「無謀なる炎、尽きる事無く」
――ロストグラウンド。
かつて、神奈川県と呼ばれたその地域は未曾有の大災害「大隆起現象」によって
文明は完全に崩壊し、日本本土との繋がりも隔絶された。
いつしか、荒廃したその大地はそう呼称されるようになる。
大隆起現象の発生と前後するようにして、ロストグラウンドで誕生した新生児の中に、特異な能力を有する者が現れるようになる。
アルター能力。
精神感応によって物質を分解・再構成し、超常的な現象を引き起こす。
本土の人間たちはアルター能力者を人ならざる者として忌避し、
対するアルター能力者達もまた、劣悪な環境下で今日を生き延びるため、
或いはその能力を誇示するため、ついには悪事に利用する者も増加し始めた。
本土側はアルター能力者を危険視し、隔離する目的でロストグラウンドを完全封鎖した。
持つ者と、持たざる者。
相反する存在は決して相容れる事は無く、互いの不信感は日に日に募るばかりであった。
そんなロストグラウンドにおいて、自分の力のみを信じ、拳を振るう無頼の男がひとり。
その名をカズマ。
右腕を鋼に変え、あらゆる障害を突き砕くアルター能力「シェルブリット」の使い手。
アルター使いで構成された、アルター犯罪者を取り締まる特殊部隊「HOLY」の若きエース、自律型アルター「絶影」を持つ男、劉鳳。
カズマと劉鳳。
宿命の出遭いを果たしたその日から、
己の信念を貫くため。我が道を阻む障壁を打ち砕くため。
幾度となく熾烈な戦いを繰り広げていく。
やがて、ロストグラウンドにおいても最強のアルター使いと呼ばれるまでに至った
カズマと劉鳳の力と力のぶつかり合いは
大隆起現象を凌駕する「再隆起現象」を引き起こし、
ロストグラウンドに秘められし謎、「向こう側の世界」への扉を開く。
アルター能力のルーツ。無限にも等しい力が貯蔵された空間。
それを我が物にしようと企んだ野望の男、「無常矜侍」を撃破した後も、
本土側からのロストグラウンド介入は続いた。
それから数年後。
世界各地で次々とロストグラウンドと同様の大隆起現象が同時多発的に発生。
その発生場所でもアルター能力者が確認されたと言う報告が届いた。
もはや人類に安息の場所は無い。
今日と言う日を生きるために、人は戦わねばならない。
運命と。
境遇と。
苦境と。
そして、自分自身と……
「この毒虫どもが。信念無き行いは、悪以外の何者でもない! その悪を俺は憎む!」
「さあ、喧嘩だ喧嘩!
喧嘩をやってやるうううううううううううううううううううううァッ!!」
男たちは刻み続ける。この荒れ果てた大地に。