東方外遠記 【リメイク版】   作:宗也

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聖人VS霊夢達

白玉桜 中庭

 

「着いたわね。本当にここに聖人がいるのかしら?」

 

霊夢達は冥界の中にある白玉桜に来ていた。ここに聖人がいる、半信半疑の状態だったが、白玉桜の中庭から発せられる気配を感じ取った瞬間に臨戦態勢と取った。

 

「むー、なんかあの建物の中から怖い気配みたいなものがビリビリ来てるぞー!!」

 

「この氷の妖精でも感じ取れる気配ね、間違いなく聖人の気配だわ。でもなんで白玉桜なのかは気になるわね。」

 

「そんなのわからないぜ幽香。あいつには聞きたいことが山程あるからな。」

 

そう言いながら霊夢達は進んでいく。そして中庭に入った時、霊夢達の横にナイフ型の弾幕が突き刺さった。

 

「よう、来たな。あんまりにも遅かったから新型の弾幕の研究をしてたぜ。」

 

庭の真ん中で座っている聖人がいた。その周りには弾幕が砕かれたような欠片が散乱していた。

 

「さて、何を言いたいかはわかってるわよね?」

 

「言わなくてもオーラでわかるさ霊夢。けど、今喋っても面白くはないだろ?」

 

「面白い面白くないは関係ないぜ!!なぜアリス達を拐ったんだ?理由を説明しろ聖人!!」

 

魔理沙は八卦炉を聖人に向けながら声を荒げて尋ねるが、聖人はその場から立ち、首を横に振った。

 

「さあな、知らないって言ったらどうする?」

 

「とぼけているようだな聖人。だったらお前を力ずくでも燃やしてでも吐かせてやるさ!!」

 

「おー、妹紅怖えな。ちなみに白玉桜は結界を張ってるから地形の変形とかはしないから安心しな。」

 

そう言い聖人は木刀を構えるが聖人が木刀を構えると同時に妖夢が1歩前に出て、桜観剣を鞘から抜いて剣先を聖人へ向ける。

 

「どうしてこんなことをしたのですか!?私が知っている聖人さんはこんなことをしない人の筈です!!」

 

説得を試みようとする妖夢だったが、聖人には何にも響いていないようだった。

 

「妖夢、何を言っても無駄よ。こういうのはあれが一番よ。」

 

「よくわかってるじゃないか幽香。さあ、始めようか!ルールは特殊形式で体力が無くなった時点で負けだ。」

 

通常の弾幕ごっこルールではなく、分かりやすく言うと萃夢想のルール形式での戦いが始まった。

 

「まずはお手並み拝見といこうか。剣符『雷光斬』!!」

 

聖人は最初からスペルカードを使用し、聖人の周りから音速とまではいかなくとも、それに近い速さの雷弾幕が霊夢達の方へ向かっていく。

 

「よっと。」

 

「うわっと!!」

 

「くっ!!」

 

普通なら避けられない速さなのだが、霊夢達は雷光斬は初見ではないため辛うじて避けることができた。

 

「これで終わりかしら?」

 

「ありゃ避けられたか。未調整だからな、一回しかできないや。」

 

一回使用しただけで聖人のスペルはブレイクした。だが聖人はスペルブレイクしたのにもかかわらず動揺はしていなかった。どうやら牽制目的で放ったスペルらしい。

 

「随分と余裕そうね。」

 

永琳は聖人の横から聖人目掛けて矢を放った。しかし、聖人は反応して軽々と避ける。

 

「おっと、流石に向こうに数の利があるな。」

 

続けて妹紅とチルノと咲夜が聖人に弾幕を放つが、これも聖人は軽々と避ける。

 

「ちっ、らちが開かないなこれじゃ。だったら虚人『ウー』!!」

 

妹紅はこのまま弾幕を放っても無駄だと考え、スペルカードを使用する。すると妹紅の周りから炎があがって鳥のように弾幕が広がり、聖人目掛けて向かった。

 

「おー!!すげぇな!!」

 

聖人は見たことがない妹紅のスペルカードを見て目を輝かせていたが、すぐにスペルカードを取り出す。

 

「燃えてしまえ!!」

 

「残念、燃える訳にはいかないな!!想符『アクアウェーブ』!!」

 

聖人がスペルカードを使用すると、津波のような弾幕の壁が出現して妹紅の弾幕をかきけした。

 

「何!!うわああああ!!」

 

聖人の弾幕が妹紅に迫っていた。妹紅はスペルを使った硬直のため避ける事は出来なかった。

 

「させないよ!!凍符『パーフェクトフリーズ』!!」

 

だがチルノが聖人の弾幕を凍らせ、妹紅に弾幕が直撃するのを回避した。

 

「サンキュー、助かったチルノ。」

 

「あたいは最強なのだー!!聖人、次はあんたを凍らせてやるわ覚悟しろー!!」

 

「ほう、あの妖精やるな。バカだとは思っていたけど、それなりに頭が働くようだな。」

 

聖人はチルノの行動を感心したような表情で見ており、その隙に霊夢と魔理沙はスペルカードを使用しる。

 

「よそ見している暇はあるのかしら?夢符『封魔陣』!!」

 

「魔符『スターダストレヴァリエ』!!」

 

霊夢と魔理沙のスペルの弾幕が聖人を襲ったが聖人は避けようとはしなかった。

 

「やったのか!?」

 

「……いいえ、まだよ!!」

 

「おー危ない、ちょっと冷や汗かいたな。」

 

そこには無傷の聖人がいた。だが無傷とはいっても避けきれなかったのか、木刀で弾幕を弾いた跡があり、腕がほんのすこし震えていた。

 

「あれ本当に人間なのかしら?スペルの弾幕は簡単には弾けないわよ。」

 

「多分人間ではないわね。でも『オーバードライブ』を使ってたら話しは別ね。」

 

「ひでぇ言われようだな永琳、幽香、俺は人間だ。あと『オーバードライブ』は使ってるぞ。level5をな。」

 

聖人がそこまで言うと、聖人の体の周りから銀色のオーラが現れ始めた。

 

「このままではきりがないですよ!!」

 

「そうだな。そろそろ脱落者を出すか。」

 

そう言い聖人は木刀をしまって刀を抜いた。それを見た妖夢は白桜剣も抜き、今まで以上に集中する。

 

「皆さん気を付けてください!!」

 

「いきなりどうした妖夢?」

 

急に声を荒げた妖夢を魔理沙は不思議そうな様子で見るが、すぐにただ事ではない事を理解して八卦炉を構え直す。

 

「聖人さんは本気を出すそうです!!」

 

「何!?じゃあ今までは!!」

 

「様子見をしていただけさ。けど、その必要も無くなったからな。こっちからも行くぜ!」

 

そう言い聖人は居合いの構えをとった。

 

「何か来るわよ!!これは相当よ!!」

 

「ええ、空気が痛いわ。」

 

霊夢や幽香、咲夜や永琳は聖人が何をしようとしているのかを感じる事が出来たが、チルノだけは感じ取ることが出来ずに聖人に近付きながらスペルカードを使用する。

 

「そんなこと関係ないもん!!くらいなさいあたいの最強の技!!『瞬間冷凍ビーム』!!」

 

「バカ!!よせ!!」

 

チルノは聖人に向けてアイスレーザーを放ったが、聖人は高速で移動しチルノの懐に潜りこんだ。

 

「甘いな!!」

 

その後、刀でチルノの体をまっ二つにした。

 

「きゃあああああああ!!」

 

「聖人!!お前なんてことを!!」

 

チルノが斬られた事に激怒した妹紅が聖人に御札弾幕を放つが、聖人はそれを自分に当たるものだけを刀で弾く。

 

「まずは一人目。次は誰かな?」

 

「ふざけるなぁーー!!滅罪『正直者の死』!!」

 

「学習能力のないやつらだ。」

 

聖人は妹紅の弾幕をかわして硬直した瞬間を切ろうとしたが、頬に矢が掠り動きを止めた。

 

「させないわよ!!」

 

永琳が弓を持って次の矢を引こうとしていた。だがその姿を見て聖人は顔をにやけさせていた。

 

「予想通りだな。妹紅がやられるとなれば永琳はそれを見逃さないだろうからな。」

 

「どういう意味よ?」

 

「こういう意味だ!!想符『フレアスパーク』!!」

 

聖人は永琳達の前でマスパを放った。

 

「こんなもの当たるわけないじゃない、舐められたものね。」

 

「だと思った。だからこうした。」

 

「何を言って!?ちょっと何で妹紅がこっち来てるのよ!?」

 

永琳は巨大レーザーを避けようとしたが、妹紅が飛んできたためキャッチする。だが妹紅をキャッチした瞬間にはもう目の前に巨大レーザーが迫っていた。

 

「じゃあな。」

 

「「うわあああああああ!!!」」

 

永琳と妹紅は巨大レーザーに飲み込まれ、どこかに吹っ飛んでいった。

 

「やれやれ、少しは片付いたかな。」

 

「聖人さん、永琳さん達が巨大レーザーを避けられないようにアリスさんが使う糸で行動を封じましたね?どうしてこんなことするんですか!!」

 

「さあな妖夢、聞きたければ俺を倒せよ。」

 

「妖夢じゃなくてもわかってるわよそんなこと。皆!!強いスペルで一気に決めるわよ!!」

 

「「「「「わかってるわ!!」」」」」

 

「霊符『夢想封印』!!」

 

「恋符『ノンディレクショナルレーザー』!!」

 

「奇術『ミスディレクション』!!」

 

「人符『現世斬』!!」

 

「『マスタースパーク』!!」

 

霊夢達のスペルの弾幕が聖人に一斉に襲いかかった。だがそれを見ても聖人は表情を変えなかった。

 

「仕方ない、あれを使うか。幻符『イマジネーションブレード』」

 

ドオーーーーーーーーン!!!

 

「やったかしら?」

 

「わからないわ咲夜。でもあれだけの弾幕は避けきれないはず、少なくともダメージは与えたと思うわ。」

 

「いやぁ、流石に死ぬかと思った。」

 

霊夢達は声のした方向を向く。そこには所々擦り傷や切り傷ができていたが、まだまだ余裕そうな聖人が立っていた。持っている刀に緑色のオーラを纏わせながら。

 

「何でお前無傷なんだよ!?」

 

「教えねえよ。」

 

「いいわよ、私知ってるし。簡単に言えば、私達が使っている霊力、魔力、妖力などを無効化する能力よ。」

 

霊夢が聖人が無事だった理由を魔理沙達に説明すると、魔理沙達はギョッとした表情で聖人の方を改めて向いた。

 

「ご名答霊夢。これが俺の第三の能力だよ。」

 

「ち、チートじゃないか!!」

 

「じゃああの蓬莱人達が起き上がらないのも聖人のその第三の能力で蓬莱人の特性である不老不死を無効化してるからなのね。」

 

「ああ、俺の能力で気絶させてるのさ幽香。まあ一時的にだけどな。」

 

聖人はそこまで言い終わると、刀に纏わせていた緑色のオーラを消す。

 

「あまり長引かせると不味そうですよ!!」

 

「じゃあそろそろ決めるか。すぐに倒れるなよ?

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