聖闘士星矢vs幽遊白書~Legend of Soldiers   作:シャンディ

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第9話 奥の手!?北神の本気!

SIDE北神

 

私は赤帽子に苦戦していた……。

 

おそらく赤帽子の実力はS級に限りなく近いA級だろう……私はS級妖怪なので本来ならなんとか勝てるはずなのだが、腹が減って力が出ない。

魔界の王が煙鬼さんになってから一度も食事をしていない……人間を食べる事は煙鬼さんの「人間界に迷惑をかけない」と言う公約に反してしまうからだ。

 

ただし奥の手はある……それは最近、躯が開発した人間の魂に限りなく似せたエネルギー球をカプセル状にしたもの。

人間界で言う栄養ドリンクのようなもので、一度飲めば数日は満腹状態でいられると言う代物だ。

 

ただし開発途上で副作用がある……それは効果がきれた後、3日間は全身に地獄のような激痛が発声する。

霊力や妖力が弱い妖怪が使えば、あまりの痛さに死んでしまう程、激しい副作用を伴うので、使うのは万が一の時の為と決めていたのだが、勝つには使うしかない。

 

私は再び、赤帽子の杖で殴られてうつ伏せに倒れたが、その時を待っていた。

素早く懐から取り出したカプセルを飲み込む……まさしく人間の味がする……それもまさしく極上。

 

力が戻って来た……これなら大抵の妖怪には勝てるはず。

 

うつ伏せのまま、えび反りの体勢から両足を伸ばし、赤帽子の顔面にキック。

 

赤帽子は蹴られた反動でゴロゴロと転がり、リング外に落ちる。

 

【防戦一方だった北神選手、ついに反撃開始です!】

 

カプセルの効果は抜群で力が戻っている……数秒後、赤帽子はピョコッとジャンプしリングに上がって来て、私に攻撃を仕掛けた。

 

「北神!!」

 

幽助さんが私の身を案じてくれているが、心配いらない。

今まで見切れなかった赤帽子の攻撃が遅く感じるからだ。

赤帽子の攻撃を躱し、再び赤帽子の顔に蹴りをいれる。

 

明らかに赤帽子はダメージを受けている……どうやら攻撃力も霊力も元に戻っているようだ。

これなら絶対に幽助さんたちの足を引っ張ることはない。

 

私は勝負に出た……一気に決める。

 

赤帽子の全身を柔軟な身体を紐のように使って締め上げる。

 

赤帽子がどんなに足掻いたところで、私の身体から逃げる事はできない。

息はできず、関節技も仕掛けているので赤帽子は悶え、のたうちまわっている。

 

【北神選手、一気に形勢逆点です!!さぁ赤帽子選手は耐えきれるのでしょうか!?】

 

無理だ……一度、俺の軟体術にかかってしまえば、赤帽子にもう勝ち目はない。

 

そして俺はさらに強く、キツく締め上げる……その数秒後、赤帽子の妖気が感じられなくなった……意識がなくなったのである。

 

【赤帽子選手、戦闘不能として北神選手の勝利です!】

 

「やるじゃねぇか北神!そんなにつえーなら最初から本気出しとけよな!心配して損したぜ」

 

はしゃぐ幽助さんに私は微笑で返した……魔界でも最強と言われた雷禅様の№2として、この大会は負けるわけにはいかない。

 

電光王散破弾

 

 

SIDE桑原

 

ぼたんの奴によれば、浦飯は螢子ちゃんと蔵馬を取り返す為に暗黒武術会に参加しているらしい……。

不意を突かれたとは言え、螢子ちゃんをさらわれたのは俺の責任でもある……だから浦飯が戦っているのに、病院のベッドで大人しくしている事など俺には無理だ。

と言っても今の俺の身体では浦飯の力になる事はできないから、応援だけと言う約束で魔界に来ている。

 

「大丈夫ですか?和真さん……」

 

「あぁ……悪ぃな雪菜さん……」

 

「とんでもない……和真さんにはいつも助けられてばかりですから」

 

優しさが心に沁みる……こんな優しい雪菜さんが飛影の妹だなんて未だに信じられない。

 

「もう少しですよ……和真さん」

 

闘技場へ歩いている最中に4匹の異形の妖怪が現れる。

 

「おいおい、人間がそんなかわいこちゃん連れてるなんて許せない」

 

「かわいこちゃん、人間なんて放っておいて俺たちと遊ぼうよ」

 

「腹が空いてるから喰っちまおうぜ?」

 

「それがイイね!」

 

幽助からは悪い妖怪は殆どいなくなったとと聞いていたが、まだこんな連中がいたとは……。

それとも少なくはなったが、たまたま運悪く、遭遇してしまっただけなのか。

 

「雪菜さん、逃げてくれ」

 

なんとしてでも雪菜さんだけは逃がさないと……だが妖怪たちから守るように俺の目の前に仁王立ちした。

 

「なにをしてるんだ、雪菜さん!?」

 

「和真さんを置いて逃げる事なんでできません。死ぬ時は一緒だとこの前に言ってくれたのは嘘だったんですか?」

 

覚えていてくれたのか……それはこの前、俺が雪菜さんにプロポーズの言葉としてかけた言葉。

あっさりとスルーされたので聞こえていなかった

 

「雪菜さん……」

 

「やめてください!酷い怪我をしてるんです!」

 

情けない……本当はこの俺が雪菜さんを守ってあげるべきなのに逆に守られているなんて……。

 

「やめな!」

 

「やるのなら私たちが相手になろうか?」

 

俺と雪菜さんの背後から2人の女性が歩いてくる。

一人は茶髪でもう一人は緑色のロングヘアー……どちらも仮面を装着しており、素顔を見る事はできない。

だが、まった妖気を感じないと言う事は人間と見て間違いはなさそうだ。

 

妖怪たちの標的が俺たちからその女性たちに変る……あっと言う間に囲まれる女性たち……このままじゃ喰われてしまうと思った時だった。

 

「サンダァァ……クロウ!!」

 

「流星拳!!」

 

2人の女性は霊気に似たオーラを纏い、一瞬のうちに妖怪を粉砕……周りの妖怪たちも俺たちもなにが起こったのか分からず、唖然とし、立ち尽くしていた。

 

「あの……危ないところをどうもありがとうございました!」

 

「気にするな。通りかかったついでだ」

 

今の技、とても人間業とは思えんが……。

 

「あんたらいったい何者だ?」

 

「鷲星座・イーグルの魔鈴。私の弟子が出てるから様子を見にね」

 

「私は蛇遣い星座・オピュクスのシャイナ理由は魔鈴とほぼ同じさ」

 

弟子が出場していると言う事は幽助以外にも今回は人間が参加しているのか……魔界でも最強クラスまでに成長した幽助と飛影が負けるとも思えんが……。

 

「じゃあ私らは急ぐから」

 

「気をつけるんだよ?」

 

魔鈴とシャイナはそう言うと歩いて闘技場の方へと向かって行った。

 

「和真さん、私たちも向かいましょう」

 

俺は雪菜さんの言葉に頷くと、再び、闘技場へ向けて歩き出したのだった。

 

 

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