聖闘士星矢vs幽遊白書~Legend of Soldiers 作:シャンディ
SIDE幻海
今日はいよいよ、暗黒武術会の準決勝、決勝が行われる日……今日の第一試合は聖闘士チーム対風使いの陣チームだ。
そして第二試合目に私のチームと浦飯チームの試合となっている。
それにしても聖闘士チームと風使いチームの試合は中々に興味深い……勝つのは聖闘士チームだろうと予想。
理由は二つ……まず酎、鈴駒と言った実力者たちが離脱した事。
もう一つには陣のチームには穴がいる……美しき魔闘家鈴木だ。
この前の試合は運よく、一番弱い奴と戦ったから生き残ったようなもので聖闘士チームの誰にも勝てないだろう。
S級妖怪までに成長したのは立派だが、如何せん性格に問題がある。
修業を通じて、真面目になったと思っていたが、調子に乗ってすぐにあのふざけた性格に戻ってしまった。
そもそもピエロと言う格好が既にナメている……おそらく今の鈴木はA級程度の実力だろう。
しかも初戦から鈴木……相手は紫龍と言う聖闘士。
鈴木ではまず勝てない……氷河が蛙男から浴びた毒はどんなに回復力が高かろうと、1日では抜けきらないはず。
万全ではない氷河にならもしかしたら勝てるかと思ったが、1日休んでコンディションがばっちりな紫龍に勝てるわけがない。
「私の名は美しき魔闘家鈴木!」
「魔闘家鈴木か俺の……」
「どう言うつもりだ?」
鈴木の投げたトランプのカードが紫龍の右頬を霞め、切り傷ができる。
「鈴木の前に美しいをつけろ!」
これには私だけではなく、観客全員からもため息が漏れる……私の元で修業した奴かと思うと呆れる。
【魔闘……あっ!美しい魔闘家鈴木選手、試合が始まっていない時に攻撃は禁じられています!】
「少なくとも試合が始まってすらいないのに不意にトランプを投げつけるのは美しいとは思えんがな」
「黙れ!」
鈴木は再び、トランプを投げつけるが紫龍に簡単にキャッチされる。
「鈴木、貴様に美しいと言う言葉は似合わん。美しい戦い方を……武人としての戦い方をこのドラゴン紫龍が教えてやろう!」
【もぉう!試合開始!】
「爆肉鋼体!」
どんどんと鈴木の身体が筋肉ムキムキになっていくが、正直、見かけと力が少し強くなるだけの技だ。
そしてボディービルダーのように紫龍に見せつけては大声で笑っている。
なにがおかしいのかまったく分からないのだが……。
「私は伝説になるのだぁぁぁぁぁ!!」
紫龍にパンチするが、あっさりと盾で阻まれ、手をおさえて悶える。
「骨が折れた……なんだその盾は!?」
「ドラゴンの盾は88星座の中でも最も強固な盾なのだ」
「なら、その盾を破壊してやる!レインボーサイクロン・エクストラフラッシュ!!」
波長を変えた妖気を七つ同時に放出する鈴木の必殺技。
修業をし真面目でS級までに成長した時の威力は最早なく、見かけ倒しの頃に戻っている。
「な、な、な、な、なにぃぃぃぃ!?私のレインボーサイクロン・エクストラフラッシュを素手で受け止めただと!?」
【紫龍選手、魔……いえ美しき魔闘家鈴木選手の必殺技を素手で受け止めました!これにはさすがの美しき魔闘家選手も動揺を隠せないか!?】
紫龍がその妖気を右手で握る潰すように、技を受け止め、消滅させると鈴木は劇画のようなタッチになりその場に固まる。
ちょっと動揺するとすぐこれだ……。
「鈴木とやら……悪いが、お前の技はドラゴンの盾を使うまでもなかったようだ」
すぐさま容赦のない紫龍の拳が腹部を直撃し、鈴木は空中でくの字になり、ダウンする。
【紫龍選手の、鋭いパンチが美しき魔闘家鈴木選手にもろに直撃!】
「や、やるな……だが、その程度ではまだまだだ!……ってえぇぇぇぇぇぇぇ!?」
「廬山……龍飛翔!!」
紫龍は龍の闘気を全身に纏い、鈴木に突進する……なんと言う技だ……鈴木の技の威力とは段違いだ。
鈴木程度がまともに喰らえば、ひとたまりもない。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!龍が飛んでくるぅぅぅぅぅぅぅ!!」
背を向けて逃げ出す鈴木だが、無駄な抵抗だった。
紫龍の技が背中にヒットし、勢いそのままにリングから何十メートルも先のフェンスに激突。
威力は凄まじく、フェンスに穴が開く程……数分後にフラフラとしながら鈴木は出てくるのだが、そのまま力尽きてダウン。
【美しき魔闘家鈴木選手、戦闘不能続行として紫龍選手の勝利!!】
その戦いぶりにはさすがに会場中からため息が漏れた……このような醜態を晒すとは……これを教訓に鈴木が再び真面目な性格に戻る事を祈ろう。
SIDEシャイナ
あれから島の殆どを捜しつくしたが、結局、指示を出してると思われる闇闘士は見つかっていない。
現れるのは雑兵だけ……さすがに打つ手なしと言ったところだ。
「魔鈴、本当にこの島のどこかに指示を出してる奴がいると思うか?」
「今は黙って捜すしかないだろう」
それはその通りなのだが、闇雲に捜しまわっていても意味がないように思えるが……。
「そうかい……じゃあ私は一旦会場に戻って星矢たちの様子を見てくるよ」
闇闘士の事はもちろんだが、星矢たちの様子も気になる……。
魔鈴はもう少し調べてから戻ると言うので、私は闘技場へと戻る事にする。
会場に戻ると、氷河と凍矢の試合が始まっていた。
その試合をヤシャと一人の女が立見席で凝視していた。
「ヤシャ、戻ったよ」
ヤシャとその女がこちらを振り返るが、その女の凄まじい巨大なオーラに鳥肌が立った。
この女、白銀聖闘士の私がまともに戦っても敵わない……そんな恐怖をおぼえた。
「シャイナ、紹介します。こちらは私の古い知り合いで躯」
「躯だ」
「蛇遣い座・オピュクスのシャイナだ……ヤシャが言うような奴は隅から隅まで捜したけど見当たらなかったよ」
「そうですか……魔鈴はどうしました?」
「魔鈴はもう少し捜すってさ……ところで星矢たちはどうなってる?」
それが知りたい……だから私は戻って来た。
「星矢チームが先勝しましたよ……1回戦の相手が残念な奴でしてね。今は氷河が戦ってますが厳しいですね……」
ヤシャの言う通り、氷河の動きにいつものキレがない。
小宇宙も弱まっている……どこか怪我をしているのだろうか……。
「氷河の動きおかしいねぇ……」
「氷河は昨日の試合で毒を浴びたのです……その影響でしょう」
「でも昨日だろ!?氷河程の小宇宙を持っているなら毒ぐらい……」
躯が私に向かって口を開く。
「あれは魔界の毒だ。どんなにタフな奴でも完全に抜けきるのには最低3日はかかるはず……」
だが氷河ならきっとやってくれるだろう……星矢、氷河、紫龍は何度も奇跡を起こしてきたのだから。