聖闘士星矢vs幽遊白書~Legend of Soldiers   作:シャンディ

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第10話 軟体術vs触手

SIDE北神

 

先鋒の赤帽子に勝った私の次の相手は次鋒の長(ちょう)。

海外の都市伝説に登場するスレンダーマンのモデルとなった妖怪だ。

背が高く極度に痩せていて、異様なまでに長い手足を持った無貌の男で黒いスーツと白いワイシャツを着ている。

顔は麺棒のように白く塗り潰されていて、まるでのっぺらぼうのよう。

 

それにしても都市伝説チームは一切喋らないのが不気味だ……。

喋らずに戦う奴以外はこちらをジーッと凝視している……そこからは威厳を……感じないか。

 

【それでは北神選手対長選手、試合開始!!】

 

長の身長は3メートルはあり、異常な程、手足が長い……と言う事は私と同じタイプの妖怪だろう。

あの長い、手足を使って攻撃して来るに違いない。

だが俺の予想は見当違いだった……長は手足ではなく、背中から生えている触手で攻撃してきたのだった。

 

「むむっ!?」

 

凄い勢いで迫る触手……慌てて避けると、顔面に衝撃が走る……避けた先に長がいて、パンチされたのだ。

急すぎてさすがに回避するのは不可能だった。

 

【長選手、得意の瞬間移動、スレンダーウォーキングで北神選手に渾身の一撃を浴びせました!】

 

「ス、スレンダーウォーキング!?」

 

しゅ、瞬間移動を使うなんて聞いてなかった……角度があり、尚且つ威力もある。

私はリングのギリギリまで吹っ飛ばされてしまった。

 

「北神、言い忘れてたけどそいつテレポーテーション使うから覚えといて」

 

「幽助さん、戦いが始まってから言わないでくださいよ!」

 

自分のミスを笑って誤魔化している…幽助さんを見てため息をついた。

相手がA級妖怪だったからまだ軽傷で済んだもののあれがS級妖怪のパンチだったらと思うとゾッとする。

 

所詮は格下の敵……勝てない事もないが少々、リスクのある戦いになりそうだ。

まぁ私の試合は一応、次鋒までだし多少のダメージはいいか……。

 

まずは長の瞬間移動が厄介なのでそれを封じる事が先決。

それさえ封じれば、なんとかなる。

そして気づいたことが一つ……瞬間移動はどうやら触手で攻撃する時にはできないらしい。

ならば、触手を伸ばした時がチャンスだ……長は私が触手で避ける事が精一杯だと思っているはず。

ならば触手をわざと放たせて、その前に潰す。

 

そしてその時が遂に来た。

 

触手が来る前に長い手足を活かして、長を拘束する。

これではテレポーテーションしたくとも、私の身体から発する妖気に遮られてできないはず。

 

「電光王散破弾!!」

 

電光王散破弾……妖気の弾を両手から無数に放出して攻撃をする技。

そこまで威力は高くないのだが、格下の相手ならば葬る事は可能だ。

それに相手を拘束して、超至近距離から放っているのでA級妖怪の長をノックアウトさせるのには丁度良い技だろう。

 

電光王散破弾を放ち、命中すると俺は拘束していた長から手と足を離す。

 

そのまま長の身体から白い煙が上がっていて、実況兼審判の小兎がカウントを取る。

 

【10カウント!この試合、北神選手の勝利です!】

 

私はため息を吐いて、リングの上から降りると幽助さんと飛影が出迎えてくれた。

 

「よくやったぜ北神!」

 

「やっと終わったか……雑魚相手に随分時間をかけたな」

 

これで一応、私の出番は終わりと言う事だ……少なくともこの試合は。

後は飛影と幽助さんがなんとかしてくれるはず……特に飛影は試合が待ちきれないようだ。

全身からメラメラと炎のような妖気を発生させて、次の対戦相手を待っている。

 

ここからは飛影の戦いぶりをじっくりと見学させてもらいましょう。

 

 

 

 

SIDEシャイナ

 

私と魔鈴は魔界へと足を運んでいた。

獅子座の黄金聖闘士であるシャインに魔界へ行ってヤシャたちと合流しろと言われたからだ。

それに聞くところによると星矢たちがアテナと瞬を取り戻す為に戦っているらしいではないか。

私と魔鈴はそれを聞いて、急いで魔界へ飛んで来たのだ。

 

「よく来ましたね。魔鈴、シャイナ」

 

私たちにヤシャが声をかけるが耳にまったく入ってこなかった。

早く星矢たちの元に駆けつけて一緒に戦いたいと思っていたからだ。

 

「じゃあ私と魔鈴は星矢たちの加勢にいくよ」

 

星矢たちの応援に向かおうとする私の手をヤシャが掴んだ。

 

「なりません」

 

「どうして!?」

 

「シャイナの言う通りだ。この大会は5人制のはず……私とシャイナが加勢にいってなにが悪い?」

 

「貴方たちにはやってもらいたい事がるからです」

 

私と魔鈴は顔を見合わせ、首を傾げた。

 

「実は地獄の神であるタルタロスが復活しかけています」

 

「しかしタルタロスはアテナによって封印されているはず」

 

タルタロスと言えば、冥王ハーデスが拠点としていた冥界よりもさらに下方、にある地獄に君臨していた神。

数いる神々の中でも最も邪悪で魔鈴が言うとおり、神話の時代にアテナに封印されていたと聞いたのだが……。

 

「アテナの封印は弱まっています……解けるのは時間の問題でしょう」

 

「私たちになにをしろって言うんだい?」

 

「タルタロスを復活させようとしている闇闘士の者がこの近くにいるはずです。少なくともこの島のどこかにいるでしょう……ベルと共にその闇闘士を捜してほしいのです。もし星矢たちに万が一の事が起きれば、このヤシャが戦います」

 

確かに今、タルタロスが復活すれば、人手不足の我々では勝てるかどうか……。

私と魔鈴は星矢たちに加勢したい気持ちを抑え、闘技場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

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