────あれは十年前のこと。
父と姉が乗っていた車が大型トラックと衝突し、亡くなった。原因は運転者の飲酒運転だった。
その情報を聞いた瞬間、居ても立っても居られず急いで事故現場に走った。生きていてほしい、お願いだから死なないでと必死に祈りながら。
二人の傍に駆け付けた時には既に手遅れだった。即死だったのだ。トラックの特大の質量の前では人間など豆腐のようなもの。最早原形を留めていなかった。
不快極まりない強烈な死臭と血が混ざった悪臭と、鮮血に塗れたひしゃげた肉体。況してや、この二人は血の繋がった家族だ。九歳の少年の瞳に映る光景は、地獄以外の何物でもない。ほんの数十分前まで元気な様子だった。それが、今では顔も分からない程に無惨な姿。こんな理不尽が許されていい筈がない。
────何故二人が死ななければならない。何故この二人でなければならない。何故────自分が二人の
あの事故の時からだった。自身の眼が紅くなったのは。死者の霊気を感じ取って意思疎通が可能になったのは。
あの日は、桜が酷く綺麗に咲き誇っていた────。
※※※
────夢。
それは、過去の記憶。心の奥底に刻み込まれたトラウマ。事切れた姉と父親の惨たらしい死体。鼻が捻じ曲がりそうなくらい不快な血の臭い。その光景を思い起こすと、鈍い痛みが走る。身体と心が締め付けられるようだった。
「……そう言えばもうこんな時期か」
義徳は桜が咲き始める頃になると決まってこの悪夢を見る。詳しい理由は分からない。きっと、『過去を忘れるな』という強迫観念めいたものだろう。
もしも、あの時二人が生きていたら────それが叶うことは決してない。起こった事実を受け入れ、前に進んでいくしかないのだ。
「起きたばっかなのに疲れたな……」
折角の春の陽気も、こんな夢のせいで台無しだ。おかげで眠気を全く感じない。その代わりに倦怠感が全身に伸し掛かる。最悪な気分だ。
「やばっ、今日は色々とやる事があるのに……!」
不意に視界に入った時計を見ると、九時を示していた。普段は七時から八時に起きるようにアラームを設定しているが、昨夜の出来事もあって忘れてしまったようだ。
義徳は急いでベッドから身体起こし、自室から出る。そのままの勢いで階段を降り、リビングへと向かった。
「あら、義徳。おはよう」
「おはようございます」
彼女が既に起きていることは予想外だった。昨日は同じように色々あって疲れていた筈だし、まだ寝ているだろうと考えていた。
「貴方って真面目そうだけど意外と寝坊助なのね」
「普段はもっと早く起きてるんですけど。昨日は色々あって疲れてたので」
「ふふ、そういうことにしておくわ」
相変わらずの飄々とした態度で、その真意が掴めない。何を考えているのか義徳には全く分からなかった。
気分も優れず腹も減っているので、朝食の準備のために台所に向かう。そして、食材の状況を確認するために冷蔵庫を開ける。すると、そこには。
(ん……?)
中にある筈のプリンが存在しなかった。義徳はプリンが大の好物であり、常に一個以上冷蔵庫に置くようにしている。故に、存在しないという状況が発生することは基本的にあり得ない。
周囲を見ると、台所に容器が一つ置いてあった。蓋は開けられていて、中身は既に無い。
(まさか……!)
自分以外の誰かが食べたに間違いない。そんなことが可能な人物は────。
「幽々子さん……俺が起きる前にプリン、食べましたよね?」
目の前にいる。
「いいえ、そんなものは食べてないわね」
お前は何を言っているんだ、みたいな表情でこちらを見つめてくる。この状況で嘘をつくのは余りにも無理がないか。
「じゃあ、台所に置いてあるのは何ですか?」
「起きた時には既に置いてあったわよ」
この亡霊、あくまでも白を切るつもりである。どうして頑なに認めようとしないのか。
「もう一つ質問していいですか?」
無惨な姿に変わり果てた空の容器。このような犯行が可能な人物はただ一人。動機となったその恐るべき食欲は昨晩に証明されている。更に、その結果を確定させた要因は────。
「口元にカラメル、付いてますよ?」
「…………テヘッ☆」
この表情である。
「そうですよね! こんな美味しい食べ物があったらそりゃあ食べたくなりますよね!?」
「何を怒っているの? 貴方も“ぷりん”の美味しさを理解しているなら……!」
「だから! だからこそ許されていい筈がないんですよ! こんな……人の楽しみを邪魔するようなことが!」
悪びれる様子を一切見せない幽々子に、流石の義徳も怒り心頭に発する。楽しみにしていたものを奪われてしまったら、余程の聖人君子でもない限り怒らずにはいられないだろう。
「仕方ない、また買えばいいか……」
「また食べたいからお願いね?」
「はぁ……」
開き直る彼女に呆れ、思わずため息を吐く。
西行寺幽々子は見た目こそ気品のあるお嬢様だが、こうして人となりを知ると威厳も何もない。その実態は、天真爛漫な振る舞いで人を振り回す我が儘な亡霊である。人は見かけによらないと言うが、本当にその通りだと痛感せざるを得ない。
「取り敢えず朝食の準備しますから、待っててください」
食べられてしまったプリンを偲びながら、義徳は朝食の準備を始めた。
対する幽々子は、プリンを味を思い出したのか幸せそうな笑顔を湛えていた。
彼女の表情を見ていると、思考停止に近い形で怒る気力も失せていった。
※※※
「義徳、何だか機嫌が悪い?」
朝食後。片付けを終えると、いきなり彼女に訊ねられた。
「別にそんなことは……」
「さっきので怒ってる?」
さっきの、とはプリンの件に違いないだろう。確かに食べたかったが、既に起こってしまったことはどうしようもない。それに、また買えばいいだけの話だ。値段も安いし、複数買うことだって造作もない。義徳にとって特に大きな問題でもない。
「プリンに関してはもう大丈夫です。その……人の命みたいに取返しのつかないものじゃありませんから」
「……?」
「あ、すいません、変なこと言っちゃいましたね」
それは義徳自身も意図していない発言だった。どうやらあの夢のことを未だに引きずっているらしい。とすると、機嫌が悪いというのも強ち間違っていないことが分かる。
彼女の洞察力には本当に冷や冷やする。最大限心の内を悟られないように努力することを心掛けなければならない。訳も分からず異世界に放られた彼女に無駄な心配をさせる訳にはいかないからだ。
(幽々子さんだって内心は不安だろうから……俺がしっかりしないと)
そのためには彼女が幻想郷に帰るための方法を探す必要がある。それが最善の一手であることは決して間違っていない筈だ。例えそれが絵のない白いパズルを完成させる程に難解な事だとしても、諦める訳にはいかない。ここで彼女を見捨ててしまえば、あの世の父と姉に合わせる顔がない。そのような行為は、失った者に対する冒涜に他ならない。故に、前に進まなければならない。
ただ、その前に────。
「それよりも幽々子さん、今日は買い物に行きますよ」
準備がいる。物事を円滑に進めるためには必要不可欠なことはやっておくべきだ。
「買い物って、一体何を買うの?」
「主に服と日用品です。あの水色の着物はこの世界では何かと不便なので」
「なる程ね。代わりに着てる義徳の服、サイズが合わないものね」
昨日幽々子が着ていた服は洗濯しているため、現在は彼の服を借りる形で着ている。しかし、彼の服は女性が着用することを想定していないので不格好な状態だった。それでは駄目だと思い、義徳は提案したのだった。
「はい、ということで俺の友人の力を借りることにします」
「友人?」
「正確に言えば幼馴染が正しいですかね。ファッションに詳しいんですよ、そいつ」
そう言うと、義徳はポケットからスマートフォンを取り出して電話帳アプリを開く。慣れた指捌きで受話器のマークをタップし、電話を掛ける。応答は即座に返ってきた。
「もしもし?」
『ふわぁ……今起きたばかりなんだけど』
聞こえてきたのは、欠伸をしながら話す眠たげな少女の声。
「急で悪いけど、今日空いてるか?」
『大丈夫よ。それにしても、義徳の方から呼び出すなんて珍しいわね。何かあったの?』
「まあ、色々と。取り敢えず俺の家に来てくれ。話はそれからする」
『……急いで準備するから待ってて』
「ありがと、助かる」
協力してくれることに礼を告げ、電話を切る。話が早くて助かる。
その一連の様子を、幽々子は興味津々な面持ちで眺めていた。
「凄いわね、その道具」
「これは“スマートフォン”です。今みたいに離れた相手との会話とか、他にも色々できて便利ですよ」
「へえ、まるで魔法みたいね」
「言われてみれば、ある意味魔法みたいなものですね」
片手に納まる程の小さい道具で様々な事ができる、というのは百年以上も前に外界から隔たれた幻想郷に者にとっては魔法だと思うのも納得できる。彼女からしてみれば、この世界に存在する多くのものに対してカルチャーショックを受けるに違いない。
(……にしても、この感覚は何だ?)
当たり前のことにこれ程の感心を示す彼女を見ると、何故か形容し難い感情が込み上げてくる。それは後ろめたい感情ではなく、寧ろ前向きな感情である。しかし、それには胸の辺りがズキリと痛む感覚を伴うのだ。初めての経験に、義徳は疑念を抱かずにはいられなかった。正体不明の感情と痛みに戸惑いながらも、話を進めていく。
「あ……そうだ、幽々子さん」
「どうしたの?」
「自分が亡霊だとか幻想郷だとか、そういうことは絶対に隠してください。その……今から来る友人は変わり者なので」
今から来る少女の行動を思い返すと、義徳は苦笑せざるを得ない。うっかりして彼女に幽々子の情報をばらさないように意識しなくてはならない。さもなくば────。
「そうなの? 義徳が言うならきっとそうなのかもね」
「本当にお願いします」
良く分からない理論だが、幽々子も理解を示してくれた。恐らく、彼女ならそういう心配は無用だろう。
それから三十分くらい経て、その少女はやってきた。
※※※
「お邪魔しまーす!」
扉を開ける音と共に、朗らかな声が家中に響く。
「悪いな若葉、急に呼び出して」
「いいのいいの、今日は暇だったから」
それは背中まで伸びた赤い髪が特徴的な少女だった。年齢は義徳と同じくらいで、少し幼げだが綺麗に整った顔立ち。前髪には星型の髪飾りを付けており、活発な印象を受ける。
服装は白のシャツに赤のパーカー、黒のジーンズとかなりラフな格好だった。それでも様になっている所が、彼女を美少女と呼べるレベルの容姿だということを決定づけている。
「で、義徳が私を呼び出すくらいだから何かあったんでしょ?」
「そうだな……」
彼女に問われて、昨晩のことを思い出す。
西行寺幽々子。冥界から来た天衣無縫の亡霊との出会い。思い返せば、まるで夢を見ていると錯覚するような状況だ。しかし、自身の霊の気を感知する能力や幽々子本人の発言もあり、現実として受け止めざるを得ない。
「で、今日呼んだのこの人についてなんだけど……」
「貴女が義徳のお友達ね?」
「はい。
少女────西風若葉は、丁寧に頭を下げて自己紹介をした。彼女は明るく社交的な性格である。初対面の幽々子にも物怖じせずハキハキと話す。
「私は西行寺幽々子、しがない居候よ。よろしくね」
そんな若葉の態度を見て、幽々子も柔らかな笑みを浮かべた。
「それにしても義徳、こんな綺麗な人を連れ込むなんてあんたも隅に置けないわね」
「冗談は止せ。別にそういう理由で家に入れた訳じゃないからな?」
「分かってるわ。どうせ困ってたから助けたとか言うんでしょ?」
「まあ、そういうことだ」
幼なじみということで、あまり人と関わりたがらない義徳でも若葉とは気兼ねなく会話ができた。彼女は細かい事を言わなくても雰囲気で察してくれるので、口下手な義徳にとっては非常に助かる存在であった。
「そんな訳で、今日は幽々子さんの服とか諸々買いに行きたい。でも俺だけじゃどうにもならないと考えてる。そこで若葉、お前に手伝ってほしい」
「ふーん……確かにあんたはファッションとか無頓着だもんね」
「だからお前に頼んだんだよ」
義徳は服の見た目よりも機能性を重視するタイプなため、自身に似合う服というのがてんで分からない。ましてや異性が着る服など更に理解できない。故に、一人だけではどうしようもなかった。そのために日頃からファッションに詳しい若葉の力を借りることにしたのだ。
「事情は分かったわ。そういうことなら早速行きましょう!」
「頼もしいわね、若葉ちゃん」
「任せてください! 私、こういうのは得意なので!」
若葉は胸を張り、自信満々な顔つきで言い放ってみせた。
その姿勢に頼もしさを感じる幽々子。裏表の無いこの赤髪の少女にどこか惹きつけられる何かを感じたのだった。
※※※
「着きました。今日はここで色々と買います」
三人が向かったのは大型ショッピングモールだった。「まとめて買いに行くならそれが一番手っ取り早い」という義徳と若葉の合意の下での判断だ。
「どこを見ても人だらけね……」
「ここはそういう場所ですからね」
周囲は人という人で溢れ返っていた。ここは様々な人のニーズに合わせ、複数の種類の店を一箇所に集めた多機能な施設である。多数の客が押し寄せるは当然と言っても差し支えない。今回は春休みということもあり、特に若い学生層の客が多いように見受けた。
そうして雑談をしている内に目的のアパレルショップに辿り着いた。
「若葉、後は頼む。俺は一人で色々回ってくから、終わったらスマホで呼んでくれ」
そう言って、義徳は別方向へと歩いていった。これと言って特にやることも無いため、気晴らしに散策するつもりだった。
「それじゃ幽々子さん、行きましょう!」
ニコニコと満面の笑みでリードする若葉。明らかにやる気に満ち溢れていた。
彼女のハイテンション振りには、普段は冷静な幽々子ですら戸惑いつつ、為すがままに付いて行く。
「ねえ、若葉ちゃん」
「どうしました?」
「私とは初対面だけど、大丈夫なの?」
無論、疑問を抱かずにはいられなかった。会って間もないというのに、手探りで会話をするといった雰囲気が目の前の彼女には一切ない。義徳が初めて自身と話した時はかなり慎重だった。その点では、若葉と彼は正反対の性質の人間だと言えるだろう。
「全然大丈夫です! 私、こうして人と話すの大好きですから!」
「そ、そうなの……?」
あっけらかんとした表情で若葉は答えた。日頃から細かい事を考えてばかりで神経質な義徳とは違い、若葉は非常に図太く楽観的な人物である。あらゆる面で義徳とは正反対なのは明白だった。
「何と言うか、義徳とは真逆ね」
「そうですね……あいつってば何か考えて眉にしわ寄ってる感じですもんね」
「……若葉ちゃんって義徳に対してかなり辛辣よね」
「────でも、いつも誰かのためにって考えてるんです」
若葉の口から出た言葉が意外なものだった。
「義徳は普段ぶっきらぼうだけど、凄くお人好しな良い奴なんです。それこそ見ず知らずの人だってお構いなしに助けちゃうくらい」
若葉も彼のお人好し振りを把握していた。幼い頃から間近で接してきた若葉は、義徳の性格を殆ど完璧に理解している。清和義徳という人間は口数が少なく無愛想に見えるが、表情が顔に出るので意外と分かりやすいのだ。尤も、これは彼と関わった人物ならば誰もが抱く印象なのだが。
「……ふふっ、そうね。私も若葉ちゃんと同じ考えよ」
「ですよね~! しかも自覚ないんですよねあいつ」
「そう! 義徳は自分のことには頓着が無いのよ!」
義徳の人物像はどうやら共通しているようだ。そのことが面白くて幽々子は思わず笑ってしまった。
若葉も彼の内面について共有できたことを嬉しく思い、笑みを湛えた。
二人が出会ったからまだほんの数時間だが、心が通じ合った。互いにそうだと確信した。
「……あ、そうだ幽々子さん! 何かこういうの着たいっていうのありませんか?」
「う〜ん、数が多過ぎて私一人では決められないわ……」
外の世界の衣服は余りにも種類が多過ぎる。分かっていたことだが、こうして実際に見てみると規格外だ。幻想郷のものとは到底比べ物にならない。
「そのための私です! 召使いだと思ってどんどん頼ってください!」
「そうねえ……じゃあ言葉に甘えて若葉ちゃんに任せるわ」
こうも数が多いと明確なイメージが湧いてこない。どういう感じの服が着たいかと言われてもすぐには決められそうにないので、ここは大人しく若葉に頼るべきだろう。
「ありがとうございます! この私が幽々子さんに似合う衣装を選んでみせます!」
胸に手を置いて、ドヤ顔で言い張る若葉。彼女の底無しの明るさに、幽々子は改めて感嘆するのだった。
※※※
「随分掛かったな」
「そりゃそうよ! ファッションは女の子の命なんだから!」
「若葉ちゃんの言う通りよ義徳。女の子はオシャレが肝要なのよ」
「いや何で幽々子さんまで……」
何気ない一言でどうしてここまで言われなくてはならないのか。女心をまるで理解していない義徳にとっては少し不服だった。
当の彼女はというと、カーテンの閉じた試着室にいるためその姿を確認できない。
「それでは、西行寺幽々子さんのご登場!」
若葉が高らかに宣言すると、試着室のカーテンが勢いよく開かれた。満を持して、新たな装いの幽々子の姿を拝むことになる。
自信あり気な表情で現れた彼女の服装は“春っぽい感じ”という若葉の発想を表したものだった。
上は白いシャツに水色のカーディガンを羽織っており、下はベージュのプリーツスカート。ここまで全体的に淡い色の配色で柔らかな印象を受けるが、黒のパンプスを履くことによって全体的にまとまった感じを引き出していることが見て取れた。
「義徳、どうかしら?」
笑みを湛えた彼女の姿は正しく優雅だった。彼女の服装はその桜色の髪と瞳に良く合っていた。改めて見ると、やはり美しい。普段は異性に殆ど興味を示さない義徳だが、今回ばかりは流石に意識してしまった。
「……そ、その、とても似合ってると思います」
戸惑いからか、上手な感想が浮かばない。必死に思考を張り巡らせても結局無難な返事しかできなかった。
「私はそんな無難な感想は求めてないわ。もっとハッキリとお願い」
彼女も義徳の様子を完全に看破していた。視線を幽々子に合わせるのを躊躇うが、許してくれそうにない。
「……綺麗ですよ、とても」
観念して、心の底からの本音を告げる。恥ずかしくて堪らない。顔が熱くなっているのが分かる。
「ふふ、義徳たら照れちゃって、意外と可愛い所もあるのね」
「こんなにうろたえてる義徳見たことないなぁ」
ニヤニヤと笑う幽々子に若葉。この二人が組み合わさると碌なことがない。これは肝に銘じておこう。
「何でそんなに面白がるんだ、みんなして……」
自分が一体何をした? 最早反論する気さえ起きなかった。振り回される身になってほしい、そう心の底から思う義徳であった。
その後、会計時に合計金額を見て戦慄したことは言うまでもない────。
普段書かないような描写が殆どだったので思ったより時間が掛かりました。
この小説は妄想と慣れない描写の練習を兼ねたものなのですが、3話目でこの調子だと完結まで長引きそうです。でも完結できるように頑張っていきます。
ここまで楽しく読んで頂けたら幸いです。