亦野さんが麻雀弱いわけないだろ!   作:てーやー

14 / 40
今回は県予選後の白糸台です。白糸台は咲日和で一気に好きになりました。

後、この話を書いただけで、「て」と打つと「テルー」が予測変換されるようになってしまいました。


裏日和~episode of side-A~
裏1 大星淡は肩を落とす


「ねーテルー、菫先輩まだー?」

 

 

部活の練習時間中、つい待ち切れずにボヤいてしまう。いつもなら、この時間はテルーと卓を囲んでいるのだが今日は違った。

 

 

「今日発表だったよねー?」

 

 

「…うん。」

 

 

全国大会に出る各県の代表が発表されるからだ。心なしか、テルーのお菓子を食べる手もいつもより速くなっている気がする。

 

 

私は別に、どの県からどの高校が出るか、なんていう細かいことはどうでもいい。そういう難しそうなものは全部スミレに投げておけばなんとかなる。でも、

 

 

「テルーの妹が出てるかもしれないんだよねー?」

 

 

「…うん。長野県の清澄高校。」

 

 

テルーの妹がいるかを知りたい。なんでも、その妹はテルーが一度も勝てなかった相手らしい。つまり、

 

 

「私が倒せば、私がテルーより強いっていう証明になるよね!」

 

 

そう言いながら、テルーそっくりの妹とテルーを倒してその上に乗る自分を想像する。

 

 

…想像するだけでも楽しくなってきた。

 

 

 

 

 

 

そしていつの間にか、頭の中で二人のテルーと一緒にスミレをいじめて楽しんでいると、ドアの向こうから大量の紙束を抱えたスミレとノドカがやってきた。

 

 

「ミーティング始めるぞ…って何してる?」

 

 

「ぎくっ。べ、別に菫先輩を頭の中でいじめてなんかいませんよー?」

 

 

「…淡さん。先輩には敬意を持って接しろと何回言えば分かるんですか?」

 

 

「もー、いーじゃん別にー。ノドカってば固いなー」

 

 

頭の固い二人のことは放って置く。そしてそのまま、二人が持ってきた紙束の中から長野県大会の結果を探すが、見つからない。

 

 

 

 

…もしかしてさっきまでのテルーの話は全部嘘で、長野なんていう県はない?

 

 

そう確信し、嘘つきの犯人に文句を言おうとすると、

 

 

「…咲。」

 

 

一枚の紙を見て固まっていた。…なるほどね。

 

 

高校100年生の淡ちゃんが推理するに、きっと、あの紙に長野の結果が書いてあるに違いない!

 

 

早速、後ろから用紙を覗き込む。高校名は…清澄高校!さっきテルーが言っていた学校だ!

 

 

期待が高まる。テルーの評価が本当なら、さっきまで話していた妹はそのメンバーの中でも一番強いだろう。そして、団体戦で一番強い打ち手が就くポジションは決まってる。

 

 

これは、いよいよ想像が本物に___

 

 

 

 

 

 

「…全員が落ち着いたところで、改めて各ポジションの説明をする。」

 

 

「…。」

 

 

「…まずは先鋒、」

 

 

「…。」

 

 

「…おい、何をそんなに不貞腐れてる?」

 

 

「…だって、」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんで大将に行っちゃうかなあ!?

 

 

 

 

 

 

白糸台高校

先鋒 大星淡

次鋒 弘世菫

中堅 原村和

副将 渋谷尭深

大将 宮永照




今回と次回の後書きには、白糸台と阿知賀の各メンバーポジションを選んだ順番と理由を書いておきます。


~メンバーポジション白糸台編~

①大将 宮永照
 決勝の舞台で姉妹同士の対戦を見たかったから。

②先鋒 大星淡
 先鋒か大将かは決定だったが、大将が埋まったから。後、得点調整力がないから。

③中堅 原村和
 一番の理由は次回で述べる。それ以外の理由は、オカルトメタの役割が持てるから。照のおかげで、オカルトを計算に組み込んでの和了ができるようになった。

④次鋒 弘世菫
 原作と同じ理由。先鋒で削れた相手をここで撃ち落とす。

⑤副将 渋谷尭深
 中堅だと、自分の稼ぎ以上に稼がれる可能性が高いため。また、この場所にいることで、副将にエースがいるチームへのメタ、かつ役満で確実に大将につなげる。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。