あの戦いから数日後、黒崎さんは見事勝利を勝ち取った。
「スミマセン黒崎さん・・・蹄でも無理でした。」
・・・・死神の力を犠牲にして。
自分は急いで怪我を治して、浦原さんの所に生き、蹄の正常化で直せるかと試してみたが・・・あまり意味はなく、織姫さんの力も全く効かなかった。
「いいんだ、ありがとな。」
だけど黒崎さんは、少し吹っ切れているような顔をしていた。満足そう、とまではいかないがどこかで一護さんはこの結果を受け入れてるようだった。
「黒崎くんは死神の力を失ったままでいいの?・・・」
織姫さんが問いかけると、黒崎さんは立ち上がって縁側へとゆっくり歩み出た。
「失ったままでいい・・・とは言えないけどよ。藍染と戦った時に護ること、力の意味改めて考えたんだよ。」
「護る・・・こと?」
「あぁ、俺が根本的に護ろうとしてたのは・・・結局自分の心だったのかもしれねぇって思ってな。」
あの後、自分は黒崎さんに何があったかは知らない。原作知識もここからはあまり無い。藍染は一体戦いの中で黒崎さんに何を見せたのだろう?
「自分の知ってる人、仲のいい奴が死んでしまう。それが嫌だから、無理でも必死こいて自分を殺そうとするほど戦って・・・自己満足しようとしてたのかもしれねぇ・・・」
もう一度こちらを向いた黒崎さんの顔は優しかった。落ち着いていて、どこかほんの少し悲しげだった。
「隆宇治やルキア、チャド、雨竜、井上・・・全ての人に助けられて俺はようやく一つを護れた。それが自分なんだって思った。死神の力がなくなったらまたいつ虚が周りの人達を襲うか分からないし怖いけど・・・少しだけ自分の護るってことをこの力が無い今だから考えたいんだ・・・・」
あれから一週間は経っただろうか。
「おい仁城、合コン行くぞ。」
「・・・・・・・ん?(^ω^)何言ってんの庵?」
黒崎さんから死神の力が徐々に弱まっていき、最終的には自分たち死神や霊等が見えなくなるそうだ。
「さて、無事に到着っと・・・」
「なんで俺まで・・・・・」
しかし黒崎さん本人は自分のことはキニスンナ、とのこと。今は気持ちと体の整理する時期だろうと自分はそっとしておくことにした。
「おいおいもっと嬉しい顔しろよ!折角セッティングしたんだぜ?」
「おい、それに無理矢理誘ったのは───いや誘拐したのは誰だ?」
あれから自分はなんだかんだ色々と活躍してしまったから一般であの時にいた千渡と銅時以上に休みをもらった。他の先遣隊等の人達にも期間はバラバラだが四日間の休日が与えられた。因みに帰ったら有無を言わさず残業だらけの復興の手伝い!!
「さてと、」
「さてとじゃねぇよ。」
そんな地獄を考えてしまうことを必死に止めながら今自分は現世に来ている。理由としては同期の庵 順一によって無理矢理に四対四の合コンを組まれたのだ。
「もう二人はなんか匿名だったけど来るってきたんだよ。一体だ────」
すると駅からなんだか見たことある長身白い髪留めをした現代服バージョンのあの人を見つけてしまった。
思わず二人とも彫像のように一瞬固まった。
「・・・・なぁ、あれって・・・」
「あぁ・・・間違いない、朽木隊長だ・・・・」
「なんで?・・・ってもしかして─────いや、それは無いよな・・・無いはず・・・・」
とある出来事が脳裏に浮かんだが即座に否定した。実はこの前、pspを販売初日に買ったのだ。その時ひっそりとではあったが何故か販売店にズラッと並ぶ大列の中にどこか見たことある白い髪留めをしている4大貴族を見かけたが、気のせいだろうか?いや気のせいであってほしい。
「て、まて!な、なぁ・・・もしかして俺達怒られるんじゃ────」
そりゃそうであろう。貴族と死神に対して誇りを持っている朽木隊長はこんなことをするような死神に対して厳し──────────
「っておいおいっ!!!仁城!あれ見ろ!!」
庵に言われるまま指さす方向へと目を向けた。
「エェェェェェェェェ?!?!?」
自分達の視線の先には、
「やぁ、待ったかい白夜くん?」
「私も来たばかりだ・・・」
「にしても楽しみだねぇ~合・コ・ン~」
現代服によっていつもよりチャーミングとダンディーさが増した京楽隊長がいた。
((あんたら何してんだよ?!))
真っ先にその言葉を叫びかけたがグッと飲み込んだ。てか、さらっとあってはならない言葉を聞いた気がするぞ?!
「も、もしかしてのもしかしてなのか?!」
「・・・なぁ確か朽木隊長って嫁いたよね?!」
「あ、あぁいたはずだぞ?!」
「後あの遊び人隊長は副隊長厳しくなかったよな?!」
「あぁ厳しかったはずだぞ?!」
こそこそと肩を寄せバレないような大きさの声で事実確認を急いでいだ。
「あれぇ?そこにいるのって確か冬獅朗くんの所の~」
しかし簡単に見つかった・・・・・・・・・
「あ、あはは・・・・隆宇治です。」
「あぁ~そうだ隆宇治くんだ。怪我はもういいのかい?」
「は、はい、もう大丈夫です!」
「ってかちょっと待って下さい京楽隊長!あ、自分十三番隊の庵です。それでなんで朽木隊長も京楽隊長もなんでここにいるのですか?!」
早速庵が最終確認としての質問を切ってきた。その問いを出すのは早くないか?
「む・・・・それは─────」
朽木隊長が少し言い淀むのを無視して、
「合コンだよぉ~」
((恥も躊躇い無くサラッと言ったよこの人!!!!))
さすが京楽隊長。そこに痺れはしないが憧れはあったりする。
「そ、それで・・・その合コンって・・・もしかしてこれじゃなかったりします?・・・」
と、庵がメールを見せた。
──────────────────────────
「いらっしゃませー!」
「あ、四名で予約している庵です。」
「はい・・・奥の席へどうぞー!」
会場である店に入り、店員に誘導されて奥の団体席に四人気軽に腰をかけた。
「いやぁ、まさか君達が合コンの招待者だなんてねぇ~」
京楽隊長はさっきから変わらずの飄々口調で話しかける。この人さっきから続く変に何故か分からないけど気まずい状況を楽しんでやがる!!
「まさか匿名二人が隊長達だとは・・・」
「俺はまさかこんなことが起きるなんて・・・」
庵と事物は出されたお冷やを一気に飲んで一先ず体と心を休ませる。
「それで、今日の相手とやらは誰経由なのだ?」
早速朽木隊長切り込んできた。
この人本当に朽木隊長か?
いや、ホント真面目に言って。
「白夜くん綺麗なお嫁さんいるのに~意地張っちゃって~」
「意地等は張っていない・・・ただ部下に愚弄されるのは隊長格として言語道断。意地等ではない。」
「い、一体何が────」
すると京楽さんが自分たちに向かって軽く手招きしたので耳を隊長側に傾ける。
「実は白夜くん自分の部下から合コンしたことないってことに驚かれてそれが悔しかったんだろうか僕に頼んできたんだよ~」
とのこと。
((意地張ってるよこの人!!!))
「てか京楽隊長はどうなんですか?確か副隊長さんがとても厳しく監視してたような・・・」
体勢を戻してさっきから思っていた疑問を聞く。
「あ、七緒ちゃん?白夜くんと男同士の語り合いだって言って逃げてきた。」
「逃げてきたんですね・・・・」
この人の怖い物知らずな性格がなんだかんだ格好よく感じるのはなんだろう?ダンディーマジック?
「そんな話はどうでもいい。それで、誰経由の相手なのだ?」
すると朽木隊長が無理矢理軌道修正を加える。
「あ、それはネットで最近仲良くなったギン狐さんって人がなんか合コンを誘ってくれて─────」
「遅れて済まない、道が混んで・・・・た・・・・」
と、庵のセリフを遮るように女性の声が聞こえた。
「あ、いえいえ自分たちも今き・・・・た・・・・・」
席に着いていた全員が止まった。
「ん?どうしたのですかハリベルさ・・・ま・・・」
「あ?どうしたスンス・・ン・・・」
「ハリベル様も二人ともどうし・・・た・・・」
そして連鎖するように蛇、鹿、ライオンがメデューサの目を見た位な固まった。だが時は無意味に流れる。
思考を徐々に戻していきまず一つ、
「なんで・・・あんた達が・・・」
「な、なんで貴様達が・・・・・」
なんで合コンに?
ギン狐・・・もう誰だかおわかりですね?
mission・合コンを盛り上げろ!
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《この面子なら王様ゲェムだ!
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《この面子なら飲み明かしだ!
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《この面子なら愚痴ぶちまけだ!
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《この面子なら誰か酔わせろ!
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《この面子ならサイレントに飲もう