堕落した人のIS生活   作:番号26

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第8話

 織斑先生が帰った後。

 

 俺は頭を抱えていた。

 

 タッグトーナメント。タッグ。タッグ。

 どうしてタッグなんだ。

 

 ソロならどうにでもなる。盤外戦術を駆使すれば一回戦ぐらいは突破出来るだろうし、駄目でも自己責任だ。

 

 だけどタッグでは駄目だ。俺にとっては最悪としか言えない。

 

 まず、連携。

 

 俺は感情には敏感ではあるが、思考に敏感というわけでは決してない。そこに関しては愚鈍ですらある。

 咄嗟に連携を取るなど不可能だ。

 事前に決めておいて合言葉で連携をとる。それも不可能といっていい。

 性質的に俺は行動よりも先に思考に入ってしまう。相手の動向を見て思考し合言葉を言うまでの隙は、ISという高起動戦闘において致命的だろう。

 

 相方が俺に対し命令しそれに従って動く。

 この方法なら何とか行けるがそこで問題が立ちはだかってくる。

 

 人脈。

 

 そもそもタッグを組む人がいない。知らない人にタッグを組んでくれと頼むことなど出来やしないし、逆に頼んでくるやつもいないだろう。

 組んでくれるとしたらのほほんさんぐらいのものだろう。相川さん、谷本さん、夜竹さんも何とかなるかもしれない。

 

 しかし、彼女たちと連携がとれる気が全くしない。

 そもそも彼女たちは全員命令をすることを得意とする性格ではないし、連携が上手くとれないとなったらこちらを立てて来るだろう。

 

 それでは勝てない。

 まず共に連携がとれていることを前提にした戦いで勝てると自信をもっていえるほど俺は強くない。

 連携がとれないで相手と戦うなら、それは2対2ではなく2対1と1だ。数の暴力は偉大で、数の力を持たないこちらはなすすべがないだろう。

 数の暴力に対抗出来る程の圧倒的な力なんて持ち合わせていない。

 

 勿論彼女たちの力を信用していないわけではない。だが、俺にはのし掛かってくるものがある。

 

 それは責任だ。

 

 織斑先生はお前は強制参加だといった。

 は、といったことから、このタッグトーナメントは任意の大会なのだろう。

 そんな大会に俺と出場し、一回戦目で負ける。そうなった場合、確実に評判は悪くなる。

 

 例えば

 

()()二人目と一緒に出場した挙げ句、無様に散っていった女。

 

 さすがにこれはただの妄想でしかない。

 だが、もともと評判が悪く、これから先も一人目との比較でもっと悪くなっていくであろう俺の存在を考えるとこうなってもおかしくないだろう。

 全員強制だったら仕方なく組んでしまったなどと言い逃れは出来るが、任意出場のこの大会にその言い逃れは通用しない。

 

 そんな事態に万が一でもさせないため、確実に一勝はとれるようにしたい。

 相手が専用機持ちだった時点で崩れ去るものでしかないが、一般生徒には何とか勝ちたい。いや、勝たないといけない。

 

 ほぼ負けるし評判が悪くなるだろうけど一緒に戦ってください。

 

 なんて恥知らずなクズ発言をするほど、俺は人間をやめていないつもりだ。

 

 

 

 そもそもタッグを彼女たちが組んでくれるか、という問題はあったがそれはひとまず置いておくとして。

 

 ひとまず俺はルールを把握するために織斑先生が置いていったタッグトーナメントの要項をまとめた紙を見る。

 ルールは大切だ。弱者が強者に食らいつくには一番手軽な武器ともいえる。

 

 端から端まで念入りに読んでいると、ある一文があった。

 

 なお、タッグの相手が指定日まで決まっていない場合、同じく決まっていない者同士から抽選でタッグを作ることとする。

 

 色々と言いたいことはあったが、まずはタッグの申請用紙を破り捨てた。

 

 悩む必要無かったじゃないか。ちくしょう。




TIPS:結局何も進んでないので公開する情報が無い
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