七日後早朝。和哉たちは稀血の少年を担ぎ初日の集合場所へ向かった。しかし集まったのは自分たちを含め、たった六人だった。
「たった六人!?二十人以上はいたはずだろ。」
「ああ。だが、父上の話によれば5人以上生き残れば優秀と言われているらしい。」
槇寿郎がそう言うと、初日にいた案内役の二人の子供が現れた。
「「お帰りなさいませ。おめでとうございます。ご無事で何よりです。」」
和哉は、無事に見えるか!とツッコミたかったが、深く息を吸いこらえた。
「まずは隊服をs(キングクリムゾン!)今現在皆様は一番下の癸でございます。」
「それで、刀はどうするんだ?」
和哉は二人に問いかけた。
「本日中に玉鋼を選んでいただき、刀が出来上がるまで十日から十五日となります。」
「そうか…。」
「さらには今から鎹鴉をつけさせていただきます。」
「は?カラス?」
案内役の子供がパンパンと二回手を叩くとカラスが飛んできて自分の肩に乗った。
「鎹鴉は主に連絡用の鴉でございます。」
(なるほど。伝書鳩的な役割をするのか。)
「では、あちらから刀を造る鋼を選んでくださいませ。」
もう一人の案内役の子供がそう言うと、机の上に玉鋼が置かれていた。和哉はとりあえず手前の方にある玉鋼を選んだ。
「それじゃあ、愼寿郎。これでしばらくはお別れだな。」
「そうだな。だが、任務で一緒になったときにはまた共に戦おう。」
「ま、待ってくれ!」
和哉たちが別れを告げていると、助けた稀血の少年が走ってきた。
「助けてもらったお礼がしたい!」
「お礼?いや別にいいよ。それが目的で助けたわけじゃないし。」
「だ、だが!」
「少年。お礼は、気持ちだけで十分だ。」
「そうか、だが本当にありがとう!」
そう言うと、少年は走り去っていった。
「槇寿郎、お前いつも少年少年って言っているが。お前いくつなんだ?」
「む!俺は十四だ。」
(年下じゃねぇか!)
「お前はいくつなんだ?」
「…十六。」
「なんと!年上だったとは!ハッハッハッハッハッ!」
「……」
和哉は、考えるのをやめた。
◇
小屋に着くと、日が暮れそうになっていた。
「じいさん、戻ったぞー。」
(・・・・・・)
「…じいさん?」
返事がない。小屋の中に入って探したが、じいさんはいなかった。
「あのじいさん、どっかに出掛けて…ん?」
和哉は机の上に封筒と白い鞘に納められた刀が置かれていることに気付いた。刀を鞘から抜くと錆びだらけで酷い状態だった。
「それで、この封筒の中身は…。これは、手紙?」
封筒の中には手紙が入っていた。そして、その内容は衝撃的なものだった。
「……どうやら俺は、面倒なことに関わってしまったようだ。」
◇
二週間後。ひょっとこのお面を被った刀鍛冶が刀をもってやって来た。
「あなたが、胡蝶 和哉殿ですね。」
「ああ。だが今は『桐生』という名字に改姓している。」
「おっと、これは失礼しました。では、桐生 和哉殿、私は刀を打たせて頂きました、
(変わった名前の人だな…)
「こちらが″日輪刀″です。日輪刀は別名″色変わりの刀″と言われており、持ち主によって色が変わるのです。さぁさぁ、刀を抜いてみてください。」
和哉は刀を抜くと、刀身が黒く染まった。
「ほう、黒ですか。あまり見ませんね、漆黒は。」
「そうなのか?」
「ええ。そのため、詳細がわからなすぎて、出世できない剣士は黒い刃なのだと言われております。」
(俺はどうやらハズレくじを引いてしまったようだ…)
「…なあ。鉄泉さん。この刀に名前はついているのか?」
「いえ、ついてませんが…。」
「そうか、なら俺が名付けよう。この刀の名は…」
『黒龍』
◇
「あ、そうだ、鉄泉さん。あんたに頼みたいことがあるんだが。」
「はい、なんでしょう。」
俺は押し入れから白い鞘の刀を取り出した。
「これをあんたに磨いで欲しいんだが…。」
「ほう、どれどれ…。うわ、これは酷い。錆びだらけで全く手入れされてないじゃないですか。」
「…すみません。」
(何で俺が謝っているんだ。)
「まあ、こちらでなんとかしてみましょう。」
「ありがとうございま━━」
「カァァ!カァァ!」
突然小屋の中に鎹鴉が入ってきた。
「桐生 和哉ァ!呉峠山ヘ向カエェ!!鬼狩リトシテノォ最初ノ仕事ダ!心シテ向カエェ!!」
キェェェ!シャベッタァァァ!!(心の声)
やっとマシな文章が書けた気がする。
今日のボス、御館様に爆発させられ死亡
次回 第5話 復讐