この素晴らしい装者に祝福を!   作:クロウド、

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この二人の歌姫と雑談を!

 ーーーこの世界にはノイズという、特異災害に指定された存在がいる。それに触れた人間は炭化し、死亡する。さらには通常の兵器は効かない。それに唯一対抗できるのはシンフォギアという聖遺物を組み込んで作られた鎧が必要だ。それを起動させる鍵は『歌』。

 

 歌姫の歌のみがノイズを倒すことができる。

 

 しかし、そこに……本来存在するはずのない力が紛れ込んだとしたら?

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 とある、地下施設のとある一室。俺はテーブルを挟んで二人の少女と向かい合って愚痴をこぼしていた。

 

「ったく、アイツと来たらいつまでも学校での俺の呼び方を間違えるんだぜ?変な噂が立ったらどうするんだって話だ」

 

「確かに生徒と教師でそういう関係になればまずいですが……。」

 

「それくらいいいんじゃん?名前で呼び合うくらい」

 

 俺のこぼした愚痴に二人の少女は渋い顔をする。

 

 この二人は俺と同じある組織に属している人物だ。蒼い髪の少女は風鳴翼。赤い髪の少女は天羽奏。『ツヴァイウィング』というツインボーカルユニットだ。所謂、トップアイドル様ってやつだ。

 

「馬鹿。噂だけでも大問題だ、教師と生徒。援交だぞ?」

 

「そんなに教師の名に傷がつくのが嫌なのか?」

 

「俺じゃない、響だ。ただでさえアイツは二年前に苦しんでるんだ。ああいうメディアの怖さはアイツが一番知ってる」

 

 響は二年前、俺とこの二人が出会うきっかけになったある事件が原因で世間から酷いバッシングを受けた。まぁ、それがきっかけで俺達は出会うことになったんだがな。

 

「相変わらず捻くれてんなぁ〜」

 

「うるさい、余計なことを言うな」

 

 ニヤニヤして俺を見る奏の言葉にあしらうのが面倒くさくなってそっぽを向く。全く、相変わらず口の減らない奴め。

 

 その様子を見ていた翼がクスクスと口元を抑えて笑みをこぼす。この娘がこんなふうに笑うことなんて普段は滅多にないんだがな。まぁ、それだけ心をひらいてくれたと思えば嬉しいことなんだが。最初にあった頃は本当に目線だけで殺されそうなくらい信頼されてなかったからな。

 

「でもなるほど、この間食堂で立花と相席したとき『最近和真さんが冷たい』と言っていたのはそういうことだったんですね」

 

「少し前まで本物の兄妹みたいに仲が良かったのにな……こっちが嫉妬するくらい」

 

「なんか言ったか?」

 

「別にぃ。なぁ翼?」

 

「えっ、えぇ……!」

 

 何故か、奏が口を尖らせた。話を振られた翼もなんかおかしいし。

 

「それにして、和真さんはここに入ってから随分イメージが変わりましたね」

 

「おやっさんみたいな化け物に二年間しごかれれば変わるだろ。おまけに今の俺は教師だ、心身ともに成長しないほうがおかしいだろう」

 

「アタシたち見て鼻の下伸ばしてた和真が懐かしいな」

 

「なっ!?」

 

 奏が思い出したように漏らした爆弾発言に翼が顔を赤くして反応する。

 

「ま、待て、それはいつの話だ?そんな記憶はないんだが!?」

 

 待て待て、確かに初めてあったときなかなか際どい格好しているなと思ったが、鼻の下伸ばしてなんていない筈だ……多分、きっと!!

 

「冗談、冗談。確かに目のやり場には困ってたっぽいけど鼻の下伸ばしたりしてなかったって」

 

「奏ぇ……。」

 

 こ、こいつッ……!

 

「奏、お前なぁ!久しぶりにドレインタッチの刑に処されたいのか?」

 

 俺の右手に敵の魔力お体力を奪うスキル『ドレインタッチ』を発動させるときの紫色の特有の光が灯る。それを見た奏が顔を青くして後ずさる。

 

「い、いや、悪かったよ……。だからアレは勘弁して。めちゃくちゃ辛いんだから」

 

 以前、それによって深いトラウマを受けた奏は必死だ。それはそうだろう、この世界に魔力はない。よって『魔力』の代わりに吸い取られるのは体力を含めた純粋な『生命力』。吸われ過ぎれば貧血にも似た強烈な不快感に襲われるのだから。

 

「ったく、話は戻すが、響だってもう高校生だ。俺のことなんて構わず友達と楽しくしてればいい……()()()()()()()に深入れして傷つく必要はない」

 

「「……………。」」

 

「俺は元々この世界にいるはずのなかった人間だ。……どうせいなくなる人間のくせにこの世界で余計なことをしすぎた」

 

 この世界で来たばかりで俺は何もわからなかった。だから、感情だけで動いてしまった。それがこの世界にどんな影響を与えるのか考えていなかった。

 

「……それは違います」

 

 俺が俯いていると翼が否定の言葉を漏らす。

 

「翼に同じく。和真がいなかったらあのまま絶唱歌って死んでたしな、アタシ。それに響のことだって和真が教えてくれなかったらずっと知らないままだった。」

 

「そう言ってもらえると少しは楽なんだがな……。」

 

「ーーー本当に帰る手段が見つかったらこの世界を去るんですか?」

 

「……はぁ、お前らもしつこいよな。まぁ、嬉しくもあるんだけどさ……そりゃ俺だって二年もいれば思い入れも出来る。この世界で骨を埋めるのも……悪くないと思い始めた」

 

「だったらっ!」

 

「それでもさ!……帰りたい、いや、会いたいんだよアイツらに……会って話がしたい、声が聞きたい……。」

 

 たとえあの世界がどんなに碌でもない世界でも、俺の仲間達がどんなに欠点だらけでも、それでもいい。いや、そんなアイツらにまた会いたい。

 

「お前らにとってこの世界が現実であるように、俺にとっての現実はあの世界なんだよ」

 

 そもそも俺がここに所属したのもそれが理由だからな。

 

「悪いな、今日はもう帰るよ。ノイズも出てこなかいしな」

 

 ーーー俺は二人の顔を見ないように顔を背けて立ち上がり、その場をあとにした。

カズマさんには趣味にギターを追加してアニソンとか披露させたいのですがどうでしょう?

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