東方人猫成長記   作:マイペースな人モドキ

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どうも!人モドキです!
いや~計画通りに進まなかったけど間に合ってよかった!とりあえずは週一ペースで更新していく予定です。
それでは今回も楽しんでいってくださいね!


紅魔暴走② 「なにも見えない」

紅魔暴走② 「なにも見えない」

 

 

 

 

~博麗神社~

 

 

 魔理沙「おーい霊夢!」

 

 

博麗の巫女こと博麗霊夢がいつものようにお茶を飲んでいると、スパァン!と音をたて勢いよく襖が開いた

 

 

 魔理沙「これは「異変」だぜ。」

 

 

霊夢が魔理沙に促されるまま外に出てみると…

 

幻想郷の空が紅いなにかで覆われていたのだ。

 

 

 霊夢「やけに日が落ちるのが早いと思ってたけど、こんなことになってたとはね…。これは…間違いなく「異変」ね。」

 

 魔理沙「だろ?さっさと犯人ぶっ叩いて、宴会でもしようぜ。」

 

 霊夢「ええ、まずは情報を集めなきゃね。二手に別れて行動しましょう。」

 

 魔理沙「わかったぜ。じゃあ、後でな。」

 

 

魔理沙はそう言うとさっそく箒に乗り、どこかへすっ飛んでいった。

 

 

 霊夢「こんな薄暗くて気味悪いのに、よくあんな元気でいられるわね…。」

 

 

黄昏(トワイライト)と言う単語を皆さんは聞いたことがあるだろうか?薄暗い夕暮れ時を意味し、人はこの時間帯が一番心が揺れやすいと言われている。…その時間がこんな気味の悪い色で染まっていると、気分も落ちてしまうものだろう。

 

だが、魔理沙には関係なかったようだ。

 

 

 霊夢「さて、私も行かなきゃね。とりあえず、人里の様子を見に行きましょう。」

 

 

 

~少女情報収集中~

 

 

 

 霊夢「…なるほど、わかったわ。協力ありがとうね。」

 

 霊夢「よし!これで大体の状況は掴めたわね。あとは魔理沙の方を……」

 

 魔理沙「おーい霊夢~」

 

 

人里の上を魔理沙が箒で飛んでいる。あっちもこっちを探していたようだった。

 

 

 魔理沙「こっちはあらかた集まったぜ。そっちはどうだ?」スタッ

 

 霊夢「ええ、こっちも大体集まったわ。この紅い雲みたいなのはどうやら霧の湖の方から来ていたみたいね。人里では体調不良の人が出てるみたいだし、早く解決しないとね。」

 

 魔理沙「よかった、合ってるみたいだな。こっちじゃ霧の湖の近くにある紅魔館ってところの吸血鬼が犯人って説が有力みたいだぜ。」

 

 霊夢「なるほど、そのほうが合点がいくわね。その吸血鬼が犯人で間違いないと思うわ。」

 

 魔理沙「じゃあさっそく行きますか。」

 

 霊夢「ええ、さっさと解決しちゃいましょう。」

 

 

 

~紅魔館~

 

 

誇り高き吸血鬼として永く生きてきたレミリアは今、初めて明確に「死」を感じている。

 

それも……自らの妹の手によって。

 

 

 レミリア(ヤバいヤバいヤバい!逃げなきゃ!まだ死にたくない!)

 

 

レミリアはフランが一歩二歩と歩み寄って来るなかで、自分でも信じられないほど頭が回転していた。

 

 

 レミリア(ううっ……頭が割れるように痛い!)

 

 

本能により、能力が常時発動されている。

 

心臓が痛いくらいに鳴っている。

 

レミリアの小さな身体が悲鳴を上げている。

 

 

 レミリア「フ、フラン…、なんでこんなことを…。」

 

 

レミリアがフランに訪ねると、

 

先ほどまでの狂気に満ちていた笑顔から一転し、怒りに満ちた表情に変わった。

 

 

 フラン「なんでって……っ!!」

 

 

フランは強い口調でそう呟くと、レーヴァテインを強く握り、レミリアへ斬りかかった。

 

 

 レミリア(このまま終わるくらいなら…!)

 

 

レミリアは意を決してレーヴァテインが振り下ろされると同時にフランの元へ飛び込んだ。

 

 

 レミリア(お願い!動いて!)

 

 

レミリアの視界が炎で埋め尽くされる。

 

レミリアは目を瞑って拳を前に出す。

 

瞼越しでもわかるほどの強い炎の光が消えた。

 

 

 レミリア(あ、れ?)

 

 

レミリアがゆっくり目を開けると…

 

 

 レミリア「!」

 

 

フランが目の前から消えている。

 

 

 レミリア(体が動く!まだ戦える!)

 

 

火事場の馬鹿力といったところだろうか。生命の危機まで追い詰められたことによって、レミリアの中の潜在的な力が発動したのだと思う。

 

 

 レミリア(私の発動させた紅い霧は無駄にならなかった!)

 

 

レミリアは急いで外に出る。

 

 

 レミリア「よかった、ちゃんと発動してる。」

 

 

時刻はおそらく昼頃、普段なら日光で焼けてしまうため外には出れない時間だが、紅い霧のおかげで自由に活動できる。

 

それに加えて、アドレナリンが出ているのか体の痛みを感じない。逆に体が軽く感じる。

 

 

 レミリア「「神槍 スピアザグングニル」」

 

 

真紅の槍を片手に、一部崩壊している紅魔館へ高らかに宣言する。

 

 

 レミリア「さあ、来なさいフラン!!もう少し遊んであげるわ!」

 

 

レミリアがそう叫ぶと、フランが紅魔館の屋根を突き破って目の前まで飛んでくる。

 

 

 フラン「なんで……」

 

 レミリア「…?」

 

 フラン「なんでわかってくれないの!!」

 

 

フランががむしゃらにレーヴァテインを振り回す。

 

 

 レミリア「くっ…!」

 

 

がむしゃらといえど吸血鬼の力、感覚が研ぎ澄まされているレミリアに当たることはないと思うが、当たれば今度こそ終わりだろう。そうなればせっかく発動した紅い霧の意味がなくなってしまう。

 

一度殺されかけたとはいえ自分の妹、心は痛むが、やらなければやられてしまう。

心の中でフランに謝りながらレミリアもグングニルを振るう。

 

空中で真紅の槍と炎の剣がぶつかりあい、波動が発生している。

 

霧の湖でいつも遊んでいる妖精たちはもう逃げているだろう。邪魔を気にする必要はない。

 

覚醒しているとはいえ、戦える時間はそう長くはないことをレミリアは理解している。

 

 

 レミリア(どうにかしてフランを止めないと…、このままじゃらちがあかないわ。)

 

 

レミリアは考える。

 

 

 レミリア(相手は吸血鬼、やわな攻撃じゃあ止めることは出来ない。かといってパチュリーみたいに魔法を使うような余裕もないし…。…よし!)

 

 

レミリアはグングニルを振るうのを止め、避けるのに専念し、力を溜めはじめる。

 

段々と、フランの攻撃が激しさを増していく。

 

グングニルでガードが出来ないので、目でしっかり見て避けなければいけない。

 

 

 レミリア(あと少し…!)

 

 

目が霞んできたが、あと少しで十分と思われるほどのエネルギーが溜まる。

 

そのあと少しという時に…

 

 

 フラン「あ……」

 

 

レーヴァテインを振った勢いで、フランの体勢が崩れる。

 

 

 レミリア(溜まりきってないけど、今しかない!)

 

 

レミリアはフランを蹴飛ばし、一回りと少し大きくなったグングニルをありったけの力を込めて投げる。

 

 

 レミリア「手応えはあった!お願い…倒れて…!」

 

 

レミリアの願いも虚しく、グングニルはしばらくフランと格闘した後、横に弾き飛ばされてしまった。

 

 

 レミリア「そ、そんな……」

 

 

レミリアは脱力し、もう飛んでるのもやっとの状態になっている。

 

 

 フラン「…お姉様」

 

 

レミリアの身体はすでに限界を迎えている。

 

…フランが今どんな顔をしているのか、目が霞んでいるレミリアには想像も出来なかった。

 

ゴッとレーヴァテインが空を切る音がする。

 

 

 レミリア(もうダメか……)

 

 

 ???「間に合った!」

 

 

声が聞こえると同時に、段々と強くなるレーヴァテインの光がいきなり消えた。

 

 

 レミリア「え…?」

 

 咲夜「お嬢様!大丈夫ですか!?」

 

 レミリア「さ…くや…?」

 

 咲夜「そうです!メイドの咲夜です!」

 

 妖夢「わわ!大変、はやく手当てしないと!」

 

 レミリア「フランは…?」

 

 咲夜「今博麗の巫女と白黒の泥棒が相手をしています。」

 

 レミリア「なんで博麗の巫女が…?」

 

 咲夜「この紅い霧の異変を解決するために紅魔館に向かっていたところで合流したんですよ。」

 

 レミリア「なるほどね…」

 

 妖夢「待ってくださいね、今手当てしますから!」

 

 レミリア「あなたは…?」

 

 妖夢「魂魄 妖夢です。白玉楼で庭師をしています。」

 

 咲夜「妖夢、お嬢様を頼むわね。私は加勢に行ってくるわ。」

 

 レミリア「ええ、頼むわ咲夜。そして妖夢だっけ?あなたも行ってきなさい。」

 

 妖夢「え、でも…」

 

 レミリア「私は誇り高き吸血鬼よ、この程度で死にはしないわ。」

 

 咲夜「妖夢、行きましょう。」

 

 妖夢「わ、わかりました!」

 

 レミリア「頼んだわよ、フランを…フランを助けてちょうだい。」

 

 咲夜&妖夢「わかりました!」

 

 

 魔理沙「先手必勝!マスタースパーク!」

 

 

虹色のビームがフランに向けて射たれる。…が

 

 

 魔理沙「どうだって、いない!?」

 

 フラン「あなただぁれ?新しいオモチャ?」

 

 霊夢「魔理沙!上!」

 

 魔理沙「!!」

 

 

突如振るわれる炎の剣を、ギリギリで避ける。

 

 

 魔理沙「あっぶねぇ!サンキュー霊夢、助かったぜ。」

 

 霊夢「本当に危ないわね、もっと慎重に行きなさいよ。」

 

 魔理沙「わりぃわりぃ。それにしても、あいつただ者じゃないな。」

 

 霊夢「ええ、強いわよ。あれが今回の異変の犯人で間違いなさそうね。」

 

 魔理沙「あいつがこの気味悪い館の主ってことか、なかなかいい趣味してやがるぜ。」

 

 咲夜「違うわ、彼女は館の主の妹よ。」

 

 魔理沙「うおっお前、いつの間に」

 

 霊夢「妹って、あれが今回の異変の犯人じゃないの?」

 

 咲夜「正確には違うわね、この霧を発生させたのは姉であるレミリアお嬢様よ。」

 

 魔理沙「なっ、あいつが犯人じゃないのか」

 

 フラン「アハハ、余所見してると死んじゃうよ~?」

 

 魔理沙「あっヤバ!」

 

ガキィン

 

 妖夢「油断しないでください!」

 

 霊夢「とりあえず、やるしかなさそうね。」

 

 咲夜「ええ、気を引き締めていくわよ。」

 

 

 

 

 魔理沙「わわわ!危ない危ない!」

 

 霊夢「ちょ、魔理沙!弾幕に追われながらこっちにこないでよ!」

 

 魔理沙「お?移動した?」

 

 咲夜「私が時を止めて運んだのよ。まったく気を付けなさい。」

 

 魔理沙「わるいわるい、助かったぜ。」

 

 フラン「あなた強いのね!じゃあもっといくよ~!」

 

 妖夢「くっ、一撃一撃が重い!私より小さな女の子に剣で圧されるとは…」

 

 霊夢「無理しないで下がっていいわよ!」

 

 魔理沙「みんな消耗してきてる…。このままじゃじり貧だな、なにかいい案はないか?」

 

 咲夜「相手は吸血鬼、相当な力で叩かないとすぐに再生されちゃうわよ。」

 

 霊夢「相当な火力…あ!」

 

 

霊夢が魔理沙の方を見る。

 

 

 魔理沙「高い火力ってことは…私の出番か。」

 

 

魔理沙はとても嬉しそうにニヤニヤしながら八卦炉を手にとる。

 

そう、普通の魔法使いこと霧雨魔理沙は「高い火力」をこよなく愛する人間であった。

 

 

 霊夢「ちょうどいい人材が身近に居たわね。」

 

 魔理沙「へへっ、それほどでも。」

 

 妖夢「とりあえず、頼んだわよ!」

 

 魔理沙「ああ、この八卦炉を壊れない程度までチャージする。その間時間稼ぎを頼むぜ。」

 

 霊夢&咲夜&妖夢「了解!!」

 

 

~~

 

 

 咲夜「私と妖夢で前に立つから、博麗のはその泥棒に結界を貼っておいて。」

 

 霊夢「わかったわ、そっちは任せたわよ。」

 

 魔理沙「泥棒て…」

 

 

 

 

 妖夢(くっ、キツい!…けど、咲夜さんがサポートしてくれるからさっきよりはキツくない!さばける!)

 

 咲夜(あの子なかなかやるわね。危なっかしい場面はあるけどほとんどを落とせてる…。強いわね。)

 

 咲夜「白黒の!そろそろ辛くなってきたけどそっちの状況は!」

 

 魔理沙「オーケー、そろそろ溜まりそうだぜ。」

 

 霊夢「溜まるのはいいけど、どうやって当てるつもりなの!?」

 

 魔理沙「あ……」

 

 

魔理沙が口を開けながら固まる

 

 

 霊夢「考えてないのね…」

 

魔理沙「す、すまないんだぜ…」

 

 霊夢「どうしたものか…」

 

 咲夜「…っ!博麗の!妹様をどうにかして射線上にもってくから、入ったら結界で囲ってちょうだい!」

 

 霊夢「え、あ、わかったわ!」

 

 咲夜(言ったわいいけどどうしようかしら…。時を止めて運ぶにしても周りの弾幕で近付けないわね……そうだ!)

 

 咲夜「妖夢、一瞬でいいから妹様の周りの弾幕を消して!」

 

 妖夢「わ、わかりました!」

 

 妖夢「ふぅ……いきます!」

 

 

妖夢はフランの攻撃さばきつつ、一瞬息をつくと、刀に気を纏わせ、フランごと周りの弾幕を切り捨てた。

 

フランの視界が具体化した斬擊で埋め尽くされる。

 

 

 フラン「わっ…」

 

 

フランは飛んでくる斬擊にとっさに目を瞑ってガードをする。…この選択が間違いだった。

 

フランが目を開けると、前に八卦炉のチャージを完了した魔理沙が居た。

 

 

 フラン「あっ…」

 

 魔理沙「いくぜ!」

 

 

フランは逃げようとするが、周りが結界で囲われていて動けなかった。

 

後ろ側が開いていることに気付いた時には、フランは虹色の光に包まれていた。

 

 

 フラン「……っ!!……」

 

 

魔理沙がマスタースパークを撃ち終えると、フランが下に落ちていった。

 

 

 魔理沙「やったか!?」

 

 咲夜「わからない、けど命中はしたはずよ。」

 

 霊夢「とりあえず、安心していいのかしら。」

 

 

ここにいる全員がフランの激しい攻撃によって疲弊している。

これ以上戦闘が続けば、負傷者が出ていたであろう。

 

そんなところに、

 

 

 『禁忌「フォーオブアカインド」』

 

 

最悪の宣言が聞こえてきた。

 

全員がフランが落ちた場所に目線を落とすと、砂煙の中から、勢いよく「4人」に増えたフランが飛び出してきた。

 

 

 魔理沙「マジかよ…」

 

 霊夢「嘘でしょ…」

 

 フラン「アハハツヨイツヨイ!モットアソビマショ!」

 

 

 そう笑うフランの目は…身の毛がよだつ程、狂気に染まっていた。

 

 

 

~白玉楼~

 

 

 和真「…よし!あとは買い出しだけだな。」

 

 

庭の掃除を終えた和真は持っている一日の仕事が書かれた紙にチェックを入れ、グッと背伸びをする。

 

 

なぜ和真が一人で働いているのかというと…

 

毎日休みなしで働いている妖夢を心配し、一日仕事を代わり、遠慮する妖夢をあの手この手で丸め込み、休みをとらせたのであった。

 

 

 和真「では幽々子様、買い出しに行ってきますね。」

 

 幽々子「は~い、気を付けてね~」

 

 

ひらひらと手を振る幽々子様に一礼をし、人里を目指す。

……のだったが、

 

 

 和真「……なんだこりゃ」

 

 

空が紅い雲みたいなもので覆われている。

 

 

 和真「いや、途中からやけに薄暗いなとは思ってたけどさ、まさかこんなことが起こっていたとは…、こんな自然現象なんてあったっけ?」

 

 猫夜「おい和真」

 

 和真「どうした?猫夜」

 

 猫夜「この雲っぽいのから魔力を感じるぞ。自然現象なんかじゃない、誰かが意図的にやったものだ。」

 

 和真「誰かが意図的にやったって…、誰がなにを目的でやったんだよこんな気味悪いこと。」

 

 猫夜「さあな、けどこれほどの量を作り出せるんだ。これを起こした犯人はかなりの強者だぞ。」

 

 

 和真(この色…犯人は相当強い…もしかして…)

 

 

 和真「…猫夜、この雲っぽいのがどこから発生しているのかわかるか?」

 

 猫夜「正確な位置はわからないが、魔力が濃いのはあっち側だな。」

 

 

猫夜が指差す方を見ると…

 

 

 和真「……紅魔館なんだよなぁ…」

 

 猫夜「紅魔館って、あの吸血鬼がいるバカでかい館か。」

 

 和真「ああ、ほんと、レミリアさんはいい趣味してるわ…。」

 

 和真「…まだ時間に余裕もあるし、紅魔館に行ってみるか。」

 

 猫夜「ああ、俺も気になるから賛成だ。」

 

 和真「じゃあ練習も兼ねて、飛んでいきますか。」

 

 

和真は軽く屈伸をすると、紅魔館向けて飛んでいった。

 

 

これから起こることを、知る由もないまま…。

 

 

 

 レミリア、ダウン

 




今回も読んでいただき、ありがとうございます!
ついに和真が気付いた!果たして和真はフランにどう立ち向かうのか…次回も楽しみにしててね!
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