まれている。
「南雲君。おはよう。腕の調子はどう?」
「香織、また彼の世話を焼いているのか? 全く、本当に香織は優しいな」
「うっす!南雲!今日も今日で大変そうだな…」
最初に挨拶した女子生徒の名前は
ハジメに「腕の調子はどう?」と聞いたのは剣か刀どっちが馴染んでいるかを知る為であり、何故そんな事をするのかというと。
その昔、ハジメが中学生の頃にあるお婆さんと少年がヤンキー3人に謝っている現場にハジメは遭遇した。なんでも少年が食べていたタコ焼きがヤンキーの1人の服にぶっかけてしまい慰謝料を取ろうと脅していた。それを見たハジメはブルークイーンの練習用に使う木刀でそのヤンキー達に飛びかかり全員打ちのめした。(そのヤンキー3人はハジメを見るとペコペコと頭下げるようになった)
それを見ていた雫がハジメを道場に引き入れようとした。しかし、ハジメはそれを断り独学で剣の練習をしており、それを見ていた雫は勝負を持ちかけた。報酬は負けた人の言う事を聞くと言うもので最初はハジメは勝つつもりだったが徐々に「やっても良いかな?」という気持ちが強くなり気づかれないように負け道場に入る事になった。が対して苦にもならず全ての八重樫流を覚えたハジメはすぐ卒業となった。だが、ハジメはたまになら講師をするということになりよく雫と剣を打ち合っているのである。と、取り敢えずはこのような形だ。
次にハジメを労ったのが
最後にキザな言葉で香織に喋り掛けた男が
「雫。龍太郎。すまねえが寝かしてくれ!頼む!」
「お前、また例の仕事かよ!身体気を付けろよ!行くぞ、光輝!」
「おい龍太郎!?」
「私たちも行くわよ。香織」
「え?!ちょっと待って!雫ちゃん!」
そして天之河と香織は2人に連れて行かれハジメは夢の世界へと旅立っていった。
それから数時間後が経ちハジメは意識を覚醒させる。感覚的に今は昼休憩と知り寝る間を惜しんで作った弁当を持って浩介ともう1人の友の元へ向かう。
なんとなしに教室を見渡すと購買組は既に飛び出していったのか人数が減っている。それでもハジメの所属するクラスは弁当組が多いので三分の二くらいの生徒が残っており、それに加えて四時間目の社会科教師である
しかしそううまくは行かず、
「南雲くん。珍しいね、教室にいるの。お弁当? よかったら一緒にどうかな?」
「すまないが今日は浩介と清水と飯を食うんだ」
そう言ってハジメは手に持つ弁当を見せる。ちなみに何故ハジメが清水と仲がいいかというと、前にアニメイトでばったり会いそれ以来よく話しているのである。
がそれでも諦めず
「だったらみんなで一緒にご飯食べようよ!」
と言ってくる。それにハジメが2人に目を向ける。
(どうしよう?)
((俺たちを巻き込まないでくれよ!?))
ハジメは即見放されてしまい打つ手がなくなってしまう。そこに不本意だが救世主が現れた。光輝達だ。
「香織。こっちで一緒に食べよう。南雲は遠藤達と食べるって言ってるし、香織と一緒に食べるなんて俺が許さないよ?」
爽やかに笑いながら気障なセリフを吐く光輝にキョトンとする香織。少々鈍感というか天然が入っている彼女には、光輝のイケメンスマイルやセリフも効果は0以下だ。
「え?なんで光輝くんの許しがいるの?」
素で聞き返す香織に思わずハジメと雫と龍太郎、浩介と清水が「ブフッ」と吹き出した。特に浩介は口にご飯を入れていた時にそれが来たから喉を詰まらせかけている。光輝は困ったように笑いながらあれこれ話している、その隙にハジメは2人の元へ駆け寄る。ついでに浩介の背中を叩き詰まりを治す。
「ありがとう。ハジメ…」
「別に気にすんな。それにしてもめんどくせえな」
「…お前もな…」
「え?なんか言ったか清水?」
「いや、なんでもない」
そしてハジメは弁当を開き食べようとするところに床から魔法陣が描かれる。その魔法陣は徐々に輝きを増していき、一気に教室全体を満たすほどの大きさに拡大した。自分の足元まで異常が迫って来たことに漸く硬直が解け悲鳴を上げる生徒達。丁度教室の入り口の直ぐ側まで来ていた担任の愛子先生が咄嗟に教室に駆け込み「皆!教室から出て!」と叫んだのと、魔法陣の輝きが爆発したようにカッと光ったのは同時だった。
数秒か、数分か、光によって真っ白に塗りつぶされた教室が再び色を取り戻す頃、そこには既に誰もいなかった。蹴倒された椅子に、配置の乱れた机、教室の備品はそのままにそこにいた人間だけが姿を消していた。
この事件は、白昼の高校で起きた集団神隠しとして、大いに世間を騒がせるのだが、それはまた別の話。
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