【完結】無惨様が永遠を目指すRTA   作:佐藤東沙

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9話 「前触れ」 明治~大正(西暦1900~1915年頃)

 黒死牟がその男に出会ったのは、単なる偶然だった。

 

 人間に擬態した黒死牟が夕暮れに道を歩いていると、子供に手を引かれ、まるで何かを探しているような様子の男に行きあったのだ。年の頃は十六前後。髪は剃っていなかったが、服装からすると僧侶であるように思われた。

 

 だがそんな事が目に入らなくなるほどに、背が高かった。時代はすでに明治に入っているが、それでも成人男性であっても平均身長は160㎝にも届かない。そんな中、この男は軽く2mを超えていたのである。

 黒死牟のみならず、すれ違う者の目線をよく引いていた。

 

「ほう……」

 

 だが黒死牟が目をつけたのは、巨躯ゆえではない。“透き通る世界”で透かし見た身体に、尋常ならざる力を秘めている事が分かったからである。

 

 身長の割に細身だったが、そんな事は問題にならぬほどの凄まじい素質。仮に戦いの才が人並み程度でも、鍛えれば身体能力だけで一廉の剣士に至れるだろうと確信させるほどの肉体だった。

 

「もし……少し、よろしいか……」

 

 ゆえに黒死牟は男に声をかけた。男は最初自分が呼ばれていると気付かなかったようだが、男の手を引いている子供が合図をした事で黒死牟に顔を向けた。

 

「私に、何か……?」

「何かを探しているように見えたので……どうしたのかとな……」

 

 いきなり『剣を学ばないか』などと持ちかけることはない。引かれてしまうのが関の山だ。黒死牟のコミュニケーション能力は別に低くはない。低くなるとすれば、弟を相手にした時くらいである。

 これで黒死牟が刀など差していれば怪しまれたかもしれないが、そういう事もないので話はすんなり進んだ。血鬼術ですぐ作れるため、人間に擬態している時は差さないようにしていたのが功を奏した形である。

 

「実は……子供を探しておりまして」

「子供……?」

「はい。私は寺で身寄りのない子供を育てているのですが、そのうちの一人がこの時間になっても戻らず……」

「ほう……。……ならば私も手伝おう……」

「え……いや、それはあなたに悪い。見知らぬ方にそこまで迷惑は……」

「構わぬ……。盲目では大変であろう……」

 

 辺りはもう暗くなり始めており、子供を探しているにもかかわらず別の子供を連れて外に出ている理由。立ち居振る舞いも併せて考えれば、黒死牟にとっては答えを出す事はそう難しくはなかった。

 

「てつだってもらったらいいんじゃね? ほかのやつならともかく、(きよ)だとどこまでいったかわからねえぞ」

「む……」

 

 男が連れていた子供から援護射撃が入った。口ぶりからすると、どうやら行方不明の子供は遠くまで行っている可能性があるようだった。

 

 男の中で、初対面の相手に迷惑をかける心苦しさと、一刻も早く見つけなければという責任感がせめぎ合うが、それも一時の事。最終的に子供の安全を取った男は、黒死牟に頭を下げた。

 

「お手数をかけるが、お願い致す。七歳ぐらいの女の子で、他は、えー……」

「きょうは緑のきものきてた。ひだりめの下にほくろが二つある」

「……という事です」

「利発な子だな……。承った……見つかったら、お主に話がある……」

「私に?」

 

 男は不思議そうな顔を見せたが、すぐにそれどころではないと捜索に意識を移した。

 

 

〇 ● 〇 ● 〇

 

 

「……私に、剣を?」

「然り……」

 

 行方不明だった子供を見つけた後。眠ってしまったその子供を男が背中に担ぎ、寺へと戻る道中に、黒死牟は本題を切り出していた。

 

「その、まず私に、それほどの力があるとは思えぬのですが……」

「そこからか……。力はある……ただ、出し方を知らぬだけだ……」

 

 困惑顔の男と、無表情の裏に意外な情熱を見せる黒死牟。いまいち噛み合わない二人だったが、そこで子供が黒死牟を見上げて尋ねた。

 

「オッサン、つよいのか?」

「これ、失礼だぞ」

「構わぬ……。これくらいの子供からすれば、大人は皆おじさんであろう……」

 

 黒死牟が年長者らしい気遣いを見せる。尤も実際は約四百歳なので、年齢差はおじさんどころかお爺さんを通り越し、先祖とその子孫である。それを思えば、強く言う事も躊躇われたのであろう。

 

「して、強いのかという話だが……。私より強い者は今のところ一人……いや、二人しか見た事はない……」

「けっこうおおいな」

 

 その二人は本物の鬼とその鬼が認める化物なのだが、そんな事を知る由もない子供は素直だった。

 

「なあなあ、せっかくだし剣をみせてくれよ。今日じゃなくていいからさ。さんばんめにつよいんだろ?」

「お前はもう少し言葉遣いというものをだな……」

「構わぬ……」

 

 普段はそう簡単に剣を見せる事は無いのだが、この子供を通して男が剣に興味を持つ事を期待し、黒死牟は了承の意を返した。

 

 

〇 ● 〇 ● 〇

 

 

 寺に戻る途中の森で、黒死牟は乞われた通り剣を見せていた。なお血鬼術で作った刀を見せた時、どこから出したのかと子供に驚かれたが、手妻(手品)の一言でゴリ押しし、剣技を見せる事で誤魔化した。強引さが主に似て来たようである。

 

 ――――月の呼吸 壱ノ型 闇月・宵の宮

 

 抜く手も見せず抜き放った刀が、木を横一文字に斬り倒す。それを見た子供は、文字通り目が点になった。

 

「すっ、げ……」

「木が倒れる音が聞こえたが……細い木だった、という事は……」

 

 音からして大体の太さは分かっていたが、それでもいまいち信じ切れない男が尋ねる。果たして子供からは予想にたがわぬ、しかして信じ切れない答えが返って来た。

 

「いや、おれよりぶっとい木……。なんかこう、三日月みてーなのがばーって出てまっぷたつ。まじすっげえ……」

「そうか……武芸者とは、すごいものなのだな……」

「お主も鍛えれば、この程度すぐに出来るようになる……」

 

 まごう事なき黒死牟の本音だったのだが、男にとっては逆効果であったようで、纏う空気が余計に委縮した。言葉にするなら『無理』であろう。どうすべきかと黒死牟が困る中、男がふと何かに気付いたような顔になった。

 

「ん……? 三日月……? ……ひょっとして、三日月流……?」

「なんだそれ?」

「私も聞いた事があるだけなのだが、そういう剣の流派があるそうだ。三日月流の達人の振るう剣には、三日月のような幻が見えるとか……」

 

 江戸時代、黒死牟が剣を教えた男が立ち上げた流派だ。小藩とはいえ剣術指南役であったので、道場を構え弟子を取る権利を持っていた。あまり有名にはならなかったが、それが明治にまで続いていたのである。

 

「オッサンがその三日月りゅうなのか?」

「そう名乗った事はないが……そうと言えばそうだな……」

 

 黒死牟は月の呼吸を教えはしたが、流派名は無かったので名乗ってはいなかった。なので流派名はかの弟子の命名である。

 

「ならさ、おれに剣をおしえてくれよ!」

「む……?」

 

 見上げる子供の顔に、今更ながら思い出す。鳴女による偵察の結果、今の鬼殺隊に手の付けられないほどの強者はおそらくいないだろうと知れたため、戦力をこれ以上増やす気はあまりないと無惨が言っていた事を。

 同時に未だ産屋敷の居場所は知れないとも言っていたが、それは今は関係ない。

 

 男のあまりの素質にうっかり声をかけてしまったが、本来ならばあまり推奨されない行為である。それでも仕上がった男を見せれば納得してもらえる自信はあったが、素質も才も分からぬ子供では話にならない。

 

「おれ、かちたいんだ! 上にいきたい! オッサンくらいすごかったら、上にいけるとおもうんだ! だから剣をやりたい!」

「…………」

 

 とは言え、最近――百年近くは経っているが――『弟子には上を目指す執念が必要かもしれない』と思った身としては、この上昇志向は見逃すには惜しい。それも五~六歳の幼さでだ。今から剣を握ればそれなり以上にはなるであろうし、悩むところである。

 

 なので思念で無惨に相談した。結果は是。“私の役に立つようなら構わぬ”との事だった。

 

「今の世、剣を握ったからといって……上に行けるとは限らぬ……。それに、剣の道は辛く厳しい……。それでもか……」

「ああ! おれ、がんばる!」

 

 子供の言だと切って捨てる事は容易かったが、その瞳に本気を見出した黒死牟は首を縦に振る。とそこで、思い出したように子供の保護者へと向き直った。

 

「という事になったが……構わぬだろうか……」

「おれがんばるからさ、剣やってもいいだろ!?」

「いや、その……」

 

 巨体に似合わず気は弱いようで男は子供に押されているが、それでも言うべき事は口にした。

 

「恥ずかしい話だが、うちにはあまり余裕はなく……。剣を習う事自体は構わないのだが、その、月謝が……」

「えーっ、じゃあだめなのかよ!! そりゃないぜ!!」

「金銭は不要……」

「え……? ……では何故、剣を教えようと? 声からするとかなり若い、失礼ながら隠居老人の趣味という訳でもなさそうですが……」

 

 警戒心が滲む声に、何と返したものかと黒死牟は少しばかり考え込む。彼のコミュニケーション能力は低い訳ではないが特段高くもないため、口で丸め込むのは無理だろうと見切りをつけ、事実をそのまま伝えることにした。

 

「とあるお方が戦力を求めている……。私はそのために、これはと思う者に剣を教えている……」

「戦力……? それは、危険に巻き込まれるという事では……」

「否定はせぬが……剣とはもとよりそのようなもの……。それに、危険に巻き込まれた時に……強さがあればそれを撥ね除ける事も出来よう……」

「それは……」

 

 考え込むような顔つきになった男に向け、黒死牟は言葉を重ねてゆく。

 

「私は無理強いはせぬ……。そも、あのお方は……今は戦力集めに積極的ではない……。私がお主に声をかけたのは……その素質を鍛えぬは惜しいと思っての事……」

「…………私は、そこまでですか?」

「本気で鍛えれば……稀代の剣士にもなれよう……。それほどの素質が、お主にはある……。その目も、私の知る医者にかかれば……治るやもしれぬ……」

「…………」

 

 すっかり考え込んでしまった男にしびれを切らしたように、子供がその着物の裾を引っ張りながら声を上げた。

 

「なあ! それで剣は!? いいだろ、おれがんばるからさ!!」

「……そこまで、剣を学びたいのか?」

「ああ!」

「…………そうか」

 

 男は大きく深呼吸をすると、真剣な顔つきで子供を見据えた。

 

「……危ないと思ったら止める。だが自分から言い出したからには、決して投げ出すな。守れるか?」

「うん! ありがとう!」

「話はついたな……。私は事情があり、日が沈んでからしか来る事ができぬ……。昼間のうちは、自ら鍛錬するのだ……」

「わかった! おれやるよ!」

 

 目をきらきらさせながら決意表明する子供を見ながら、黒死牟はふと気が付いた。

 

「そう言えば名乗っていなかったな……。私は黒死牟という……」

「こくしぼー? へんななまえだな」

「やめんか! この子が失礼いたした……私は悲鳴嶼(ひめじま)行冥(ぎょうめい)と申します」

「おれは獪岳(かいがく)! よろしくなオッサン!」

「オッサンではない……。これからは、師匠と呼べ……」

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 ランダム遭遇イベントでした。ガバでも屑運でもないです。私だっていつもいつも屑運イベントばかり引いてくる訳じゃないんですよ。フラグは叩き折るものだという事が、これで証明されましたね。

 

 さて、こういった遭遇イベントについて少々説明しておきましょう。といっても内容は単純です、運次第で原作キャラに会えるイベントってだけです。和菓子屋でおはぎ食ってる風柱に出会えたり、定食屋で鮭大根食ってる水柱に出会えたりします。あくまで会うだけのイベントなので、会った後どうなるのかはプレイヤー次第です。

 今回の遭遇イベントは、RTA的にはタイムロスになるのであんまり美味しくはないです。

 

 悲鳴嶼行冥は鬼殺隊最強と言われるだけあって育てばめっちゃ強くなるんですが、鬼になる可能性は低いです。ここでは雑魚鬼に襲われるイベントも発生しようがないですし、鬼殺隊士にも鬼にもならないと思われます。来てくれれば頼りになったんですがね。

 

 そしてこの子供ですが、自分で言ってた通り獪岳ですね。すっかり忘れてたんですが、こいつも上弦でした。噛ませな印象がありますが、普通に強いです。才能はあるし努力も怠らないし、呼吸と組み合わせた血鬼術は完成すると()()()だけで即死の凶悪さを誇ります。接近戦も普通に出来るので、遠近共に隙の無い強キャラです。

 

 でも今ルートでは戦力は足りてますし、今更来られても、というのが正直なところ。そもそも獪岳が成長するより、鳴女の血鬼術が成長する方が早いでしょう。となると獪岳が無惨様に紹介できるレベルに達する前に産屋敷の場所が割れて最終決戦になって、戦力募集打ち切り、ってなりそうです。

 

 まあ育っても育たなくても大勢に影響はありません。鬼として不採用になったら、警察官にでもなるんじゃないでしょうか。生まれるのがあと百年くらい早ければ十分活躍できたんですけどね……原作キャラの生まれる年はこのゲームでは固定されてるので、仕方ないです。

 

 

>「――――ん様ー! 無惨様無惨様無惨様ー!!」

>堕姫が無限城を走る。

>瞳に『下弦』『肆』と刻まれた堕姫が、無限城をひた走る。

>彼女はそのまま、特急列車の如き勢いで無惨の許へとやって来た。

>元来短気な上、細かい薬の調合をしていた無惨は当然怒鳴りつける。

>「何事だ騒々しい!」

>「もっ、申し訳ありません! でもこれ! 見てください!!」

>勢いのまま堕姫が見せて来たのは、鼠の入った檻だった。尤も単なる鼠ではなく無惨が血を与えて作った鼠の鬼だが、この無限城では特に珍しくもない実験動物だ。

>当然訝しく思った無惨の眉根が寄った。

>「それがどうした」

>「見っ見て! とにかく見てください!」

>「それでは分かりませんよ」

>後ろから、少しばかりあきれ顔の珠世が姿を見せる。無惨の視線がそちらに向いた。

>「何があった?」

>「外に来て下されば分かります。口で説明するより、そちらの方が分かりやすいでしょう」

>「……いいだろう」

>未だ眉根は寄っていたが、珠世の言葉という事もあって、無惨は割と素直に腰を上げた。

 

>外に出ると、梢の網の目をくぐって日差しが地面に落ち、まだらな陰影を作っているのが目に入ってくる。

>直射日光に当たらなければ灼ける事はないとは言え、それでも陽光は鬼の天敵。無惨の眉間の皺が、より一層深くなった。

>「いきますよ……!!」

>そんな主の様子など目に入らないかのように、堕姫が鼠の檻に長い棒を括り付け、そろそろと遠くへと差し出してゆく。見た目はかなり間抜けなのだが、やっている本人は真剣そのものであった。

>「いいですか無惨様、よく見ててくださいね……!」

>あまりの間抜けさと真剣さに何も言えなかった無惨だが、檻が直射日光の下へと差し掛かると目を見開いた。

>鼠の鬼とは言っても鬼は鬼。太陽光は天敵であり、当たれば即座に灼き尽くされ骨も残らず灰になる。

>だが驚くべきことに、間違いなく直射日光に当たっているはずの檻の中の鼠は、毛の一本すら灼ける気配もなく元気に動き回っていたのだ。

>「これは…………!!」

>「日光を克服してますよねこれ!? 間違いないですよね無惨様!?」

>「ああ、間違いない……!! よくやった、よくやったぞ堕姫! 珠世!」

 

>【この鼠を吸収して日光耐性を得る】

>【この鼠を調べて日光克服薬を作る】

>【その他】

 

 こ、これは……! ついに日光を克服する鬼が出ました! 禰豆子鼠と命名しましょう! そしてここは、【この鼠を調べて日光克服薬を作る】を選びます。ここ重要です。本当に重要です。

 

>「すぐにこの鼠を調べる! 他の下弦と妓夫太郎を呼んで来い!」

>「はい!!」

>喜びのあまり、思念で配下を呼べる事を忘れている無惨であった。

 

 禰豆子鼠の血を調べれば日光克服薬が作れます。すでにある克服薬(欠陥品)と合わせれば、完成は目前と言えるでしょう。

 いやー、長かったです。もう明治も終わりそう……いや、ギリギリ終わって大正になってますね。千年くらいかかりましたが、こんなとこまで原作通りじゃなくていいのに……。

 

 他の選択肢ですが、【この鼠を吸収して日光耐性を得る】はトラップです。本物の禰豆子ならともかく、禰豆子鼠を無惨様が吸収しても日光耐性は得られません。人間の鬼じゃないのがまずいようなんですが、数々のプレイヤーが引っ掛かって阿鼻叫喚のズンドコに叩き落とされた、ガチで悪質なトラップです。くたばれ運営。

 

 このゲームでは、日光を克服する鬼は超低確率で出てきます。ネズミなら世代交代のサイクルが人間よりはるかに早いので、出て来る可能性は人間より上です。だからってトラップ仕込んだのは許しませんが。マジでくたばれ運営。

 

 原作の描写から、日光克服には日の呼吸が関係しているのではないかと考察してる人もいましたが、その辺はゲームだとよく分かっていません。

 縁壱以外にも日の呼吸の使い手はいるので、戦国時代で片っ端から鬼にして試した人はいるんですが、それでも日光を克服する鬼は出ませんでした。かと思えば、日の呼吸と全く関係ない元一般人の鬼が克服する事もありました。

 

 有志達の検証の結果、日光克服は当人の素質や周囲の環境が複雑に絡み合い、その上で奇跡のような偶然が起こって初めて実現するのではないか、と結論付けられました。全く同じ条件を揃えても上手くいかなかったらしいので、大きく外れてはいなさそうです。ゲームの中ではですが。

 まあ一卵性双生児でも全く同じにはならないし、そういうものなんでしょう。原作無惨様も千年鬼を作り続けて禰豆子だけでしたしね。炭治郎は全部注ぎ込んだので例外としても。

 

 

 ……おや、早送りが解除されてますね。またランダム遭遇イベントでしょうか……?

 

>「無惨様、ご報告がございます」

>珍しく自分の足で歩いている鳴女が、無惨の前に姿を現した。

>「何だ鳴女」

 

>「産屋敷の居場所を発見いたしました」

 

>その言葉に無惨は大きく目を見開き、歓喜の声を上げた。

>「よくやった! 素晴らしいぞ鳴女!」

>「光栄にございます」

>「他の鬼狩りどもの位置は!?」

>「概ね八割ほど捕捉しております」

>「よし、ならば全て捕捉し次第仕掛ける! これで鬼狩りもようやく片付く!」

>千年もの間自身の邪魔をし続けて来た相手を消す手掛かりを掴んだとあって、無惨は興奮気味だ。

>最近ではほとんど衝突する事もなくなっていたが、だからといって手を抜く理由にはならない。むしろ時折思い出したように鬱陶しいちょっかいをかけてくるので、殺意はいや増していた。

>「それでは、引き続き残りの鬼狩りの捜索にあたります」

>「ああ。……そうだ鳴女、一つ……いや、二つ追加で探せ」

>「畏まりました。何を探しましょうか」

 

 お、おお! ついに来ました! 産屋敷の居場所が割れました! これで鬼殺隊を頭ごとまとめて壊滅させられます! 千年見つからなかったものをあっさり見つけるとは、やはり鳴女は人権!

 

 

 それにしても二連続でグッドイベントが来るとか、これはもはや豪運を名乗ってもいいんじゃないでしょうか? これまでフラグとかガバとか屑運とか散々な事を散々言われて来ましたが、それら全ては今この時のためにあったとすら思えますね! やはり私はガバではなかった(確信)。

 

 この調子だと、次はいよいよ最終決戦に入れるはず! トロフィーも間近です! でも現有戦力から考えると、よっぽどの事がなければ負けはないので余裕です。点差にするなら33‐4くらいで勝ちですね、風呂入って来ます。

 

 ではまた次回! ありがとうございました!

 


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