そういや今回の新衣装で基地内の安心院さんを観察してると、魔女の宅急便してて草生えたw。ああいうモーションを眺めるのは結構好きっすよ。もっと増やして?増えろ(豹変)
『 ファイトォ……、イッパ―ツ!!!』
リポビタンな叫びと共に巨大な緑色の結晶が砕け散る。そして砕けた結晶から現れた少女の姿は源石に侵食され、異形のようなおぞましい姿では無く、少女本来の愛らしさへと取り戻していった。
しかしこうして見てみると、やはり姉妹なのか、フギンちゃんとよく似ているな。精々違う箇所を挙げるなら、髪の色で姉が青が少しばかり混じった黒色で、妹であるこの子は姉とは反対に赤が混じった黒色の髪をもっている。
周りを見てみるとフギンちゃんといい、角の男達といい、まるで奇跡を見たと言わんばかりな表情で、目を丸くしながらこちらを見ている。中には小声で「嘘だろ……」、「本当に治しちまったのか……!?」と呟いてるのが聞こえるけど。
まぁこの反応は当然と言っちゃ当然か。何しろ不治の病を治るのを目の当たりにしたんだから、驚くなと言う方が無理がある。
……それにしても、ぬわあああああん疲れたもおおおおおおおん!!!
⦅(o´Д`)⦆
どうにか
「あ、あの!!」
おっ、どしたのフギンちゃん。ちゃんと妹さんは助けたから安心していいゾ。もしかしてなんか異常でもあったか?
「い、いえ、妹の容態に異常はないのです。それよりも……」
そう言って彼女はがばっと勢いよくお辞儀をする。
「妹を助けてくれて、本当に……、本当にありがとうございました!!」
それは良かった。無事に助けられてなによ──
ビリッ!!
「「「「!!?」」」」
ん? なんか変な音がしたな? というか皆そんなに驚いてどうし…………あっ(察し)
彼らの視線につられて自身の右腕を見ると、肩に巨大な源石が身にまとった外套を突き破って姿を現している。そして右腕全体を見ると、所々に源石が散らばって生え出していた。どうやら源石を完全に取り込めずにこうして出てきてしまったようだ。
まぁノヴァちゃんの時よりも深刻な症状だったからこうなるのは予想してたが、右肩だけという結果に済んだのは意外だった。旅で鍛えられたり、源石を適度に同化して耐性が付いたからかね? それでも今回のように活性化してるやつは毒みたいにこちらの体を蝕んでくるけど、こんなの誤差だよ、誤差!
「あ、あぁ……」
あ、やっべ。こっちはどうということは無いと分かってるけど、他の人から見れば異常事態に見えるよなこれ。その証拠にフギンちゃんの顔は青ざめてるわ、マドちゃんの仲間である男達もマスクで顔は見えないけど焦燥とした雰囲気を醸し出してるわで空気があーもう滅茶苦茶だよ。とりま落ち着かせないと。
……あー、コホン。右腕こんなことになってるけど気にするな。しばらくすればこいつも同化して消えっから。あれだよ、食べた時まだ食い物が胃の中に残っている感じだから、いずれ消えるゾ。
「で、でも……そんな……。妹のために腕を……」
ホラホラ、そんな悲しそうな顔をしないで、妹が助かったことに喜ばないと。右腕一本で命を助けられたんだ、こんな湿っぽい空気になってると助けた甲斐が薄れちまうから、な?
「おいおい、簡単に言ってるけどよ……。お前自身にも何かしらの代償があるはずだろ? 辛くないのか?」
まぁ確かに痛みはあるし体を蝕まれていく感覚はあるけどさ、命には代えられないでしょ? 別に自分の命を粗末にしてるわけじゃないが、これくらいで命を救えるなら安いもんだよ。
それに俺がTDN人間だったら、仮に同化能力が使えたとしても躊躇していたかもしれない。俺だって命は惜しいし。だけどフェストゥムとして
「……ハッ、まさかサルカズ以上にイかれた奴に出会うとはな。見た目は怪物なのに中身は人間臭ぇ。それに自らの命をも顧みず誰かを救うとか、お人好しにもほどがある。どっかの聖人君子か、天使や神様気取りか?」
悪いけど全てを救えるなんて思い上がった考えは無いし、全知全能として祭り上げられる程の存在じゃないよ。ただ自分が守りたいものを守ろうとするだけのTDN
「なんだ? 俺達が魔族らしく恐ろしくなくて拍子抜けしたか?」
いんや、むしろ道理が分かる相手で安心したよ。そういう奴とは敵対したくないと思うし、俺としては君らと戦いたくないな。
「違いねぇ。こっちはアンタが恐ろしい程の力を持っているのもあるが、それ以上に恨みの無い恩人に刃を向ける程、俺達も性根が腐っちゃいねぇんだ。ま、アンタみたいな優しい奴が下手に余所の恨みを買うような真似はしなさそうだけどな」
──と、こんな感じでフギンちゃん、俺の方に関してあまり気にするな。今はただ、家族に寄り添ってやれ。そうしてくれた方が俺に対する罪悪感の対価になるから。
⦅( ・ω・)b⦆
「……っ! はいっ!」
そういや今気づいたんだが、何か人少なくね? マドちゃんとか何処に行ったの?
「ああ、隊長はこっちに来る敵の迎撃しに行ったぞ。アンタの邪魔をさせないようにするためにな」
これマジ?
「まぁ待て、俺達も傭兵としての意地があるんだ。あの時はお嬢ちゃんの命を盾にされて降伏せざるを得なかったが、あの程度の連中ならすぐに片がt「遅れてすまない、今戻った」──―なっ?」
マジで戻って来たよ(困惑)、ちょっと早かったんとちゃう? いやそれはともかく、彼らを出迎えるとしよう、か……?
彼らの声が聞こえた俺は入り口の方へと振り向くと、視界に捉えた人物を見て絶句せざるを得なかった。
なんせそこには、宇宙服のような重装備を纏った人物が先頭に立ち、仲間を引き連れてこちらへと向かってきたからだ。
……え? ちょっと待って? 先頭にいるあれ……、もしかしてマドちゃんなの?
「あぁ、そういやお前は普段の隊長の姿を見ていないんだよな。隊長はいつもあの重装備を着ているんだよ」
ウッソだろお前www。
にしてもはぇ~、すっごい変わり様……。初見だったら想像出来んわこんなの。
「……そんな物珍しげに見ないでくれ……。ここに捕まった時は無理矢理剥ぎ取られて、あの姿でいるしかなかった……(′・ω・`)」
ヌッ! (絶命)
見た目はゴツイのに、中に可愛いおにゃのこがいるという事実でこうも尊く見えるとは……。これがギャップ萌えというやつですか?
まぁ茶番もこれくらいにして、そちらは大丈夫か? 怪我してる人がいれば治療すっけど。
「問題ない。あの拷問室で敵の主力が君によって封殺され、残りは大した力を持たない雑兵のみだった……。無事にここを制圧することが出来たのも、君のおかげだ」
そういやあの部屋で周りの部下っぽい奴らが親分と呼んでる奴もいたな。ということは敵にとって主力のあいつらが俺によって殲滅されたことで、この戦況はもはや勝ち確同然だったのか。
「それよりも、君のそれは……。一体何があった?」
そう言ってマドちゃんが震えた声で俺の右肩に指を指す。そういや制圧しに行ってたから、さっき起きたことは知らないよな。とりあえず簡単に説明すると──―、
(|フタエノキワミ、アッー!《フェストゥム自身の体質と鉱石病に関して説明中》)
──ということなんだが、おけ?
「……事情は把握はしたが、すまない。まさかそんなことになるとは思っていなかった……」
まぁ俺もそこんところ詳しく言ってなかったし、そっちが気に病むことじゃないよ。だからどんよりした空気は終わりっ! 閉廷! 以上! 皆解散! それよりもこ↑こ↓に関して何か手掛かりは掴めたの?
「それならついて来てくれ……、見せたいものがある。ただ……」
ただ……?
「…………とても気持ちの良い内容ではない。特に感染者にとっては……」
マドちゃんに連れられて俺は彼女の部下数人と共に艦内の探索がてらにとある部屋へと向かう。そこはこの輸送艦の艦長室、あの親分の部屋らしく、机の上に何らかの資料が散らばっていた。マドちゃんから手渡された資料を受け取り、内容を読む。そこには先程言ってた彼女の言葉通り……、いや、それ以上に吐き気を催す邪悪と言っていい内容が書き綴られていた。
奴らの依頼人であるこのリターニア貴族はアーツを制御する道具であるアーツロッドを、感染者を媒体にして用いる研究をしていることが発覚した。この手の研究は禁忌と言ってもいい代物であり、普通なら調べるだけでも逮捕される案件だ。だがこの貴族はそれを悟られないように上手く隠蔽し、他者よりも権力を得ようと己が力を強大にするために、このタブーに手を付けた。表向きは感染者に寛容な政策を提案する貴族として知られているが、其の実態は自分の利益のために何も知らない感染者を利用し、喰い潰す外道というわけだ。これは奇妙な冒険に出てくるジッパーな兄貴がブチギレ不可避ですわ。
しかもこいつ、今回マドちゃんの部隊を狙った理由もとんだくそったれな理由だった。なんと複数の感染者を使って天災を自発的に起こそうとする実験を試みようとしていたらしく、マドちゃん曰く彼女達の種族であるサルカズは鉱石病に罹りやすいが、その代わりアーツ適性が強力な者が多い。媒体としてはこれ以上に無い種族であり、おそらくこいつはそこに目を着けたのだろう。
それにしてもこんな奴らからよくこんな重大な情報を得られたな、ちょっと情報セキュリティがガバなんちゃう? まぁ資料をよく見るとあいつらこの貴族から今まで数々の依頼をこなしていたらしいし、その高い実力から絶対に失敗はせず、情報を漏らさないだろうという
推測だが、こんな研究がこいつ以外に誰かがやってないことなんてあるわけない。協力者や他の勢力とかでこの手の輩はまだいるのだろうが、今はこいつ以外の手がかりが無いため、誰が同じ穴の狢なのかは分からない。だがどちらにしろこのまま放っておくわけにはいかなくなったな。
「セツ……、少しいいか?」
ん? どうしたのマドちゃん。資料は粗方読み終えたけど、なんかあった?
「……君には返そうにも返しきれない程の恩をもらった。本当に感謝する、……ありがとう」
お、おう。そんな改まらなくても……。なんかむず痒いゾ。
「それなのに私は、恩を返しきれていないのに再び君の力を頼らないといけない。申し訳ないが一つ頼みを聞いてくれないだろうか……」
おっ、なんぞ? 可愛いおにゃのこの頼みだ、俺に出来ることなら何でもするからな~。
「ありがとう……。頼みというのは他でもない、あの姉妹を何処か安全な場所へと、連れて行って欲しい」
ほいほ…………えっ? なんつった?
「あの子達を、安全な場所へと連れて行ってほしいんだ。今回のことにあの子達を、そして本来なら関係無い君をこの諍いに巻き込みたくない。それが私達の望みだ」
いやいや、ちょっと言ってる意味が分からん。君らはどうすんだよ。
「私達はこの外道らに鉄槌を下しに向かう。平穏に暮らしたいと願って、希望を求めてやってきた感染者の思いを奴らは踏みにじった。これは到底許せるべきことではない」
だったら俺も手伝いに……「それは駄目なんだっ!」ファッ?!
「……すまない、声を荒げて。だが君の存在を奴らに知られてはいけない。この短い時間で君は優しい心を持ち、この世界で最も異質な存在だと私は理解した。そんな君をもし奴らに知られたとすれば、奴らは君を付け狙うために手段は選ばないだろう。それは君に平穏の無い日々しか来ないだろう。私は恩人に、そのような目にあって欲しくない」
…………………………。
「まぁなんだ、隊長の気持ちを分かってくれないか? 俺も隊長も、お前のことを結構気に入ってるんだ。だからこそ、こんな争いに関わって欲しくねぇ」
「それに悪名なら俺達サルカズにとって誉れみたいなもんで、思う存分暴れることしか出来無い馬鹿にはお似合いな称号だ。だがお前やあのガキンチョ達はもっと他のことが出来る。だからn『馬鹿野郎お前俺は認めんぞお前!』あん!?」
全くこっちの事情も考えずにべらべらと言いやがってよ~、何勝手に突っ走ろうとしてんだゾ。(糞貴族ぶちのめすのに)俺も仲間に入れてくれよ~(マジキチスマイル)。
「さっき言ったことが分からないのか……? そんなことすれば……」
生憎こっちは(この見た目と異質さからして)どうあがいたって世界に追われる身になるのは遅かれ早かれ確定事項なんだよぉ! それが早まった位でなんぼのもんじゃい!
「それでもよ……、お前はまだ巻き込まれずに済むんだぜ。それなのに守れるはずの平穏を自分から捨てるのか?」
そんなまやかしな平穏は投げ捨てるものだって古事記にも書いてある。真の平穏は勝ち取って得るものなんだよ!
それにこの外道に腹が立ってるのは何もお前らだけじゃないんだぜ。俺(とアルタ)や、おそらくあの姉妹も同様だ。確かにお前達が俺らを心配してあんなこと言ったのは分かるけど、俺もこいつに怒りを感じている今、尻尾を巻いて逃げるなんざできないってことだ。
⦅ヽ(`Д´)ノ⦆
……そして俺がいた世界にはこんな名言がある。
「「「……?」」」
やられたらやり返す、倍返しだ! (HNZW並感)
……とな。そんなわけでその頼みは引き受けんぞ、異論は認めん。
「………………(唖然)」
「うくく……。隊長、どうします? こいつはとんだ気持ちの良いバカですわ。一応アンタの方針に従いますけど、俺としては一緒に戦ってもらう方がいい気がしますぜ」
「…………はぁ、仕方無い。実力に関しては私も認める程だ。味方ならこれ以上無い頼もしい存在だというのは、分かっている」
おっおっお、決まったかお?
「あぁ、感染者のために、すまないが再び私達に力を貸してくれないか、セツ?」
かしこまりっ! "無の申し子"とMNSR兄貴にそう呼ばれたフェストゥムの実力、見たけりゃ見せてやるよ(迫真)。
一方、せっくんとマドロックが艦内の探索に向かっている頃──。
「う、うう…………、あたし……」
「おっ、目を覚ましたぞ! 嬢ちゃん、妹さんが起きたぞ!」
「っ! ムニン!!」
「うわ!? ね、姉さん!?」
目を覚ましたムニンに気づき、姉であるフギンが涙で顔をくしゃくしゃにしながら勢い良く彼女に向かって飛び込む。ムニンは腹から来る衝撃と共に、体を強く抱きしめられる圧迫感を感じながら驚いていた。
「本当に……、本当に良かったのです!」
「姉さん…………」
「辛い思いさせてごめんなのです……。あの時私を庇わなければ貴女はこんなことには……」
「……ううん、姉さんは何も悪くない。むしろ謝るのはあたしの方だ」
「ムニン……?」
実の妹である彼女のの口からぽつりぽつりと言葉が紡ぎ出される。
「あたし……、本当はあのまま死のうと思っていた。そうすれば足枷となってる自分が無くなって、みんなが奴らに反撃できると思って……」
「ムニン…………」
「でもあたし、死にたくなかった。みんなの足を引っ張って、何も出来ずに死ぬのが怖かった。たとえ役に立てなかったとしても……「バカ―ッ!!」うわっ!?」
妹の独白に姉である彼女が大声で叫ぶ。それは妹である彼女でも見たことない位な剣幕だった。
「バカバカバカ! ムニンのバカ! お姉ちゃんはムニンにそんなことを言って欲しくないし、一度もお荷物だと思っていないです! こうして帰ってきてくれただけで、お姉ちゃんはうれしいのです!」
彼女の叫びを耳に傾けながら、肩に水滴のようなものが零れ落ちているとムニンは気づく。彼女は本心で心配しているのだと。そして周りにいるサルカズの男達も彼女の言葉に同意するかのようにうなずく。
「それにムニンは昔から努力家なのです。いつも傭兵団の皆さんのために一生懸命働いてるのに、足手まといなんて言わないのです」
「まぁお嬢ちゃんの言う通り、お前さんは少し過小評価過ぎるんだよ」
「スモーキーさん……」
姉の言葉に続いてサルカズの傭兵であるスモーキーがムニンに対しての意見を述べる。
「確かにお前さんはお嬢ちゃんに比べてアーツの才能には恵まれなかった。けどお前はそれでもいじけず、出来ることを探そうと知識と技術を上手く組み合わせて他の方面で力になれるよう努力しているじゃねぇか。そのおかげで助かったこともあったんだぜ」
「そうそう、嬢ちゃんが来たおかげで普段食ってる食べ物も、調理の仕方でよりマシな味になって来て、食事が嫌じゃなくなったんだよな」
「それ以外にも色々とそつなくこなせて……。悪く言えば器用貧乏だけど、俺達からすれば器用万能で代えの効かない大切な仲間なんだよ」
スモーキーの意見と共に仲間のサルカズが次々に口を開き、彼女に対する評価と感謝を言葉に表す。それらを聞いたムニンは目に熱がこもるのを感じ、視界が溢れる涙で歪んでいくのを目にする。
「……とまぁ、誰もお嬢ちゃんが消えて欲しいと思ってる奴なんざここにはいねぇよ。むしろこれからもよろしく頼みたい方だと思っている」
「ムニン、これでもあなたは自分を役立たずだって言うのです?」
「あたしは……」
ムニンは考える。自分を役立たずだと思ったのも姉に対する小さな嫉妬で生まれ、彼らの本心を聞こうとしなかった自分が原因じゃなかったのかと。嫉妬に駆られながらも、本当は唯一の家族である姉のことが好きで、あの時命がけで彼女を守った。でもその結果、もしあの声の助けが無ければこうして本心で姉と傭兵のみんなと話す機会が得らないまま死んでいったのかもしれない。
ふと彼女は気づく。自分を助けてくれたあの声の主は何処なのかと。
「姉さんあたしね、声が聞こえたの。あたしのことを助けるって言って励まそうとした声が」
「もしかして……セツさんのことですか?」
「セツって言うの? あたし、その人にお礼が言いたい。何処に居るの?」
「あいつは今隊長と共にこの艦の探索に出てってる。だがもうそろそろ戻ってくる『今戻ったゾ~』……おっと、噂をすればなんとやらってか?」
入り口から聞こえる声と共にムニンは入り口の方へ視線を向ける。そこにはマドロックとここにはいなかった傭兵の人達、そして──。
『ん? おおっ、目が覚めたのか。おいっす~☆(PKRN並感)調子どう?』
「あなたが……、セツさん……?」
『おうそうだゾ。そういやあの時自己紹介してなかったな』
カラカラと笑いながら気さくな雰囲気で話しかける人外の存在が彼女の目に映った。その姿は上半身は人の形を取っているが、下半身は蛇のような胴体を持っていた。大きさは私はおろか、マドロックを含める大人達よりも一回り以上ある巨体を持ち、ボロボロな外套の隙間から金色の体色がちらりと覗かせる。
でも先ほどの声はあの時会話した時と同じ声であり、あの時自分に話しかけてきたのは彼だと。
『では改めて……、(」・ω・)オッス、オラせっくん、何の変哲もないフェストゥムだゾ。よろしくな!』
「よ、よろしく……?」
何というか見た面に反してフレンドリーな存在だとムニンは思った。お互い挨拶した後、ムニンが彼の肩にある巨大な源石結晶に気づき、問い始めた。
「あの、セツさん? その結晶は……?」
『ああこれか? 名誉の負傷ってやつだ。気にしなくていいよ』
何ともないとあっけらかんに言ってのける彼に対し、姉のフギンが浮かない顔でムニンにあの源石に関してのことを耳打ちする。源石発生の一部始終を聞いたムニンは心配のあまり、どうしてそんなことを早く言わないのかと彼に強く怒鳴った。
『まぁまぁ、腕一本で命を救えるという最良の結果になったんだからそうカリカリしないで。それにしばらくすればこれも消えっから、安心して、どうぞ』
彼女の剣幕に対しどこ吹く風と言わんばかりなせっくんの対応にムニンはいら立ちを募らせる。彼の能力上、あの源石は彼の命を脅かすものではないと、彼と姉の説明で把握はしたが、それでも命がけの行動をしていたという事実を本人が話さないのは何処か納得いかなかった。もし自分のせいで死んだら自分はどう詫びればいいのか分からないからだ。
『まぁこの辺お話は長くなるから一旦置いといて、二人には少し重要なことを話すよ』
明るい声色から一変して真剣身を帯びた雰囲気で姉妹に語りかけてくる。何の前触れもなく変わった雰囲気に二人は身を引き締めようと体を強張らせる。
そしてのっぺら顔の彼から言葉が放たれる。
『これから大きな事件に巻き込まれる。今なら君ら二人は安全な場所に逃がすこともできるし、苦しい戦いに飛び込むのどちらかを選ぶことが出来る』
『選んでくれ、君らの意思をできる限り尊重したい』
今回はここまでです。ご視聴ありがとうございました(RTA並感)
次回予告
糞貴族の企みを叩き潰すために敵の本拠地へと乗り込むせっくんとマドロック小隊達。
『心配するな、私にいい考えがある(キリッ)』
せっくんが某有名な司令官のフラグ発言を出しながらも作戦を練り、彼らは強襲を開始する。
真夜中、
『小便は済ませたか? 神様にお祈りは? 部屋の隅でガタガタ震えて命乞いする心の準備はOK?』
次回、なんでフェストゥムはテラにいるんですか? 第15話、災害 ~だんざい~
あなたは、そこにいますか?
コン○イ指令のあの名言、実はほとんど成功フラグだってよ(どうでもいい豆知識)。
これで今年は終わりですゾ。それではみなさん、よいお年を~(・ω・)ノシ