フェリーニに彼女寝取られた男の一人に憑依したので、先に彼女と別れておいて、ガンプラバトルに出場する男の話   作:KEY(ドS)

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Q.タイトルでもう草
A.なんでや!!チョマーそこそこ強いやろ!!

第三ピリオドが終わった後のお話。


フェリーニに彼女寝取られた男の一人に憑依したので、先に彼女と別れておいて、ガンプラバトル出場する~(世界大会バトルロワイヤル編_番外乱闘 VS チョマー)

「----これは!!聖戦である!!」

 

「「「「「うおおおおおお!!」」」」」

「えー・・・・・・。」

 

元同志、チョマーに電話で呼び出された男は、のこのこと一人

アリーナの内部にあるガンプラバトル練習室にやってきて、

熱い歓待を受けた。もちろん、主に嫉妬、怨嗟がこもりにこもった野郎どもの

お出迎えである。

 

「--同志!!いや、元同志よ!!」

「あ、はい。」

 

なんか、ノリノリで声を張り上げつつ、俺に向かってびっ、と人差し指を差し、

宣言するチョマー。

最初にちょっとテンション高めで迎えちゃったから、途中から素に戻って冷静になると恥ずかしいのか、そのままのノリで突っ走り続ける。

 

エピオンのファイターは、元カノに部屋でベッドに押し倒され、

あわや今度こそ捕食されるといったその間近で、電話がチョマーからかかってきたのである。

ちなみに、その電話によっていい雰囲気だったところを邪魔された元カノは、スッ、と目を細めながら通話相手の声を耳をそばだてて盗み聞きし、

"・・・ああ、あの人ね・・・・"と通話相手を断定した。

ストーキングスキルを兼ね備えた乙女にとって、これくらいの所業は難しくもなんともないのである。

 

話し合いをしようとしていたのに、有無を言わさずに襲われかけ、奇跡的なタイミングでかかってきたチョマーの電話に救われた男は部屋から飛び出し、

指定された場所までやってきた、という経緯である。

 

そんな一歩間違えれば18禁な展開になっていたことを知る由もない

チョマーは熱く拳を握りしめ、断言する。

 

「俺は悲しいぞ!!お前もフェリーニに恨みがあるというから、

連合に迎え入れたというのに!!」

 

チョマーが恨みがましく告げる。

おそらく、彼にとっては"恨みがあるということは、同じ寝取られた経験があるんだな"という認識であり、エピオンのファイターは"経緯はどうあれ、原作での"俺"の彼女を寝取った上に、キララとかいう他の女子を選んだ浮気者をちょっと倒してやりたい。"という理由であった。

 

つまり、そもそもフェリーニの女関係がちょっとだらしなければそもそもは発生しなかったであろうが、多少の私怨が入り混じっており、しょうもないと言わざるをえない動機であった。

 

「本来であれば、裏切り者であるお前を制裁するところだが・・。」

 

そう言って、チョマーは目の前にあるガンプラフィールドを指し示す。

痴情のもつれという、どろどろとした事柄でさえさわやかに解決できるであろう、

その競技をする場所に。

 

「---ファイターらしく、ガンプラバトルで蹴りをつけるとしよう!!」

 

そういって、チョマーが取り出したのは、自身が作った中でも特に強い、

ガウを作る代わりにリソースをつぎ込んで作成したMS。

EX-S・G・カスタム。

 

豊富な武装に加え、Iフィールドさえも備わっている

超高性能機である。

 

「・・・・わかった。」

 

男は、チョマーの言う通り勝負することにした。

自身が思っていた元カノの気持ちと、

現状の元カノの気持ちに差異があるにせよ、

よりを戻そうと言い寄られるところを見て、

裏切り者、と同志から言われても仕方がないと思っていたからである。

 

本来であれば、もっと恨まれても仕方がないことをガンプラバトルという

リアルファイトしないスポーツ的勝負で決着をつけるあたり、

彼らも十分常識のある大人と言えた。

 

「---へっ!!そうこなくっちゃなぁ!!---ガウを作る代わりに作成し、完成させた俺の新たなる機体!!!最高傑作だぜ!!」

「---俺だって、最高の相棒がついてる。」

 

男もチョマーと同じく、自身の愛機を取り出し、フィールドにセットする。

 

 

「----ドラグ・エピオン・イェフィム!!出る!!」

「----EX-S・G・カスタム!!出るぜ!!」

 

お互いのかけ声と共に、戦いの幕が上がった。

 

 

「-----あれ?」

「どうした、セイ?」

「なんか、あそこらへん、人だかりができていない?」

 

同時刻にて、アリーナで第三ピリオドをルワンダラーラと戦ったセイ、レイジは、

会場のお店で食べ歩きをしていたところ、やけに人が集まっている一室を見かけた。

部屋の外には人が群がっており、その中には彼らのよく知る人物もいた。

 

 

「ラルさん!!」

「ラルのおっさんじゃねーか。どうしたんだ?」

「おお。君たちか。うむ。見ればわかるよ。」

「「??」」

 

二人はラルの言葉にきょとん、とした表情で顔を見合わせ、

ラルが開けてくれたスペースに体をねじ込むと

ガンプラフィールドで戦っているらしい姿が見えた。

 

 

「---あの人は!!?」

「エピオンのおっさん!?・・・それに、あっちは第二ピリオドのしましま服のおっさんじゃねーか!!」

 

ドラグ・エピオン・イェフィムと、EX-S・G・カスタムが熾烈な戦いを繰り広げているのを見た二人は驚き、ファイターの顔を核にすると、思わず声を漏らす。

第二ピリオドでは散々自分たちを苦しめた相手同士がなぜか今は、

一対一の決闘をしていることに混乱しつつも、状況について

ラルに説明を求める。

 

「なんでこの二人が・・・?」

「私もよくわからんのだが、どうもあっちのドイツ代表の選手が、エピオンのファイターに怨恨があるみたいだ。」

「怨恨・・・?あっ・・・」

 

以前、男から元カノとの関係性について相談を受け、

思わずマジレス神拳をかましてへこませたセイは、

手で口元を抑え、ああ・・・と多少の納得を見せた。

 

「いいぞ!!チョマー!!」

「そいつは俺たちの敵だ!!!やっちまえ!!!」

 

美少女に言い寄られているところを見て、

何かしら思うところがあった男たちも噂を聞きつけて駆け付け

チョマーを応援し、エピオンのファイターに野次を飛ばす。

「???なんだ?あいつら?エピオンのおっさんに恨みがあんのか?」

「いや、ちょっと違うかなぁ・・・。」

 

恋愛絡みに疎いレイジにとっては、場の機微を察することも難しく、

ただ、昔エピオンにやられて恨んでいる男たちが囃してていると想像し、

つぶやくが、セイが困り顔を浮かべ、相方に突っ込む。

 

「・・・まあ、どちらにせよ、二人ともやっぱり強いね・・・。」

「・・・ああ。見ているだけでウズウズしてきやがる・・。」

「世界大会出場の常連だからな。そこら辺のファイターたちとはレベルが違う。」

三者三様の感想を述べ、戦いを見守っていると、ボロボロに疲弊した機体同士がサーベルを抜き切り結び合う。

 

互いに隠し持っている切り札をいまだ切ることもなく、

時間制限に到達し、フィールド上に"Battle End"と表示される。

 

切り結んだ態勢のまま、二機の動きは完全に止まり、

プラスフキー粒子が展開されていたフィールドが解除された。

 

 

「・・・・引き分けか。」

「・・・そのようだな。」

 

ぜえ、ぜえ、と二人は息を切らしながら、

互いに全力を出し切っても、決着のつかなかった相手に脅威を抱き、

しかし、それでも勝つのは自分だという意思を萎えさせることなく、

自身のガンプラを手に取る。

 

 

「・・・・元同志よ。お前に返しておくものがある。」

「・・・・?あ・・・。」

 

そういって、チョマーが男に近寄って渡したものは、

かつてチョマーが男から受け取った予備パーツである。

第一次ピリオド参加する前に、ゲルググの修理に使用した備品である。

 

「その借りも含めて、今回の件は全部ちゃらだ。

・・・次会ったら敵だからな!!もう、連合には入れてやらんからな!!

 

 

あ、でもご飯食べに行くくらいならいつでもOKだからな!!」

「馬鹿やろー!!」

「この裏切り者がー!!」

「とっとと押し倒しちまえよー!!」

「女をあんま待たせんなよー!!」

 

チョマーと、その連合の男たちが口々にエピオンのファイターに

わざとらしく叫び、宣言する。

まさか、許してもらえるとは思わなかった男は、はは・・・と笑い、

そしてチョマーに右手を差し出し、握手する。

 

「おう!!次は俺が勝つからな!!!

・・・あ、でも彼女のことはもうちょい待って・・・。」

「お、おう・・・。」

前半ははきはきと答えていたのに、後半はぶるぶると身を震わせながら、

死んだ目つきでヘタレ発言をかます男に、チョマーは内心ちょっと引きつつも

握手に答える。

 

「あー。腹減ったなぁ・・・。」

「じゃあ、なんか飯でも食い行くか?」

「そうだな。」

 

二人の決闘も終わり、ギャラリーも面白いものが見れて満足と行った感じで

各々が解散する空気の中。

チョマーと、男の心臓を止めるような冷徹な声が室内に響いた。

 

 

「-------何を、ちょっと待ってほしいのかしら?」

「」

「」

 

 

 

「レイジ!!僕またお腹空いたから、あそこの売店で焼きそば食べたいな!!行こう!!早く行こう!!ね!?ラルさんも早く!!」

「う、うむ・・。行くとしようか・・・。」

「は?なんでそんな・・・おいおいおいおいおいおい!!

二人とも早えよ!!ちょっと待てよ!!」

 

 

 

あれが・・・・噂の同棲脅迫女・・・!!

 

なんてレベルが高い・・・!!

 

男たちは口々に黒髪の美少女の登場にテンションをあげつつも、

その人物から解き放たれるプレッシャーにおののく。

話題の人物の登場に、観戦していた男たちは、

我先にと部屋から出ようと出口に詰めかける。

 

さながら、ジャブローから脱出するために輸送便に行列を成した、

ティターンズ、連邦の兵士のようである。

 

「・・・・・電話してきたのは貴方よね?」

「」

「・・・・・あら?もう死んでる・・・。

(プレッシャーを)強化しすぎたかしら。」

 

ターン・エー・ウラノスによって自身のガンプラを破壊されたトラウマを持つ

チョマーは、少女と面会するや否や、

防衛本能に従うままにその意識を手放した。

 

そろり、と少女がチョマーを突っついている隙に、

忍び足でこの場から逃げようとした男は、

チョマーの元同志たちによって行く手をふさがれた。

 

 

「姐さん!!!こいつが逃げようとしてまっせ!!」

「なんてひどいやつなんだ!!」

「手のひらを返すなんて!!それが男のやることかよぉ!!」

「馬鹿っ!!いいから早く逃げるんだよ!!じゃないと・・・」

「こうなるって?」

 

がっちりと首根っこを男は少女につかまれ

引きずられていく。

首をつかまれた時点で男は抵抗することを諦め、

"南無妙法蓮華経"としきりに唱え始める。

 

「ふふふふふ。・・・・大丈夫よ。この小説はR18じゃないからエッチシーンはないわ。・・・でも、"裏側"では何したっていいわよね?」

「----う、うわあああああ!!!セイくん!!レイジくん!!ラルさん!!マオくん!!チョマー!!同志たち!!この際フェリーニでもいいから誰か助けえええええ!!!!」

 

 

ああああ・・・と男は叫びながら引きずられていき、

ホテルの自室まで連行されていった。

 

 

 

 

 

 

 

「」

「」

「」

「」

「」

「」

 

 

後に残ったのは、プレッシャーに当てられて気絶した、

元同志のチョマー達の死体だけであった。

 

 

 

 




強化しすぎたか・・・・
元ネタはハマーン様のセリフ。


男がどうなったか。
それは読者の想像次第。

あ、つきあっていたときは手をつないだり、キスしたぐらいで
手はだしていなかったゾ

今回の話書いているとき楽しかったので、
そろそろ失踪します

ちょっと充電期間にはいりやす

KEY(ドS)


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