フリーダムウィッチーズ-あなたがいたからできたこと-   作:鞍月しめじ

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前回の話で、裏側になっていたイヴリン側のお話になります。


第七話『物資を探して-食料、弾薬組-』

「さて、宿舎まで来たのはいいが……」

 

 食料、弾薬探索組のイヴリン、明里、フェオドラの三人がまずやってきたのは兵員宿舎だ。

 この基地を使うのであれば、ついでに検めておけば八重の負担も減らせる。人気はないが、念には念をだ。

 イヴリンは1911を、フェオドラもTT-33ピストルを取り出してそれぞれ初弾を籠めた。

 

「アカリ」

 

 建物を進む前に、イヴリンが明里へ声をかけた。

 

「ここはもう閉鎖されてるとは思うが、軍事施設だ。何があるか分からない。私たちから離れず、変な物には触らないこと。何かあればフェオドラか私に教えるんだ、出来る?」

 

「大丈夫……。うん」

 

 少々重圧になってしまったか。明里は生唾を呑み込んだ。しかし、仕方がない。それがこの世界で、イヴリンたちに付いていくためのルールのようなものなのだから。

 

 重苦しい重圧さえ感じる埃っぽい建物内を、イヴリン、フェオドラの二人に付いて回る明里。

 まず見に行ったのは調理場だった。

 

「匂いがすごい……」

 

 立ち入った瞬間に込み上げた悪臭に、思わずフェオドラが鼻を左手の甲で押さえた。恐らく、献立用の食材が放置されて傷んだのだろう。片付けないと、いざ湧いた食欲も失せてしまいそうだった。

 

「缶詰か何か無いですか? 戸棚とか、そういうところに」

 

「私が調べるよ。フェオドラ、手分けしよう。アカリも、調理場を調べて何かあったら教えて」

 

 戸棚はイヴリンとフェオドラが。明里も周囲を見渡して、調理場を探る。

 次々に戸を開けていくと、やはり保存食は幾つか見つける事が出来た。だが、決定的に量が足りない。一日をここで明かすだけならまだしも、何日ブリタニアに居るかはまだハッキリとしないのだ。

 それで六人の食事を賄うにはあまりに量が少なかったし、缶詰では気心知れた仲が大半とはいえ士気にも関わってくるだろう。

 

「どうするかな。調理器材が使えれば、あとはトゥシャールたちが車と燃料を見つけてさえくれるなら買い出しも手段に入るが……」

 

 頭を悩ませるイヴリン。こうしては居られないと、明里が彼女へ歩み寄った。

 

「洗えば使える鍋だとか、そういうのは残ってるよ。水は……まだ生きてるね」

 

 蛇口を捻れば水は出た。給水塔は生きているらしい。もっとも、そのまま飲める水にはおおよそ見えない有り様だったが。

 

「火は分からないけど、完全に人が居ないなら外で焚き火をしてもいいと思う。水はしっかり沸騰させてから、調理器材も煮沸消毒すれば使ってもお腹を下す事はないと思うけど」

 

「……そうだな。それなら、まずは缶詰と調理器具をかき集めようか。トゥシャールたちに連絡を取るから……フェオドラ、明里と一緒に器材を集めてくれ」

 

「了解しました。アカリちゃん、やろっか」

 

 フェオドラの言葉に頷いて、明里もキッチンの収納棚を開けていく。流石にこんなところにトラップがある訳もなく、がたがたと音を立てつつ鍋を引っ張り出していく。

 ふと、収納棚奥の器材を取り出そうとして手を突っ込んだ明里の腕に違和感が走る。何かがくすぐってくるような、そんな違和感だった。

 

「ん?」

 

 気になって腕を引いた。二の腕を走った違和感の正体は、黒々とした輝きを放つ虫だ。

 

「ひあぁぁぁぁぁッ!?」

 

 不意を突かれた上に虫が得意という訳でもない明里が、すっとんきょうな悲鳴を上げる。

 こういう時、人間というのは意外と動かない。ただ一度気を取り戻してしまうと、とにかく振りほどこうと暴れてしまう。

 

「アカリちゃん……! 待って! 暴れないで、取ってあげるから……!」

 

 ベルティーナたちと交信を行うイヴリンが少々心配そうに様子をうかがう中、フェオドラが明里から虫を取って窓から外へ放る。

 

「よ、良く取れますね……」

 

 跳ね回る心臓と荒い呼吸を調えつつ、明里はフェオドラの勇気を称えた。というより、元から何でもないように彼女は取って見せたが。

 

「一応、軍人だから。野営じゃこんなことも良くあるの……」

 

「あっ、そっか……。虫よけスプレーだって、大して役に立たないしなぁ」

 

 改めて、軍人という存在に興味が湧いた。虫を取れるという意味でなく、どのような生活をしていたのかが気になった。

 

「フェオドラ、アカリ。コーヒーフィルターがあれば持っていこう。トゥシャールたちに連絡を取ったが、車は無い。だがバイクがあるらしい。燃料も、不純物さえ除けば一時的に使えるかもしれない」

 

 通信を終えたイヴリンが新たな仕事を持ち掛けた。コーヒーフィルターといわれ、周囲を見渡す明里。

 フェオドラも首をかしげた。

 

「ブリタニア人って、コーヒー飲みますか……? 泥水って言いそうですけど……」

 

 うぐ、とフェオドラの言葉を受けたイヴリンが唸った。

 

「反論出来ん……。私も正直紅茶派だが、コーヒーを飲まない人間がいない訳ではないだろう。幾つかは取り揃えがあっても良い筈だ」

 

 無理矢理納得させるように頷くイヴリン。

 何もコーヒーフィルターじゃなくても良い。目の小さめなネットだって、浮いた錆をふるいに掛ける位は出来るだろう。

 無いなら無い、だ。武器、弾薬庫を見に行ったついでに探すのも良い。

 

「少尉、私がコーヒーフィルターを探します。ここから人の気配はしませんし、武器弾薬も並行して探すべきです」

 

 不意に、フェオドラがそう申し出た。

 調理場は粗方探してしまった。調理器具は全て出してしまったし、缶詰もあるだけかき集めた。

 フェオドラはウィッチであり、軍人だ。いざというときに無力な訳でもない。

 手分けをすべきだ、という彼女の意見は無謀ではないように思えた。明里を残すことに不安があるなら、結局はどちらかに付いていくしかない。

 ならば、明里もイヴリンについていく方が安心できるのではないか? それがフェオドラの考えだった。

 

「アカリ、どっちがいい?」

 

「ふぇ!? えっと……えー!?」

 

 イヴリンに問われて、明里は困り果てたように声を上げた。イヴリンを選べばまるでフェオドラを嫌ったように思われるような気がしたし、逆もまた同じだ。

 意地の悪い質問だ、と明里がむくれる。

 

「少尉」

 

 フェオドラも理解しているのだろう、言い聞かせるようにイヴリンを呼ぶ。

 

「あははは! ごめんよ。よし、じゃあまず約束だ。武器、弾薬庫にいくけど私が良いと言った物以外には触れないこと。暴発したりしたら大変だからね」

 

 大袈裟に笑うイヴリンから言われ、明里はおずおずと頷いた。恐ろしくて銃器など触れはしない。

 フェオドラ一人に任せるのも気は引けたが、彼女は明里へ視線で『イヴリンと行ってきて』と言っているような気がしてならなかった。

 

「じゃあフェオドラ、フィルターは任せるよ」

 

「はい。宿舎の見回りも同時にやっておきます」

 

 軽めの敬礼を見せたフェオドラを宿舎に残し、イヴリンと明里は兵員宿舎を後にする。

 イヴリンはインカムの向こうにいる八重へ、この基地の配置を訊ねるべく交信を試みた。

 

〈こちら八重〉

 

「ヤエ、武器庫と弾薬庫は見つけたか? 宿舎をフェオドラに任せてこれから行くんだが、場所が分からない」

 

〈そこから遠くはない。保管庫の横に壊れた対空機銃が棄てられてるから、それが目印〉

 

「了解した。引き続き見回りを頼む」

 

〈了解〉

 

 交信終了。重苦しい空の下を明里と共に歩きつつ、イヴリンは空を見上げる。

 ネウロイと戦うより、今は生きる手段を探すことに手一杯だ。ガリア、ベルギカは海を挟んですぐ目の前だと言うのに、まずは補給が先とは。

 

「うぅーん! ……はぁ。今日は物資を漁ったら、休息だな。皆にも無理をさせてるし」

 

 大きな伸びをして、イヴリンは呟く。

 肩を回し、鈍りつつある身体を動かしていった。

 

「今日は外ですか?」

 

「いや……宿舎があるんだ、そこを使おう。ベッドの寝心地がいいかは保証しないけどね」

 

 広大な基地を二人で歩く。冷えた風が色味の無い不気味な基地内を駆け抜ける。

 ふと、明里は気になってイヴリンへ訊ねた。

 

「あの、寒くないの?」

 

「なんで?」

 

「いや、あの……下──」

 

「ズボンのこと? ああ、脚は丸出しだしね」

 

 そうだけど、そうじゃない。第一に、明里の常識ではイヴリンがズボンと呼んだものはズボンではない。

 

(まともなのは私だけ?)

 

 いや、むしろ異常なのが自分なのか。明里が折れんばかりに首をかしげる。

 

「逆に良いかい。明里はずいぶん変わった格好をしてるよね。ベルトも長いし、ズボンなんて見えない」

 

「普通そこは見せないの……」

 

「何故?」

 

「下着だから!」

 

 叫んだって、イヴリンは理解できない。今度はイヴリンが首をかしげた。

 ズボンが下着? 妙な事を語るものだ、と彼女は思った。やはり明里の来た世界は面白そうに感じる。

 

「本当、叶うなら見てみたいよ。明里の世界」

 

「叶うなら、ですけどね」

 

 勿論、そんなものが叶う訳もない。明里が1942年にいる、ということさえ実感がまだ湧かないのだから。部隊についてまわって、ようやく彼女の常識の外にウィッチ達がいることは分かったが。

 

「壊れた対空機銃……ここか」

 

 イヴリンが足を止めたその先に、比較的小さな建屋が鎮座している。八重の報告通り、横には壊れてひしゃげた対空機銃とそれを載せた銃座が放置されていた。

 

「じゃあ明里、私と話したことは忘れずについてきて。外にいても良いけど、万が一狙われていたりすると大変だ。八重が報告してきてないから、大丈夫だとは思うけど」

 

「端にいれば良い?」

 

「うん、それでいいよ。銃は重いから、弾薬だけ持ってもらおうかな。勿論、残っていればだが」

 

 武器、弾薬保管庫は危険物が大量の火気厳禁エリアだ。そのせいか、少々開けた場所に存在していた。狙撃手がいれば、狙いやすいことだろう。

 万が一を考えれば、明里を外に待機させるよりはイヴリンの監督下で武器庫に入室させてしまった方が分かりやすい。

 

「……やはり、残ったのは状態の悪そうな物だけかな」

 

「でも、それでもたくさん……」

 

 武器庫にはイヴリンからすれば外れ、素人である明里から見れば大層な武器が置かれていた。

 火力があり、汎用の利く武器は大半が持ち出されてしまっていたが、一部は残されている。イヴリンが手にとって確かめるが、作動の感覚が良くないものばかりだった。

 状態の悪い武器は放置されたのだろう。簡単な結論だ。

 

「弾は残ってるね。弾薬箱に入れていくから、力仕事の用意を──あれは……」

 

 弾薬だけを集めよう。イヴリンがそうしようとした時、彼女はある一点で巡らせていた視線を止めた。

 壁に立て掛けられている長物。それは現在いるブリタニアには本来無いものだった。

 

「MG34……? どうしてカールスラント製がこんなところにあるんだ」

 

「何か変なんですか?」

 

「うちの国じゃ作ってない銃だからね。いや、待てよ……」

 

 MG34を手に取り、確かめるイヴリン。作動は滑らかそうで、レバー類も気掛かりな引っ掛かりはない。

 そもそもアッパーレシーバーが交換されていた。給弾部に向かって、何か固定具のようなものが伸びている。

 

「……私の知っているものより、リアサイトも高いな」

 

 跳ね上げ式の照門も通常の物より背が高く、合わせて照星も高さが増されていた。

 通常仕様では明らかに必要がないどころか、アッパーレシーバーの交換状態を見れば、ベルト給弾では使い物にならないはずの改造である。どうしても疑念が湧く。なぜ、こんなことをしたのかと。

 

「イヴリン、近くに転がってる変なの。それ、何か使えるんじゃ?」

 

 明里がイヴリンの足下を指差した。下を見ると、大きな弾倉が転がっている。円筒が左右に大きく回り込むような形状をしている、不思議なものとして明里の目には映った。

 

「これ、ウィッチ用のカスタムか?」

 

 弾倉を拾い上げ、MG34の交換された給弾部にそれを被せるように装着する。固定具で銃本体と弾倉を挟み、しっかりと嵌め込んだ。

 そうすると、かさを増した照準器も交換されたアッパーレシーバーも、全てが納得がいくように改造されていたことが初めて分かった。

 大型化された弾倉は背が高く、通常の照準器では高さは足りない。それに、弾倉給弾式に変更しているならアッパーレシーバー全ての開放は必要ない。本来ベルト給弾式ではあるが、MG34は下向きに空薬莢を排出し、右向きにベルトを排出する。弾倉使用も予測されており、ベルトも無いため右面が埋まったところで困りもしない。

 装填数はおおよそで百連分といったところか。こんな一見すれば必要ない改造を、現在のネウロイ戦において、一般兵向けに使ったりはしない。

 

「間違い無い。ウィッチ向けのMG34だ……。カールスラント製の交換パーツ流用の、結構思い切った改造だが」

 

 MG34を肩付けで構え、イヴリンは呟く。単発射撃はほぼ不可能だろう。照準器が申し訳程度にしか機能していないため、狙撃代用する意味がない。

 

「どうしてウィッチ用だと?」

 

 明里に銃の知識はない。イヴリンが呟いたようなことも、彼女には何一つ理解できていないし、何をもってそれをウィッチ用の改造だと言い切るのかが気になって彼女は訊ねる。

 

「ネウロイとの戦闘で、私達が行うのは空中戦だ。空を飛べるのは分かったろう?」

 

 イヴリンの問いに明里が頷くと、更に話を紡ぐ。

 

「空中戦ではとにかく補給が出来ない。いくら人より力を発揮できても、弾が切れれば基地に引き返さなきゃならない。だからといって、弾薬のベルトを吊り下げて飛ぶわけにはいかないんだ」

 

「何故?」

 

「エラーだよ。給弾中のベルトが、飛行時に変な曲がり方をしたりすると操作不良を起こすこともある。どこかに引っ掛かるかもしれないし。──勿論、全部がそういう理論ではないけどね」

 

 手に持ったMG34を使い、イヴリンは明里へジェスチャーを交えて説明する。この時代の軽機関銃では一般的だったのは、むしろ箱型弾倉だ。ベルト給弾可能なMG34、それに最新のMG42は珍しかった。イヴリンとしても、説明がしづらい。

 本来一般人にここまで銃の詳しい話をすることはなかったから、尚更だ。

 

「とにかく、スピードが必要なんだ。のんきに隠れたりする暇も無いから、弾が切れたら素早く交換できる方がいい。でも弾薬数が減ると困る」

 

「要は、わがまま改造ってこと?」

 

「まあ、そうだな。どっちも無きゃ困る。だから開発部門を悩ませる。好きでやってくれる国、部隊もあるだろう。けど、ウィッチを嫌っている部隊に引っ掛かったら最悪だな」

 

 イヴリンが見つけたMG34は元々のパーツに弾倉給弾があるが、他はそうでもない。

 中には無理矢理給弾方式を換えて使用するウィッチもいる。ベルティーナなど、この部隊にもそういうウィッチがいる。

 

「大変なんだね」

 

「でも、楽しいこともある。紀子と出会わなければ、私には分からなかったかもしれないがね」

 

 イヴリンの話はそこで終わった。昔話はまた別な機会に。

 弾薬を集めるため、イヴリンが見つけた弾薬箱にありったけを詰める。ブリタニア軍基地ではあったが、ウィッチ用の改造銃があった。それもカールスラント製の。それ故なのか、MG34用の7.92mm弾共々そこそこ幅広い国の弾薬が手に入った。

 

「流石に全員分を賄うのはここだけじゃ無理か。幾つか銃を整備して行き渡らせるしかないな。MG34もあるし、纏めて持ち帰ろう」

 

「は、はい……!」

 

 弾薬箱を持ち上げる明里。ありったけの金属薬莢弾を、鉄製の箱に押し込んだとなると見かけ以上の重さがあった。

 それを両手に持ち上げるのは、戦争知らずの一般人には少々つらい。しかし、イヴリンも銃火器の運搬で手一杯だ。

 

「大丈夫かい? 急がなくていい、なんだったら往復しようか?」

 

「だ、大丈夫! 行こう……?」

 

 弾薬箱を下げる明里の腕は震えていたが、それでも彼女は甘えなかった。

 イヴリンは少々心配そうに彼女を見つめ、だが頷いた。

 

 武器庫の外へ出ると、低い唸りが二人を待ち受けた。

 黒い鉄馬とも言えるバイクに跨がってベルティーナが待っていた。健康的な褐色肌を冷たい風にさらしつつ、それも気にしない涼やかな表情で二人を迎える。

 

「ベルティーナ? バイク、動いたのか」

 

「ええ。通信を終えてすぐに。で、何やらお嬢さんが大変そうなんでマルレーヌに燃料を任せて追ってきた訳です」

 

 ベルティーナの視線が、苦しげな明里へ向けられる。しかし、すぐにイヴリンが間に割って入って睨み付けた。

 

「ベルティーナ、まさかマルレーヌを置いてきたのか?」

 

「はい。彼女なら大丈夫ですって」

 

 あっけらかんとベルティーナは返す。

 

「……帰ったら殴られるな、ベルティーナ」

 

「まあ、女の子のためならボクはなんだっていいですよ。アカリ、それをバイクの後ろに積もう」

 

 スタンドを立て、ベルティーナがバイクを降りる。バイクの荷台にはあらかじめロープがくくりつけられていて、明里から弾薬箱を受け取ったベルティーナが荷台にそれを縛り付けていく。

 

「よし、と。少尉、銃だけ頼みました」

 

「分かってる。ついでに運べなんて言わないさ」

 

「じゃ、また後で。六番倉庫に燃料を集めてますから、弾薬は離して置いておきます」

 

 高鳴ったエンジン音と共に、砂ぼこりを巻き上げてベルティーナはバイクを発進させる。

 見ている限りは好調に動いているようだ。

 

「アイツめ……。だがまぁ、助かったかな」

 

「すごくありがたかったです……正直」

 

 申し訳なさそうにイヴリンから視線を逸らす明里。

 気にしなくていい。イヴリンはそう語りかけて、明里と共に基地を移動し始めた。

 途中、八重も合流し、三人で六番倉庫へ向かう。

 空は曇りのまま、既に太陽は天辺を越え、傾き始めていた。




 ようやく物資探しが終わった……。眠い……。

 今回からウィッチ専用カスタムMG42S(資料集のみの名称ですが)の前身、MG34が増えます。
 使用者は決めております。あの頃のドイツ銃はどいつもこいつもカッコいいのだ……。
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