明久side
僕と妹紅は召喚大会二回戦のために、ステージに来ていた
「さて、対戦相手は予想通りだね」
「ま、BクラスとCクラスの代表が簡単に負けるわけないよな」
対戦相手はBクラス代表の根本君と、Cクラス代表の小山さんだ
「よ、吉井に藤原!?お前らが相手か!」
「ちょっ、あの二人かなり点数高かったわよね!?」
かなり警戒されてるみたいだ。当然だろう、根本君はBクラス戦でぼこぼこに、小山さんはその決着を見ていたのだから
「それでは、試験召喚大会二回戦を始めてください」
今回の立会人は、英語担当の遠藤先生だ。英語は可もなく不可もなくって点数だったけど…何とかなるだろう
『
この場に居る四人の生徒の召喚獣が出現する
Fクラス 吉井明久 & 藤原妹紅 VS Bクラス 根本恭二 & Cクラス 小山優香
英語W 269点 & 233点 VS 199点 & 165点
点数差は太太100点くらいか。これくらいなら何とかなるだろう
「先手必勝だ!卑劣『卑怯者の戦術』」
根本君のスペルカードは、自らを卑怯だというような名前だ
そんなスペルはまるでレーザー状の弾幕が鳥籠のように僕達の召喚獣を囲み、レーザーの隙間を埋めるように小さな弾幕が中へと飛んでくる
回避が大きすぎるとレーザーに当たり、動かないと小さな弾幕にやられるということみたいだ
尚且つ、小さな弾幕も普通の召喚獣のスピードだと、間をすり抜けて外に出るのは難しそうだ
というか、このレーザー状の弾幕…どうやって作ってるんだろう
「さて、なかなか回避しにくいけど、どうしようかな」
「今回は腕輪も発動してないし、下手に動くと負けかねないよねぇ」
僕と妹紅は召喚獣に回避行動をとらせながら、作戦を考える
「随分と余裕そうね!
小山さんがスペルカードを宣言すると、少し大きめの弾幕がすごい早さで飛んでくる
スペルカードの名前的に、バレーボールのサーブのようだ
「むぅ、多少の被弾は覚悟するしかないね!妹紅、僕の召喚獣につかまって!」
「わかった!」
妹紅の召喚獣が僕の召喚獣にしがみつくのを確認すると、木刀を召喚獣の後方に構え、スペルカードを宣言する
「タイミングは…今!!さぁ、ぶっ飛ばすよ!魔理沙直伝…
木刀の先端からマスタースパークを後方へと噴出し、ものすごい勢いで進んでいく。この移動速度は並みの召喚獣じゃ出せないような速さだ
そしてこのブレイジングスターは突進での物理攻撃がメインなので、消費点数はかなり控えめにしてある
「ぐっ…でも、今だよ、妹紅!」
多少被弾はしたけど、このくらいは想定内だ
「わかってる!さぁ、あんたたちにこの弾幕が避けれるかな!
妹紅がスペルを宣言すると、妹紅を中心として亀の甲羅を描くように五色の弾幕が放たれる
「なんだよこれ!どうやって避けるんだ!」
「弾が多すぎるでしょ!」
根本君も小山さんも弾の多さに動揺を隠しきれてない
そこで僕が追撃をかける
「これで終わりだよ!恋符『マスタースパーク』!」
相手が妹紅の弾幕を回避することに必死になっているところに、僕は一回戦でも使ったスペルカードを発動する
「まずいっ、回避をっ!しまった!」
「この二人…ほんとにでたらめじゃないっ!」
Bクラス 根本恭二 & Cクラス 小山優香
英語W 0点 & 0点
根本君がマスタースパークを回避しようとして妹紅の弾幕に、小山さんは妹紅の弾幕に気を取られすぎてマスタースパークに被弾し、点数が0になる。これで僕たちの勝利だ
「勝者、吉井・藤原ペア」
根本君たちの点数を確認した先生が僕たちの勝利を告げた
「やったね妹紅!」
「最初の相手の攻撃は驚いたけど、何とかなったな」
「じゃ、教室に戻ろうか」
「だな」
勝利のハイタッチをした僕と妹紅は、ステージを降りて教室へ戻った
少年少女移動中…
「ふぅ、ただいまー……って、なんだかお客さんが少なくない?」
「ホントだ。なんだか少ないな」
教室に戻った第一印象は、なんだかお客さんが少ない。だった
なにかあったのだろうか
「二人とも、戻ったようじゃの」
「秀吉、一体何があったのさ。それに、雄二は?」
「むぅ…それがよくわからないのじゃ。雄二は少しトイレに行くと言っていたぞい」
「ってことは、外で何かが起きてるのかな?」
なにがあったのだろうか
『お兄さん、すいませんです』
『いや。気にするな、チビッ子』
『チビッ子じゃなくて葉月ですっ』
雄二と小さな女の子の声が聞こえてきた
「雄二が戻ってきたようじゃな」
「うん、そうみたいだね。それにしても妹紅、葉月って子の声、どこかで聞いたことない?」
「確かにあるけど…どこだったかな…」
うーん…思い出せない
『んで、探しているのはどんなヤツだ?』
雄二の姿は見えるが、話し相手は小柄なのかあまり見えない
『えっと…優しいお兄さんと優しいお姉さんの二人組ですっ』
『それだけか?って、家族じゃないのか?』
『はい…』
『そうか、このクラスに居るのは間違いないんだな?』
『はいですっ!いろんなクラスを見たけどどこにもいなくて、このクラスが最後です!』
名前がわからなくても相手を探してやろうという雄二の温かい気遣いが見える
『それで、優しいお兄さんと優しいお姉さんの二人組だったな?』
そこそこ限られる特徴だ
『うちのクラスでその組み合わせだと、もう一択だな。明久、藤原、お前たちに客だぞ』
「いや雄二、なんでその特徴で僕と妹紅なのさ!」
「そうだぞ坂本、私達にそんな小さな知り合いはいないぞ。人違いだろう」
雄二の思い込みも酷いものだ
「あっ!優しいお兄さんと優しいお姉さんだっ!」
小さな子が駆けてきて、僕達に飛びついてきた
「人違い、がどうした?」
「…人違いだと、いいなぁ…」
「…そうだな」
はて、こんな小さな女の子、僕の知り合いにいただろうか
「お兄さんたち、覚えてないですか?」
女の子は、涙目になって僕たちの方を見つけてきた
「ま、待ってて!すぐに思い出すから!」
「そ、そうだ!少し待っててくれ!坂本、少し私を殴れ」
「いや、女子にそんな物騒なことができるか。焦りすぎだ」
どうやら僕も妹紅も少し焦りすぎたようだ
深呼吸をして女の子の顔をもう一度見る
この顔…この声…葉月…
「あぁ!あの時のぬいぐるみの子か!」
「あ、そういえばそんなこともあったな」
「ぬいぐるみの子じゃないですっ!葉月ですっ!」
葉月ちゃんは思い出してもらったことが嬉しいのか、元気に訂正してきた
「そっか、葉月ちゃんか。元気にしてた?」
「はいですっ!」
「そうか。それで、私達がこの学校だって、よくわかったな?」
「お姉さんたちが着ていた制服がお姉ちゃんの制服と同じデザインでした!」
僕達の制服が葉月ちゃんのお姉さんと同じデザイン?
「あ、葉月、どうしてここに?」
「あ、お姉ちゃん。遊びに来たよっ!」
そうすると、島田さんがこっちに来て、葉月ちゃんに声をかける。島田さんが葉月ちゃんのお姉さんだったのか。確かに、よく見ると似てるような…
「吉井さん達は、葉月と知り合いなんですか?」
「うん。去年ちょっとね。まさか島田さんの妹だとは思わなかったけど…」
「とりあえず、明久も戻ってきたことだし、この客の少なさをどうにかしないとな…さっき外に出てみたが、噂が出てるがその出所がわからん」
雄二は話を無理やり切り替えたけど、確かにそうだ。広い教室が二割ほどしか埋まっていないなんて、おかしすぎる
「そういえば葉月、ここに来る途中で色々な話を聞いたよ?」
「ん?どんな話だ?」
雄二は屈みこんで葉月ちゃんの目線に合わせる
「ここは対応が悪いしご飯は不味いから行かない方がいいって」
葉月ちゃんの言葉に驚いた。そんな話が…って、そんな話をするのはおそらく雄二が言っていた営業妨害の人だけだろう
「ふむ…例の連中だろうな、丁度いい。休憩がてらその場所に行ってみるか。で、チビッ子その場所はどこだ?」
「えっと…隣の大きな教室でした!」
『お店的には同じお店じゃないか!!!』
僕達の声が重なった。えぇ…なんで実質同じクラスで営業妨害をしてるんだ…っていうか、それで効果が出るんだ…
「…意外な場所だな。お前たちは休憩室でゆっくりしててくれ。迷惑な奴らは俺と明久で何とかしてくる」
「確かに…隣のクラスってAホールだから客としてはいる必要がないからね」
『わかった』
皆の了承を得てから、僕達はAホールへと向かった
誤字脱字ありましたら、報告お願いします
二回戦の明久のスペルカードの構成ですが、すごく直線的な理由は一回戦後に次は妹紅が美しさのメインだと決めたからだと思ってください
また、魔理沙のスペルカードを多く使用している理由は「自分の持つスペルカードの中でも観客に魅せるという点では魔理沙に教わったスペルカードがいい」といった感じです
そして明久は木刀と八卦炉を持ち間違えているんだ!()