ありふれた悪魔狩人《DEVILHUNTER》で世界最強   作:ヴェルザ・ダ・ノヴァ

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最近、バック・トゥ・ザ・フューチャーのドクの口調で小説を書いてしまう……

こいつぁヘビーだ……


仲間の実力

オルクス大迷宮 奈落 八十階層

 

「holy shitだ!!どちくしょおおー!!」

「「ハジメ!ファイトっ!」」

「お前等、気楽過ぎるだろ!?」

 現在、ハジメはキャバリエーレに跨がり、前にユエを乗せ後ろから雫が抱きつく様に乗って、猛然とその階層を爆走していた。そのスピードは160キロを優に超えているだろう。そんなスピードで何故、爆走しているのかと言うと、

 

「「「「「「「「「「「「シャァアア!!」」」」」」」」」」」」

 

 二百体近い魔物に追われているからである。

 

 あれから猛進した彼等だが、その成果はほぼ全てユエのものだ!ありとあらゆる魔法をノータイム発射するのだから敵からしたらただの悪夢でしかない。

 

 だが誰にでも欠点はある様に、ユエは〈自動再生〉があったことからか回復系、治療系の魔法は得意ではないらしい。とは言ってもハジメ達には神水があるので大した問題にはならないだろう。特にハジメは擦り傷程度なら、ユエの自動再生の如くすぐ治すのだから。自分で書いといてなんだが、何気にハジメが自動再生を獲得してはいないか?

 

 まあ、それはさておき、そうして三人が降りてきた八十階層は樹が生い茂る樹海のジャングルだった。それでも大して暑くもないのが救いである。

 

 そうして三人は歩いて先に進む階段を探していると、突然、ズズンッという地響きが響き渡った。何事かと身構える三人の前に現れたのはティラノサウルスである。但し、なぜか頭に一輪の花を生やしていたが……。

 それを見てハジメと雫は

「「ここはジュラ○ックパークだった……!?」」

 と言っていた。

 

 そんな、三人にティラノサウルスが襲い掛かってくるが、

「緋槍」

 ユエが発動させる炎の槍がティラノサウルスを串刺しにし、刺さった部分から溶解していき絶命させた。

 

 ティラノは前にドテンと音を立てて倒れ、その際に頭の花が落ちた。

「「……」」

 それに思わず黙ってしまう二人。

 

 最初の頃は、ユエは後衛に回っていたのだが、最近、ユエが前衛に出て魔物を瞬殺しまくっているのだ。

 

 その結果、ハジメと雫の出番は無くなっていた。雫は、自分が役立たずな気がしていた。まさか、自分が足手まといだから即行で終わらせてるんじゃないか?と不安に駆られている。

 

 そんな雫の頭をハジメが撫でて微笑みながら首を横に振っており、目が「雫は足手まといなんかじゃないよ」と語っていた。それで雫も安心した様な顔をしている。

 

 ハジメは雫の頭を撫でながらユエに話しかけた。

「なあ、ユエ。張り切ることを咎める気はねえが、少し手加減してくれ。雫も俺も自分の自信を失っちまう」

 ユエが振り返ってハジメを見ると、少し残念そうな顔をしていた。

「……私、役に立ちたくて……」

 ユエはどうやら援護だけでは我慢出来なかったらしい。

 

 そういえば、前に一蓮托生の仲間だから頼りにしているみたいな事を言ったな、と、ハジメは首を傾げる。

 

 その時は、ユエが、魔力が無くなるまで魔法ブッパをし続けて戦闘中に魔力切れを起こしてピンチになったのだ。何とか脱したものの、その事をずっと引きずっていたので慰めるために言ったのだが……思いのほか深く心に残ったのか、仲間として役立つところを見せたいのだろう。

 

 最も、ユエが「仲間に役立つところを見せたい」と考えているか「ハジメに役立つところを見せたい」と考えているかは知らないが。

 

 ハジメは、今度はそんなシュンとなっているユエの頭を撫でてやる。それをやるだけで、ユエはほっこり顔に戻るのだから、もう何も言えない。

 

 依存はして欲しくないので注意しているのだが、どうしてもついつい甘くしてしまう。

 

 そんな三人の方へ魔物が多数襲来してくる。どうやら囲まれたようだ。

「……おい、お前等。魔物が来てるぞ」

「数は?」

「ざっと十体」

「……すぐ倒す……!」

 臨戦態勢に入る雫とユエを抑えてハジメはその内の一匹に突進する。そこにいたのは、2メートルサイズの魔物だった。さっきのティラノの様な爬虫類系の皮膚に脚には20センチのカギ爪がある。

 どっからどう見てもヴェロキラプトルのモドキである。しかも、やっぱり頭に花が生えている。

「「……かわいい」」

 雫とユエがほっこりしながら呟いている間に、ハジメはラプトルの頭に咲いている花をベヒモスで一閃する。

 

 それによりラプトルは一瞬だけ痙攣して倒れ込み、サッと立ち上がる。そして足元に落ちた自分に付いていた花を、それはもうめちゃくちゃ踏みつけていた。

「どうしたのかしら?」

「……イジメられた?」

「いや、それはねえだろ」

 ラプトルの行動に、雫、ユエ、ハジメの順に意見が並ぶ。

 

 一方で、ラプトルは花を踏みつけ終えて、仕事終わりに居酒屋に行くオッさんの様な清々しい顔をしている。「いい仕事をしましたなあ〜」と顔が語っている。そして、ふと気付いてハジメ達の方へ顔を向けると、ビビった様に一歩下がった。

「コイツ……今の今まで気づいてなかったのかよッ!?」

「やっぱりイジメかしら?」

「……んっ!絶対そう!」

「だからちげえだろ」

 ラプトルは一時的に思考停止していたが、すぐに狩りの姿勢に構える。そして口を開けて牙をギラつかせながらハジメ達に飛びかかって行った。

 

 ハジメは飛びかかってきたラプトルの上半身と下半身をベヒモスで永遠にさよならさせる。

「まったく……魔物ってのは襲うことしか能がないのか?」

「……イジメられて、切られて……可哀想…」

「イジメから離れろっての」

 

 ハジメとユエがそう言っている途中で雫がハジメの肩を叩く。

 

「ん?どうした、雫?」

「魔物よ…大量に来てるわ」

「おいおいマジか」

 ハジメは気配感知を使用すると、百以上の魔物が接近してきていた。しかも、ハジメ達を囲む様にだ。

 そして、飛び出してきたラプトル達にハジメと雫は全て斬り伏せようとしていたが、硬直する。魔法の発射準備に入っていたユエも硬直した。

 

 何故なら、

「この階層じゃ流行ファッションなのか?頭に花、生やすのが」

「たぶんそうなんじゃない?」

 全ての魔物が頭に花が生えているのだ。

 

 その後、ハジメはキャバリエーレを召喚して三人で逃走して今に至るというわけである。

 

 

 

 そういう訳で、現在。

 

「しつけええええええええええええ!!」

「いいかげん、鬱陶しわよ。あの魔物の大群…」

 ハジメは尚、スピードを落とさず、むしろ上げていく。

 

「っていうか、なんであんな統率取れてんだ?花が関係あんのか?」

 ハジメは考えながらキャバリエーレのハンドルを右に、左に切っていた。

「……寄生」

「やっぱりそう思うか」

 ハジメの考えをユエは肯定する。

「でも、もしそうなら、本体がいるんじゃない?」

「ああ!だから、今からその本体さんを探すんだ!」

 そう言ってハジメはキャバリエーレのスピードを上げて魔物の大群を振り切った。

 

 

「ここまで来ればもう大丈夫だろ」

 ハジメはそう言って岩影にキャバリエーレを止めてエンジンを切り、三人はバイクから降りる。

「さて、寄生をしてる本体さんはどこかな〜っと」

 そんなことを言いながら散策していると、縦割れの洞窟を見つけた。大きさは先程のラプトルが一頭ずつしか入れない程度である。

 

 その中にハジメ達三人は入り、ハジメは錬成で入り口を閉じた。その後、道なりにしばらく進むと、大きな広場の様な場所に出た。その奥には下に続く階段があった。ハジメが気配感知を使用して周囲に魔物がいないか確認をしながら、三人は階段の方へ進んでいく。

 

 中央付近までやってくると、全方位から緑色の球体が飛んできたが、ハジメ達は魔法で全て焼き払った。

「奴さんがおいでなすったな。お前等、周りに何か見えるか?」

 それに雫は首を振った。

「いいえ、いないわ」

「そうか…ユエは?」

「……」

 ハジメはユエにも確認を取るが返答がない。ハジメはユエの方へ振り向くとユエは、ピシッ!となりながら、猫が驚いている表情の顔を貼っつけた様な顔をしている。

 

 すると、突然、ユエの頭に先程のラプトルやティラノの頭に生えていた花が生えてくる。そして、ユエはハジメに魔法を発動させる。

「……ハジメ……にげて!」

「おいおい、マジか!?」

 〈トリックスター!

 ハジメはそう言ってユエの魔法攻撃をバク転で回避して、ユエの周りを走り出す。その間も、ユエが攻撃をハジメに向けて放つが、ハジメはそれを掻い潜りながら走っている。

「やってくれんな〜」

 ハジメはユエの隙を見てドンナーを撃とうとするも、銃口を向ければ、ユエを操り花への射線上にユエが当たる様にしてきたり、ユエの手をユエの顔に向けるといった行動を取るのでなかなか厄介だ。

 

 それを繰り返してると、奥の縦割れの暗がりから何かが現れた。

 

 それはアルラウネやドライアドの様な人間の女性と植物が合成された様な魔物だ。この手の魔物はRPGなどによくいる。もっとも、神話では美女の姿で敵対しないや大切にすると、幸運をもたらすなどの伝承がある、しかし、目の前のエセアルラウネにはそんな印象はまるでない!

 

 確かに女性の姿をしているのだが、問題は顔だ。まるで、心の醜さを表現したかの様な魔女の様な顔である!誰に似てるかと言われれば、DMC5の〈魔造鳥獣と三魔女 マルファス〉と答えるだろう。

 

 そのエセアルラウネはユエの顎を撫でながらニタニタしている。ハジメの額に血管が浮かんだ。

 

 だが、ハジメは避ける時に転けてしまい膝をつく。そこにエセアルラウネの胞子が飛んできた!

「ぐあっ!?」

「ハジメッ!?」

 更に、胞子が連続で飛来しハジメを覆い隠す。エセアルラウネのニタニタ笑いが更に深まった。エセアルラウネはユエの顎を撫で続けながらハジメに近づいていく。だが、

「クックックッ。ところで植物女? いつから、俺の仲間がユエ一人だと思ってた?」

 その言葉でユエもハッとした。ここに来てからもう一人の仲間を見ていなかったからである。エセアルラウネはニタニタ笑いをやめて首を傾げる。

 

 ハジメはそんなエセアルラウネを指差して「後ろだ、後ろ」と言った。その瞬間、エセアルラウネの左腕とユエの頭に生えた花が斬られた。

「ナイスだ、雫」

 ハジメはそう言ってエセアルラウネに走り寄る。エセアルラウネが顔を上げるが、ハジメのドンナーに手をかける方が早かった。

Jack Pot!(それじゃあ、またな!)

 ハジメはそう言ってトリガーを引いた。エセアルラウネの眉間に風穴が開き、燃え死んだ。

 

 

「大丈夫?ユエ」

 雫がユエに声をかけると、ユエはわなわなしていた。

「……ど、どこにいたの?」

「どこって……天井に閻魔刀を刺してぶら下がってたのよ。それで隙を見て、降りると同時に腕と頭に生えてた花を斬ったの」

 雫の説明が終わると同時にハジメが近づいてきた。

「お前等、大丈夫か?ユエはなんか違和感ないか?」

「……だ、大丈夫」

「よし!なら、先に行くか」

 ハジメはそう言って歩き出し、その後を雫がついて行く。ユエは二人の強さの片鱗をまた少し見たと思いながら、二人の後について行った。

ミレディ・ライセンを連れていくかいかないかをアンケート取ります!

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