聖闘士星矢vs幽遊白書~Legend of Soldiers   作:シャンディ

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第18話 飛影、奮闘!魔界の黒龍と百龍の牙!

SIDE飛影

 

こちらの先鋒だった北神を破った相手、ドラゴン紫龍……どれ程の強さなのか……腕が鳴る。

北神は破れたとは言え、S級妖怪であの雷禅の国家の№2だ……人間の中には俺がまだ見ぬ強敵がいたと言う事か……。

 

【聖闘士チームと浦飯チームの第二回戦を開始したいと思います!】

 

睨み合う俺と紫龍……スピードは僅かながら、俺の方が上だ。

さて……どう攻めるか……魔界の力で剣の切れ味が上がっているとは言え、左腕についている盾は鉄壁で壊せるどころか、カウンターを喰らいかねない。

それに紫龍の打撃系の技はかなりの威力だ……だったらその打撃技を生み出す右腕を使えなくしてしまえば、かなり有利になる。

 

スピードは俺の方が上……俺が紫龍の右半身を狙えば、盾でガードする暇などなく、反射的に右手を使うはずだ。

 

俺は鞘を抜刀すると、得意のスピードを活かして、一瞬のうちに紫龍の目の前まで移動する。

 

さすがにスピードが予想以上だったのか、目を見開かせ、驚愕している。

 

今ならば……紫龍の右半身を狙い、剣を振り下ろすが、なにか硬いものに弾かれた。

 

そんなはずはない……盾は使ってなく、右手で紫龍はガードしたはずだが……。

 

「俺の剣を弾き返しただと!?」

 

「驚いたか?俺は小宇宙を高める事によって、右腕を聖剣エクスカリバーに変貌させる事ができるのだ。それは、かつて戦った山羊座の黄金聖闘士・シュラの残した遺産」

 

そして俺は見た……紫龍の右腕に聖剣エクスカリバーの残像がオーバーラップするのを……。

 

「聖剣だと?……フザけやがって」

 

「ならばフザけているかどうか、その身で確かめるがいい。唸れ、聖剣エクスカリバー!!」

 

紫龍が右腕を振り下ろすと、凄まじい拳圧が俺の方に向かってくる。

 

なんとか真横に飛び、回避した俺だったが、髪の毛数本がパラパラと地面に落ちた。

もし当たっていれば、真っ二つだったと言う事か……。

 

「よくぞエクスカリバーを躱したな。さすがに決勝戦まで残る事はある」

 

「そんな煽てはいらん……」

 

集中すれば、エクスカリバーを躱す事は可能だ……しかしそれは相手も同じく左腕の盾と右腕のエクスカリバーのコンボは厄介だ。

このままでは決定打がなく……いたずらに時間だけが過ぎていく。

 

やはり紫龍を倒すにはあの技しかないようだ……魔界の黒龍を召喚する最大にして最強の俺の必殺技だ。

 

「どうする飛影とやら。俺たちの実力は拮抗しているようだが?」

 

紫龍は俺に必殺技を出す様に仕向けている……だったら望み通り、放ってやる……。

 

「ならば、最大の必殺技で紫龍!貴様を倒す!」

 

「そうか……お前がその気なら、こちらも我が師、童虎より授かりし最強の奥義で対抗させてもらおう!」

 

最強の奥義と言う事は北神を倒した時の技である廬山百龍覇を放つと言う事か……二つの大きな力がぶつかればどちらが勝つのか予想は不可能。

だが、勝つにせよ、負けるにせよここまで戦いを楽しいと思ったのはいつぶりだろうか……。

 

「邪王炎殺……黒龍波!!」

 

「見よ!百龍の牙を! 廬山!……百龍覇!!」

 

俺の手から放たれる黒龍と紫龍の両手から放たれる無数の青龍が中間地点で激突。

威力は僅かながら俺の黒龍波の方が上。

黒龍が青龍をゆっくりとだが、確実に押し返していく。

 

【これは凄まじい龍のぶつかり合いです!若干、飛影選手の黒龍波が押しているか!?】

 

これなら勝てる!……しかし気を抜けば、逆にこちらがやられてしまう程の威力だ。

本来なら互角の威力…だが、紫龍は北神戦で一度使用している為、疲労が見えている。

それが勝敗を分けたのだ。

 

もう少しだ……もう少しで紫龍に黒龍が直撃する。

 

「紫龍、躱せ!!このままだとまともに技を浴びてしまうぞ!?」

 

星矢と言う奴の忠告も聞かず、百龍覇を諦めずに放ち続けている。

俺にはこの紫龍と言う奴の気持ちがよく分かる……俺がもし同じ立場であったとしても、黒龍波を放ち続けていただろう……。

 

「バカめ!自ら死を選ぶとはなぁ!!」

 

俺も口ではそう言いつつも、紫龍と言う男を殺したくはなかった……こいつは根っからの武人といった男だ。

昔の俺なら躊躇わず、そんな事考えはしなかっただろうが、幽助たちと出会い、純粋に戦いを楽しむようになった。

 

このまま百龍波を放ち続ければ、百龍波の威力を吸収した黒龍波が紫龍に直撃……まともに身体に浴びれば、いくら頑丈な鎧を纏っているとはいえ、ただではすまないはずだ。

 

その後、遂に黒龍が百龍を完全に押し返し、爆発し黒煙が立ち込める。

 

【黒龍が百龍に打ち勝ちました!これではさすがに紫龍選手も無事ではすまないでしょう!】

 

煙が消えていく……リング外でうつ伏せに倒れている紫龍の姿があった。

 

鎧はボロボロで盾が木端微塵に砕け散っている。

きっと当たる瞬間に盾を使って、その身を守ったのだろう。

 

【2回戦は飛影選手の勝利です!】

 

「盾で消滅は回避したか……さぁ星矢とやら、戦えるのは貴様一人だ!」

 

紫龍は意識がなく、氷河はまともに戦える状況ではなく、残っているのは大将の星矢のみ。

 

「いいだろう……勝負してやろう!」

 

リングに上がろうとする星矢を氷河が肩に手を置き、制止する。

 

「待て星矢……俺が戦う……」

 

「氷河!?ダメだ、その体では!」

 

「冷静になれ星矢……敵の大将の実力はお前と千日戦争になりかねん……ここでお前に力を消費させるわけにはいかない。大丈夫だ……後一人くらいならなんとか戦える」

 

「バカめ……そのボロボロの身体で俺に勝てるとで思っているのか?」

 

氷河は蛙男の毒がまだ抜けきれてないだけではなく、凍矢との戦いでエネルギーを使い果たしているはず。

今の状態では立っているのでさえ、困難なはずなのに……氷河と言う男をここまで奮い立たせるものはなんなのか……いや、氷河だけではない……聖闘士チームは死を覚悟の上で戦っている。

自分が犠牲になろうとも、なにか信念を持って戦っているように感じる……コイツらが本当に螢子と蔵馬を連れ去ったのだろうかと言う疑念を抱かずにはいられない。

 

【それでは3回戦、飛影選手対氷河選手の試合を始めます!】

 

「無駄だ……その体ではまともに動く事さえできまい。そんなに死にたいのか?」

 

「アテナの聖闘士には死を恐れるような臆病者は一人もいない!」

 

氷河が殴りかかってくるが、やはり本来のスピードもキレもない……余裕で躱せる。

 

殴りかかってきた氷河はその勢いでフラツキ転ぶ。

 

【氷河せんしゅ、フラフラです!この状態で飛影選手に勝つ事はできるのでしょうか!?】

 

「無様な奴だ……」

 

「無様で結構……どんなに無様でも俺は最後まで諦めない!」

 

「お前……クールに気取った奴かと思いきや、意外と熱い心を持っているんだな」

 

「飛影とか言ったか……それはお前も同じ事だろう」

 

「確かにそうかもしれんな」

 

「飛影……お前はなんの為に戦う?」

 

「お前には関係ない……だが、ここで負けるわけにはいかん」

 

「そうか……俺の体力、気力共に既に限界だ。これ以上、戦いを長引かせても無意味」

 

「その体では大した技は放てんはずだ。やめておけ」

 

「それでもやるしかない!……ダイヤモンド……ダァァァァァァ!ストォォォォォォォ!!」

 

氷河のダイヤモンドダストは俺の体を氷漬けにしていくが、すぐさま俺は炎の妖気を使って氷を熔かす。

 

【氷河選手、膝をついてしまいました!!】

 

俺は炎の妖気を使う妖怪……この程度の凍気では俺を氷漬けにする事は不可能だ。

 

「今度はこっちの番だ!邪王!……炎殺煉獄焦!」

 

俺は魔界の炎で拳を覆い、氷河を何度も殴りつける。

 

今の氷河なら、剣も黒龍波を使わなくてもこの程度の技で十分だ。

 

勝った……そう思い氷河に背を向けるが、背後に氷河の気配を感じる。

 

俺が振り向くと、やhり氷河はまだ立ち上がっていた……さすがの俺も呆然として少し固まってしまった。

 

「ただでは……終わらん!フリージングコフィン!!」

 

氷河は俺に向けて凍気を放つが、俺はそれを真横にジャンプし、躱した……いや躱したつもりだったが、ふと下に目を向けると鞘が凍っていた。。

 

「バカめ!最後と足掻きとやらか?……剣が凍っているだと!?」

 

氷河の狙いは俺ではなく、剣を封じる事だったのだ……なんて奴だ……。

しかも魔界の炎ですら熔かすことが困難な程の氷……俺が氷河の方を見るとそれは抜け殻。

氷河は立って、技を放った状態で気絶していたのだ。

 

【こ、これは……氷河選手、戦闘不能と見なし、飛影選手の勝利です!!】

 

その時、鳥の鳴き声のような甲高い音が聞こえたと思ったら、会場のフェンスが炎に包まれ……怖ろしい程、攻撃的なオーラを感じる。

 

「なんだ、この妖気にも似た攻撃的なオーラは!?」

 

その炎の中から悠然と歩いてくる男がいた……紫龍や氷河以上の殺気を含み、こちらに向かってくる。

まさか聖闘士チームにはまだ戦える奴が残っていたのか……しかも一番、強い奴が……。

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