ありふれた悪魔狩人《DEVILHUNTER》で世界最強   作:ヴェルザ・ダ・ノヴァ

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お待たせして申し訳ございませんでした!!!
ハジメ「なにやってんだ?」
期末考査に漢検が重なり…右腕を犠牲にして勉強してました……

それとちょっとふざけ過ぎたので「ハジメの怒り後編 & 強化合宿訓練」を書き直したのがこの作品です。

では、どうぞ!


ハジメの怒り後編 & ハウリア強化訓練

「うわあああああああああああああああ!?」

 熊の亜人は慌てた様に目を開く。その顔は脂汗でびっしょりだ。ちなみに熊亜人が幻覚を見て目覚めたここまでの時間は僅か十秒である。それでこの悪夢を見せられるのは少々精神にくるものがある。

「わかったか? てめぇがやろうとしたのはその景色だ」

 ハジメは目覚めた熊亜人にそう告げる。それは地獄のような宣告だった。『あの光景が起こってしまうのか?』『自分はあんな残酷なことをしようとしていたのか?』と……

 

 そこから考え出される熊亜人の行動は一つ、それは当然にして他の亜人からしたら驚くことだった。

「すまなかったッ!!」

 熊亜人は声を張り上げて土下座をしながら謝った。熊亜人の目からは涙が流れて体は震えている。

「私は、子どもを育てていただけでなにもしていないハウリア族を、勝手に謀反を起こしたと勘違いして殺そうとした! とても許されることではないだろう、許されなくても構わん! しかし、これだけは言わせてくれ! 誠にすまなかったッ!!!」

 それを聞いたアルフレリック以外の長老は激怒した。「狂ったか!?」「貴様も裏切るのか!?」などの声が聞こえてくる。だが、

「貴様ら、考えてみろ! 自分の子が他の者から忌み子と言われるところを! 俺はいやだ! あんな地獄、いや、そんな言葉では生温いほどの悪夢を俺はもう見たくないッ!!!」

 それを熊亜人が一喝して黙らせた。

 

 

 しかし、それでも引き下がらなかった者はハジメの精神攻撃を受けて悪夢を見た。その時の亜人族の悲鳴を誰かが録音していたらしい。

 

 それがこちら。

 

うわあああああ!? やめてくれ! やめろ! 頼む! やめろ! う、うぅ……お願いだからやめてくれええええええ!!!! 

 

いやだ、よせ! どうか、どうか、子どもだけは! やめろ…やめろおおお!! あ…あぁ、うわああああああああああ!!!! 

 以上、長老の悲鳴でした。

 

 

 

「それじゃあ、俺たちはここで滞在してもOKなんだな?」

 ハジメは、アルフレリックたち長老に確認をとると、全員が頷いて肯定する。ここにいる長老は虎人族のゼル、翼人族のマオ、狐人族のルア、土人族(俗に言うドワーフ)のグゼ、熊人族のジン、そして森人族のアルフレリックだ。

「ああ、そういう事になるね、ハウリア族も刑を帳消しだ。理由はハジメ殿がジンに見せたあの幻覚だ。確かにあれをやろうとしていたと思うと、自分を殴りたくなるよ」

 ルアが目を細めてハジメを見ながらそう呟く。どうやら、相当ショッキングな絵面だったのかジン、ゼル、グゼは身をブルブル震わせている。

「同感ね。あれは酷すぎるもの」

「「「あれをやろうとしていた自分が許せん」」」

 マオがそう言葉を発すると、それの直後に幻覚三人衆*1が体を震わせてそう言った。

 

 最後にアルフレリックが口を開く。

「と、いう結果で、我らフェアベルゲンの長老衆は、ハジメ殿を口伝の資格者として認める。故に、敵対はしないというのが総意だ……可能な限り、末端の者にも手を出さないように伝える。……しかし……」

「わかってる。ぜってぇじゃねぇんだろ?」

 アルフレリックが肯定するように頷く。

「亜人族の中でも熊人族は人間族に対する敵対心が強い」

「俺がやめるように忠告するが、血の気が多いヤツらも多くてな、長老会議の通達を無視する可能性が否定できない」

 ここでハジメが言葉を発する。

「つまり、重傷にならねぇ程度にシメたりすればいいのか?」

「いや、そういう訳ではなく」

「いや、案外いい案かもしれんぞ? ジン。血気盛んな者たちに、現実を叩き込むには一番速いかもしれん」

「確かにな。ハジメ殿、ある程度なら構わんぞ」

「了解だ」

 

 

 そうして、なんだかんだあったもののハウリア族はお咎めなしとなり、ハジメたちの滞在は許可された。そしてやはりというべきか、敵対する者は出てきたが、ハジメは怪我しない程度に返り討ちにして、それからハジメたちに挑もうとする勇者はいなくなった。

 

 その日の夜。

「ハジメさん、ちょっと聞きたいことがあるんですけど」

 

「ん? なにをだ? ライセンで確か言ったよな?」

 

「いえ、能力とかではなく、なぜ奈落という場所にいたのかとか、旅の目的とか、今まで何をしていたのかとか、みなさん自身のことが知りたいです」

 

「別に構わねぇが、聞いてどうすんだ?」

 

「どうするというわけではなく、ただ知りたいだけです。…私、この体質のせいで家族には沢山迷惑をかけました。小さい時はそれがすごく嫌で…。もちろん、皆はそんな事ないって言ってくれましたし、今は、自分を嫌ってはいませんが、それでもやっぱり、この世界のはみだし者のような気がして…。だから、私、嬉しかったんです。皆さんと出会って、私みたいな存在は他にもいるのだと知って、一人じゃないって思えて…。勝手ながら、その、仲間みたいに思えて、だから、その、もっと皆さんのことを知りたいといいますか…」

 

 シアはだんだん恥ずかしくなってきたのか、最後の方は小声になっていた。確かにあの時は嬉しそうだったな。と、ハジメは思い出しながら少し笑っていた。

「いいぞ、話してやる。けど、あんま気の良い話じゃねぇからな」

 

 ハジメはシアに今までの経緯や旅路についてを話し始めた。異世界転移のこと、奈落に落ちたこと、ユエに会ったこと。

 

 その結果。

「うぇ、ぐすっ…、ひどい、ひどすぎまずぅ~、皆さん、がわいぞうですぅ~。そ、それ比べたら、私はなんでめぐまれて…。うぅ~、自分がなざけないですぅ~」

 

シアは何時かのユエ以上に号泣し、「私は、甘ちゃんですぅ」「もう、弱音は吐かないですぅ」と呟いていた。そして彼女は少しすると決然とした表情で顔を上げて口を開いた。

 

「ハジメさん!私、決めました!旅に着いていきます!これからは、このシア・ハウリアが陰に日向にみなさんを助けて差し上げます!遠慮なんて必要ありませんよ、私達はたった四人の仲間!共に苦難を乗り越え、望みを果たしましょう!」

「いや、必要ねぇ」

しかし、ハジメは迷いの無い、見事なまでの即答でシアの申し出を蹴った。

「即答っ!?な、なんでですか?私の未来視だってきっと役に立ちますよっ!!」

「はぁぁ、いいか、俺達の旅先はある人物から受けた討伐依頼とその討伐をするために残る6つの大迷宮攻略だ。弱いお前を庇いながら戦えねぇし、戦う術を持たねぇ弱いお前を仲間に入れるメリットがどこにある?」

ハジメは淡々とシアに弱いを強調しながらそう言った。

「うぅぅ、そうですよね…無理ですよね…弱い私は仲間に入れられませんよね……」

「は?お前、なにを勘違いしてんだ?」

「え?」

シアは、ハジメが言ったことが理解出来なかった。

「俺は、()()()()を仲間に入れる気はないと言ったんだ。お前を入れるかどうかは言っていない」

「えっと、それってどういう……?」

「つまり、()()()()なら入れてやらんこともない、ということだ。明日からやることがあるからな。シアはユエと特訓してもらう。頑張れよ?」

「は、はいっ!!」

シアの目には覚悟の炎が灯った。

 

 

 

 

 

 

 

 シアと話した翌日の朝。

 

 その日は朝早い時間からハウリア族全員と数十人の亜人が立っていた。その目線の先にはハジメがいる。

「それでは、これよりハジメ流訓練合宿を行う」

 ハジメはそう宣言した。

 

 

 そうして始まったハウリア族+αの強化合宿訓練。なぜ、この訓練を始めたのか、それは1日前に遡る。

 

 〜〜~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「ハジメ殿、私たちに稽古をつけてください!!」

「・・・は?」

 

 カムがそれは見事な土下座をして稽古をつけてくれと頼んでいる。カムの後ろにはハウリア族が全員いた。

 

「一応理由を聞いておこう。なんでだ?」

「私たちは弱く強い者たちからは逃げることしか出来ませんでした。あと少しで大事な娘がいなくなるところでした。そんな思いはもうしたくないのです! お願いします! ハジメ殿! どうか、どうか稽古をつけてはいただけませんか!!」

 

 カムは頭を地面に擦り付けながらハジメに頼み込んだ。ハジメはそれを見て、ため息混じりに

 

「はぁぁ、わかっ「少し待ってくれ!」え?」

 了承しようとしたところに、前日倒した熊人族や虎人族の人たちが集まっていた。

「私たちにも稽古をつけてください! お願いします!!」

 そう言って熊人たちも土下座してくる。

「だああ! わかったわかった!! じゃあ、明日から訓練してやる。言っとくが、本気でやらねぇと知らねぇからな」

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 と、このような事情により訓練を始めたのだ。しかし、問題が一つ。

 

 熊人族、虎人族やその他+αの人たちは真剣にハジメが下した訓練をこなしているのに、ハウリア族は

 

「ああ、どうか罪深い私を許しくれぇ~」

 

「ごめんなさいっ! ごめんなさいっ! それでも私はやるしかないのぉ!」

 

「ふっ、これが刃を向けた私への罰というわけか……当然の結果だな……」

 

 などと言って魔物との戦闘時にいちいち三文芝居を見せてくる。ハジメは我慢の限界に達してきており、殺気が少し漏れている。それにより熊人族たちは少し震えながら訓練しているのである。

 

 そんな中、ハウリア族の少年パルが転けてしまった。

「ん? どうした?」

 ハジメが転けた理由を聞くと、返ってきたのはありえないものだった。

「お花さんがあったから!」

「お、『お花さん』?」

 ハジメはハウリア族に近づき聞いてみた。

「もしかして、お前等がたまにピョンピョン跳ねてたりしてたのは『お花さん』とやらが原因か?」

「まさか、そんな事ありません」

「はは、そうだよな?」

 苦笑いしながらそう言うハウリアに少し頬が緩むハジメ。しかし……

「ええ、花だけでなく、虫達にも気を遣います。突然出てきたときは焦りますね。何とか踏まないように避けますが」

その言葉でハジメの堪忍袋の尾が切れた。

「そうかそうか」

ハジメはハウリア族に物凄い晴れやかな笑顔を見せる。そして次の瞬間。ハジメは周りにある全ての花をドンナーとシュラークで撃ち払った。

「な!?」

「は、ハジメ殿!?」

花が撃ち抜かれるのを見て、ハジメの方に顔を向けるハウリア族。

 

BGM:JINGO JUNGLE

 

ハウリア族の目の前には怒りに身を震わせているハジメがいた。

「てめぇら……ふざけんのもいい加減にしろ…!!」

ハジメはそう言いながらある方向を指差した。そこにいたのはハジメが貸した魔剣キングベヒモスを軽々と振り、魔物を殺しまくるカムがいた。

「カムは仲間を、家族を、もう悲劇に陥れたくない一心であそこまで覚悟を決めて強くなった!なのに、てめぇ等は三文芝居を並べ立てて強くなろうって気が微塵も感じねぇ!!」

 

そう言われてハウリア族は縮こまっている。周りの亜人族は(なにやってんだ!?)と心の中でハウリア族に叫んでいた。

 

「もう、遊びはやめだ。この[ピッー!]野郎どもが!この先[ピッー!]されたくなかったら今すぐにでも魔物を狩れ!次、虫だの花だのに気ぃそらしてみろ!キサマら全員[ピッー!]してやる!わかったらビビってないでさっさと狩りに戻れ!この[ピッー!!]共がッ!!」

 

ハジメは放送禁止用語を言いまくり、その手には〝怒雷〟をハウリア族目掛けて乱れ打ちしていた。

ハジメはそれから他の亜人族の方に向いて叫んだ。

「てめぇらも行ってこい、[ピッーッ!!]共がああああああああああ!!!!!!!」

「「「完全にとばっちりだあああああああああ!!!!!!」」」

*1
ハジメに幻覚を見せられた長老3人

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