IS 飛翔する白き翼    作:神風 刹那

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ヒイロと一夏の出会い・・・


1話 出会い

第1話

 

 

「なんなんだよこれは!?」

 

 

3月の終わり、織斑 一夏は自宅近くで何者かに連れ去られ、どこかの倉庫のようなところに連れて来られた。

 

 

「お前が織斑 一夏だな」

 

 マスクをしているので全員顔はわからないが移動途中に聞こえた声からして女だ。そして、全員がサイレンサー付きのM9A1を一夏に向けている。

 

 

(くそ、狙われている理由は大体見当がつくけど・・・。でも、幾らなんでもこんなのは・・・・)

 

連れ去られるとき、周りに人がいなかったので助けが来るのはほぼ絶望的だろうと一夏は思った。

以前にも同様に連れ去られたことがあったため、比較的冷静でいられる。 

 

「貴様のような男がISなど・・・」

 

左側の一人が怒りをこめて言う。そう、一夏は女しか扱うことのできないはずである『IS』を操れる唯一の男なのだ。故に、この女尊男卑の時代では女達の中にはそれを疎ましく思う者もいる。それは一般人もテロ集団でも同じで、今回は残念なことに後者なのであった・・・

 

「言い残すことはあるか?」

 

真ん中のリーダーらしき女がハンドガンのセーフティーロックを外しながら問う。目の前にある死の恐怖に一夏は覚悟を決めて言った。

 

 

 

「・・・・姉さんだけには手を出さないでくれ、お願いだ!姉さんだけは!!」

 

 

 今まで自分を一人で育ててくれた姉であり、危険な目に合わせたくなかったのだ。

 

「いいだろう。どうせ、目的はお前だけだからな・・・」

 

 そして、トリガーに指がかけられる。

 

 

(これで俺は死ぬんだな・・・さよなら、姉さん)

 

『バンっ!!』

 

銃声が響きわたるが、銃口から弾が出ることはなかった。なぜなら、今まさに一夏を撃とうとした拳銃が何者かによって狙撃されたのだ。

「なんだ!?」

 

 

全員が、一斉に発砲音の方を見るがその姿に息をのんだ。

 

「ISだと・・・」

 

 

白を基調としたトリコール、背中に巨大な翼をもち、ISにしてはありえない全身装甲。右手には身の丈ほどあるライフルが握られ、左腕にはシールドと思われるものが接続している。また、肩部分のハッチが開き、銃口が見えていることから先程狙撃したのはこの砲からだろう。

 

(・・こんな全身装甲のISなどみたことがない!)

 

 

「隊長!!」

 

 

「どうしますか!」

 

 

予想外の出来事に部下たちも戸惑っていた。なにせ、狙撃を行ったのがISなのである。いや、襲った3人組だけでなく助けられた一夏も驚いていた。

 

 

(なんなんだコイツ・・・どうして俺を助けたんだ?)

 

 

すると、その謎のISから声が発信された。

 

 

「直ちにここから去れ・・・」

 

 

「男だと!?」

 

 

その声は15歳くらいの男子の声のようだった。幾ら不明機とはいえ、男でISを使えるのは一夏だけと思い込んでいた3人は面くらった。

 

 

(なぜだ!なぜ、こいつもISが使える!!織斑 一夏だけではなかったのか!?)

 

 

隊長らしき女は面食らったが、

 

 

「全員に告ぐ。今からあの白いISを最優先攻撃目標に変更する!IS展開後、フォーメーションデルタだ!!」

 

 

「「了解!!」」

 

言葉と同時に襲撃者を光が包み込み、黒く塗装されたIS『ラファール・リヴァイヴ』が展開され、白いISを取り囲むように散らばった。しかし、白いISはまったく動こうとしない。

 

 

「撃てぇぇぇ!!!」

 

 

その言葉に3機のISが持っているIS用サブマシンガンが火を噴く。数えきれない銃弾が白いISへと向かい、地面に外れた弾丸により周囲は土埃に包まれ見えなくなった。

 

 

「ふん、意外とあっけなかったな」

 

 

「口ほどにもないわね」

 

 

「では、これより初期の目的である織斑 一夏を・・・・・なにっ!?」

 

 

土埃のなか、ツインアイが緑に輝く。

 

 

「・・・・戦術レベル確認」

 

 

言葉と同時にライフルが部下の一人に向けられ、銃口からでたISの半分の大きさもある山吹色のビームが発射されると左側のラファールの掠めた。

 

 

 

「きゃあああああああ!!!!」

 

 

しかし、掠めただけのはずの機体は左推進翼などが跡形もなく消え去り、地面に落下するとISは強制解除されパイロットはそのまま立ち上がる気配はなく倒れていた。

 

 

「ばかな!!掠っただけだぞ!!」

 

 

驚異的な破壊力の前に、残った二人と一夏は言葉を失った。だが、次の不明機からの回線は確実に残った二人の士気を喪失させた。

 

 

「・・・これでも加減した。去らなければ次は容赦しない」

 

 

そう言って、先ほどのライフルを構える。リーダーは倒れた部下を見やり、武器を収納した。部下もそれにならう。

 

 

「・・・・わかった。これより退却する」

 

 

そう言って、倒れた部下を抱きかかえると倉庫から逃げて行った。

 

 

「・・・任務完了」

 

 

白いISは一夏の方に向き直るとISを解除した。すると、15,16歳ぐらいの少年がそこに立っていた。それがヒイロ・ユイと織斑 一夏の最初の出会いだった。

 

 

 

 

話は一夏襲撃少し前に戻る・・・・・

 

 

光にゼロとともに飲み込まれたヒイロは目を開けると目の前には砂漠ではなく、舗装された道路があった。そして、ヒイロは道路の真ん中に立っていたのだ。

 

 

 

「・・・ここは一体。それにあの光は・・・・」

 

 

ヒイロは回りを見回すと、住宅街から少し離れた場所のようだった。

 

 

「俺は砂漠にいたはず・・・それにゼロは・・・」

 

 

そう言いつつ所持品を確かめた。といっても持ち物は拳銃1丁と携帯しかないはずだが・・・

 

 

「ん?なんだこれは・・・」

 

 

ヒイロがポケットに違和感を感じ、手を入れその違和感の正体を手に取ると白を基調として翼を模したペンダントが手に握られていた。

 

 

「俺はこんなもの持っているはずが・・・・・・なっ!?」

 

 

手に持ち観察しているとそのペンダントが輝きだし、直後膨大な情報が頭の中に流れ込んできた。

『IS』について、基本動作、操縦方法、性能、特性、現在の装備、etc・・・・。まるで、元々知っていたかのような情報だった。

 

 

「ISだと・・・・この世界は俺の知っているものではないのか?それにこれは・・・・」

 

 

 ヒイロは流れてきた情報の一つに違和感を覚えた。しかし、その時視界の片隅に一人の少年が黒のバンに連れ込まれているのが見えた。まったく知らない他人のはずだが、直感のようなものがその少年を助けろと言ってくる。

 

 

「あいつがなにか知っているのか・・・・」

 

 

その時、突如ペンダントが輝きだし、その光がヒイロを包み込む。光がおさまるとそこには一対の翼をもったIS『ウイングガンダム』が立っていた。

 

 「目標設定・・・」

 

ヒイロは翼のスラスターを吹かし、飛翔した。

 

 

 

話はまた元に戻る・・・

 

 

ヒイロの前には先ほど助けた少年がいる。身長は170㎝くらいで歳は同じだろう、どこにでもいそうなやつだ。それ故になぜ殺されようとしているのかヒイロにはわからなかった。

 

 

「怪我はないか?」

 

 

「いや、俺は大丈夫だ・・・。ありがとな、助けてくれて・・・」

 

 

そう言いながら一夏は立ちあがった。

 

 

「・・・構わん」

 

 

「俺は織斑 一夏。お前は?」

 

 

「ヒイロ・ユイだ。・・・一つ聞くが、なぜお前は命を狙われていたんだ?」

 

 

「いや、それは・・・「一夏!!」」

 

 

一夏が説明をしようとすると倉庫の入口からIS『打鉄』を装備した女が飛んできた。そして、地面に着地するとISを解除して、一夏に詰め寄った。

 

 

「大丈夫だったか一夏!」

 

 

「千冬姉!?なんでISなんか・・・」

 

 

鋭い吊り目に、スーツの似合う長身とボディラインが特徴的な女だ。ヒイロは一夏の言動から姉だと判断した。

 

 

「1機のISがレーダーに捕捉してな・・・その機体を追尾したところ別に3機の反応が捕捉されたのだ」

 

 

一夏はヒイロを見やると事の次第をすべて千冬に伝えた。千冬はそのことを聞くと驚愕したようでヒイロのほうをジッと見ていた。ヒイロはそのことを気にしていないように腕組みして立っていた

 

 

「・・・・そうか、危ないところだったんだな一夏」

 

 

そういうと千冬はヒイロのほうに向きなおった。

 

 

「紹介が遅れてすまない。私はこいつの姉で織斑 千冬だ。姉として弟を助けてくれてありがとう」

 

 

「気にしなくていい・・・当然のことをしたまでだ」

 

 

「だが、お前について聞きたいことがある。ついてきてもらうぞ」

 

 

「千冬姉、どういうことだよ!」

 

 

一夏は千冬の言葉に驚いた。だが、ヒイロは千冬の言葉に何も反応しない。

 

 

「一夏も知っているだろう?ISを無許可で外で使用するのは条約違反だ。しかも、それが不明ISならなお問題だ」

 

 

「で、でもよ・・・」

 

 

だが、千冬ににらまれ一夏は何も言えなくなった。

 

 

「いいな?」

 

 

「別に構わない」

 

 

ヒイロとしてはこの世界の事を知ることが容易になるし、危険になればガンダムを使って逃げればいいことなので了承した。もう一つに千冬は直感的に信じれると思ったからもであった。そうこうしていると千冬が呼んだパトカーと特別車がやってきた。そして、特別車は二人を乗せると、その場から走り去っていった。

 




こんにちは、神風です。
いよいよ本編が開始することが出来ました。TINAMIでは、ラウラ戦までは投稿していますが、それをそのままは面白くないのでかなりオリジナル展開を入れて行こうと思っています。

次回は、千冬との模擬戦を予定中です。
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