ガールズ&レイバー   作:恵美押勝

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ど〜もお久しぶりです恵美押勝です、どうも最近めちゃんこ忙しくなりましてね。更新が何時もより遅れました…恐らく来週もこんなペースになると思いますがそれでもお付き合いしていだだければ幸いです。
それでは本編どうぞ!


一回戦、白熱してます!part1

ケイは自分の特車道人生史上最高に興奮していた。相手はたった数週間しかやってない素人軍団、経験を積んだこちらの相手ではないと鷹をくくっていた。だが結果はどうだ、アリサの勘により試合は有利に進み追い詰めることに成功しかと思えば切り抜けられ再びチャンスが巡って来たと思ったらこちらのレイバーが1輌やられたのだ。この事実にケイは内心小さく舌打ちをするが思わずニヤリとする。素人軍団と思ったら意外と出来るチームで試合の展開が全く予想できないからだ、予想できない展開ほど面白いものはない。次はどう来る。どうやって私達を追い込むつもりだ、いずれにせよ私達は正々堂々と立ち向かうまでだ。ケイはそう自分を鼓舞しクラッシュバスターのモニターを見つめ味方の位置を確認した。

 

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一体を倒したところでみほ達は一旦集合し次の作戦を行うため再び森の中に入った。

「一泡吹かせることができたのは喜ばしいことだが、フラッグ車を倒さぬことにはぬか喜びになるぞ。次はどうするんだ?」

「次は敵フラッグ車を孤立状態にします、というわけで沙織さん…」

「ん、了解またメールを打てばいいのね」

「それじゃまた頼むね」

そう言いみほはインカムをオンにする

『皆さん、私達の最終目的はフラッグ車を倒すことですがその前にスナイパーであるエイブラハムを倒さなければ撃破は困難です、危険ですが112高地に行きそこで叩きます。では全車前進!』とまず虚偽の命令を敵に聞かせる

「これで相手の殆どのレイバーが後ろを取ろうとして高地の麓に集まるはず、フラッグ車は恐らく味方から離れるため麓からそこそこ距離がある場所にいる可能性が大です。」

「となるとこの辺か」

麻子はモニターに映る地図の一点を指差す、そこは竹林であった。

「そこの周辺にアヒルさんチームは偵察をお願いします。残りの車両はその場にて待機…それじゃ沙織さんメールお願いします」

「オッケー任せて!」

 

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西住に言われて私達アヒルさんチームは偵察に行くことにことになった。さっきの煙幕に続き試合に貢献出来る機会が2回も与えられて内心嬉しくて声に出したくなるがそこは我慢する。目標地点に到着するまで時間があるので私は後輩の忍に話しかける

「なぁ忍、隊長にドーファンの動かし方教えてもらったろ、あれからどうだ?」

「えぇ、バッテリーの持ちがすごく良くなりました。親善試合の時は大体今ぐらいの時間、約1時間くらいで残量バッテリーが50%以下だったんですが今回はまだ70%もあります」

「やはり動きが適切だとその分持ちが良くなるか…ちゃんとした動きをしないと直ぐにスタミナを使い切ってしまう。まるでバレーみたいだな」

「キャプテン、なんならこの子を新入部員にしません?そしたら廃部は撤回されるかもしれないですよ」

「機械の部員とか聞いたことないぞ。と言うか忍あんたそう言うジョークとか言えたのね…」

そうこう話してると竹林へと入っていた、辺りはしんとしておりレイバーがいる雰囲気は感じられない。がここから先は慎重に捜索する、ひょっとしたら目の前にひょっこり…なんてこともあり得なくはないからだ。指揮車もドーファンもなるべく走行音を出さないように歩いて5分くらい経っただろうか何も見つからず成果なしと報告しようとインカムに手をかけたその時ドーファンの対レイバー探知センサーが鳴り、周辺に潜んでいることを知らせる。

「どうやら敵さんはこの辺に居るみたいだな…竹林の出口が見えるし一旦出てそこから周囲を見渡してみよう」

そう言いドーファンは竹林と道路の境界線としてある藁で作られた塀を越えた。すると先程から鳴っているセンサーが更にけたましく鳴る、間違いないほんの近くに居るんだ。そしてふっと正面を見るとそこには真っ青なレイバー“クラッシュバスター”が居た

…お互いに目が合う、時間にして数秒だが永遠とも感じられる時間が流れる

ハッとして典子は手にかけていたインカムのスイッチをオンにし指揮車にいる妙子たちに伝える

『右に転換、急げ〜!』

その瞬間ドーファンvsクラッシュバスターの鬼ごっこが始まる

『キャプテン、敵を倒せる絶好のチャンスですよ何で逃げるんですか!?』と妙子が通信越しに声を上げる

『クラッシュバスターは私達ドーファンよりずっと強くてとてもじゃないけど一機じゃ敵わない!ここで奴と戦って負けちゃ偵察した意味がなくなる!あけびは西住隊長にこの事を伝えて!』

『了解!』

みほに敵フラッグ車を0765地点にて発見したが見つかり現在逃走中とあけびは通信を入れた

『0765地点ですね、0615地点に合流しますので全力で誘き寄せてください! 』

こう指示を受け典子にその事を伝える

「0615地点まで逃げるのかぁ…難題だがそこはもう根性で乗り切るしかないな!」

「とはいえ相手の連続スパイク並みの攻撃を避けるなんて難しいですよ。言ってる間にも攻撃は止まないし…何か相手の視界を遮るものがあれば例えばさっき使った煙幕とか」

「んなもんさっき使った木を束ねた奴以外…いや一つだけあった!」

そう言い座席の下をゴソゴソと探り赤色の筒を手にした

「非常用の発煙筒だ、コイツをお見舞いする!上手くいけばクラッシュバスターの何処かに引っかかってくれるはずだ!」

そう言って座席の横にあるレバーを引く。すると座席が上へと移動して有視界と化す、更にボタンを押す事で手前の防弾ガラスが収納され視界を遮るものは完全に無くなった。部活の時の感覚を思い浮かべ発煙筒をふわっと投げ思いっきりクラッシュバスターへと叩き飛ばす。見事胸部上部にある出っ張ったところへ引っかかり容赦なく煙がメインカメラへとかかる

煙で燻され攻撃がしにくくなったクラッシュバスターは見当違いの方向へと撃ち続けている。残り距離はわずか100mとなった、目の前にエコノミーの先っぽが見える。あともう少しだけ走ればこちらの勝利だ。そう思った矢先いきなりドーファンのバランスが崩れ倒れ込む

「どうした、石にでも躓いたか!?」

「いえ、突然右足の力がなくなって…でもどうして!バッテリーの残量もモーターにも問題はなかったのに…!」

忍はドーファンを起こそうとするが右足のペダルをいくら踏み込んでも反応しないそれでも懸命に動かそうとした瞬間連続で鈍い感触が座席を揺らす。クラッシュバスターのサブマシンガンが正確にドーファンの左足、背中を撃ち抜いていた。これによりドーファンは白旗判定が出る、残り距離5mと言う誰もが到着を信じて疑わなかった矢先の出来ごとである。うつ伏せの状態でドーファンが最後に見た光景は指揮車のタイヤを打ち抜かれスピンしている瞬間であった。

 

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時間は数十分前に遡る、地図を確認してる間にケイは副隊長のアリサから伝えられたのだ。「大洗の全車輌はナオミのエコノミーを狙いに128高地に行くらしい、我々は麓へ行き後ろから奇襲をかける」と。やけに詳しい情報だ、偵察隊でも回したかと考えるがだとしてもおかしすぎる

『やけに詳しいじゃない、情報の出処は?』

『いやですね、女の勘って奴ですよ。高地に行って高低差を利用して勝負だなんてポット出の素人集団がいかにも考えそうなことじゃないですか』

『それはそうだけどそいつは全部隊を回す根拠にはならないわよ』

『信じてくださいよ、私の情報は確実です。今も…これからも』

怪しさ満点だがここで問い詰めてもしょうがない、時間の無駄である。問い詰めるのは試合後でいい

『んじゃ貴方のことを信用するわ、一気に勝負を決めようか』

『そうこなくっちゃ任せてくださいマム!』

通信を切りしばらく考える、本当に高地へ向かっているのだろうか?確かに敵は素人集団だがこちらの戦力を先に削いだ集団だ、全くのど素人と言う訳ではない。そんな集団が分かりやすいような作戦でこちらに対抗するだろうか?疑問には残るがそれを明確に肯定する根拠もなければ否定できるのもないことはまた事実である。故にフラッグ車である自分はここで待機してアリサの吉報を祈るしかない。待ってる間不思議な気分に陥る、サンダース大学付属高校特車道隊長のケイとしては勿論吉報を心から望んでいるが特車道選手としてのケイは来ないことを願ってる自分自身がいるのを感じていた。

彼女らがどういう作戦でやってくるか、今度は何を見せてくれるのかとワクワクしてしょうがない。そう考えていると対レイバー探知センサーが鳴るのが聞こえ思考は一気に隊長としてのケイの思考に戻る。

ふっと目の前を見ると大洗のレイバーが見える。お互い突然の来訪者に戸惑い暫く沈黙するが大洗の方が先に踵を返し逃げていった、当然逃すまいと追いかけて銃をぶっ放すが当たらない。ケイはインカムに手をやりアリサへと掛ける

『ちょっとアリサどういうこと!?大洗のレイバーがこっちに居るんだけど!』

『此方はもぬけの殻でした…どうやら通信傍受がバレてしまいそれを逆手にとられたかと…!』

『バカモン!戦いはフェアプレイでっていつも言ってるでしょ!?通信傍受など言語道断!』

『申し訳ありません!』

『ともかく今ポイント0615まで向かってるからそこに全機集合!ハリーアップ!』

『イエスマム!』

通信を切った直後ドーファンから赤色の筒が飛ぶのが見えたと思ったら煙が吹き出しモニターが見えなくなる、これでは当てるのは難しい。こんな状況にも関わらずつい考え事をしてしまう。

恐らくアリサは3年生になりこの大会が最後となる私を少しでも優勝に導きたくてこんなことしたんだろうけど

…イカサマをして勝ち取った勝利などそんなのは意地でもごめんだ、私はあくまでも“フェアプレイの先にもぎ取る勝利” “敵味方関係なく笑って試合を終えること”それが目的でここまでやって来たんだ。それをめちゃくちゃにされたままで終わらせるのは耐えられない、ここからはイカサマなしの真剣勝負…!ここからがサンダースの本当の試合だ…!

『お困りのようですね、マム』

考え事をしてる時に通信が入り少しビクッとする

『…ナオミ?』

『私が合図したら左35度の方に縦へなぎ払うように撃ってください』

『どういうこと?あなたも確か麓にいるはずでしょ?』

『…信じて』

『またかぁ…オーケー、こうなったら信じるしかないわ』

通信を切ると轟音が聞こえた、何か重いものが倒れたようなそんな音が

…もしやドーファン?

『今ですマム、撃って!』

合図と共にサブマシンガンによる攻撃をする、当たった手応えがある音が聞こえそれに続き白旗が上がる音が聞こえた。未だ煙で何も見えないがドーファンを倒すことに成功したのだろう。

『お見事です』

『今ドーファンを倒したのはナオミの射撃ね?』

『えぇ』

『でも早くない?集合かけてからまだ1分も経ってないわよ?』

『大洗が高地に集合してるってのがどうもきな臭いと思いましてね、こちらを出し抜くほどの相手がそんな分かりやすい手を使うとは思えない、それで抜けて偵察しに行ったんですよ』

『単独行動、命令違反は重罪よ?』

『でもそのおかげで助かった』

2人は可笑しくなり通信越しに笑い合う

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みほ達はアヒルさんチームと合流するために森の中をひたすら走っていた、暫くすると眩しい光が見え出口へと誘う。その時、脇目にドーファンが倒れ込むのをみほには見えた、そしてパシュンと言う軽い音が聞こえたのもみほは聞き逃さなかったが何の音までかはその一瞬では判断出来なかった

『すいません隊長!突然足が動かなくなってそのままやられてしまいました!』

『アヒルさんチーム、怪我はないですか!?』

『私達は平気です!それよりフラッグ車がすぐそこに到着します!あとは頼みました!』

…突然足が動かなくなった?整備不良か?いやナカジマさん達に限ってそんなことはありえない、ではどうして…瞬間、みほの頭にパズルのように先程の事象が組み合わさる。

____スナイパーによる狙撃だ、間違いない。それも正確な

しかし気づいた時には遅すぎた、既に森を抜けて遮蔽物がない草原へと出てしまったのだ。ここで足を止めることは敗北を意味する、みほは大慌てで通信を入れる

『皆さん、集合ポイントには到着しましたがここに敵スナイパーがいます!ですので各機散開してとにかく足を止めないように努めてください!ウサギさんチームのラーダーとカバさんチームはアトラスの護衛を!』

みほの指示のもと全車輌が散り散りとなるが後方から銃撃音が響く、そうクラッシュバスターがみほ達の元へと到着したのだ。追われる立場から再び追われる立場へ

『西住ちゃん〜この状況はかなりやばくない?下手に動けばスナイパーの餌食にかと言ってこのまま待てば敵の主力がやって来て袋叩き…さぁどうするよ』

『こうなったら援軍が来るまでの間…時間にしておよそ7分の間、ここで決着をつけます!』

余りにも無茶な提案に周囲からは驚きの声が上がる

『いくらなんでも7分で決着は無理ですよ西住先輩!』

『一旦体勢を立て直すべきだ、でなければ全滅だ!もう一度例の手で…!』

そうだ、この状況で勝てるなんて思うのは難しいだろう。だが勝てる確率は0%じゃない、諦めない限り…!だが今空気は諦め、焦り、悟り…そんな負の空気に包まれてる、このままでは敵ではなくこの空気に負けてしまう。ならばみほが…隊長である彼女が激励しなくてはならない、人前で話すこと大の苦手な彼女だったが深呼吸して覚悟を決めインカムの電源をつける。

『今ここで引いたら敵はフラッグ車だけ…そんな喉から手が出るほど美味しい状況はもう2度とやって来ないんです!敵も恐らくこちらの作戦を見破っているはず。ここで諦めたら終わりなんです!

逃げたら負けなんです!皆さんなら出来ます!私は皆さんを信じる!皆さんも自分自身をどうか…どうか信じてください!』

心の内を洗いざらい吐き終わると息も絶え絶えになり深呼吸をする。そして数秒ほど沈黙が続いたのだろうか、どんな反応が返ってくるか予想できず身構えているとインカムの呼び出し音が鳴る

『西住ちゃん…いい事言うじゃないの。おいみんな聞いたか!?』

『えぇ、バッチリと。こうなったら覚悟を決めてとことんやります!私もみんなを信じるし西住先輩も信じる!』

『あぁ、私も腹を括ろう、全員の力を合わせてこの試合勝とうじゃないか!』

みんなの反応にみほの顔がパァッと明るくなる、みんなが自分を信じてくれてる、みんなが戦うことを決意してくれた。ならば自分は隊長としてその信頼と決意に報いるまで。この瞬間大洗の何かが変わった。元々団結力が高かった大洗だがこの出来事で高まる、更に高く、硬く、強固なものになる。

それを今ここにいる全員が感じていた。勿論みほも例外ではない、噛み締めつつインカムに手をやる

『フラッグ車はエコノミーとパイソンで対処します!スナイパーは…

『スナイパーは私達で倒します!』そう宣言したのは優花里であった。

『優花里さん…』

『銃声が遅れて来たってことはそれは敵スナイパーが1キロ以上離れた場所での狙撃ってことを意味します、となるとその距離で対処できる武器は射程4500mのチェーンガンぐらいしかありません、ですが90mmチェーンガンを装備しているカバさんチームはアトラスの護衛をしなくちゃいけませんし…』

『分かった、スナイパーは優花里さんに任せるよ。

…気をつけて』

『お任せください西住殿!』

かくして各々がそれぞれのやるべきポジションについた。

敵本体到着まであと5分…




今回はここまで!ナオミの乗るエイブラハムスナイパー装備型相手にどう優花里達は立ち向かうのか、果たして試合はどうなるか。なるべく早く更新する様に努めます…!それではここまでのご視聴ありがとうございました!
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