亦野さんが麻雀弱いわけないだろ!   作:てーやー

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一話一人視点の制約で、試合の様子を表すのが難し過ぎます。

何でこんなことしちゃったんですかね。


10翻役 亦野誠子は戻りたい

やっちゃったなあ…。

 

 

前半戦が終了して部屋に戻るが、その足取りはいつもより重い。

 

 

よりによって焼き鳥かあ…。

 

 

みんなに合わせる顔がない。特に、入部してからずっと全国大会に出るために練習していた後輩二人には。

 

 

怒ってるだろうなあ…。

 

 

正直、今まで怒られなかったのが不思議なくらいだ。点数を稼がなくても良いとはいえ、マイナスの成績を出し続けたのだ。私に実力がないことは自分が一番分かっているが、それを抜きにしてもひどすぎる。

 

 

そんな暗い気持ちのまま部屋の前に着く。すると、まだドアを開けていないにも関わらず、新子さんの怒鳴っている声が部屋の外まで響いてきた。

 

 

うわ、怖すぎるんだけど。

 

 

思わず足がすくんだ。が、アドバイスを貰えないと後半も焼き鳥になるのは見えているため、できるだけ恐怖を押さえつけてドアを開ける。ただ、怖い気持ちも残っているため気持ちゆっくりと。

 

 

「でも、…後半戦はちゃんと本気を出してくれると思います。」

 

 

と、宮永さんの声が聞こえた。声のトーンから彼女は怒ってないと分かる。それどころか三人から庇ってくれている様だ。

 

 

自分も全国に行きたいと言っていたのに、本当に優しい子だ。これなら思ったより怒られずに済みそうで___

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だって先輩は優しいから。わたしや新子さんが全国に行きたいことを知っているなら結果で示してくれるよ。」

 

 

…別の意味で帰れなくなってしまった。

 

 

 

 

 

 

結局、後半戦が開始するまでにあの部屋に入ることはできなかったが、無理やり気分を入れ替えて打牌する。この半荘で結果を残せなければ、罪悪感で後輩二人と目を見て話せなくなってしまう。

 

 

「ポン」

 

 

他の面子とは違う意味での緊張感を持ちながらも、下家から出た北を迷わず鳴く。これでとりあえず役はできたので、早く上がって焼き鳥だけでも回避を…

 

 

 

 

ん?

 

 

もしかして、今の私の自風は北ではない…?

 

 

 

 

ちょっと待って!?いやちょっと待って!?

 

 

なんでこんな間違いしてるの?!

 

 

確かに前半戦は北場にいたけれども!?

 

 

…これ以上落ち込んでも仕方ない。この形からの和了りを目指す。

 

 

ただ、客風牌を鳴いた状況で和了れる役が分からない。…とりあえず混一色にしよう。

 

 

 

 

 

 

そこから最終形を決めて数巡したものの、全然色を統一できていない。全てが裏目に出ている。このままでは危ない予感がする。

 

 

一旦この流れを変えるために、数牌は置いて揃わない字牌を捨てることにした。

 

 

まず、白を捨てる。と、同巡に風越の選手も白を捨ててきた。私と同じように、揃うかもと期待して捨てられなかったのだろう。

 

 

次に、中を捨てる。すると、今度は龍門渕の選手が合わせ打ちをしてきた。これはどうやら字牌を捨てて正解だったみたいだ。どちらかの牌を持ったままにしていたらずっと和了れなかっただろう。

 

 

そこからは流れが良い方向に向いたのか、その後はほとんど無駄なく混一色をツモることができた。

 

 

ようやく和了できたことに安心していると、下家の竹井さんが獲物を見つけた鷹のような目でこっちを見ている事に気が付いた。

 

 

 

 

…とりあえず苦笑いをしておこう。




私はだいたい一話あたり千文字ちょっとで書いているので。今回で一万文字以上は書いたことになります。


…卒論を終わらせたときよりペースが速くて戸惑ってます。
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