なんでフェストゥムはテラにいるんですか?   作:野菜大好き丸

4 / 25
こいつのチャートいつも壊れてんな(呆れ)


第4話 交流 ~モフモフ~

 はーい、よーいスタート(棒読み)

 

 

 

 

 

 

 

 

 何故か女の子にガン見されて引き留められているフェストゥムライフ、はーじまるよー。

 

 なんかプロヴァンスが叫んだと思ったらめっちゃこっちを見てるんですがそれは……。しかも気迫がこもりすぎてやだ怖い……やめてください……! アイアンマン! 

 

 

 

 しばらくこっちをじっと見つめた後、彼女が勢いよく俺に向けて頭をを下げてきて……って、ん? 

 

 

「さっきは助けてくれて本当にありがとう! そして、君の心を傷つけて本当にごめん! 君は僕たちを助けるために力を使ってくれた。それなのに僕は君に怖がってしまって、酷いことをしたんだ……」

 

 

 え? 何? もしかしてあの血も涙もないアレに怯えていたことについて謝っているのか? 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………………………………天使かよ(狼なんだよなぁ…………)

 

 

 

 ってか、めっちゃええ娘やんホント。おじさん涙が出ちゃう。あんなSAN値直葬なものを見せたにも関わらず自分の非を認めるとか、これって……勲章ですよ。

 しかもグレープさんも先ほど自身が噛みついてた俺の手を舐めて怪我の心配してくれているし、ああ^~たまらねぇぜ。

 

 

 

 おっと彼女の目から涙が出てるじゃないか、これじゃあ可愛い顔が台無しになるゾ。じゃけん涙を拭って差し上げましょうね~。

 というわけで手を触手に変えてプロヴァンスの涙を器用に拭ったゾ。ついでに頭よしよしして慰めてみた。髪は結構サラサラで手入れされていて中々良かった(小並感)。

 

 

「…………僕のことを許してくれるの? あんなひどいことをしたのに?」

 

 

 

 当たり前だよなぁ? なんで許さない必要なんかあるんですか? 

 

 

 おじさんはねぇ、君みたいな可愛いねぇ、子の笑顔が大好きなんだよ! (笑顔大好きおじさん)

 

 

 ラブアンドピース! それが一番だって言われているから、このことはもう終わりっ! 閉廷! …………以上! みんな解散! 

 

 

 

 

「ありがとう………………」

 

 

 おいおいだから泣くなって、しょうがねえなぁ(悟空)、いいよ! 来いよ! (涙を)胸にかけて胸に! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 というわけで俺は彼女を泣き止むまで胸(胴体のどっか)を貸してあげることにした。

 

 

 

 さて、感動的な場面を淫夢語録で汚してしまって本当に、申し訳ない(無能博士並感)。

 しかしどうしたものか、とりあえずフィーリングで何とか通じ合っているんだけどまだ彼らと対話する方法が見つかっていないんだよなぁ。俺が喋れたり、クロッシングさえやり方がわかればなんとかなるけど、未だそんなことはわかんないしなぁ。なんかいい方法………………。

 

 

 

 あっ、そうだ(唐突)、この辺にぃ、先ほど剥ぎ取った戦利品が、あるらしいっすよ。というわけで何かいいのが無いか確認してみましょうね~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 36.4364分後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どれもこれもゴミしかねぇな~。ガラクタばっかだし衣類も何日も洗っていないのかすっげえ臭くなってる、はっきりわかんだね。

 後でワームスフィアで無に帰さなきゃ(使命感)。

 

 

 

 おっ、これは………………

 

 

 

 フェストゥムはタブレット機器を見つけた(ゴマダレ~)

 

 

 

 念願のタブレット機器を見つけたぞ! って言うとなんか殺してでも奪い取られそうな気がするのでこれは心の中で言っておこう(ミンナニハ ナイショダヨ)。

 ちょっと型はなんか古そうだけどまずは起動させてっと…………、何? パスワード? そんなもんわかるわけないだろ、いい加減にしろ! 

 

 よし、(ハッキングするために)じゃあ(体の一部を機器に)ブチ込んでやるぜ。

 

 そんなわけで俺は手の一部を有線ケーブルみたいな形に変え、機器の接続口に差し込んでみた。そしてこんなことをするならやっぱあれを言わないとな。

 

 

 

 プラグイン! フェストゥム.EXE トランスミッション! 

 

 

 

 Foo↑気持ちぃ~。やっぱ……熱斗くんの……名台詞は……最高やな! ってこんなことを言ってる場合じゃないって。タブレットの中に入り込んだらいきなりファイアウォールに引っかかってるけど、フェストゥムの思考制御を司るミールの情報収集能力の高さと、情報という概念を理解したフェストゥムにとってはこんなロックやファイアウォールなんざ、カスが効かねぇんだよ(無敵)

 

 

 

 

 …………よし、解除成功! おっ開いてんじゃ~ん! (開けたんだよなぁ…………)

 

 あとはお目当てのソフトウェアがこれに入っているかどうかっと…………、ありました、Wordもどき! これで勝つる! やっと会話することが出来るんやなって…………。

 

 

 

 ん? 何故Wordもどきを探していたかって? そこはトランシーバーとかじゃないのかって? 

 

 まずトランシーバーやラジオとかだとうっかり「あなたは、そこにいますか?」発言しちゃって相手を同化しちまう可能性があるから、声をうまく制御できない現状は却下だ。逆にこういった文章作成ソフトなら声を出さなくても何とか相手に意思を伝えられるから、ちゃんとソフトが入っていたこのタブレットは今後しばらくはとても重宝するアイテムとなるだろう。

 これは期待の新人(アイテム)だ! フォォーッフォッフォフォッフォ! フォォーッフォッフォフォッフォ! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …………なんか一瞬KFKがインストールされたけどままエアロ(風属性)。

 

 というわけでそろそろ泣き止んだプロヴァンスちゃ~ん、このタブレットを見てくれ。こいつをどう思う? 

 

 

「ん? これって…………タブレット? これがどうしたの?」

 

 

 うん、こんな純情な娘にくそみそなネタをかまそうとしている時点で俺が穢れた存在だってはっきりわかんだね、まぁ彼女は俺の心の声が聞こえていないんだけど。

 さてこれに文字を書き出してっと(ちなみにここの世界の言語はタブレット内のデータベースでスピードラーニング済み)、これでどうかな? 

 

 

『文字が読めますか?』

 

 

「! うん、読めるよ……! ということはもしかして……!」

 

 

『これでお話ができるよ』

 

 

「………………」

 

 

 …………あれ? なんか固まっちゃってるけど大丈夫? 雄っぱい揉む? (シリコン製)

 

 

「────やったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!! これで君とお話ができるね!」

 

 

 おおう、すごいはしゃぎようだな。まぁこれで誤解されずに済むからこっちも万々歳なことになっていいゾ~コレ。

 

 さ、話そうか(MNSR並感)

 

 

「うん! いっぱいお話しよう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 8109.31秒後…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ぬわあああああああああああん疲れたもおおおおおおおおおおおおおおおん。チカレタ……(小声)。

 ちょっといくらか犠牲? が出たけど色々と知ることが出来てよかったゾ。

 

 えっ? なんか不穏なことを言ってるって? じゃけん今からそれを説明するからまま、そう焦んないで(GO is GOD)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 時は少し遡り、俺はプロヴァンスからこの世界のことについて色々と質問してみた。今思えば会話できたことに喜ぶあまり、後にとんでもないことになるとはこの時の俺は予測していなかった。

 

 話を戻すが、何でもこの世界はテラと呼ばれる世界らしく、多種多様な動物の特徴を持った人型生物:先民(エーシェンツ)が暮らしているとのこと。

 そしてこの世界は源石(オリジニウム)というあの黒い結晶の鉱物が普遍的に存在し、先民たちはそれを利用してアーツと呼ばれる魔法のような技術を行使したり、オリジニウムエンジンという機械技術で文明を発展させてきたんだと。はえ^~すっごい技術……。

 

 ただしその代償として、源石を使用すると鉱石病(オリパシー)と呼ばれる不治の病に侵される危険があり、一度罹ったら最後、死から逃れられない定めとなり最終的には体が源石そのものになるとか。

 こわいなーとづまりすとこ。

 てかやっぱりあれ、生物にとって悪影響じゃないか、いい加減にしろ! 大丈夫かな俺の体…………。

 

 

 

(ここでフェストゥムさんはアイデアを振ってください)

 

 

 

 っ!? なんだ今の声!? というかアイデアを振るとかいつの間にクトゥルフTRPGになってんだ……、これもうわかんねぇな? 

 

 

 

 カラカラカラ…………(サイコロが転がる音)

 

 

 

 ちょっと待って!? なんか勝手にサイコロが振られてんですけど!? 

 

 

 

 ダイス目:19  フェストゥム、アイデア:60 →成功

 

 

 

 なんか数字が汚く感じるなぁ…………、しかも成功しているし、どうなるのこれ? 

 

 

 

(勘の良いあなたは思い出すでしょう。湖に来る途中、服のような布のぼろきれがかかった人と同じくらいの大きさの源石を見たことを)

 

 

 

 あっ……(察し)

 

 

 

(それは鉱石病に罹った人のなれの果てだということを、先ほどの話からそれが真実だということを、あなたは嫌でも理解することが出来るでしょう。さらにそれを同化してしまったという事実に気づくでしょう。SAN値チェックです。0/1D6で減らしてください)

 

 

 

 クゥーン……(子犬先輩)。てか何で異世界に来てまでクトゥルフしなきゃいけないんだよ。だが成功すればいいだけの話だぁぁぁぁ! (フラグ)

 

 

 

 ダイス目:100(デデドン! (絶望)。ファンブル、減らすSAN値を3倍にしてください)

 

 

 

 ウッソだろお前www。アカンこれじゃSAN値が死ぬゥ! 頼む最低値来いっ! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 1D6 ダイス目:6  フェストゥム SAN値69→51

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あ゙あ゙あ゙も゙お゙お゙お゙や゙だあ゙あ゙あ゙ああ゛!!!! 

 

 

 

(発狂からは)ああ逃れられない! (カルマ)

 

 

 

 しかも一時的だけじゃなくて不定の狂気まで、アーイキソ…………(諦観)

 

 

 

※狂気などのクトゥルフ神話TRPGのシステムを詳しく知りたい人はクトゥルフ神話TRPGを調べよう! 

 

 一時的狂気 1D10 ダイス目:9 奇妙なもの、異様なものを食べたがる(泥、粘着物など)

 

 不定の狂気 1D10 ダイス目:5 フェティッシュ(ある物、ある種類の物、人物に対し異常なまでに執着する)

 

 

 えっ、ちょ、この組み合わせ…………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …………ヒャッハーッ! モフモフの時間だオラァ!!!! 

 モフモフと毛が食べたくて(同化したくて)ああ^~たまらねぇぜ! (変態モフモフ土方)

 

 というわけでプロヴァンス、グレープさん! 早速だけどモフモフさせろや!!! 

 

 

「? 君なんか様子がおかしいけど、どうしたの?」

 

 

 おっと、タブレットを使わないとこっちの内容が伝わらないよな。これで……ヨシッ! (現場猫)

 

 

『すいませんモフモフさせてください! 何でもしますから!』

 

 

 さぁモフモフさせろや! 

 

 

「え、ええっ!? う……、でも君なら、モフモフされてもいいかなって///」

 

 

 まぁそっちが拒否ろうが、こっちも何でもするといったが、そんなことはお構いなくモフモフさせてもらうけどな(人間? の屑)。

 

 では早速! 

 

 

「えっ…………ひゃあん!!?!??」

 

 

 ふむふむ、初めて彼女を見て最初に目が引いたのはこの尻尾だが、見た目に違わず素晴らしいモフモフを持っている。それに普段とても手入れが行き届いているのか毛が荒れていないのもポイントが高い! 

 

 

「あっ……んんっ……ふぁっ!」

 

 

 そういえば久しぶりにモフモフしたな。俺がモフモフできたのは友人の飼い猫をモフモフする時ぐらいだったからな~。あの子は長毛種ではなかったが、なかなかふっくらとした毛並みだったから存分に堪能していたゾ。

 しかもあの子、何故か俺に良く懐いていたしな。別に飼い主との仲は悪くないけど、あまりの仲の良さに友人はその光景に血涙していたけど。

 

 

「そこっ……待っ……ひゃん!!」

 

 

 おっと毛が抜けてるじゃないか。もったいないんで同化しておこう。

(プロヴァンスの毛の味は)うん、おいしい! やっぱ……プロヴァンスちゃんの……抜け毛を……最高やな! 

 そして手を櫛状にしてブラッシングタイムや!!! 

 

 

「~~~~~~~~~///////」

 

 

 

「…………」ソロリソロリ……

 

 

 あっ、おい待てぃ(江戸っ子)ガシッ! 

 

 

「!?」

 

 

 全く飼い主を置いてどこへ行こうというのかね(MSK並感)? 

 お前もモフモフして、お前を芸術品に仕立てや…………仕立てあげてやんだよ。

 

 

「ワン! (訳:ふざけんな!)」

 

 

 お前を芸術し…………品にしたんだよ。

 

 

「ワンワン!!! (訳:ふざけんな!)」

 

 

 お前を芸術品にしてやるよ(妥協)。

 

 

「ワ・オ・ワ・オ・ワン! アオーン!!! (訳:フ・ザ・ケ・ン・ナ! ヤ・メ・ロ・バ・カ!!)」

 

 

 というわけでそろそろモフモフタイムのクライマックスだ。思いっ切りモフモフするけどいいよね? 答えは聞いてない! (RUTRS並感)

 

 

「んっ……これ以上は……もうだめぇ……」

 

 

「クゥーン、クゥーン……」

 

    

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヌゥン! ヘッ! ヘッ! ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ア゛↑ア゛↑ア゛↑ア゛↑ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!!! 

 

 

 

 ウ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ!!!!! 

 

 

 

 フ ウ゛ウ゛ウ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ン!!!! 

 

 

 

 フ ウ゛ゥ゛ゥ゛ゥン!!!! (大迫真)

 

 

※モフモフしているだけです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …………あれ? 

 俺途中から意識が飛んだような? 一体何をしていたんだっけ…………っ!? 

 

 

 周りを見渡してみるとプロヴァンスとグレープさんが何故か倒れていた。しかも顔はR18並に蕩けていて、呼吸も弱弱しくも荒くなっており、もうこの姿がセクシー、エロいっ! って言ってもいいくらいの状態だった。

 

 ってそんなこと言ってる場合じゃねぇ!? お二方ぁ! ナニがあったんだ!? 

 

 

「……あっ、君……、正気に戻ったんだね…………」

 

 

 あっ……(察し)。これは俺がお二方にナニをしましたね……。やべえよ……やべえよ……、性的に襲っておいて(※勘違いです)謝って済む問題じゃないけど、とりあえず謝んないと……。

 

 

『すいません許してください何でもしますから!』

 

 

 これでどうだ………………ん? なんか彼女がこのメッセ―ジを見た途端、急に彼女の目が野獣の眼光のようなまなざしでこちらを見て来たんだが。

 

 

「…………ふ~ん? 今なんでもするって言ったよね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …………これ詰んだかもしれん。

 

 

 

 

 

 

 今回はここまでです。ご視聴ありがとうございました(RTA並感)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 sideプロヴァンス      

 

 

 僕たちは立ち去ろうとする彼を引き留めた後、彼に謝罪するため頭を深く下げた。彼は僕たちに対してどう思っているのだろうか。僕たちの虫の良さに怒り、先ほどの彼らのように消滅させて報復するのか。いずれにせよ、僕とグレープさんは彼からの罰を受け入れる気でいた。

 

 

 

 だが彼は、そんな僕たちに対し罰を与えなかった。それどころか彼は、いつの間にか頬に伝っていた僕の涙を器用に拭い、慰めるかのように僕の頭を優しく撫でていた。彼は僕たちのことを赦した。一番傷ついているのは他ならぬ彼なのに……。

 その温かさが心地良いと思う反面、彼の優しさに甘えてしまった自分が情けなく思う。相反した感情が抑えられなくて、また涙が溢れてきてしまった。彼はそんな僕に対し自らの体を貸し、思いっきり泣くようにと勧めてきた。彼の厚意に甘えて、僕は彼の体に顔をうずめて思いっきり涙を流した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 しばらく泣いていた後、彼は唐突に何かを持ってきて、それを僕に見せてきた。

 

「ん? これって……タブレット? これがどうしたの?」

 

 それはいかにも古そうなタブレット機器だった。おそらくさっきのレユニオンが持っていたものなのだろう。所々傷があるが使うには問題ない状態だった。彼はそれを嬉しそうに見せびらかしていたが、何故そんなに喜んでいるのか僕には理解出来なかった。しかしその後の彼の行動で、僕の考えは一瞬で逆転した。

 

 彼が持っていたタブレットの画面が突然動き出し、レポートとかで使う文章作成のソフトを起動させた。そして驚くことに、タブレットの画面内に文字が自動で入力されていった。よく見ると彼の体の一部が機器の接続口に差し込んでいて、それでタブレットを操作していると分かった。

 でも確か、このタブレットの機種には古い型だけど、パスワード機能と強力なファイアウォールシステムが搭載されていることで有名だと聞いたことがある。本来それを解除しないと使えないはずなのに、彼は平然とそれを使っている。ということは彼は短時間でこのタブレットをハッキングして使えるようにした事実が浮かび上がる。

 

 未知数な彼の能力に驚く僕を余所に、彼は画面に打ち込まれた文章を見せてきた。それはこんなことが書かれていた。

 

『文字が読めますか?』

 

 書かれていた文章にはそんなこと書かれていた。僕は驚きながらも彼に読めることを伝えた。

 するとまた文章が書き込まれた。

 

 

『これでお話ができるよ』

 

 こんな予想もできない結果に僕は愕然としてしまった。彼は僕たちとの対話を諦めていなかったのだ。彼が文章作成ソフトを示したのは、彼は言葉を自分の思い通りに発することできないこと。そしてあの問いかけは僕たちに影響が及ぶことを配慮してこの手段を選んだんだろう。

 

 でも僕はそんな彼の配慮よりも、彼と会話できることに嬉しく思い、思わず大喜びをした。そんな僕の様子に彼は驚くも、同じように喜んでいるように感じられた。

 

 

 喜び終えた僕たちと彼は、互いを理解するために話をした。と言っても話のほとんどが、彼の質問を僕が答えただけだった。なんでも彼はいつの間にかここに居たらしい。そして人間だったけど、何故かこの姿、彼曰くフェストゥムという存在になっていた。突然の状況に困惑し、彷徨っていたところ僕たちと出会った。

 彼はなかなか目まぐるしい出来事にあっていると僕は思いつつも、次の言葉には流石に僕も耳を疑った。それは彼がこの世界の知識や常識を全く知らないとのこと。源石や鉱石病はおろか、僕のように狼の耳や尻尾を持った人間なんて見たことなく、せいぜい空想上の人物という認識が普通とのこと。

 

 そんな話を聞いて、ほっとけない僕は彼にこの世界の知識を教えることにした。彼は真面目に、僕の話を一言も逃さないかのように聞き入っていた。これで彼に対する罪滅ぼしになるとは思っていないが、彼にとっては役に立つ情報らしく、情報を提供してくれた僕たちに誠意を込めて感謝していた。それと彼の話し方ってなんか独特でかつ、意外とユーモアがあって話が弾んだのもコミュニケーションが円滑に進んだ大きな要因だと思う。

 そんなことがありながらも、引き続き僕は彼に様々なことを教えた。しかし、この後後悔するようなことが起きるとは、この時の僕は想定していなかった。

 

 

 彼に源石と鉱石病の関係を教えた時、急に彼の様子がおかしくなった。まるで気づいてはいけない真実を気づいてしまったかのように、彼はその場に立ちすくんでいた。様子がおかしいことに気づいた僕は彼に声を掛けた。すると彼はタブレットをすぐさま見せてきた。書かれていた内容にはこんなことが書いてあった。

 

『すいませんモフモフさせてください! 何でもしますから!』

 

 ……えっ!? モフモフしたいって、もしかして僕の尻尾のことを指しているの!!? 

 

 

 唐突な彼の爆弾発言に僕はうろたえながら自分の尻尾を見る。自慢じゃないけど、僕の尻尾は他のループス族と比較してとても巨大で、ふわふわな毛に覆われている。それは一種のチャームポイントとして自覚しているし、ロドスでも心を許した相手には触らせたりしている。正直な所、彼に尻尾をモフモフされるのは別に構わない。でもあまりにも唐突すぎて心の準備が出来ていないというか、恥ずかしいというか……。

 恥ずかしさでモジモジとしていると、彼は有無を言わさずいきなり尻尾を触って来た。

 

「えっ…………ひゃあん!!?!??」

 

 彼がいきなり尻尾を触ってきたことで僕は短い悲鳴を上げてしまう。彼の手はいつの間にか触手状に変化させ、僕の尻尾に絡みつく。しかしその力は体全体に縛られた時のような強さではなく、まるで壊れ物を扱うかのような繊細な力加減で、尻尾の毛の間を丁寧に(まさぐ)っていた。

 

「あっ……んんっ……ふぁっ!」

 

 彼の繊細な攻めに思わず色っぽい声を上げてしまう。尻尾を雑に扱わず、気持ちいい所を的確な力加減で刺激してくる。そんな攻めを受け続ければ当然、全身が脱力し、そのまま地に臥せってしまうのは目に見えた。攻めに耐えかねてそのまま地に臥せてしまう次の瞬間、脱力した僕に彼が優しく体制を整えてくれた。破廉恥なことをしているのに心遣いが出来る優しさは変わらない。ここまで来ると怒ればいいのかどうかわからなくなってくる。

 

「そこっ……待っ……ひゃん!!」

 

 彼が僕の尻尾をモフモフしていると、尻尾から毛が抜けるのが見えた。抜け毛に気づいた彼はその毛をもったいないと言わんばかりにすぐさまキャッチし、体に取り込んでいった。これには流石の僕もドン引きしてた。だけど、この行為を見たおかげで、今の彼が正常な判断で動いていないことが分かった。まるで何かで狂っているかのように感じられた。

 僕がこの後どうしようかと考えていると、彼は手の一部を櫛状に変化させた。変化させた櫛を見て、次行われることが容易に想像できた。

 

 

 このままではマズイ。でも先ほどの快感が体中に走るせいで体が上手く動かない。だけどこの状況打開するには、気を確かにして耐えなきゃいけない。幸い、次の行動はわかっているから強い意志で意識を保てば問題ない筈だ。ブラッシングに僕は負けない! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 1.14分後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「~~~~~~~~~///////」

 

 ブラッシングには勝てなかったよ……。

 

 ってか何でこんなに上手いの!? とっても気持ちいいし、引っ掛かりによる痛みがほとんど無く毛が梳かされていく。次第に僕の尻尾の毛艶が生命が吹き込まれたかのように輝きを取り戻し、毛の膨らみが増していった。普段僕がやるのとは大違いだ! 

 僕は彼のブラッシング技術の高さに驚くも、現状の打破に頭を悩ませた。このままではいけない、彼のブラッシングによる魔の手から戻れなくなってしまうと。ブラッシングに悶えてながらも、何か解決策が無いかと周りを見渡す。

 

 

 そしたらグレープさんがこの場から逃げようとするのを見えた。

 

 

 

 

 ちょっと!? 僕を置いてどこに行く気なのー! グレープさんの裏切り者ー! 

 

 

 

 

 ……あっ、捕まった。グレープさんは抵抗するけど、抵抗空しく彼にモフモフされてしまった。パートナーである僕を置いて逃げ出したんだからいい気味だと思う。

 

 

 

 しばらくすると堪能したのか僕はブラッシングから解放された。快感で動けない体を必死に動かしながら彼の方を見ると、彼の体からただならぬオーラが見えてくる。まるでさっきまではお遊び、ここからはクライマックスだと言わんばかりな雰囲気を醸し出している。

 

 

 

 僕、生きて帰れるかなぁ…………。

 

 

 

 もはや諦めに近い境地で、僕は彼のモフモフ行為を抵抗せず、受け入れることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 も、もうだめ……、腰が……。

 

 いつの間にか、僕たちは彼のモフモフ行為から開放されていた。彼にモフモフされた僕とグレープさんは、全身が快感に包まれ、体が動けなくなっていた。きっと、今の僕は他の人には見せられないような蕩けた顔をしているに違いない。あともうちょっとこれが続いていれば、僕はこの快感から戻れなくなるほど嵌りかけるところだった。

 

 

 荒い呼吸を整えながら、僕はふと彼の方を見やると、彼は僕たちの姿に驚いた様子でその場に立ち尽くしていた。やっぱりあれは彼の意思でやったわけじゃなさそうだ。その証拠に彼はすごく慌てふためいた様子でおろおろとたじろいでいる。こんな彼の姿を見ていると本当に彼が人間臭く感じ、ある種の親近感が芽生えてくる。

 

 

 

 

 慌てふためく彼を見ていたら毒気が抜けてくる。それも彼の魅力なのだろう。我ながらおかしなことを考えてる途中、彼は僕にタブレットを見せてきた。

 

 

『すいません許してください何でもしますから!』

 

 

 その言葉に僕はすぐさま彼を狙いすますように目を向けていた。

 

 

 

「……ふ~ん? 今何でもするって言ったよね」

 

 

 

 この時の僕はとても悪い顔をしていたと思う。でも彼がこんなことを言うんなら、僕もつい意地悪したくなるじゃないか。それに彼は律儀に約束を守ってくれそうだから存分にからかい甲斐がありそう。

 

 

 そんな黒い考えをしながら先ほどの仕返しとして、僕は彼に意地悪な提案を提示した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次回予告

 

 

 すれ違いが解けてプロヴァンスからこの世界のことについて学んだフェストゥム。しかしある事実によって起きた発狂ロールプレイからか、不幸にも彼女たちをモフモフしてしまい見せられないよ! 状態にしてしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 貞操を奪ってしまったこと(※勘違い)の責任を感じたフェストゥムに対し、天災トランスポーター、プロヴァンスに言い渡された示談の条件とは……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあまず、君の名前を教えてくれるかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次回、なんでフェストゥムはテラにいるんですか? 第5話、証明~Your Name~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あなたは、そこにいますか? 

 

 




フェストゥム「(自己紹介を)やれば許して頂けるんですか?」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。