亦野さんが麻雀弱いわけないだろ! 作:てーやー
後、点数を確認して安河内さんの強さに驚いています。お姉ちゃんに隠れていただけで、さすが新道寺。後になるほど強いらしいので、中堅はもっと強いんでしょうね。
次鋒戦終了
白糸台高校 弘世菫 123900(+14800)
阿知賀女子学院 鷺森灼 103500(-2300)
千里山女子高校 二条泉 87500(-29400)
新道寺女子高校 安河内美子 85100(+16900)
「久しぶり…だね。元気だった?」
対局の開始を待っていると向かいに座ってきた玄さんから声がかかる。
「そうですね。玄さんもお元気そうで良かったです。ドラを集める能力もお変わりないようで。」
そう言うと、彼女は大げさに驚いてきた。以前の私しか知らないので、無理もありませんが。
「これくらいで驚いてもらっては困ります。」
「で、でもっ。」
彼女の狼狽ぶりを見るに、性格も全く変わっていないらしい。
そうして話しているうちに、他の選手も卓に集まってきた。そろそろ会話も切り時か、と惜しみながらも締めようとすると、
「和ちゃんっ!
お互い、全力で打とうねっ!」
笑顔でそう言ってきた。…先程の評価を訂正しよう。彼女は、少しだけ積極的になっていた。
「…そんな約束はできませんが、私自身はできるだけ頑張るつもりです。」
「…!こっちこそっ!」
中堅戦開始
東場 新道寺女子高校 江崎仁美 85100
南場 阿知賀女子学院 松実玄 103500
西場 千里山女子高校 江口セーラ 87500
北場 白糸台高校 原村和 123900
試合は一度目の南四局に入るが、千里山に稼ぎ負けている。
そもそも、私の役割はオカルトを使って得点を稼ぐ人への対策。千里山は単純な運だけでここまで来ているので、対策の打ちようがありません。玄さんが得点を下げているのが救いですか。
今のところ、早和了りでなんとか連荘できていますが、決して油断はできません。もし、千里山か玄さんに翻の高い役を一回でも自模られれば、今までの貯金が一気に消えてしまいます。
「リーチや!」
…ここで千里山のリーチですか。彼女は一発とツモの確率が非常に高い。本来ならここは鳴くべきですが、今の私にはその材料がない。なら、このツモが一発でない可能性を考えて、より早く流せる可能性に賭けるしかありませんね。
「おいおい、ええんか?ツモってまうで?一発付いてまうで?」
「…試合中の三味線はルール違反ですが。」
「なんや。ただの質問やんけ。さっきまで必死に一発を止めてたやろ。」
…新道寺が鳴かなかったのでここは止められませんでしたね。そのまま、気持ちが諦めに向かうのを自覚した時、
「カンっ!」
玄さんが鳴いてきた。
…玄さんが槓?珍しいですね。鳴いてくれるのはありがたいのですが、それでは自分の手を縮めるだけでは?
「なあっ!?」
しかしその予想に反し、山を見た千里山からは絶望が伝わってきた。
…?槓だけで?確かに一発が消えてしまった気持ちは分かりますが、なにもそこまで…
いえ、もしかして、
新しいカンドラが唯一の和了り牌でしたか?
…こんな方法で和了を止めてくるのはさすがに予想外です。後で効率を計算し直す必要がありそうですね。
ですがそれ以上に、ドラが増えて玄さんの手が恐ろしいことになっている可能性があります。ここは自摸られる前に___
「ツモっ!」
…ドラ6赤2。今までのプラスが全て消えてしまいました。
そして後半戦南入。
先程の分もようやく取り返せそうで
「ポンっ!」
…今度はポンですか。さすがに赤があるとはいえ、ドラでない五筒を鳴くのはリスクが高いのでは?
「カンっ!」
再度のカン。先程の一撃に味を占めている?それなら、付け入る隙はありそうですね。
そう考えたが、その余裕はすぐに消えた。
カンドラもろ乗り。
…中々の、偶然ですね。
中堅戦終了
阿知賀女子学院 132500(+29000)
新道寺女子高校 54000(-31100)
白糸台高校 106700(-17200)
千里山女子高校 106800(+19300)
玄ちゃんがかわいすぎて上手く表現できない
→つまり玄ちゃん視点にできない
→でも玄ちゃんのセリフはいっぱい入れたい
→せや! ←今話のコンセプト