勇者違いの転生記 2話
どうぞお楽しみください。
気がつくと俺は謎の建物にいた。
まわりを見渡すとなにやらほこらみたいな雰囲気だ。
「もしかして本当に旅のとびらってやつだったのか?」
我ながらよく分からないものに飛び込んだことが凄いと思った。
とりあえず近くに町がないか探そう。
〜~〜~〜~〜~
〈ロマリア領〉
ここの魔物はいざないの洞窟よりも強く、少々手こずった。しかし、勇者の力があればなんのこれしきと言わんばかりに倒していった。
「城が見えるな。あれが噂に聞くロマリアか?」
城を気にしていた俺は近くのキャタピラーに気づかず、不意打ちを受けてしまった。
落ち着いて距離をとり、体制を整える。
「ギラ!」
最近覚えた閃光魔法だ。さぁどうだ?
キャタピラー「シャァァァ!」
効いてはいるが致命傷ではないか。なら…
「ギラ!」
もう1発お見舞いしてやる。それだけのことだ。
キャタピラー「アアアァァ……」バタッ
どうやらやれたようだ。この辺りで1番強いかもしれん。ロマリアについたら武器を買おう。銅の剣じゃ心もとない。
俺は、ロマリアへと進んでいった。
〜~〜~〜~〜~
〈ロマリア城下町〉
あの建物を出た時は昼前だったのだが、今はもう夕方だ。王様への謁見は明日にするとして今晩の宿を探すことにしよう。
あそこが良さそうだな
「おっちゃん、ここいくら?」
宿屋の店主「1人なら3ゴールドだよ。広い部屋がいいなら4ゴールドになるけどね。」
「いや、広くなくていいな。はい、3ゴールド。」
宿屋の店主「あいよ。ごゆっくり。」
俺は、3ゴールドを支払い部屋に向かった。部屋は、ベットとある程度の広さがあった。
疲れていた俺は、ベッドに横たわるとすぐに寝てしまった。
次の日、目が覚めると心地のいい日が入ってきた。
今日は新しい武器を購入しよう。1000ゴールド持っていれば、ある程度はいいものが買えるだろう。
早速武器屋が見えてきた。
「どの武器にしようかなー」ワクワク
武器屋「いらっしゃい!どの武器にするかい?」
「そうだな、この店で一番の武器はなんだ?」
武器屋「その身なり…あんた、勇者だろ?」
「えぇ、まぁ一応。勇者です。」
武器屋「それなら、これなんてどうだ?うちの店に1本しかないはがねのつるぎだ。少々値がはるが、必ず冒険に役立つはずだぜ!」
「おいくらでしょうか?」
武器屋「本来なら1500…2000ゴールドはいきたいが、魔王を倒すっていう勇者様だ。特別に1000ゴールドでどうだ?」
正直ぎりぎりである。だが、銅の剣しか持っていない俺にとってはめちゃくちゃ欲しいつるぎだ。
「買います。」
武器屋「あいよ。そのどうのつるぎはこっちで買い取るかい?」
「お願いします。」
武器屋「わかった。」
銅の剣と引き換えに75ゴールドを手に入れた俺は、薬草を買いに道具屋へと向かった。
道具屋「いらっしゃい。なにを買うかい?」
「薬草を5つ。」
道具屋「おっ、薬草かい。5つなら40ゴールドだよ。」
40ゴールドを置き、今日はなにをするか考える。新しい武器も手に入ったし、ここは一つ、勇者らしいことでもするかなぁ。
どうしようかなぁ。ハハッ
道具屋「……い、おーい」
「ん…あぁすみません。ぼーっとしてました。」
道具屋「何考えてたんだ?まぁいいや。ほれ、薬草だ。」
「ありがとうございます。」
道具屋「また来てくれよな!」
さて、勇者らしいことといえば謁見です。そう、謁見です。ロマリアの国王様にご挨拶に行こうと思います。
アリアハン王以外の国王にお会いするのは初めてだからなんだか緊張しちゃうなぁ。
笑みがこぼれそうになったが、落ち着いて城へと向かった。
〈ロマリア城前〉
よし、ついた。さぁ謁見…
門番「すまないが本日はもう城へは入れない。また明日来てくれ。」
えっ…まじ…?
俺、宿屋で熟睡しちゃった?
あっ、よく見たら夕方だ…
新ジャンルとしていけるかな、寝坊系主人公。