最終選別が行われる藤襲山。山の麓から中腹にかけて鬼が嫌う藤の花が一年中咲いており、鬼殺の剣士が生け捕りにした鬼が閉じ込められている。この中で七日間生き抜くことが最終選別の合格条件である。
「ここが藤襲山か。咲く時期でもないのに藤の花がこんなに咲いているのか...。綺麗だが逆に不気味だ。」
和哉は階段を上ると広い空間に出た。そこには二十数名程の子供が集まっていた。
(思ってたより多いな。)
時間が進み、案内役の二人の子供が現れ内容の説明が行われた。
「皆さま。今宵は最終選別にお集まr(キングクリムゾン!)では、行ってらっしゃいませ。」
説明が終わり、最終選別が開始した。
「七日間か...。とりあえず油断しなければ大丈夫だろう。」
そう言っていると、前から一体の鬼が襲ってきた。
「グオォォォ!肉ぅぅぅ!」
「おっと、早速現れたか。」
和哉は鬼の攻撃をかわし、型を繰り出す。
『全集中・龍の呼吸 壱ノ型 龍が如く』
刀を両手で持ち、弧を描くように振るう技(碧羅の天と少し似ている)。鬼は首を斬られ消滅した。
「まあ、序盤はこんなもんか。」
と、思ったのも束の間。和哉は四体の鬼に囲まれていた。
「おいおい、休む時間も与えてくれないのかよ。」
「グアァァァ!!」
鬼は同時に和哉へ襲いかかった。
『龍の呼吸 肆の型 四海龍王』
和哉を中心に四方向へ龍の形をした斬撃を繰り出す技。だが、一体の鬼は斬撃を外してしまった。
「ちィ、外したか。」
「グオォォ!くらえェ!」
鬼が和哉に食らいつこうとした瞬間。
『炎の呼吸 壱ノ型 不知火』
「!?」
突如茂みから赤と黄色の髪をした少年が現れ、鬼の首を斬り落とした。
「大丈夫か!少年!」
お前も少年だろとつっこみたかったが、和哉はこらえた。
「あ、ああ。大丈夫だ。」
「そうか、俺は煉獄 槇寿郎。お前は?」
「胡蝶 和哉だ。」
「和哉か、平凡な名前だな!」
(平凡で悪かったな。)
「和哉、お前も分かっていると思うがこの山には沢山の鬼がいる。その為、単独行動では突然の不意打ちをくらったり、多数で襲いかかられる危険性がある。だから、一緒に行動しないか?」
「そうだな。実際、お前が来なかったら俺は鬼に食われてたかもしれなかったからな。」
「よし!そうと決まれば━━」
「た、助けてくれ!」
「「!」」
遠くから助けを求める声が聞こえてきた。
「向こうの方だ!行くぞ和哉!」
「ああ!」
和哉たちは声が聞こえた方へ行くと少年が倒れていた。そして、その後ろから鬼が少年に襲いかかった。
「た...助け...」
「大丈夫か!今助ける!」
『炎の呼吸 弐の型 昇り炎天』
槇寿郎が型を繰り出し鬼を倒した。そして、すぐに少年の側へ駆け寄った。
「安心しろ。もう大丈夫━━」
「やめた方がいい。」
「!」
槇寿郎が少年を手当てしようとしたとき、一人の少女が現れた。
「その人は多分″稀血″だよ。」
「何だ?…稀血って。」
俺は少女に問いかけた。
「血には種類があって、その中でも珍しいもの。尚且つ鬼が異様に好んで食べる人。それがその少年だよ。」
「そ…そんな。」
少年は、顔を青ざめた。そりゃそうだ。自分の血が鬼の好物だと知ったら誰だって怖がるさ。
「君が怪我をしてから鬼の様子が変わったし…。それで負けたよね?」
「助けずに見ていたのか?」
槇寿郎が少女を睨み付けながら言った。
「助けたら選別の意味が無いじゃないか。」
「うっうっ…うっ」
「大丈夫だ。泣かなくていい、少年。お前は絶対に死なせない。必ず俺たちが守ってみせる。」
槇寿郎は優しい表情で少年に言った。そして、東の方から朝日が昇り俺たちは夜明けを迎えた━━
今日のボス、吸血鬼みたいな声をした鬼に食われ死亡
次回 第4話 生還