ありふれた悪魔狩人《DEVILHUNTER》で世界最強   作:ヴェルザ・ダ・ノヴァ

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すみません。これ、一回間違えてあげちゃいました。もし見れた人がいたら、その人はラッキーだったということで!

では、続きをどうぞ!


決着

 雫の〝次元斬・絶〟を受け、胸部から煙を吹き上げて姿が見えなくなるミレディ。

 

 雫はミレディから離れ〝エアハイク〟で飛び上がったところをユエが横合いから抱きとめ、一瞬の〝来翔〟で軌道を修正、眼下の浮遊ブロックに着地した。

 

「…いけた?」

「手応えはあったけれど…」

「これで、終わればいいですけどぉ」

 

 ユエが手応えを聞き、シアが楽観的な事を口にする。雫は微妙な表情をしている。案の定、全身ボロボロで胸部の装甲を破壊されたミレディゴーレムが浮遊ブロックを使って移動しながら、悔しそうにハジメ達に話しかけてきた。

 

「ハッ、ハハッ。まさか、そんな剣を持ってるなんて思わなかったよ……」

「なんだ?もうおしまいか?つっまんねぇな~」

「言ってくれるねぇ~。でも、これは予想してなかったんじゃないかな~?」

 

 ミレディはそう言いながら胸部の漆黒の装甲をコンコンと叩いている。

 

「ほぉ~、よくアザンチウムなんて素材が手に入ったなぁ」

 

 アザンチウム。正式名称〝アザンチウム鉱石〟とは、ハジメの装備の幾つかにも使われているトータスで世界最高硬度を誇る鉱石だ。早い話が、マー〇ルのヴィブラニウムである。コーティングしただけでもドンナーの一撃を耐える代物だ。流石に閻魔刀の一撃を喰らって割れはしないものの罅は入っていた。

 

 だが、ハジメは顔をしかめることもなく飄々としている。まるで、〝種が分かれば後は楽〟と言っているようだ。

 

「随分と余裕そうだけど、これ(アザンチウム)を打ち破るのは至難の業だよぉ~。君にできるかなぁ~?」

 

 ミレディは、浮遊ブロックを砕いて素材を奪い、壊れたりした装甲を再構成する。

 

「それにぃ~。この攻撃は防ぎきれないでしょ~?」

 

 ミレディがそう言いながら天井を見つめたまま目を強く光らせていた。

 

 激しく嫌な予感がして、表情を強ばらせるハジメ達。

 

 次の瞬間、空間全体が鳴動し、低い地鳴りのような音が響き、天井からパラパラと破片が落ちくる。次の瞬間には、彼らのいた足場が落下してきた何かに破壊された。それは、上に浮いていた浮遊ブロックだった。ハジメとシア、雫とユエで分断される。

 

「流石、解放者はやることが違えな!」

「ふふふ、お返しだよぉ。ただ一斉に〝落とす〟だけなら数百単位で出来るからねぇ~、見事凌いで見せてねぇ~」

 

 のんきにミレディが言葉を発する中、天井一面に広がっている数多のブロックが全て落下しようとしているのだ。一つ一つのブロックが、軽く十トン以上ありそうな巨石である。そんなものが豪雨の如く降ってくるのだ。

 

「少しまずいな」

「は、ハジメさん!」

「取り敢えず雫達と合流だ。しっかり掴まってろよ!〈トリックスター!〉」

 

 ハジメはシアを抱えて、〝スピード〟と〝エアハイク〟を駆使して雫達のいる方に移動を開始する。雫達もこちらに合流しようと浮遊ブロックを跳躍して来た。

 

 ミレディゴーレムの目が光り、浮遊ブロックが縦横無尽に飛び交う中、ハジメは向かってくるブロックをバルログで弾き返しながらシアを、雫がユエを抱えて超スピードでブロックの間を駆け抜けていく。

 

 その様子をミレディは認識できなかった。ハジメと雫のスピードに目が、感覚がついて行かず、ハジメ達が一瞬で巨石の豪雨に飲み込まれたように見えた。悪あがきをしていたようだが、流石にあの大質量は耐えられなかったかと、僅かな落胆と共に巨石群にかけていた〝落下〟を解いた。

 

「あ~あ、やっぱダメだったかぁ~。でもこれくらいは何とかできないと、あのクソ野郎共には勝てないしねぇ~」

 

 ミレディは、そう呟きながらハジメ達の死体を探す。が、その時、

 

「確かに、あれじゃあミンチだぜ。もしハンバーグ作ったら、食うのは悪魔ぐらいだろうな」

「えっ?」

 

 男の声が響く。その声は、見たことないアーティファクトを使いこなす銀髪に蒼眼の半魔の、ハジメの声だ。ミレディが驚愕とお少しの喜色を滲ませた声を上げて自分の肩を見る。

 

 そこには、足をプラーンとさせてミレディゴーレムの肩に乗る無傷のハジメがいた。

 

「な?!ど、どうやって!」

「あぁ、言ってなかったけか?」

 

 ハジメはそう言いながら、ミレディゴーレムから飛び降りた。

 

「〈真・デビルトリガー!!〉」

 

 ハジメは真魔人と化してミレディの前で滞空する。

 

「あ、悪魔!?悪魔だったの!?」

『気付いてなかったのか。まぁいい、とっとと終わらせる!』

 

 ハジメはミレディの周りを旋回してスピードを出していく。

 

「〝破断〟!」

 

 ユエの凛とした詠唱が響き渡り、幾筋ものウォーターレーザーがミレディゴーレムの各部位の表面装甲を切り裂いた。

 

「こんなの何度やっても一緒だよぉ~、両腕再構成するついでに直しちゃうしぃ~」

『それはどうかな?』

 

 ハジメの言葉と共に魔剣ジェネシスをミレディゴーレムの胸部に突き立てゼロ距離から吹き飛ばした。吹き飛んだミレディゴーレムは背中から別の浮遊ブロックに叩きつけられた。

 

「こ、こんなことしても結局は……」

「やれ、ユエ!」

 

 ミレディの言葉を無視して、真魔人化の効果が切れ人間に戻ったハジメがユエの名を呼ぶ。すると、跳躍してきたユエが更に魔法を発動した。

 

「ん、〝凍柩〟!」

 

 ユエの声と共に、ミレディゴーレムが氷に閉ざされ始めた。

 

「なんで上級魔法が使えるの!?」

「…ここまでの戦いは全部水を使ってきた。おかげで、魔力の消費を気休めでも大幅に抑えられる」

 

 だが、これでミレディは再生も封じられ身動きまで取れなくなった。

 

「さぁ、これでエンディングだ!」

 

 ハジメは〝宝物庫〟から全長二メートル半程の縦長の大筒を取り出した。外部には数多ものゴツゴツした機械パーツが取り付けられており、中には直径二十センチはある漆黒の杭が装填されている。下方は四本の頑丈そうなアームが設置されている。そのアーティファクトの名を〝パイルバンカー〟と言う。

 

 パイルバンカーはミレディゴーレムの胸部にアームを打ち込み、更に外部に取り付けられたアンカーを射出する。合計六本のアームはミレディゴーレムに深々と突き刺さり、しっかりと固定する。同時に、ハジメが魔力を注ぎ込んだ。すると、パイルバンカーが紅いスパークを放ち、中に装填されている四トン分の質量を直径二十センチ長さ一、二メートルの杭に圧縮し、表面をアザンチウムでコーティングした漆黒の杭が猛烈と回転を始める。

 

 次の瞬間、凄まじい衝撃音と共にパイルバンカーが作動し、漆黒の杭がミレディゴーレムの絶対防壁である装甲に突き立つ。一気にアザンチウムの二重構造の鎧を貫通する。その衝撃でミレディゴーレムの巨体が放射状に沈み込んだ。高速回転の摩擦で胸部から白煙が吹き上がる。

 

 だが、ミレディゴーレムの目から光は消えなかった。

 

「ハ、ハハ。ざんね~ん。攻撃力が足んなかったみたいだねぇ。だけど、まぁ大したもんだよ。四分の三くらいは貫いたんじゃないかなぁ?」

 

 流石のミレディもコレには内心冷や汗を掻いたが、パイルバンカーは電磁加速が足りず本来の貫通するほどの威力が出なかった。

 

 だが、ハジメの言った〝エンディング〟はまだ終わっていない。

 

「フィナーレはこれからだぜ?シア!」

 

 ハジメは、〝宝物庫〟に杭以外のパイルバンカーをしまうと、ミレディゴーレムからバックジャンプで離れる。

 

 そこに現れたのは、ウサミミをなびかせてドリュッケンを振り下ろしてくるシアだった。

 

 ミレディは焦ったように浮遊ブロックを移動させその場から退避しようとする。しかし、逃げるよりもシアの振り下ろす方が速かった。

 

 シアは、そのままショットシェルを激発させ、その衝撃も利用して渾身の一撃を杭に打ち下ろした。杭が更に沈み込むも、貫通には至らない。内蔵されたショットシェルの残弾全てを撃ち尽くすつもりで、引き金を引き続ける。

 

「あぁあああああ!!」

 

 シアの絶叫が響き渡る。これで決めるという強烈な意志を相棒である大槌注ぎ込み、全身全霊、全力全開を持ってミレディゴーレムに攻撃を叩き込む。

 

 そして遂に杭がアザンチウム製の絶対防御を貫き、ミレディ・ゴーレムの核に到達する。少しめり込み、ミシッという音が響いて核に亀裂が入る。

 

 そこに、シアはドリュッケンを起点に倒立すると、宙返りをして、身体強化の全て脚力に注ぎ込み、ハジメの〝フリクション〟の如く蹴りをダメ押しとばかりに杭に叩き込んだ。杭は更にめり込み核の亀裂を押し広げ、遂に完全粉砕、ミレディゴーレムの目から光が消え失せる。

 

 シアはそれを確認すると全身から力を抜き安堵の溜息を吐いた。直後、背後から着地音が聞こえ振り向くシア。そこには予想通りハジメと雫、ユエの三人がいた。シアは、三人に向けて満面の笑みでサムズアップする。三人は、それに応えるように笑みを浮かべながらサムズアップを返した。

 

 七大迷宮の一つ、ライセン大迷宮の攻略が終わった瞬間だった。

今の小説の基本文字数は5000~6000なんですが、このままでいいですか?

  • 減らして(4000~5000)
  • このままでいい
  • 増やして(一万文字ぐらいまで)
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