ありふれた悪魔狩人《DEVILHUNTER》で世界最強 作:ヴェルザ・ダ・ノヴァ
投稿が遅くなりすみませんでした。
色々とリアルが忙しく、そのせいでエタっていました。
ジェイド辺は、完結まで残り一話になりました。全四話と長くなりますが、あと一話なのでお待ちください。
グリューエン大火山からアンカジの門付近まで一気に飛んできたジェイドは、アンカジに入り、宿屋サンカに向かっている途中に爆発が起き、黒煙が上がっているのが見えた。その場所は、ジェイドがニアと共に宿泊している宿屋だった。
大急ぎで走り、宿屋に向かうジェイド。ようやく宿屋に辿り着いたが、表通りに窓ガラスや扉が吹き飛んで散らばり、所々から煙が上がって大惨事だった。
ジェイドは、顔を青ざめさせながら人の波をかき分けて進んでいき、宿屋の自分の部屋に辿り着いた。バンッ! と大きな音を立てて扉を開ける。
「ニアッ! ッ!?」
開けた部屋の中は、まる空巣に入られたように滅茶苦茶だった。荷物が散乱し、所々に焦げ跡が付いている。だが、肝心のニアの姿が無かった。
ジェイドは、なにか手掛かりのような物がないか探そうと部屋に入り、探していると机の上に紙切れを見つけ、そこにはこう書かれていた。
〝この子を助けたいのなら、○○に来い〟
このメッセージを見た途端、ジェイドの何かがブチッと鳴り、ジェイドの表情が心配で青ざめさせていたものから、見る見るうちに変わっていく。
その表情は、冷徹で血も涙もない悪魔のような無表情だった。
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部屋から飛び出たジェイドは、指定場所に向かって走っていた。なぜ、自分から居場所を晒すようなことをしたかは知らないが、ニアに手を出した以上、我慢も加減もしない。全力で殺す。そんな気持ちが、ジェイドの中に渦巻いていた。
そうして、走っていると、目的地にたどり着いた。そこは、個人経営の店だった。中に入ると、そこには下種のような笑みを浮かべた武装集団がおり、全員がジェイドを警戒していた。
だが、ジェイドは武装集団の奴らの顔に見覚えがあった。前に、買い物に行ったときに追いかけてきた追手集団。どうやら、あのひょろ男の仲間だったらしい。
「……ニアはどこだ?」
ジェイドがそう質問すると、武装集団は笑い声をあげた。
「ハッ、まんまと罠に来やがって!」
「ここにいる訳ねぇだろ!? 今頃は、オークション会場で売られて、誰かにヤられてるだろうさ? アヒャヒャヒャヒャ!」
その態度に、ジェイドは嫌なものを見たような表情をした。言うなれば、己の黒歴史を思い出した時のような感じである。
「まさか、過去の自分がどれだけ愚かだったかを再確認する羽目になるとは…」
「ごちゃごちゃとうるせぇんだよ! やっちまえ!」
「「「おう!」」」
武装集団が襲い掛かってくると、ジェイドは不敵な笑みを浮かべた。
「ふん、悪いな。俺の練習台になってもらうぞっ」
ジェイドは、そう言ってベオウルフを装備して構えた。男たちは、突然現れた格闘装具に驚きながらも突撃していく。その先頭の男の顎に〝ビーストアッパー〟がぶち込まれた。
そのまま、次の男にストレートを打ち込み、ボディーブローから二連回し蹴りをお見舞いする。一人目の男は曲線を描きながら飛んでいき、その後ろにいてぶっ飛ばされた男は、並行に後ろに飛んでいき、そこにいた集団がボウリングのピンのように倒れていく。
さらに、後ろから剣で斬りつけようと振り下げ、その腕をジェイドが掴み、〝キック13〟をお見舞いする。蹴り、ヤクザ蹴り、回し蹴りなどの無数のキックが襲い掛かり、後ろにいた男たちを蹴り飛ばしていく。
最後に、トドメと言わんばかりに〝ヘルオンアース〟を建物全体に流し込んで崩壊させた。
ガラガラと音を立てて崩壊する建物。その中にいた一人の男だけが助かった。男は、ふぅい~、と間の抜けたような声を上げるが、そうは問屋が卸さない。
男の後ろに、ドゴン! という音と共にジェイドが着地した。
「さて、話してもらうぞ」
「は、はい…!」
視線だけで人を殺すことが出来そうなほど視線を尖らせるジェイド。その剣幕に、男は涙目で頷いた。
その後、ジェイドはニアの場所を聞くと、男は知らされていないようで、次のアジトの場所を聞くとその男を殺し、次にアジトを掃討。生き残った者に居場所を聞いては殺して、次の場所へ移動を繰り返し、破壊した建物は五十軒超える。
市民たちは、今いる場所の近くで建築物が崩壊していく、または、斜めにずり落ちていく光景に恐怖し、アンカジは大混乱に包まれた。
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そうして、ジェイドはニアを攫った組織の本部にたどり着いた。ここに来るまでに倒壊した建築物は六十九軒、組織の構成員は皆殺しにした。そのため、アンカジ全体が血濡れになっている。
ジェイドは堂々と正面から本部に侵入した。本部内には大量の構成員が剣や槍などを構えている。どうやら伝達する者か手段があるようで、全員待ち構えていたようだ。
組織の傘下のアジトを全部潰し、残りはここだけだからという理由もありそうだが。
「……ニアはここにいるのか」
ジェイドが独り言ちると、それが聞こえていたのか集団の中央にいる集団のリーダーと思われる男がニヤァ、と笑ってジェイドを見下すように見つめる。
「ジェイドさん、ようこそ! 我等が〝エルタービースト〟の本拠地へ! ここには、精鋭がたくさん常駐していてな。誰もが冒険者の〝黒〟クラスだ!」
「だからなんだ? ニアは助け、貴様ら全員殺す。ただそれだけの話だろう?」
「大層な口を利くじゃねぇか。テメェ等! やっちまえ!」
リーダー男がそう命令すると、大気が震えるような雄たけびを上げて集団が襲い掛かってきた。しかし、それで動じるジェイドではない。
BGM:Bury the Light
ジェイドは、襲い掛かってきた集団の戦闘にいる男に、吠舞羅を抜刀して腹を掻っ捌いた。
相手の腹から血が噴き出し倒れる。ジェイドはその横を通り、敵に斬撃を浴びせ、武器を破壊し、集団を殺していく。一瞬で二十人ほどが斬られ、辺りは粉々になった剣や槍、飛んだ首や腕、達磨になった胴体で埋め尽くされる。
その光景を目にし、敵集団は足がすくんで動けなかった。誰もが背に冷や汗を流している。
その光景に、リーダーは我慢ならないのか、大声で怒鳴り始めた。
「何やってんだ!? 敵はたった一人だぞ! 何を躊躇ってやがる、さっさと殺せ!!」
「「「「う、うおおおおおおおおお!!」」」」
リーダーに怒鳴りつけられ、少し躊躇いながら突撃していく男たちだが、戦場ではその気の迷いは命取りである。
「全員、隙だらけだな」
ジェイドはそう言いながら、その隙を突くように攻撃して絶命させていく。集団が全滅するのも時間の問題だった。
だが。
「っ!? ッ!」
敵の一人を斬り倒した瞬間、ジェイドの鼻先を赤い何かが横切った。それは、赤いオーラを纏った鳥のゴーレム、〝ブラッドゴイル〟である。
ブラッドゴイルが纏う赤いオーラは〝血〟だ。ブラッドゴイルは、血を吸収して動き出す。その証拠に、壁に飾られていた石飾と床を真っ赤に染めていた血が消えていた。
「ふん、まさか悪魔がいるとはな……だが」
ジェイドは、不敵な笑みを浮かべると、吠舞羅を器用に回転させ、粉々の剣の破片を、飛んでくるブラッドゴイルに向けて弾き飛ばす。破片は見事ブラッドゴイルたちに当たり、数個当たったところで再び石化した。
剣でそのまま切ってしまってはブラッドゴイルは増殖してしまう。しかし、銃弾などで血のオーラをはらうともう一度石像化するのだ。
今この場に銃などないジェイドは、敵が使っていた剣や盾を砕き代用したのである。
ジェイドは石像に戻ったブラッドゴイルを見てニヤリと笑い、疾走居合でブラッドゴイルを切り刻んだ。
「俺の敵ではない」
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あらかた敵を倒し終えたことを確認したジェイドは、最上階の部屋に向かった。
建物のことはそこの管理者が一番よく知っているだろうと考えたジェイドは、この建物の管理者、つまりは誘拐組織のボスの元へ向かっていった。
そうして、出てくる敵を斬り倒しながら移動し、ようやく最上階に辿り着いたジェイドは、片足を上げてドアを蹴破った。
中に入ると、そこには手を背の後ろで拘束されて寝ているニアがおり、その近くに佇むひょろ男を睨みつけた。
「お前がボスか……覚悟はできているだろうな?」
ジェイドは吠舞羅の刃を見せながら、男にそう尋ねる。
しかし、男は肩を震わせて笑い出し、その狂気的な笑みを浮かべた顔をジェイドに向ける。
「それはこちらのセリフですよぉ~? ジェイド、いや、檜山大介…!」
「……ほう? 俺の正体は割れているわけだ。だが、どこで知った?」
ジェイドが疑問を口にすると、男〝エドガー・ウォルマート〟(机の上にネームプレートが置いてあった)は嬉々として語った。
「忘れもしない。聖教教会に弟が殺されたと言われ、その犯人が元神の使途の男だと言われた時の事を…! そして、檜山大介! 貴様を殺せば、聖教教会の名のもとに商売ができる! 私は復讐ができる! まさに、一石二鳥という訳だよ!!!」
狂気的な笑みをさらに深めてそう語ったエドガー。だが、ジェイドはそう言われて尚、誰の事か分からなかった。
というのも、ジェイドが人を殺したのはアンカジが最初なのだ。それ以前は、正体を隠すためにあまり目立つことはせず喧嘩沙汰すら起こさなかった。だというのに、目の前の男は自分の弟を殺したと言う。
しかし、昔と違い、今のジェイドならどういうことか理解できた。要は、聖教教会が
ジェイドは眉間に手を当てて溜息を吐いた。「夢でも見たが、マジで教会クソだな」と思いながら。ジェイドはエドガーに弁明を考えたが、トリップしているイシュタルのように眼が完全にイっているエドガーに説得は無駄と考えた。
それに、そもそもジェイドがエルタービーストと戦争を始めた理由は、ニアを連れ去られたからであり、どちらにしろ皆殺しは確定である。故に、説得は無駄というより必要なしと考えた方が合っている。
「貴様にどんな理由があろうが、ニアを攫ったのは事実だ。なら、ここで殺す!」
ジェイドはエドガーに近づき、吠舞羅で攻撃する。しかし、ジェイドよりも速く動いてジェイドの腹に拳の一撃をお見舞いする。それにより、吐血しながら吹き飛び、壁に叩きつけられたジェイド。
「グハッ!?」
「貴方とは地力が違うのですよ。所詮、悪魔の血か混じって変質した者と悪魔になった者の力の差など高が知れているのです、よぉ!!」
エドガーは膨張した赤黒い腕でジェイドに殴りかかる。しかし、それをジェイドは空間魔法を使って数メートル離れた場所に回避した。
「格闘戦法、それも喧嘩のような拳では攻撃は見切るのは簡た、グボッ?!」
ジェイドが言い終わる前に、エドガーの拳が体に突き刺さる。数メートルをたった一瞬で詰められた事にジェイドは動揺する。
「さっきも言ったでしょ? 悪魔と!」
エドガーの拳がジェイドの腹部に突き刺さり、ジェイドは息が出来なくなる。
「悪魔モドキでは!」
エドガーの拳が胸部に当たり、ジェイドは吐血する。
「地力が違うとおお!!」
エドガーは、ジェイドが持つ吠舞羅を手に取り、ジェイドの胸に突き刺した。
「グハァッッ!!?」
出血多量や疲労で倒れ伏すジェイド。
「お兄ちゃん!」
どうやら、部屋の騒がしさに目を覚ましたニアは、血塗れで胸に剣が刺さったジェイドを見て悲鳴じみた声でジェイドを呼ぶ。
しかし現実は非常で、エドガーはジェイドを両手で掴むと思い切り上に掲げた。その先には窓があり、地上からは200mも離れている。
ニアはすぐに理解した。目の前にいる男は、ジェイドを外に投げ捨てる気だと。
「や、やめて! やめて!!」
「ん? うるさいガキですねぇ」
エドガーはニアにそう言いながら蹴りを入れて黙らせる。
「では、さようなら。ジェイド君」
エドガーは、思い切りジェイドを窓の外に放り投げた。
今の小説の基本文字数は5000~6000なんですが、このままでいいですか?
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減らして(4000~5000)
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このままでいい
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増やして(一万文字ぐらいまで)