やっぱり病気は精神的にも辛いものだと。
まあ、だからといって他人に絡もうとするのは分からないが。
「まずは今回の出来事からだ」
「福音のことだね」
「ああ。あれはお前がやったことだろう?」
「うん、そうだよ。やっぱり分かるもんなんだね」
「で、理由は妹の機体の試運転と一人目の名声の為とかか?」
「流石。大正解だよ。ついでにきーくんの試金石にしたけどね」
「いや、只の第二世代機に軍用の第三世代機をあてないでくれよ。こっちはIS適正低いんだぞ」
「え?きーくんに適正値は意味を成さないよ?」
「はぁ?...ああうん、大体分かった。答えは後でお願いする」
「はいよー」
「で、だ。予想外と言っていっていたがどう予想していた?」
「福音が二次移行することと二人が負けることは予想していたかなー。予想だと、きーくんが戦っている間に他の子達が参戦。そこで福音が二次移行。最後に二次移行を果たしたいっくんと特殊能力を使えるようになったほーきちゃんが倒すってかんじ」
「なるほど。短期撃破は予想外だったと」
「きーくんレッドアウトするくらい無茶したじゃん。流石にそこまでするとは思わなかったねー」
「仕方がないだろう。そうしないと助けられないと思ったんだから」
「...流石に束さんでも人の安全は確保してますよー」
「はいはいそうですねー」
「むー。全く信用されてないー」
「今までを見返せ。...じゃあ、次だ。VTシステムに干渉はしたか?」
「そんなことするわけないじゃん!私だったらもっと上手くやってるね!」
「だからあんなに弱かったのか」
「そうそう!生身より弱いちーちゃんのコピー機体なんて作るわけないじゃん!」
「えっ.......まあ、強さについては先生だからでいいか。問題は、ラウラと精神が繋がったことだ」
「うーん。それについてはなんとも言えないなー」
「どういうことだ?」
「VTシステムって暴走してたんだよね。見ての通
り。そのせいで、世界同士が繋がっちゃったんだと思うよ」
「世界っていうと、二次移行の時に行ったあの場所か?」
「そうそう。暴走のせいでその子の方の世界が崩れ去って、君の力も相まってそうなったんだろう」
「力ねぇ」
「うん。それが最重要だからね」
「まあ、それは最後に取っておこう。では次、クラス対抗戦の乱入機体。あれ、なんの意味があった?」
「あれねー。あれ。只の手慰み。ちょっといっくんにちょっかいかけたかっただけ」
「本当は?」
「それは言えないかなー。きーくんを巻き込んだら大変なことになるし」
「了解。お前からは何も聞かなかったということで」
「そういうことにしておいてくれると助かるよ」
「じゃあ次だ。俺の中に有るISの知識の出所は?」
「勿論IS以外にないよ。詳しい話は最後に纏めたほうが分かりやすいからそれでいい?」
「ああ、いいぞ。もう最後の質問に移るつもりだったからな」
「えー。ちょっと短すぎないかなー。いっくんが起動できると予想できた理由とか袖が長い子の隠しているものとか興味ないのー?」
「一人目のことなんざどうでもいいし、ここで本音が今まで隠していたことを知るのは違うだろう。そういうのは本人から言ってもらわないといけないものだ」
「きーくんまっじめー」
「茶化すな」
「ごめーん」
「はぁ...じゃあ、最後の質問な」
『何故俺がISに乗れるんだ?』
「...感謝かな」
「と、いうと」
「ISには人格がある。それは知っているよね」
「あぁ。やかましいのがいたな」
「あの子達は全員性意識が女なんだよ」
「それが何か関係してくるのか?」
「うん。あの子達を起動するにはあの子達と共鳴しないといけないんだ」
「まさか、女しか使えない理由って」
「そういうことだよ。同性のほうが波長が似ているからね。というよりは、男が違いすぎると言ったほうがいいかな」
「性意識が女だとか、性転換した奴はどうなんだ」
「いや、それじゃあ駄目なんだ。言い方が悪いけど、そういうのは異常だからね。形だけ似てるのでは意味がないよ」
「そうやって聞くと、俺が動かせる理由が何処にもないのだが」
「言ったでしょ。感謝だって。あの子達にも感情が有るんだ。こっちから合わせるぐらいのことはするさ。ちなみに、それが適正値が意味を成さない理由ね。あの値、人からの一方通行でしかないから」
「それは薄々分かっていたが、理由が全く分からないのだが」
「君、最初に起動した時に気絶したでしょ」
「そんなこともあったな」
「ISには登場者を保護する機能が有るのに、何で起動するだけで気絶したでしょうか?」
「...まさか、その時に」
「そう、君はコアと繋がった。そこから君は知識を読み取ったのさ。気絶したのは、その情報量が多すぎたからだね」
「...記憶については分かったが、なぜそうなったかとIS側が合わせてくる理由がまだ分からんぞ」
「何故そうなったのか分からないわけないでしょ。異常者くん。感情を知覚化して認識するほど感受性の高い人間なんていないんだよ」
「まあ、それはそうだが」
「その感受性の高さ故にコアと交信することができたのさ」
「なるほど。だが、肝心なことはまだ残っているぞ」
「あの子達の方から合わせてくる理由ね。正直、言いたくはないんだけど」
「今まで溜めておいて何言ってんだよ」
「ですよねー」
「ここまできたんだから、ちゃんと言ってくれ」
「...だって、認識されることすらほとんどない自分のことをちゃんと理解してくれるんだよ。そりゃあ理解してくれてありがとうって言葉も出てくるだろうに」
「.........つまり?」
「え!?ここで『つまり?』はないでしょ!」
「いや、感謝することとISが自分に乗れるようにすることの繋がりが全く分からないのだが」
「...ああなるほど。そういうことか。君はそういう人なのか」
「何が言いたい」
「きーくん、いや、藤見鏡真。さっき理由は感謝だと言ったけれど、それは忘れてほしい」
「どういうことだ」
「答え合わせだ。君の世界を変えてあげよう」
TIPS
不治:治らない病気。また、病気が治らない性質。
不死: 外からのどんな攻撃にも影響を受けない様。
転じて、どんな困難にも挫けない様。
鏡:人の全てを映し出すとも言われている。