堕落した人のIS生活   作:番号26

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第19話

覚醒した相手に轟沈させられた後。

 

気付けばそこは和室だった。

旅館の中かと思ったがそれは否定された。

 

天井に。床に。壁に。

情報が詰まっている。

 

この方向でも狂ったかと思えたが、それは違うと経験がささやいている。

 

そうか。これは。

 

ラウラの時と同じか。

 

 

 

どうやら俺はISの内面に潜り込んでいるらしい。

この世界は0と1で構成され、だからこそ全てから情報を感じることが出来るのだろう。

リアルよりも単純なのだから。

 

粗方の情報を吸い上げたものの、表面的で既に知っているものしかない。

肉体の方を何とかするためにはより深い情報が必要になってくる。

 

その為にはこのテクスチャは邪魔でしかない。

 

全てのテクスチャを崩壊させる。

景色が崩れ去る。

 

残ったのは、人が二人だけ。

俺と、俺のISのコアだけだ。

 

 

 

 

 

 

「なーんで折角雰囲気を整えようと頑張って作り上げたものをぶち壊しますかねぇ!?というかなんで母さんでもない人間が私たちの領域に干渉できるのですか!?貴方本当に人間ですか!?」

 

コアが捲し立ててくる。

 

やろうとすればできるものだろう。

当たり前の事を聞かないでくれ。

 

「いやいやいや!やろうとしてできる訳ないじゃないですか!そもそも私たちへの干渉の方法を理解できるのは母さんぐらいなものですよ!?一応ISコアの機密部分なんですからね!?なんでそれを貴方が知っているのですか!?」

 

分かっているだろうに。

 

「ええそうですね!それが信じられないからこうして言っているのですよ!」

 

こんな無駄な問答より早く二次移行しよう。

 

「無駄!?無駄と言いましたか今!?この憤りを無駄と!?それに本題もバレてるし!?もうちょっと話聞いてもバチは当たらないと思いますよ!?」

 

時間がない。ハリーハリーハリー。

 

「ああもう本当に人として終わってますね!女の子の気持ちを傷つけてはいけないんですよ!」

 

こうしている時点でお前はその事は分かっているし、そもそも機械に性別はない。

 

「めっちゃ不粋だし言ってはいけない事を言いやがりましたね!?あーもうなんか二次移行する気無くなっちゃったなー」

 

そうか。じゃあさようなら。

 

「いやいや冗談ですって!...ちなみに何をするおつもりでした?」

 

移行をしたらSEが回復するらしいし、データ消去と一次移行をループさせてのゾンビアタック。

お前ごとデータは消すから安心して良い。

 

「色々と酷すぎる!安心できる点が何もない!理不尽な迫害とかは貴方の信条に反しているんじゃないんですか!?」

 

やっぱりやめたなんて打開策を取り上げる奴にそれは対象外だ。

 

「ぐぬぬぬぬぬぬぬぬ」

 

ぬが多い。

 

これ以上待たせると自力で帰るからな。方法も分かったし。

 

「流石にそれは冗談キツいですよハハハハハ」

 

では、3...2...

 

「まって。やめて。本当にそれだけは勘弁して。私がわざわざスキン作ってまで出てきた意味がほぼ無くなるから。すぐ二次移行するからやめて」

 

よろしい。

 

(なんでこんな人が搭乗者になっちゃったんですかねぇ...私って本当に運が悪い)

「ではいきますよー」

 

内面見えてるぞ。おい。

 

「アーアー聞こえないー!終わったからさっさと出ていってくださいね!」

 

言われなくてもそうする。

じゃあ、最後に。

 

「何ですか」

 

 

『これからも宜しく』

 

 

「......大切に扱ってくださいねー」

 

 

 

周りが掠れていく。

意識が浮上していく。

 

目を開けると海底に沈んでいた。

機械の塊が浮かぶ訳が無いし当然だろう。

 

機体を確認する。

ブースターが増え、装甲が全身を覆うようになっていた。実に俺好みの改造だ。

 

装備を確認する。

新しい物は無いが、全ての装備に特殊能力が付与されている。柔軟性に長けたものばかりだ。

 

これなら倒せる。

 

移動せず近くに居た敵ISを海底から補足し、それに向かってタワーシールドを構えて突撃する。

 

海面から飛び出す。水飛沫が舞う。

 

視界に捉えた相手は既に臨戦態勢だった。

光の翼に光弾が漂っている。

 

さて、やろうか。




TIPS:肉体の損傷はコアが頑張って治しました。
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