東方外遠記 【リメイク版】   作:宗也

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第3章 外来人異変
悪魔の妹


紅魔館 庭

 

「くっ、弾幕が多いな!!」

 

「アハハハ!!もっともっと楽しませてよオニイサマ!!」

 

「まったく何なんだ!?」

 

フランが弾幕を放ってくるので俺は当たらないよう必死に回避しする。ん?なぜこんなことになったかって?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

話は少し遡り、宴会の翌日レミリアから手紙が届いた。

 

開けると紅魔館へこいとのこと。俺は誰にも気づかれないように早朝に出発したのである。

 

「レミリアの事だからなーんか企んでそうなんだよな。」

 

っとと、考え事してたら着いたな。

 

「うへへ~、しゃくやしゃんもうたへらへないへすよ~。」

 

早速美鈴が居眠りしていた。随分とまあ、気持ちよさそうに寝てるもんだ。涎が滝のように流れ出ているのは見ないでおこう。

 

「やれやれまた寝てるのか。」

 

門番の足下に伝言を書いた紙を置いて中に入る。何時もなら咲夜が起こしにくるはずだけど、起こしに来なかったな。

 

「まあ、あいつだけに時間を取っていられないからかな?」

 

まあ、レミリアがいるところに向かいますか。とまあ、誰の案内も無しで紅魔館内を歩いてたんだが。

 

「やべっ!!迷子になった!!」

 

なぜかって?無駄に紅魔館広いからね。いくら歩いても景色があまり変わらない。壁をぶち壊して進みたくなりますよ。まあ、そんなことをしたら咲夜に首を跳ねられそうだから「私が何か?」どうしてこんなにも都合よく来るかね!?

 

「何でもないぞ。決して迷子になったから壁を壊して進もうだなんて微塵も思ってないですから。」

 

「あら? 急に聖人の首を斬りたくなってきたわ。」

 

良い笑顔で恐ろしいこと言うなよ咲夜、本当に人間なんですか?と疑いたくなってくるよ。

 

「お嬢様がお呼びです、案内しますので。」

 

「助かるよ、もし咲夜が来なかったら壁をぶち抜いてたよ。」

 

俺はそう言った瞬間に頭にナイフが刺さっていた。なんていう速さの投擲術、俺でなくても見逃しちゃうね!

 

「おぉぅ、痛てえなまったく。ナイフは人を刺すもんじゃないだろ咲夜。」

 

そう言い俺はナイフを抜いた。血はあまり出てないな。俺はお客のはずなんだが?

 

「聖人は人間なのですか?」

 

「頭にヘルメット、じゃなくて魔力の膜を作らなかったらやばかった。」

 

不意打ち対策しておいて良かった。いつ殺られるかわかったもんじゃないし。と、なんやかんやあったが無事に着きました。

 

「遅いわよ!!何をしてたのかしら!?」

 

部屋に入るとレミリアは不機嫌そうな顔をしていた。一応訳はあるけど、正直に言うか。

 

「迷いました!!」

 

清々しいまでのドや顔で宣言したらレミリアは呆れ顔でため息を付いたな。

 

「咲夜、あなた案内してあげなかったの?」

 

「お嬢様、私はさっきまでお嬢様をなだめていたのですよ。」

 

さっきって、俺に会うまでレミリアをなだめいたのかよ。

 

「レミリア、何をしたんだよ?おねしょか?おねしょなのか?やっぱりおねしょか!?」

 

「ち、違うわよ!!これは、その!!」

 

レミリアはあたふたしながら答えた。動揺してるのが目に見えてるな。

 

「やれやれこれ以上は聞かないでおくよ。」

 

俺が下手に聞き出して、レミリアが怒ったらめんどくさそうだしな。頭にグングニルなんて刺されたくないし。

 

「そう、それでいいのよ!!」

 

レミリアは安心したようだった。けど、咲夜の顔がにやけているな。

 

「お嬢様はさっきつまづいて転んだので泣いていたのですよ。」

 

にやりと笑いながら俺に言ってきた。こいつ、わざと言ったな。

 

「さ、咲夜!!言わないでよ!!」

 

レミリアは恥ずかしいのか、顔を少し赤くして咲夜に言った。レミリアの反応が面白れえ、少しからかってやるか。

 

「へぇーそうなんだ(ニヤニヤ)」

 

悪戯の笑みを浮かべて言ったらレミリアは半泣きになり地面をイジイジし始めた。なんだろう、凄く様になってるのがなんとも言えないな。

 

「うー、咲夜の意地悪。」

 

そう言いレミリア拗ねてしまった。まだまだ子供だな。

 

「このままでは話が進まないので私が何故聖人さんを呼んだのかを説明します。」

 

咲夜は満足したような顔をして言った。つーかお前が話を脱線させたんだろ。

 

「ああ、頼むよ。」

 

「私を無視するなー!!」

 

レミリアは手足をじたばたして言った。本当にまだまたお子様だな、年は500歳なのに。

 

「黙りなさい!!」

 

そう言いレミリアはグングニルを投げてきた。さっき思ってたこと聞かれたか?とはいえグングニルを投げてきたので俺は首を横に振ってかわす。

 

「咲夜続けてくれ。」

 

「何で避けれるのよ!?」

 

避けなかったら脳ミソパーン!!ってなるんだが?

 

「実はお嬢様には妹がいて今、手が付けられないのです。」

 

レミリアの妹、確かフランドールだったか?あの子は狂気に取り付かれやすいって魔理沙から聞いていたが。

 

「つまり、また。」

 

「ええ、また取り付かれたようで。」

 

やれやれ、面倒な事になりそうだな。

 

「なるほど、つまり俺がなんとかしないといけないのか。」

 

「そういうことよ。本当は私がなんとかしたいのだけど、私一人では無理なのよ。ちなみに名前はフランよ。フランはこのさ」

 

ドォーーーーーーン!!

 

レミリアが説明しようとしたときに外から爆発音が聞こえてきた。もの凄い音だな!!

 

「な、何事なの!?」

 

咲夜は慌てていると、扉の向こうから足音が聞こえてきた。

 

「お嬢様!!咲夜さん!!」

 

美鈴が扉をあけてこっちに来た。表情から察するにフランが暴れだしたのか?

 

「美鈴、なぜあなたが!?」

 

「詳しいことはあとです。それよりも、妹様が脱走しました!!」

 

「「なっ!!それは不味いわれ!」」

 

レミリアと咲夜は口をそろえてそう言った。しばらくレミリアは考え込んでいた。

 

「聖人、フランを止めて!!私は霧を出すわ!!」

 

「わかった!!」

 

急いで紅魔館の外に出る。今も外から爆発音は聞こえてくる。このまま放っておいたらまずいな。

 

「何か嫌な予感がする。もしかしたらあの能力を使わないといけないかもしれない。」

 

「あの能力って何?」

 

「!!!」

 

上を見るとフランが空を飛び回っていた。いつの間にか外に出ていたようだ。外は霧がかかっていたから、恐らくレミリアが出したものだろうな。

 

「あははは、やっと自由になれた!!お兄さん暇でしょ?遊ぼう!!」

 

そう言いフランは弾幕を放ってきた。慌てて避けるが、フランの弾幕が当たった部分が陥没していた。マジで?

 

「くそ、やるしかないのか!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして冒頭に戻る。

 

「そう言えば弾幕ごっこはルールがあったね、スペルカードは何枚でもいいわ、決着はどちらかが壊れるまでね!!」

 

「私も手伝うわ!!」

 

レミリアはそう言い俺の隣に来たな。けど、フランはレミリアを見た瞬間に笑いだした。

 

「あはははお姉様も一緒?ならお姉様からこわしてあげる!!」

 

フランはキャッキャ笑いながらスペルカードを取り出した。一体どんなスペルが来るんだ!?

 

「禁忌『クランベリートラップ』!!」

 

「「!!!」」

 

俺達の回りにはかなりの量の弾幕が展開された。色は青色とピンク色で青色は追尾機能付きらしい。見ただけで厄介そうな弾幕だな!!

 

「かわすしかないな!!」

 

俺は当たらないように必死にかわしていると、レミリアもスペルカードを取り出した。何する気だ?

 

「フラン、大人しくしなさい!!神槍『スピア・ザ・クングニル』!」

 

レミリアは槍をフランめがけて飛ばしたが、フランの表情は崩れる事はなかった。

 

「あはは!!それは対処法知ってるよ。」

 

フランは飛んできた槍を掴んでレミリアに向けて投げた。っておいおいおいおい!!

 

「きゃああああ!!」

 

フランの放った槍はレミリアの肩に刺さった。無理もないか、フランが投げた槍のスピードが凄まじかったからな。

 

「大丈夫か!!」

 

「なん、とか大丈夫、よ。」

 

レミリアは立ち上がれなさそうだった。左肩に刺さっていて貫通しているからいくら吸血鬼でも治るのは時間がかかりそうだな。

 

「あははお姉様はもう壊れたのかな。次はお兄さんだよ!!」

 

どうやら次のターゲットは俺らしい。

 

「人は玩具じゃねえっつーの!!]

 

くそ、どうする!?フランを倒すことは出来ない事もない。だが、狂気だけ取り除くとなると難しくなる!!

 

「聖人!!大丈夫ですか!?」

 

「早苗!?どうしてここにいる!?」

 

「空を飛んでたらすごい音がしたのでこっちに来ました!!」

 

早苗という乱入者が来て、フランは少し驚いていたけど直ぐに新しい玩具を見付けたような表情になったな。

 

「玩具が増えたね、あははミンナコワシテアゲル。」

 

そう言い次のスペルカードを取り出した。くそっ、早苗はまだこっちに来たばかりだから不利だ!!

 

「早苗!!来るぞ!!いいか、落ち着いて避けるんだぞ!!」

 

「わかってます!!」

 

「禁忌『カゴメカゴメ』!!」

 

さっきのスペルとは違い、弾幕そのものは動かないが、フランが大玉を出して小さい弾幕にあてると、大玉の威力を反射してこっちに向かってきた。

 

「早苗かわすぞ!!」

 

「はい!!」

 

俺達はフランの弾幕をとにかくかわすしかなかった。1発でも当たったら即死だ、攻撃はしたくても出来ない。でもチャンスがある、スペルが終わった後の硬直の時を狙うしかない。

 

「うわわっ!!」

 

「早苗!!」

 

早苗が弾幕に当たりそうだったので、木刀を投げて弾幕の軌道を反らす。全力で木刀をぶん投げて少し軌道をずらせる程度かよ!

 

「すみません!!」

 

「気にするな、それよりそろそろスペルがブレイクするぞ!」

 

しばらく耐え続けていると弾幕が消えた。今がチャンスだな!

 

「スペルが終わった、早苗行くぞ!!想苻『フレアスパーク』!!」

 

「秘術『グレイソーマタージ』!!」

 

俺と早苗はスペルが終わった後で、まだ硬直して動けないフランめがけて巨大なレーザーと小型弾幕を放った。

 

「やったか!?」

 

「ウフフ、モットタノシクナッテキタ!、」

 

スペルの攻撃は当たったが、フランはものともしない様子だった。少しは堪えてくれよ!!

 

「ナカナカヤルネ、ツギハドウカナ!?禁忌『スターボウブレイク』!!」

 

フランの回りからかなりの量の弾幕が出てきた。これまでの弾幕の量とは比べ物にならなかった。その数は千を越えている。

 

「早苗大丈夫か!?」

 

「なんとか、大丈夫、です。」

 

俺達は必死に回避していたが早苗の表情は辛そうだった。無理もない、まだ数回しか弾幕ごっこを経験してないからな。

 

「つーかこれは弾幕ごっこじゃねえ、殺し合いだろ。」

 

早苗の方を向いていたら目の前から弾幕の波が来た、まずい!!

 

「ちっ!!剣符『雷光斬』!!」

 

俺はスペルを唱えて目の前の弾幕を相殺した。残りは刀で弾いたり、受け流したりした。

 

「くそ、一つ一つの弾幕の威力がすごい!」

 

手が痺れる。折れてないか不安だ。

 

「一発でもくらったらやばいですね!!」

 

一発でもくらったらおしまいだ、笑えねえぞこれは。

 

「咲夜、手当てはまだ終わらないのか!?」

 

ちなみに咲夜はレミリアの傷の手当て。美鈴はパチュリーを呼びに行ってる。二人だけじゃキツイ!!

 

「まだかかるわ、もう少し耐えて!!」

 

どうやら傷は深かったらしく、まだ終わりそうになかった。寧ろ肩に大きい穴が空いたのに生きてる事が奇跡だけどな。

 

「あはは、スゴいスゴい!!デモツギハコワスヨ!!禁忌『フォーオブアカインド』!!」

 

フランはスペルを使うと四人に増えた。けどこの瞬間を待ってたんだ!!

 

「今だ!!」

 

俺は全速力でフランの懐に飛び込み刀を突き刺した。こいつが本体だろ!!

 

「あはは、アマイアマイ!!」

 

くそっ、一人の分身を盾にしたのか!!そんなのありかよ!?

 

「コワレチャイナ。」

 

フランは俺の至近距離で弾幕を放った。俺はとっさにガードをしたが、衝撃を抑えられず壁に激突してしまった。

 

「ぐあ!!く、くそ!!」

 

血の塊を吐いた。ガードはしたものの、威力を殺しきれなかったか。体に異常はないよな?

 

「痛っ!!左腕が!!」

 

クソ駄目だったか、壁に激突した時に左腕が折れちまったか。マジでヤバイ!!

 

「アソビハココマデタヨ!!」

 

そう言い分身の一人が、両手を前に出して。

 

「禁忌『レーヴァテイン』!!」

 

炎の剣を持って俺に振りかざした。俺は回避しようとしたが、痛みが全身を駆けめぐり対処が遅れた。これは終わったな。

 

「ここまでか。」

 

俺は目を瞑った。短い間だけどたのしぶっ!!

 

「ぐっ!!な、何だ!?」

 

脇腹に衝撃が走った?誰が何を?って早苗!?何でだ!?まさか、俺の身代わりになるために!?

 

「ば!!」

 

バカ野郎と言う前に早苗の声が聞こえてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ごめんね……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

早苗は笑顔だった。

 

そしてレーヴァテインが早苗に当たり煙が舞った。煙がはれるとそこに早苗はいなかった。

 

「おい、嘘だろ!?」

 

俺は唖然とした。まさか消滅したのか?そんなはずない!!きっと何処かにいるはずだ!!

 

「咲夜!!そっちに早苗はいないのか!?」

 

呼び掛けても咲夜は口を開けたまま呆然としていた。咲夜の目線の方を見ると、壁の近くに血を大量に流している早苗がいた。

 

「おい!!しっかりしろ!!」

 

「え、へへ、よか、った。聖人が、無事で。」

 

早苗はそう言って俺の頬を触ってきた。出血が酷い!!早くなんとかしないと!!

 

「今手当てするからな!!」

 

急いで手当てしようとするが、早苗は首を横に振る。冗談だろ?なあおい?

 

「もう、わたし、つかれ、たよ。少し、ねても、いい、かな。」

 

早苗は目を閉じ始める。やめろ、閉じるんじゃねえ!!こんなところで死ぬんじゃねえよ。

 

「駄目に決まってるだろ!!しっかりするんだ、助けてやるからな!」

 

必死に血を止めようとするけど傷が深く血が止まらねえ!!

 

「ちくしょう!!どうして止まらないんだよ!!」

 

「いま、まで、ありが、とう。聖人と、いた、時間は、たの、しか、ったよ。」

 

聞きたくない、そんな言葉は聞きたくない!!もう聞きたくないんだよ!!

 

「嘘だ、こんなの嘘だろ。しっかりしろよ早苗!!」

 

また、何も守れないのか。また、同じことをしてしまうのか。あのとき守ると誓ったはず。一度は守れた、けどそれでいい気になってたのかもしれない。自分の無力さに腹が立つ。

 

「それ、と聖人、言わなきゃ、いけ、ないこと、があるの。」

 

早苗は口を懸命に開いて、話してきた。もうそんな姿見たくねえよ!!

 

「いいからしゃべるな!!」

 

俺はそう言ったが、早苗は俺の声を無視して耳元で囁いてくる。

 

「 」

 

「それは本当か!?」

 

「ほん、とう、よ。たの、ん、だよ。ま、さ、と。」

 

早苗は俺の頬から手を離した。まさか!?

 

「待てよ、逝かないでくれよ!!なあ!!頼むから!!」

 

早苗の手を掴み、必死にそう叫ぶが、その願いは届かなかった。

 

「さ、よう、な、ら。」

 

そう言い早苗は笑顔で目を閉じた。脈とかを確認したが、止まっていた。

 

「また、守れなかった。また、守れなかった。」

 

「アハハ、ヤットヒトリメダネ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

博麗神社

 

「嘘、そんな。」

 

「霊夢どうしたんだぜ!?」

 

魔理沙は霊夢の態度が急変したので、理由を聞く。だが、霊夢は首を横に振るばかりだった。

 

「嘘よ。こんなの嘘よ!!」

 

「どうしたんだよ霊夢!?お前らしくないぞ!?」

 

「早苗が、死んだ!!」

 

魔理沙は霊夢の言ったことが理解出来なかったが。霊夢の態度の変化から嘘じゃない事を察する。

 

「おい、霊夢!!それは本当なのか!?」

 

「嘘だと信じたいわ。けど早苗の気配が感じられない!!」

 

「まさか、今紅魔館で戦闘があるらしいけど、まさかだよな!?」

 

「そのまさかよ。」

 

霊夢と魔理沙の前にスキマが出現し、その中から紫が現れる。

 

「紫!!どういうことなのよ!?」

 

「落ち着いて聞きなさい霊夢。早苗を殺したのはフランよ。」

 

「「!!!!!」」

 

紫の言葉を聞いた霊夢と魔理沙は驚愕の表情を浮かべる。

 

「狂気が暴走したわ。フランを止めるわよ!!」

 

「どうやって止めるのよ!?」

 

「それは、フランを、殺すわ。このままフランを生かしておけば被害はもっと大きくなる。」

 

紫は開いていた扇子を閉じ、スキマの中に入っていく。霊夢は一瞬躊躇ったが、すぐにスキマの中に入ろうとする。

 

「ちょっと待てよ!?本当にフランがやったのかよ!?」

 

「紫の態度から察するに本当みたいよ。魔理沙、あんたは残りなさい。」

 

「くっ、わかったぜ。」

 

霊夢がスキマに入った後、魔理沙は拳を握り締めて俯いた。

 

「あのときにフランの狂気は消えたはず、だから最近姿を見せなかったのか。でもこれは私が行ったときよりひどいじゃないか!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅魔館 庭

 

「咲夜さん、遅くなりました!!大丈夫ですか!?」

 

パチュリーを呼びに行った美鈴が戻り、咲夜に呼び掛けても咲夜は返事をしなかった。

 

「一体どうした、のよ!?」

 

パチュリーは早苗を見て言葉を失った。

 

「私がもっと、早く、気付いていれば!!こんなことにはならなかった!!」

 

レミリアは無理矢理体を動かし、拳を地面に叩き付ける。

 

「こんなのって、ありなんですか!!」

 

「アハハハ、コワレチャッタカ。ツマラナイノ、ン?」

 

フランは次の玩具を誰にしようか考えていた時、聖人は刀を地面に刺して立ち上がった。その様子を見てフランは邪悪な笑みを浮かべた。

 

「アハハハマダタッテクレルンダ。アナタモアノミコノヨウにコワシテアゲル!!」

 

フランと二人の分身はレーヴァテインを掲げて聖人に向かって振った。だが聖人に当たる瞬間にレーヴァテインは粉々になった。

 

「想符『オーバードライブlevel5』!!」




その頃、フランの周りにはレミリア達がいた。

「うぅ、ぐすっ、フラン。」

「すみませんお嬢様、私の力不足なばかりに。」

「いえ、咲夜さんはよくやったと思います。私が来るのが遅かったばかりに。」

紅魔館の人達が自分の情けなさに後悔している中、聖人はその様子を黙って見ていた。

「………………。」

「聖人、何でフランを殺したのよ?」

レミリアは泣きながら殺気を放ち、聖人に問い掛けるが、聖人は黙ったままだった。

「……………………。」

「黙るな!!答えろ聖人!!」

「返事をしたほうがいいですよ聖人。もし答えないのであれば、そのまま殺させていただきますよ?」

咲夜は激怒した表情で聖人を睨み付ける。咲夜だけではない、美鈴やパチュリーも咲夜と同じ表情をしている。

「…………………………。」

「フランの仇ィィィィィィィ!!」

痺れを切らしたレミリアは叫びながらスピア・ザ・グンクニルを聖人に向けて放つが手応えはなく、ただ消滅しただけだった。

「逃げられたようです。」

「ううっ、どうしてよ。何でフランが殺されなくちゃいけないのよ。フラン、返事をしてよ。」

「あれれ、何だか辛気くさいねぇ~。もっと笑顔になろうよ、折角の可愛い顔が台無しだよ~。」

レミリアの後ろから突然男の声が聞こえ、レミリア達が後ろを向くと、紺色のジャージの上着と黒色のジーンズを履いている少年が立っていた。

「誰だ貴様は!?」

「俺のこと?よくぞ聞いてくれました!!俺は女の子が大好きな人で~す。よろしくね~!!」

謎の少年は爽やかに挨拶するが、レミリア達は謎の少年を無視した。

「反応薄っ!?なら一つ耳寄りの情報を教えよう。そこの金髪の女の子は死んでないよ~。」

「嘘じゃないでしょうね?」

「本当だよ~。ただしばらくは起きないね。」

フランが生きている、その事を知れた時点で紅魔館の人達は安堵した表情になった。

「フラン、良かった。」

「確かに妹様は生きてます。気をよくよく確認してみたら僅かに感じることが出来ましたから。」

「じゃあ俺はそこの緑の女の子に用があるから、連れていっていい~?」

謎の少年は早苗をお姫様抱っこして何やら考え始める。

「早苗に何をする気ですか?」

「それはヒミツだよ~。でも大丈夫、悪いようにはしないから。ではではさらば~!!」

謎の少年はすごいスピードで早苗をお姫様抱っこしながら飛んでいった。

「まさか聖人は初めから殺すつもりはなかった。」

「そうなるわねレミィ。しかし、わからないわ。なぜ気絶させる必要があったのか。」

「まあ、いいわ。とにかくフランを安全なところに運ぶわよ。」
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