広町は普通に過ごしてるだけですよ~?   作:開屋

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性格診断

 ある休日、七深が外をぶらついていると不意に後ろから声を掛けられた。振り返ると花見の時に会った覚えのある先輩だった。

 

「やっぱり!七深ちゃんじゃん!」

 

「確かあなたは....ひまり先輩じゃないですか~」

 

「覚えててくれてたんだ!嬉しいー!」

 

「もちろんですよ~、お花見の時楽しかったですもん。皆さん覚えてますよ~」

 

「まったくもう....ういヤツめ!このこの!」

 

「あっはは~....そういえばひまり先輩はどうしてたんですか?」

 

 紙袋を持ったひまりを見て七深が尋ねる。

 

「私は買い物の帰りだよ。ショッピングモールで色々服買っちゃって両手塞がっちゃってるけどね....」

 

 苦笑いを浮かべてひまりは両手に持った紙袋を小さく持ち上げる。

 

「そう言えば前のお花見の時あんまり七深ちゃんとは話してなかった気がするな~。ねぇ、七深ちゃんってなんか趣味とかある?」

 

「趣味ですか~?強いて言えばお菓子のおまけを集めたりですかね?あっ、そういえばこの前は羽丘さんの購買に置いてあった魍魎列島にはお世話になりました~」

 

「えっ!?あれ買ったの!?....そう言えばずっと全然売れてなかったのに急に棚から無くなってたような」

 

「あれが無ければコンプリート間に合いませんでしたもん。その節はどうも~」

 

「ど、どうも~?にしても七深ちゃんちょっと感性が変わってるっぽい感じだね....」

 

 よく分からない礼の言葉にコミュ力にかなりステ振りをしているひまりも戸惑いが出る。

 

「そうですか?私は自分では普通だと思うんですけど....」

 

「ふーん....でもこうなってくると同じベーシストとしてちょっと七深ちゃん興味出て来たかも。そうだ、ちょっと七深ちゃんにやってほしいことがあるんだけどいいかな?」

 

「やってほしいことですか?」

 

「うん、スマホでできる性格診断なんだけど結構よく当たるらしいんだって。自分の自覚してない部分とかも結構指摘されることあるらしいし、一回やってみない?えっと確かここのサイトに....あったあった!そんなに質問も多くないしちょっとやってみない?」

 

 慣れた手つきでひまりがスマホを操作する。間もなくして目当てのサイトに行きついた。

 

「確かにそう言うのやったことないですし面白そうですね~ちょっとやってみます」

 

 そう言って七深は『診断スタート!』のボタンを押す。そして最初の質問が出たが早速に七深は硬直する。

 

「ど、どうしたの?」

 

 見かねたひまりが七深に尋ねる。

 

「いやぁ、『自分は他人に頼られるタイプ?それとも頼るタイプ?』っていう質問が出て来たんですけど....」

 

「う、うん」

 

「どっちなんでしょうか?」

 

「そ、それを私に聞かれても分かんないよ!?あくまで自分のことを答えるんだからそこは自分で答え出さなきゃ。あっ、でも答えるのが難しいって思ったら『どちらともいえない』って選択肢もあると思うからそれ選んだらいいと思うよ。あんまりそれに頼り過ぎちゃったら正しい結果が出ないかもしれないけど....」

 

「なるほど....しかしここまで私を悩ませるとは。この性格診断やりますなぁ~」

 

「(まだ一問目なんだけどなぁ....)」

 

 不敵に笑う七深を見てひまりは心配そうに笑う。もう性格診断をするまでもないんじゃないかなぁ....

 

 

 

 

「えっと、これが最後の質問みたいですね~」

 

「う、うん....そうみたいだね」

 

 七深が答えるのを見ながらちょっと呆れた風にひまりが笑う。なんせほとんどの質問を『どちらともいえない』で答えていたからである。しかし最後は違った。

 

「おぉっ、これは『いいえ』かな」

 

 ひまりが問題を見る間もなくして七深が中立でないものを選んだ。

 

「速っ!?そ、それで最後の質問は何だったの?」

 

「えっと、『あなたは自分が変わってると思いますか?』ってやつでした~」

 

「....それをいいえって即答したの?」

 

「もちろんですよ~。あっ、診断結果出たみたいです」

 

「どんなのだった?見せて見せて!」

 

 そう言ってひまりが画面を覗き込む。

 

「えっと....『ズバリ!あなたは『無自覚系不思議ちゃん』です!』って出てますね」

 

 診断結果に些か疑問があるのか、七深は少し眉を寄せる。

 

「無自覚不思議ちゃんか....えっと、説明は....『あなたは自分では普通かと思っているかもしれませんが、他人からすればかなり変わった人と思われているかもしれません。その一方であなた自身の知らない一面を他の人が知っている可能性が高いので、ある種無限のポテンシャルを秘めているとも言えます!』....みたいだよ七深ちゃん。本人から見ればこの結果ってどう思う?」

 

 ひまりが七深に尋ねる。

 

「ん~....正直ちょっと納得のいかない所もありますね~。自分の知らないことを他人が知ってるって言われてもイマイチピンと来ないです」

 

「そ、そうかな?まぁこういう結果って人それぞれだしね....あっ!今更だけど、もしかして何か急ぎの用があったりした?結構な時間引き留めちゃったかも.....」

 

「いえいえ、大丈夫ですよ~あんまりこういうのやったことなかったんで楽しかったです」

 

「そ、そう?それならよかった」

 

「それでは私は失礼します。またどこかで~」

 

「うん、またねー!」

 

 

 

 そう言って向こうへ行く七深の後ろ姿をひまりは笑顔で見送った。そして完全に七深が視界からいなくなったあともう一度さっきのアプリを開いた。そしてさっきの七深の診断結果を思い出す。

 

「....今度蘭たちにもこれやってもらおっと」




 つい最近個人的に精神年齢診断をやったら、実年齢より25歳も上の結果になりました。やっぱりあてにならないねアレ。うん、まだ若いはず若いはず....
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