首都高 HiGHWAY STORIES 作:そこら辺の石もしくは草
初投稿なのでヘタクソな文が目立ちますがご容赦ください。
2002年 首都高速道路
ほとんど車がいない首都高速道路を一台のRX-7 FCが走っていた。
「どうだ麗矢?初めての首都高は」
麗矢は助手席で肘をついて外を見ていた。
「いや、どうって聞かれても…なにが楽しいのかねぇ。」
藤次から言われた質問にいい言葉が見つからず眼を窓の外に向けた。
さっきから変わらない風景、
同じところをぐるぐると回る行為の何が楽しいのか理解できなかった。
「まあ、人それぞれあると思うよ、俺は仕事でストレスがたまったときとかここに来てるかな。」
ほとんど車がいない首都高でFCはさらにスピードをあげた。
「なんで走ってるのかは、今でもわからないよ。」
唐突にそんなことを言い始める藤次
「まだ見つかってないだけかもな、もしかしたら、お前なら見つけれるかもしれないぜ、
《
「理解は…できそうにないな。」
その言葉を最後に。会話は途切れ。
首都高の夜は更けていった。
…3年後
AM0:30首都高環状線
深夜の首都高、その中を高速で走る2台の赤い影があった。
「忌々しい、なぜその車でずっと後ろについてこられる!」
朱色の32GT-Rの運転手、赤坂朱夜はにやりと笑った。
「ハハハっ、そうか、これが首都高と阪神、どっちが速いかを決める勝負か。」
そう言うとさらに32のアクセルを強く踏む
「前は譲らない!抜けるものなら抜いてみろ。首都高の赤い撃墜王!」
そう言って後ろを走っているS15シルビアをにらみつける。
「俺は詩人じゃあ無い、でも、藤次が言っていたこと、その意味は、分かった気がするぜ。」
二台はなおも激しいデッドヒートを続ける、しかし、この勝負の終わりは着実に近づいていた。
AM1:25分 芝浦PA
勝負がついた二台とギャラリーは芝浦PAに来ていた。
「さてと、今回は俺の勝ちってことでいいよな。」
無言でうつむく朱夜に対し麗矢は続けて言う。
「良いよな、阪神最速のチーム《
何も言い返せず、ただ拳を握り締める朱夜。
「あれだけ離されると、何も言えませんよ…
まだこっちに来て日が浅いんです。そう無理に事を急ぐ必要は…」
「良いか、覚えとけ!この借りは必ず返す。《
チームの一人が慰めに入ろうとしたとき朱夜は叫んだ。
「おお、怖いもんだ。楽しみに待っとくよ。」
麗矢はバカにしたように言葉かえす。
「っ、言ってくれるじゃねぇの。」
「ロイド、あれってどっちが悪役に見える?」
少し離れたところで見物していた藤次は隣にいるロイドに尋ねた。
「知らないよ、僕にはどっちも悪役にしか見えないね。」
ロイドは二人の会話には特別興味を持っているわけではないようだった。
「まあまあ、リーダーここは穏便に済ませて、今後を明かしてしまうわけにはいかないでしょう。」
「…これで最後だとは思わないように、まだうちのチームには私たちが残ってます。油断してると、足元をすくわれるかもしれないと、気を付けておいてください。」
二人の部下は朱夜をなだめつつ車の方へと向かっていった。
「フン、リーダーが負けて、次は部下が相手か、随分となめられたもんだな。」
そう言って麗矢は藤次とロイドの方へ歩いて行った。
「ほら、ぼーっとしてないで、今日は解散だ。」
「なんだ、もう帰るのか?」
「もう一時半すぎてるんだ、疲れたし、俺は帰って寝るよ。」
そう言って麗矢はシルビアに乗り込んでPAから出ていった。
「あいつ、マジで帰りやがったな。」
取り残された藤次は呆然とする。
「強がってはいたけど、彼も疲れていたんだろう。相手だって遅くはなかったわけだし。」
ロイドはランエボ8に向かっていった。
「なぁ、おまえ暇だろう?ちょっと何周か流さないか?」
「いいよ、
藤次の誘いにロイドはそう答えるとランエボ8のドアを閉めた。
am1:50 c1 内回り
藤次のFD、ロイドのランエボ8はほとんど車がいない首都高を少し早い程度のスピードで走っていた。
ロイドは見慣れた首都高の道を見ていた。すると携帯が鳴りだした。
「もしもーし、聞こえているか?」
電話の主は後ろのFDに乗る藤次だった。
「聞こえているよ。走っているときに電話に出るのは一応違反だよ。」
「まあまあ、そんなに固いこと言わないでくれよ。」
そう言って笑う藤次の返答にロイドはため息をついた。
「良い感じで走ってるじゃないか、2.2Ⅼ化したエンジンの調子はどうだい?」
「バカにしてない?新しい車に変えたってこのくらいは走れるよ。」
ロイドは当時の言い方に多少むっとした。
「いや、お前は環状線は専門外って言ってただろう?後ろから見ている限り環状線でも通用するレベルだと思うんだよ。」
「湾岸エリアからここに来ることもあるんだから、今回はそれを考えて組んで…」
電話回線の電波が悪くなったのか途切れてしまったが、ロイドはランエボを組むときに湾岸エリアだけでない環状線も視野に入れたチューニングを目指しているようだった。
「湾岸を生き抜いた者の言葉か。」
藤次はポツリと独り言を漏らす。
「何か言った?」
「いや、何でもない。そ、そうだな暖気もそろそろいいころだし、ちょっと一戦いってみないか?」
「NOだね、まだエンジンの慣らしが終わってないんだ。」
ロイドは慣らしの終わってないランエボで本気で走る気はなかった。
「ほんとに、昔から無理はしないな。」
「いきなり踏んで、FCブローさせた人を知っているからね。」
藤次の言葉に対してロイドは皮肉をこめた返答で返した。
「それを言われると、耳が痛いぜ。」
藤次はFDに乗り換える前にFCに乗っていたがエンジンブローにより再起不能にしてしまった過去がある。その話を最後に話す話題が尽きたのか、二人は黙ったまま夜の首都高を走っていく。
「…ん?」
ロイドは後ろから何か車が来ていることに気づいた。
「どうかしたのか?」
「後ろから…何か来ている。」
真夜中の2時頃(丑三つ時)に出てくる車
その車に藤次は聞き覚えがあった。
「丑三つ時、という事はあいつかな、あいつだったら、墜としてやろうかな。」
「そんなに追い込むんじゃないよ。本気で踏むなら二人でやってくれ」
ロイドはそう言うと電話を切った。
「さあて、丑三つ時の走り屋
藤次と首都高の青い幽霊の2台はこれから始まる夜のゴールデンタイムへ向けて疾走を始めた。