シベリア共和国連邦海軍北海艦隊第一戦隊 異世界漂流記 作:シベリアン-ハスキー
3/14少し改訂しました
偵察機を放ってから10分ほど
副長「いやぁ、この時間が暇ですねぇ」
肩でゴロゴロしながら副長が呻く
確かに偵察機が偵察位置に着くのはまだ20分ほどある
アルマース「まあ確かに暇だが……よしっ、それぞれの持ち場での自由行動を許可する」
その瞬間艦内の空気が震えた
妖精A「やっほぉい!さすがアルマースさん分かってるぅ」
妖精B「そこにシビれる憧れるゥ」
すぐさま艦内はお祭り騒ぎになった
しばらくするとスピーカーから聞き慣れた音楽が聞こえてくる
アルマースの艦上音楽隊による生演奏だ
大きな序奏から入りオーケストラの伴奏が続く
伴奏を聞いた途端艦内の空気が変わり、副長も直立不動の体制になる
伴奏が終わると海面を揺らすほどの合唱が始まる
「「「「「シベリア、聖なる我らが祖国よ」」」」」
「「「「「シベリア、愛しき我らが祖国よ」」」」」
「「「「「力強き意思、大いなる栄光」」」」」
「「「「「汝が持てる物は世々にあり!」」」」」
「「「「「讃えられて在れ、自由なる我らが祖国よ」」」」」
「「「「「幾世の兄弟なる民族の結束よ」」」」」
「「「「「祖先より授かった民族の英知よ!」」」」」
「「「「「国よ讃えられて在れ!我等汝を誇らん!」」」」」
「「「「「南の海より極東の果てへと」」」」」
「「「「「広がりし、我等が森と草原よ」」」」」
「「「「「世界に唯一なる汝、真に唯一なる汝」」」」」
「「「「「神に守られた祖国の大地よ!」」」」」
「「「「「夢が為生きるが為、遮らぬ自由を」」」」」
「「「「「来るべき時は我等にもたらす」」」」」
「「「「「祖国に捧ぐ忠誠は我等に力を与える」」」」」
「「「「「それはかつて、今も、そして常に在り続けん!」」」」」
気ずいたら自分も熱唱しており、ほかの艦も歌っていた
そしてその音は止まることを知らずメドレーが続く
メドレーの終盤、最後の伴奏が終わると各艦から拍手が上がる
途中からほかの艦の軍楽隊も混ざり、軽いコンサートのようになっていた
オリョール「偵察機偵察位置に着いたわ、感は6、その後ろに8、少し離れたところに6、もうすぐ肉眼による偵察に移るわ」
もしも敵だったらまずは艦載機の対艦ミサイルで攻撃、残ったやつは電磁砲で仕留めるだけだ
偵察機妖精A「前方の艦は…!艦娘です!駆逐艦2軽巡2重巡1」
偵察機妖精B「後ろのいるのは深海棲艦だ!艦娘が攻撃されてるぞ!」
オリョール「襲われてるのは艦娘だそうよ、どうするの」
もしかしたら彼女たちに聞けば今の状況が分かるかもしれない
それに同じ艦娘が襲われているのは気分が悪い
艦載機の攻撃は少し時間がかかる
アルマース「
副長「遊びは終わりだ!対水上戦闘用意、
艤装の蓋が開き中から無骨な砲身が表れる
砲術妖精「発射用意、甲板に固定を確認、エネルギー充填開始」
担当妖精「敵座標確認、移動速度+29/h、旋回角46°/+0,7」
砲術妖精「弾種榴弾、エネルギー充填120%」
砲術長「発射用意よし」
アルマース「目標敵大型艦、攻撃初め、
耳をつんざく凄まじい音と共に砲弾が放たれる
マッハ6,7で放たれた57cm砲弾は即座に水平線に消えていった
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球磨「増援到着まで3600秒、航空隊到着まで1800秒だクマ」
駆逐艦を先頭に軽巡、殿は重巡が務めている
彼女たちは所々傷ついているが小破程度で航行に支障は無い
だが先程から狙いが正確になり始めている、水柱も確実に近ずいているのが何よりの証拠だ
多摩「遠征中に敵泊地を見つけるなんて聞いてないニャ」
資源輸送任務中、行きは何も無かったのにちょうど半分に差し掛かったところで岩礁内に停泊する敵集団を発見したが敵に見つかり今に至る
提督からの指示でドラム缶を切り離し全速でジグザグ航行をしながら逃げている
とにかく時間を稼がなければ、そうすれば精鋭艦隊がボコボコにしてくれるだろう
だが深海棲艦も簡単には逃してはくれない
ちょこまかと動き回る相手にバラバラで射撃しては当たらないと判断したのだろう
一番近い相手……殿を務める重巡加古に集中する
ところどころで上がっていた水柱が加古の周りに立ち
その体を覆い隠す
加古「くっ!被弾した!?機関が…」
水柱が消えると加古の艤装の一部が凹みそこから煙が出ている
段々とスピードが落ち、どんどんと落伍していく
暁「加古さん!」
加古「私はいいから先に行って!時間を稼ぐ」
振り返ってこちらに来ようとする暁を留める
その光景を見て深海棲艦……ル級は楽しんでいた
ル級「フフフ、イイワ、イイワヨソノ顔、仲間ヲ守ロウトスル顔、ソノ顔ガ助ケヲ求ル顔ニ変ワルノガ楽シミ」
そう言って主砲を放つ
相手も撃って来るが全く効かない、痛くも痒くもない
相手の艤装をボロボロにし残った主砲も吹き飛ばす
加古「クソッ、あいつらが逃げる時間を稼いでやる!」
ル級「フフッ、ソノ強気ナ態度ガイツマデ続クカ楽シミネ」
そして掴みあげようとするとヤツが視界から消えた
そして浮遊感と肩に強烈な衝撃と痛みが走る
肩を見ると何かが刺さっている
ル級「なんだこれh…………」
そこでル級の意識は途切れた
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砲術妖精「命中しました!命中弾2、至近弾4」
偵察機妖精「敵戦艦級2隻を撃沈した模様、他6隻健在」
オリョール「航空隊攻撃位置に着いたわ、攻撃初め」
航空隊妖精「全機攻撃位置へ、ターゲットロック、
8機の攻撃機からそれぞれ4発の対艦ミサイルが発射される
その総数は32発、それぞれに5発撃ってもお釣りが来るぐらいだ
発射された対艦ミサイルは亜音速で敵艦に迫る
レーダーを掻い潜るため海面スレスレまで降下し自身のレーダーを使い目標の捜索を始め
目標ー深海棲艦を捉えたミサイルは突入シークエンスを始める
深海棲艦は自分たちに命令を下していた旗艦が消え、副旗艦もいなくなり
何が起きたか理解出来ておらず硬直している
指揮系統が移されやっと動き出すことの出来た深海棲艦に対艦ミサイルが襲いかかる
音に反応して対空砲火を撃ちあげ、視界に入った時にはもう遅かった
亜音速とはいえレシプロ機を遥かに上回るスピードで突入してくるミサイルには目視や勘で射撃する対空砲は当たらない
なおかつ海面スレスレを飛ぶため搭載されたばかりの射撃レーダーも意味をなさなかった
敵艦に迫った対艦ミサイルはいきなり急上昇した後急降下ースキンホップを行い
艦艇の弱い部分……砲塔と煙突に突き刺さる
位置・運動エネルギーを貫通力に変換し装甲を押し曲げ最適なタイミングで爆発した
偵察機妖精「全弾命中……と言うかオーバーキル、敵全艦の轟沈を確認」
視線の先には原形を留めていない鉄片と油、二隻分だけだった
だが駆逐艦級の破片がない…………消滅したのだろう
爆発の黒煙を突き抜けて攻撃機が現れる
編隊を組んで一斉に旋回すると、何が起きたのか理解しきれていない艦娘の上をフライパスする
攻撃隊妖精A「ヒャッホォーイ!これで撃沈マーク追加だ!!」
攻撃隊妖精B「ちょっと待て、誰がどれをやったんだ?」
攻撃隊妖精C「敵艦は6隻、それに対してこちらは8機…………」
攻撃隊妖精D「とりあえずウチは一隻だな」
攻撃隊妖精s 「「「「それは違う」」」」
オリョール「何を馬鹿なことしてるの、早く帰ってらっしゃい」
攻撃隊隊長「とりあえず帰るぞ、ミッションコンプリート!RTB!!っとその前に嬢ちゃん達を見てから行くぞ、ついでに例のあれをしよう」
攻撃隊妖精s 「「「了解!」」」
艦娘たちの後方から侵入すると目の前で急上昇した
攻撃隊隊長「ブレイク、レディ、ナウ!」
合図とともに扇状に散開し、フレアで綺麗な扇を作り上げた
攻撃隊隊長「よし今度こそ帰還する、RTB!!」
入れ替わる形で戦闘機隊が到着し
戦闘機隊も攻撃隊と同じような曲芸飛行を行った
アルマース「とりあえず話してみるかな」
兎にも角にも話してみなければ何も始まらない
オリョール「とりあえず通信回線が開くか確認してみないことには、損傷艦もいるみたいだし」
航空機を通しての通信になるだろう、地球は丸いから直接通信をするには電波が届かない
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敵艦が消えた
加古「何を言っているか分からねえが私にも分からん」
ありのまま今起こったことを話すぜ
ル級に掴まれそうになったがいきなり爆発するし
奥にいた深海棲艦も爆発するし
加古「意味がわからないよ」
暁「加古さん!だいじょぶですか?」
他の子が反転して戻ってくる
加古「ああ、大丈夫だよ」
だが被弾で主機は使い物にならなくなっているし武装も大半が使えなくなっている
帰るには誰かに曳航してもらわなければいけない
球磨「対空レーダーに感、数は8、距離は……1500mクマ!?」
加古「対空戦闘用意!」
動けず球磨と多摩に曳航される加古を中心に輪形陣が築かれる
響「早すぎて機銃が追いつかない!?」
高速で侵入してきた不明機は上空を飛び去り反転してくる
追いかけようにも早すぎて照準がつけられない
加古「ちょっと待ってみんな、あの国籍マークはどこの?」
不明機の翼に書かれた赤い星、深海棲機だったら国籍は着いていない
操縦席には妖精さんらしき人影も見える
響「あれは……ソ連空軍?」
暁「響、あのマーク知ってるの?」
響「ああ、少しデザインは違うが、ソ連空軍のマークに似てる」
すると不明機……ソ連機はいきなり散開し照明弾らしき物を残して去っていった
球磨「なんだったんだクマ」
多摩「でもキレイだったニャ」
すると入れ替わるように先程とは違う航空機が来た
翼には同じように赤い星が描かれている
暁「見て見て響!アレすごいわよ」
先程から始まったアクロバットショーを暁は目をキラキラさせながら見ている
するとそのうちの1機がコンタクトを取ってきた
ソ連機「[This is the Siberian Navy,This is the Siberian Navy,I would like to communicate with you]」
英語による無線……だが
加古「なんて言ってるか全然わからん」
ほとんどの艦娘が首を傾げる中
響「こちらとコンタクトを取りたい、と言ってるよ」
暁「響!あなた英語出来たの!?」
響「日本語、英語、ロシア語はペラペラだよ」
加古「じゃあ了解した旨を伝えてくれるか?」
響「分かった」
少し考え込んだあと
響「[This is the Japanese Navy destroyer Hibiki,Want to communicate with your fleet.]」
しばらくすると妖精さん特有の声とは違う声が聞こえてきた
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このカッコ内は英語です→[ ]
アルマース「[あ、あー、マイクテス、こちらはシベリア海軍第1戦隊旗艦アルマース、どうぞ]」
響「[日本海軍第27戦隊旗艦加古、通訳の響だよ、よろしく]」
マイク越しに相手の声が聞こえてくる
アルマース「[こちらの艦載機が護衛に着いてますがお邪魔ですか?]」
加古(響)「[いえ、もしかして深海棲艦もあなた方が?」
アルマース「[襲われていたように見えたので……もしかしてダメでした?]」
加古(響)「[滅相もない、助けていただきありがとうございます]」
アルマース「[いえいえ、それよりもお話を伺いたいのでそちらに向かっても宜しいでしょうか?]」
少しの間と話し声が聞こえる
加古(響)「[了解しました、その間に鎮守府に連絡させてもらいます、よろしいですか?]」
アルマース「[良いですよ、では今から向かいますね、通信終了]」
通信を切りレーダー画面を見る
と言うかさっきから戦闘機隊の光点が荒ぶっているんだが何をしてるんだ……
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「提督!第27戦隊から入電《敵艦隊ノ脅威去ル。我シベリア海軍ト名乗ル艦隊ト接触、指示ヲ求厶》」
メガネをかけた黒髪の少女が机の上で腕を組み白い制服に身を包んでいる提督と呼ばれている人物に報告する
提督「なるほど…とりあえず航空隊による偵察報告を待つ逐一情報を伝えるように、まあ無事でよかった」
しかしシベリア艦隊?どこの国だ、それにそんな艦隊が近海に派遣されている情報は聞いていない
提督「増援艦隊に警戒するように伝達」
正体が分かりきっていない以上警戒するに越したことはない
提督「シベリア海軍……一体どんな奴なんだ」
英語やロシア語がありましたが読みにくかったらやめますので言ってください