亦野さんが麻雀弱いわけないだろ! 作:てーやー
阿知賀女子学院 松実宥 143100(+10600)
新道寺女子高校 白水哩 83800(+29800)
白糸台高校 渋谷尭深 81800(-24900)
千里山女子高校 船久保浩子 91300(-15500)
こうして一つ一つの結果を書いていくと、新道寺の点数の荒れっぷりがよく分かります。
ついに大将戦が始まる。
和には会えたけど、憧にはまだ会えていない。彼女に合うためには、この準決勝を二位以上で終える必要がある。
幸いにも、みんなのお陰で貯金は潤沢。並大抵の相手になら、確実に一位抜けできる自信がある。しかし、相手は全員が全国トップレベル。
新道寺の鶴田姫子。千里山の清水谷竜華。そして、白糸台の宮永照。
今から私は、この三人から逃げ切る。逃げ切って、赤土さんのトラウマを晴らして、決勝に行く。
燃えてきた。
大将戦開始
東場 白糸台高校 宮永照 81800
南場 新道寺女子高校 鶴田姫子 83800
西場 阿知賀女子学院 高鴨穏乃 143100
北場 千里山女子高校 清水谷竜華 91300
席順が決まった時点で安堵の息を吐く。その理由は二つ。
一つはチャンピオン。彼女は、前半の東一局には和了をしないらしい。今回は起家なので、親を一回飛ばせた事になる。
二つ目が新道寺の鶴田さん。副将戦では、前半の南三局と後半の東四局にリザベーションをクリアされていたから。結果、大将戦での倍満と三倍満が確定してしまっていたらしいが、前半南三局の倍満が親の時でなくなったのはとても嬉しい。
そんな事を考えているうちに全員の手元に牌が13枚揃ったため、配牌を見る。五向聴。なんとか和了りたいが、他の二人の早さを見る限り、追いつけそうにない。
その局はそのまま清水谷さんにツモられた。気を引き締めて東二局に入ろうとした瞬間、
気味の悪さを感じた。
自分のすべてを見られている気がする。これがチャンピオンのなんとか鏡か。
赤土さんに聞いていたから動揺せずに済んだが、もしこれがいきなりだったなら、思わず振り返っていたかもしれない。
そしてこれを使ったということは、
チャンピオンによる怒涛の連続和了が始まる。
あれから連荘が終わらない。分かってはいたが、誰も止められない。
少しずつ上がっていく点数が、綿で首を締められているような気持ちにさせてくる。
どうすればこの地獄が終わる?いつ抜け出せる?
心の中で自問自答を繰り返していると、混一色を揃えているであろう下家が、牌を余らせているのが見えた。その時、ある考えが浮かぶ。
下家の高そうな手を助けるか?
突拍子もない案にかぶりを振るが、思考は続く。
このままでは、ずっと終わらないのではないか?
下家への支出は、この独り舞台が終わるまでの損失よりも小さいのではないか?
迷いつつも、つい、相手が求めていると思われる一つに手を掛けてしまう。
この親さえ、この親さえ凌げば、前半を終わらせることができ___
そこで、
みんなの顔が浮かんだ。
凌ぐ?終わらせる?
ダメだ。そんな気持ちでは駄目だ。
東一局に清水谷さんがツモリ、そこからチャンピオン、そして、鶴田さんの倍満と三倍満が確定している。このペースでは絶対に追いつかれる。
強い相手だとは知っている。けど、それを理由にして逃げに走るのは違う気がする。
なら、私はどうしたい?
決まってる。
勝ちたい。決勝に行って憧に会って、みんなで戦って、赤土さんの悲願を叶えたい。
そう、自分に素直になった瞬間、卓の景色がさっきまでとは変わって見えた。
上家の鶴田さんも、下家の清水谷さんも、目の前のチャンピオンも。そして、自分の掴んでいた牌も。
あまりの変化に、思わず自分の頬を思いっきり叩く。そして感じる。
これなら、戦える。
大将戦終了
阿知賀女子学院 132600(-10500)
千里山女子高校 71400(-19900)
白糸台高校 133900(+52100)
新道寺女子高校 62100(-21700)
今回で阿知賀編準決勝は終了です。
そして、阿知賀と白糸台のオーダーを真面目にしすぎたと少しだけ後悔しています。そう考えれば、原作での亦野を副将に据えた采配は、天の才がなせる業でしたね。