さて作者のキモい願望はここまでにして本編どうぞ!
今日は一段と大変だった。空砲なしに起きれるとは言え目覚めがすこぶる悪い麻子を4人で起こしなんとか朝練したら今度はエコノミーの中で熟睡し起こすのに苦労する。今度クラッカーかなんか持ってくるべきか…みほはそう考えた。その後は無事に練習を終えることができあっという間に夕方になる。夕日を背に全員が整列してみほはその前に立つ
「それじゃあ今日の練習はここまでにします!明日も頑張りましょう!」
練習が終わりみほは沙織達と帰ろうとする、しかし沙織が「やる事がある」とのことで先に帰っていいよとの事だった。ほんの少し違和感を感じたが問い詰めるようなことでもないので帰ることにする
よくよく考えるとひとりで下校するのは久しく感じられる、転校してから殆ど毎日沙織達と登校、下校をしてたからだ。いつもは騒がしいはずの道が今日は静かだみほはほんの少しだけ胸がチクリとなる、下校して5分ぐらいが経った頃教室に夜なべして書いた作戦ノートを忘れた事を思い出す。あれが無いと大変なことになる、久々の自分のうっかりさ加減に内心ため息をつき少し小走りして引き返す。
人ひとりも居ない夕日が差し込める静寂な教室に靴の音がコツコツと響く、椅子を引き机の中からみほはノートを取り出す。ふとキュイーンキュイーンと機械の音が聞こえる窓から校庭を見下ろすとエコノミーとラーダーがそこに居た。みほは急いで校庭へ向かう
校庭を見るとラーダーが静止してチェーンガンを校庭を縦横無尽に走るエコノミーについて行くように動かしてるのが見える。ふとラーダーの動きが止まり沙織が顔を出す
「あれみぽりん居たの!?」
「ちょっと忘れ物をね沙織さん達は練習だよね見れば分かるや」
「うん、今ガンカメラ使ってラーダーの命中率を測ってたんだ。私達みぽりんの足引っ張りたく無いからさ」
「そっか…ありがとう。でも練習する時は私も誘っていいんだよ?何かアドバイス出来ることあるかもしれないし…そういえば麻子さんは何をしてるの?」
「麻子はね、何だったかな…あ、そうだ!足回りの練習って言ってたちょっと待って」
そう言い沙織はインカムを渡す
『麻子さん』
『西住さんか、足回りのモーター関係の確認をしててな。どんな歩き方が負担に来るかどんな動作をすればモーターに負担をかけないか少し実験してたんだ』
『それで実験の結果は?』
『この間みたいな柔道までは流石にできないが普通の戦闘に関する動きなら全然問題ない、バッテリーの消費量も今までより10%抑える事が出来るぞ』
『流石麻子さんだね』
練習を終えレイバーを仕舞いにハンガーに行きそこで全員集合する。
「それじゃあ、明日からはみぽりんも一緒に放課後練習に参加するっでことで。」
「練習をたくさんして試合に勝って勝って勝ちまくってお姉さん達を見返しましょう!」
「西住殿、頑張りましょう!」
「…うん!私頑張るよ!」
今度こそ5人で帰ることになりハンガーから出ると梓がいた
「あれ梓ちゃんどうしてここに?」
「ちょっと自習してて教室に…それで音が聞こえるから窓から校庭を見たら先輩達がいるのが見えてそれで私達1年生チームも放課後練習したいなって思ったんです。この間の親善試合も私達殆ど活躍出来てませんでしたから…西住先輩達の足を引っ張りたくないんです。でも自分1人じゃ何をすれば良いか分からなくて…私も放課後練習に参加しても良いですか!?」
梓は自分が足を引っ張ってたと言うがとんでもない経験が一切ない一年生それに始めての試合にも関わらず逃げることなくレイバー1両倒すことが出来た。それだけでも勲章モノなのだ、しかし本人が覚悟を決めた以上その事は言わない、せっかくの覚悟に水を差すことになるからだ。
「分かった、じゃあ明日から一緒にやろう梓ちゃん!宜しくね!」
「こちらこそ宜しくお願いします!西住先輩!」
それ以来放課後練習に梓が加わりそれを見た歴女であるエルヴィンが、バレー部がそして生徒会が次々と参加し全員が放課後練習に参加することになった。この頃を後に自動車部のナカジマとその顧問シゲルは語る
「あんときゃ整備にめちゃくちゃ苦労したよ、なんせ2課で働いてた時より多いレイバーが前期フル稼働して動くんだもんな。家に着く頃には夜の11時…今思えば良く生きてたなって思うぜ」
「でもその分やりがいはあったし私も勉強したことを生かせるし辛くは感じなかったかな。しかしバッテリー充電にあの時だけでいくらかかったんだろ…?あんま想像したくないなぁ」
試合までの2週間彼女達は岩にかじりつく勢いで練習した。エコノミーは動き方を改善してモーターの限界値を感覚で覚え一時的な拘束が出来るようになりパイソン、ドーファンは電磁警棒による格闘術を磨いた。ラーダー達は射撃の精密さレイバーに見つかった時のための逃走術を身につけサムソンやアトラスと言った軍用レイバーは強力な武器を最大限活かすため射撃練習に専念した結果桃の射撃能力がほんの少し改善されたのであった。
試合までの2週間の間は何も練習をしただけではない、親善試合で派手な塗装や飾りをしていたエコノミー以外のレイバーは元々のカラーリングに戻し小道具も外した。武器の類も点検し銃口やシリンダーも掃除することでジャムを防ぐ、また制服で試合に挑むのは格好がつかないのでジャケットを作る事になりその為の採寸も行う
こんな具合に試合前日へと物語は進む。
試合前最後の練習が終わりハンガーに戻るとキャリアの目の前にダンボールが置かれてるのが見える。もしやと思いみほが開けると中身はジャケットであった、新品のジャケットをビニール袋から取り出しいそいそと皆んなが着替える長袖に色はネイビーブルー、そして背中にはアンコウのイラストがプリントされており他校と比べると少し変わったジャケットであった。
「このジャケット可愛いじゃん〜!後ろのアンコウがすっごくいい!」
「皆さん大変お似合いですよ」
「五十鈴殿もお似合いですよ!しかしジャケットを着ると改めて明日が試合なんだって実感しますね〜!」
「西住さん明日の試合はどうだ?あれから練習したが勝てるかな?」
「今の私達の練度はサンダースと比べると悪くはないと思う、作戦をしっかり練れば勝てる勝負だと思うよ。大丈夫自信持って」
とそこで明日の試合に向けての最終作戦会議を行うというので生徒会室に来いと桃に呼ばれる。みほは明日の試合頑張ろうねといい円陣を組んで別れた
生徒会室
全員集合すると間髪入れず杏が口を開く
「西住ちゃん、明日の作戦は?」
「はい、今回はフラッグ戦なので相手のフラッグ車を落とせば勝ちです、幸いにして相手のフラッグ車はガードが居ません、そこで先ず指揮車を偵察に向かわせ発見しだいわざと見つかって逃げ敵レイバーを分散させます合流地点に味方レイバーを用意しこれを迎撃、その間別の指揮車がフラッグ車の偵察に向かい発見次第見つからないように後退し後は教えてもらった座標に味方レイバーを向かわせチェックメイトという訳です」
「するとそのフラッグ車を倒す役目は我々生徒会だな!」
「いえ、生徒会が乗るアトラスは今回フラッグ車なのでそれは無しです、それにフラッグ車に対してアトラスでは危険なんです」
「私の射撃が下手だと言いたいのか?」
「そうじゃないんです、相手フラッグ車はクラッシュバスターと言う警察用レイバーの中では高性能な代物でアトラスの機動力ではクラッシュバスターに勝つ事は難しいんです。」
「それじゃあ誰が倒しに行くんだ?」
「その役目はエコノミーとパイソンがやります、起動力はやはり此方が劣勢ですが軍用レイバーよりはまだ可能性があるので…」
「それじゃ西住ちゃん頼んだわ、フラッグ車は大人しく引き籠る事にするからさ」
「折角射撃練習にしたのに…」
「ま〜まかーしま落ちこむなって、勝ったら次撃つ機会あるかもしれないじゃない」
「…勝てばの話ですよね」
「勝つんだよ、絶対に勝たなければいけないんだ
…なんかしんみりしちゃったね。よ〜し今日は解散!明日頑張ろー!」
みほは何故杏達がここまで勝利に拘るのかその理由が気になったが聞き出せず帰る事にした。明日はいよいよ試合だ、親善試合ではなく負ければ即敗退でこれまでの苦労が無駄になる。明日は朝練より1時間早く起きなくてはいけない、その為早く寝たのだがプレッシャーがのし掛かり疲れてるはずなのに寝付けない。プレッシャーを押し殺し無理に寝ようとするとまぶたの裏で去年の試合の映像が映し出される。しばらく忘れてたトラウマが蘇りベッドからガバッと起きる、嫌な汗が額を流れる。何故自分は震えている?その事はもう立ち向かうと決めただろう?そう自分を諭すが震えを止める事はなかった。去年の私とは違うんだ、守りたいもの立ち向かわなきゃいけない人がいる、あの時の弱い自分ではないんだ。震えを止めるように頬を強めに叩く、頬がひりひりし熱を持つが構わない。それが功をなし震えが止まる
あの時の自分とはもう違うんだ、その事を自分自身に証明してみせる。西住みほに戦う理由がもう一つ生まれた
翌日 10:00 試合会場
第63回特車道全国高校生大会が幕を上げた、試合会場は熱気に包まれ現地に到着したみほ達を出迎える。キャリアを現地スタッフから指示された場所に起きデッキアップを行う、客席の近くなので生で見るデッキアップの迫力に観客が歓声を上げる。一旦レイバーから降りて桃が集合をかける
「よし、試合まで後2時間だ。各自点検終わったな?」
全員威勢よく終わったと声を上げる
思い出しかのように優希が口に手を当て
「いっけな〜いラーダーの弾込め忘れてた〜」
「それ一番忘れちゃいけない奴だよ…」呆れ口調で梓が言う。
すると何処からか笑い声が聞こえてきた。サンダースの副隊長達である
「そんなんで全国大会に出るなんて笑っちゃうのよね」
「なんだお前たちは嫌味でもいいに来たのか?」
「いえいえ、試合前のささやかな交流として一緒にお昼でもどうかと」
「会長…どうします?」
「いいねぇ、腹は減っては戦はできぬって言うじゃない?折角ただ飯食わせてくれるみたいだしご相伴に預かろうや」
サンダースの集合場所は見事なものであった、飯屋は勿論簡易シャワーに散髪や、病院と言った大洗とは全く違う場所がそこにあった。ご飯を済ませるとサンダースの隊長が杏の方に駆け寄って来る。
「ハーイ、アンジー!」
「角谷杏だからアンジー?」
「安直だなオイ…というかなれなれしいな」
「やぁお久しぶりケイ、お招きどうもね」
「何でもあるから好きなの食べてってよ。オーケー?」
「オッケイオッケイ、おケイだけにね」
ここに来てまさかの親父ギャグである、誰もが滑ったと思いきやケイはゲラゲラと笑っていた。そしてある人物に目をやると笑いを止め呼びかける
「ヘイ!ノア巡査!」
ノア巡査とは勿論優花里の事である、優花里はビクッとし思わずみほの背中に隠れる
「この間逃げた時に転んだりしなかった?」
「へ…あ、ハイ大丈夫です!」
「良かった良かった、またいつでも遊びに来ていいよ。ウチはいつだってウェルカムだからね!」
「はい!試合が終わったらいつか必ず寄らせて頂きます!」
「じゃあね、ノア巡査〜」
ケイと別れると優花里はペタンと座り込む
「怖かった〜怒られるかと思いましたよ…」
「フレンドリーな隊長さんなんだね、この間みぽりんに難癖付けてきた子とは大違いだね」
「まぁそもそもルール違反はして無いんだから怒る必要は無いんだけどな」
ここで試合開始15分前となり全員元の場所に帰りレイバーに乗った。
目の前にある巨大なモニターには杏とケイが映っている。これから試合開始の握手をすると事だ
「改めて、今日はよろしくアンジー」
「こちらこそよろしくケイ」
「…また特車道を始めたのね」
「こっちもあれから色々あってね、まぁ思い出話は試合後にしましょうや」
「オーケー!それじゃあ正々堂々、スポーツマンシップに則って楽しみましょう!」
「おうよ!」
2人はガッチリ握手し観客は拍手をする。試合開始地点まで小山が運転する指揮車で送ってもらう
「(楽しむ…か、ごめんケイ。ウチらそんな余裕ないんだわ)」
「会長、どうかしましたか?」
「ん?何でもないよ。小山、索敵頑張ってね」
「はい!」
会長が着くまでの間みほはコクピット内で深呼吸をしていた。脳内のアドレナリンが分泌されまくり自身に心地よい緊張感を与える、震えは起きてない。ここまでの成果を見せる時が来たのだ
「西住さん、緊張してるのか?」
「ううん、一年ぶりの空気を感じててさちょっとノスタルジックになってるだけ」
「随分と余裕じゃないか、ま、隊長というものはそのぐらいが良いのかもしれんな。んじゃ宜しく頼むぞ西住隊長」
「その呼び方なんだかこそばゆいなぁ…」
照れ臭くて頭を掻くと通信が入る。
『お待たせ皆んな、今帰ってきた。西住ちゃん!』
『はい、今回は説明したように相手のフラッグ車を叩けば勝ちです。相手のレイバーな此方より攻撃力が優勢ですが機動力でカバーし敵を分散させて戦いましょう!落ち着いて臨めば必ず勝てます!それでは
…レイバー・フォー!!」
さていよいよ次回は試合だよ試合、戦闘描写だよ!あかん死ぬぅ!それでも頑張りますんで応援宜しくお願いします。是非是非感想お願いします。私の文章が読みやすいか読みにくいのか第三者の方の判断がすっごい気になるので…
では今回はこれにて失礼!ご視聴ありがとうございました!